ダーク・ファンタジー小説
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- 白と黒の境界 【CONNECT】
- 日時: 2013/02/16 20:48
- 名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)
はじめまして、和里と申します♪
小説書いてみました!
どこーにでもありそうなタイトルであることは承知しております・・・
で、内容も何処にでもありそ(以下略
・・・・・・・。
初心者なので、色々だめなところがあると思うのですが、どうぞよろしくお願いします
なお、更新が遅く、内容が複雑だったりしますがご容赦ください
誤字、脱字あれば教えてください。すぐ直します(多分結構多いと思います(焦))
中傷、荒らしなどは止めてください
あと、私は学生だったりしますので、成績が落ちると更新できなくなる可能性があります!
感想、アドバイスなどのコメントよろしくお願いします!!
最後に・・・・・・・
私なりに頑張っていきたいと思うので、よろしくお願いします♪
- 白と黒の境界 ( No.104 )
- 日時: 2012/12/30 12:44
- 名前: 和里 ◆OoRkf/r0Hw (ID: uwZWw1uD)
—*—*—*
「Kブロック決勝。第一試合!」
——は、ルキアとシオンだった。全く……運だけはいいようで。
2人は広いフィールド内で対峙していた。
「無条件降伏してやらぁ……」
「?……別にいいよ、ハンデなんて」
ルキアが気まずそうにいったのに対し、シオンは頭の上に疑問符を浮かべ、返す。ルキアが言ったのはハンデを与えてやる、と言うわけではおそらくない。何故なら、第1試合は魔法のみでの技術戦だから。
「魔法は苦手なんでぃ……」
「あ!そうだったね。でも、試合はちゃんとやらないと、評価下げられちゃうから。あ、安心してね、多分怪我はさせないからさ」
笑顔で無意識にちょっと怖いことを言うシオン。困ったように頭を掻くルキア。
そして試合は——
「試合開始!」
——始まる
——試合開始より0秒
「いっきますよー、っと!」
シオンのその声と共にルキアの足下が濡れる。それで本能的に危険なものと判断したルキアは素早く大きく後ろへ跳ぶ。それは正解だったようで、次の刹那、地面から顔を出した鋭い氷の刃がルキアの元いた場所を串刺しにした。
(そいやぁ、シオンの属性氷だったじゃねえか!アレ刺さったら死ぬぜ、おい!)
そんなことをこの期に及んで思うルキアでした。
第1撃目はかわせたとしても次が当たり前のようにルキアを襲う。そして当然避けるために走り回る。だが、シオンはまだ一歩も動いていない。
——136秒
しかし、このまま一方的に攻められて黙っているルキアではなかった。
「くそッ」
逃げ回り(逃げ回るといっても、ルキアの身体能力のおかげで十分なパフォーマンスになっているようにも見えなくはない)ながらも、攻撃と攻撃の間に隙を見つけては術の詠唱を試み、失敗。を繰り返していた。
取り敢えずやる気はあるようだ。
これまで一方的に攻撃を繰り返していたシオンだが、魔力にも限界があるので魔力補給のために一旦攻撃を止める。
と、その期を見計らって地面に手を当て、何かを引っ張り上げるように大きくその手を引き上げるルキア。その動きに呼応して地面が割れて中から波のように土柱が突き出す。それはルキアからシオンへと一直線。
シオンも黙って受ける気はないので後ろへ跳び退ろうとする。
「そうはいくかッ!」
せっかくのチャンスを、と言わんばかりにルキアは腕を身体の前にもって来、そこから指2本を立て、大きく開いた。それに従い、ルキアが放ったものは3本に枝分かれし、回り込むように曲がる。
しかしシオンは予測済みとばかりに高く飛躍する。そして50センチ程の氷塊をルキアのほうに飛ばす。その所為でルキアは術の中断を余儀なくされ、地面の土柱は消えた。
——140秒
ぎりぎりのところで氷塊を避けたルキアが次の手を打つ前に、シオンが反撃する。シオンは左右5匹ずつ氷で鳥を創り出し空に放す。それは放射状に広がった後、ルキアめがけて一直線に降り注いだ。
——142秒
それをルキアは後ろに跳んでかわす。が、氷の鳥は軌道を変えルキアを追って飛ぶ。
「うおッ——!」
ルキアは咄嗟に後ろに仰向けで倒れ込み、避けようとするが、完全には避けきれず頬に触れ、浅い傷ができる。傷口から僅かではあるが涙のように零れる鮮血。
「ッ——!あっぶねッ」
その後、氷の鳥は地面に勢いよくぶつかり、粉々に粉砕した。そのうち溶けて全ての痕跡が消え去るだろう。
ルキアは直ぐに跳ね起きる。
——145秒
早いところ降伏してこの技術戦を終わらせてしまいたいって言うのがルキアの本音だろうが、シオンが最後まで、を望んでいるからまじめにやらなくては、ってところだろうか。
またルキアの足元が濡れる。ルキアは再び後ろに跳んだ。しかし——
「掛かった!」
声を上げたのはシオン。
ルキアが地面に着地した瞬間、その部分が地面が凍る。そしてルキアの足と地面を氷で繋ぎ、動きを封じた。しかも、その氷は段々と這い上がるように背を伸ばしていく。
そして止めとばかりに鋭く研がれた氷の輪がルキアの首もとに現れ、くるくると廻る。まるで、君の命を取るのは簡単なんだよ、とでも言いたげに。
——150秒
その瞬間——
「——Surrender……!」
——ルキアは降参を何故か誇らしげに宣言。試合は、相手の動きを封じた方が勝ち。だが、相手が降参しない限り続けてもいいと言うルールもあるので、早く終わらせたいルキアとしては降参を一刻も早く宣言したかったのだろうか。
「試合終了!第1試合の勝者、シオン!」
試合終了の合図が示された途端、シオンは術を解き、ルキアの元に走り寄った。
「怪我、大丈夫だった?」
ルキアは恥ずかしさと嬉しさに頬を少し赤らめながら、大丈夫だ、と短く答えた。
- Re: 白と黒の境界 【ANOTHER CONNECT】 ( No.105 )
- 日時: 2012/12/30 23:43
- 名前: 紅 聖夜 (ID: xJyEGrK2)
- 参照: http://anime5
どんどん面白くなるね!続きが楽しみだーい♪
- 白と黒の境界 ( No.106 )
- 日時: 2013/01/04 16:38
- 名前: 和里 ◆OoRkf/r0Hw (ID: uwZWw1uD)
*****
なかなか興味深い結果に終わったブロックでのトーナメントだったが、その後の新1組でのナンバー決めもなかなかの結果だった。
「どうしてこんなに簡単に勝ち上がれるんだか……」
レベルが落ちたか?だとしたら大問題だな。などと呟きながら、ある男子との試合が終了し、現在控え席。
「おーい!ゼアルー!」
声が降ってきた。
朝同様に。
勿論正体はイケボさんで。
その周りには当たり前のように沢山の女子が取り巻いている。
しかも親しげに話したりもしてい、る…………!
『おい!何やってんだテメェは!?』
『何、って、少し話してるだけだろ?』
『何だよその集団は!?』
『何って』
『何で当たり前のように特等席居座ってんの!?』
『別にいいじゃん。案外楽しいかもしんねーよ?』
『俺は集団の女子は苦手なんだよ』
そう、単体とか2人とかならいい。でも10人を超えると無理だ。拒否反応が……。
『ふーん』
レンは少し考えるように間を空け、女子たちに向き直った。
「みんな!ゼアルは集団が嫌いらしい。だから、決まりに加えてもらえるか?<集団で取り巻かない>ってな」
自分達に向けての言葉だったためか、女子から喜びの声があがった。
「やっぱカッコいい!」「なにあんた?私のレン様狙うつもり?」「レン様は誰の物でもないわ!」
「ねえ、レンくん今私のこと見てくれたよ!」「違うわよ!私よ!」
「じゃあ、皆まとめて見てあげるよ?」
女子たちはさらに盛り上がる。
ていうか、ここって、1組の場所じゃなかったか?
『おい、次試合だろ?早く集団散らせてくれ。頼むから』
「はーい、じゃあおれは行くぜ?試合があるからな。応援してくれよ?」
女子に向かって優しく言葉をとばすレン。態度の変わりようにイラッとする俺はいいのやら悪いのやら……。
「あぁ、あと、もうそろそろ自分の席に戻ってね?」
はーい、と元気のいい返事が返ってきた。全く……。
言葉遣いも変わってるし……。
何故だ?顔すら見せていないのに、何故あんなになつかれるんだ?
兎に角、3分後、女子はなんとか散っていった。
——のだが、1人、俺の方に近づいて来る女子が…。
「あの、今日から1組になりました、クヤイです。お横の席、よろしいでしょうか?」
静かにそう言って来たのは1組の制服を着た長めの茶髪を後ろで束ねた女子だった。気の弱そうな顔に赤い縁の眼鏡をかけ、此方を見ている。
別に1人なら平気だな。
「あ、うん。……いいよ」
昔は何ともなかった。女子の事を怖いと思ったことなんて一度もなかった。
そう、一番初めは魔導院に入ったとき。その辺りから女子が寄ってくるようになり、囲まれるようになり……。いじられるようになり、告白されるようになり、纏わりつかれるようになり………。
結論。
集団は、無理。
「ゼアル………?レンは、どこ?」
そんな時、小さいものが、とことこと可愛らしい音が聞こえてきそうな足取りでこちらへ向かってきていた。周りが五月蠅い所為か、気付かなかった。
「レン?レンなら試合だ。……どうした?」
「なら、いいの……。一緒、見てい?」
小さいもの、基、シアンは俺に問う。120センチくらいの小さいシアンが。
「勿論構わないよ。その方が楽しくなくもないから」
そう俺が答えると、いつもと変わらないぽわんとした眠そうな顔で俺を見定めるように見てきたが、やがて——
「じゃあ、ここ、座る」
——俺の膝の上に乗っかった……。
何ともいえぬ複雑な気分だ。シアンは俺の膝の上で目を擦ったり伸びをしたりしている。昨日は高い位置のツインテールだったが、今日はかなり下の方へ下がっている。結ぶのがめんどくさかったのか。それとも今日は元々ここに座るつもりで下げてきたのか。(下がっているおかげで試合が見れる。)
まあどっちでも構わないけどね。
次の試合はレンVSルキア。
この時俺は、クヤイが複雑そうな面持ちでこの光景を見つめていることに気付きもしなかった。
- Re: 白と黒の境界 【ANOTHER CONNECT】 ( No.107 )
- 日時: 2013/01/04 16:39
- 名前: 和里 ◆OoRkf/r0Hw (ID: uwZWw1uD)
聖夜、ありがと☆
がんばるよー♪
- Re: 白と黒の境界 【CONNECT】 ( No.108 )
- 日時: 2013/01/12 17:21
- 名前: 和里 ◆OoRkf/r0Hw (ID: uwZWw1uD)
*****
「アンタの実力はその程度か?」
見下したような、呆れたような声が飛ばされた。声の主は後ろに獣、アインを従えたレン。飛ばされた先には槍を構えたルキアがいる。
「呆れた……。そんなんでシオンは渡さぬとほざくか……」
レンがそう吐き捨てるように言うと、ルキアは更に機嫌を悪くしたようで、感情的に言い返す。
「てめぇこそなんだよ!会って1日2日しかたってねーくせに!」
「ふんっ、残念だったな。おれはアンタがシオンに会うずっと前からの仲だっつーのッ」
レンは、そう自慢げに返す。そして、ルキアを素早く指差した。
「——ッ」
レンの背後からアインが飛び出した。
「卑怯だろうが!」
ルキアはレンを罵りながらも槍で応戦する。しかし、普通の魔物とは勝手が違うのか、苦戦をしいていた。
「てめぇの実力で勝負しやがれ!」
「なに言ってんだ、これもおれの実力の一部だぜ?」
「自分の肉体で勝負しろっつてんだ!」
「ふっ。そうか、なら望み通りにしてやらぁ『アイン、戻れ』」
アインはレンにすりより、レンはアインの頭を撫でる。アインは嬉しそうに喉を鳴らし、後ろへ退く。
「じゃ、武器はなンにしよう……?んんーー………………アンタが決めていいぜ」
レンは腰に手を当て、あれこれ考えた後、最終的にはルキアに決定権を投げた。
ルキアは、オレに言われても、と言いたげな表情を浮かべ、暫く悩んだ後、レンを指差し言った。
「てめぇの背中にある奴、それでいい」
レンの背中にある直剣の事だろう。
「これ、ね」
レンは腰辺りの黒い柄に手をかけ、無造作かつ不用心にその剣を抜きはなった。
不気味なほど真っ黒な刀身が姿を現した。レンの黒いローブにも紛れず、その存在を主張している。
「いいかな?………そろそろ始めねぇと、お客様が退屈しちまう。飽きない程度には」
黒刀を片手で弄びながらルキアに言う。その口調からは勝負に対する不安など微塵も感じさせない。
「…………」
ルキアは何も答えなかったが、肯定の意で首を縦に振って応えた。
「よしっ。………キサラギ、もう一回合図頼めるか?」
審判はキサラギだった。当然と言えば当然で、偶然といえば偶然に。
「いいですよ。それでは、心おきなく楽しんでくださいね」
キサラギは笑顔を崩さぬまま言うと、2人の顔を交互に眺めた。
(何が楽しめだよ……)
ルキアはそう心の中で文句を言いながら、再度白い装飾の入った赤い槍を構えた。
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