ダーク・ファンタジー小説

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白と黒の境界 【CONNECT】
日時: 2013/02/16 20:48
名前: 和里 (ID: uwZWw1uD)

はじめまして、和里と申します♪

小説書いてみました!

どこーにでもありそうなタイトルであることは承知しております・・・
で、内容も何処にでもありそ(以下略

 ・・・・・・・。

初心者なので、色々だめなところがあると思うのですが、どうぞよろしくお願いします

なお、更新が遅く、内容が複雑だったりしますがご容赦ください
誤字、脱字あれば教えてください。すぐ直します(多分結構多いと思います(焦))

中傷、荒らしなどは止めてください

あと、私は学生だったりしますので、成績が落ちると更新できなくなる可能性があります!

感想、アドバイスなどのコメントよろしくお願いします!!

最後に・・・・・・・
私なりに頑張っていきたいと思うので、よろしくお願いします♪

Re: 白と黒の境界 【CONNECT】 ( No.109 )
日時: 2013/01/12 17:24
名前: 和里 ◆OoRkf/r0Hw (ID: uwZWw1uD)


  —*—*—*—


「試合、開始」

 レンはその合図と同時に地を蹴った。目指すはルキアの首だ。(けど試合では寸止めがルール)。
 レンはルキアの首辺りを一薙するが、それは高く唸りながら空を切る。ルキアは既にそこにいなかった。
 レンは剣が回る勢いに乗せて素早く後ろへ体の向きを向きを変えた。

 ——ギィィィンッ

 金属の摩擦音が耳をかく。
 ルキアはレンの第一撃を姿勢を低くしてかわし、そのまま後ろへ回り込んだのだった。

「へー。やりがいありそーじゃねぇか」

 レンは小さく呟くとルキアの槍を押し弾いた。
 ルキアは一旦身を退き、どこから攻められてもいいよう構えた。
 数秒の静止。
 その刹那、ルキアが動いた。レンの身体の中心辺りを狙って突きを放った。
 その穂先は真っ直ぐにレンへと向かった。だが、これで決着が付けば、1組にいる資格はない。レンは身体を横にずらすことで避けた。
 ルキアは驚いた風もなく、第二、第三と突きを繰り返すが、レンは舞うように鮮やかにかわし、当たらない。

「ちょこまかすんじゃねぇ!」

 ルキアは今度こそ、と渾身の突きを放った。しかし、

「ダメだね」

 レンは左手で軽くパリィした。そして右方向へ軌道がそれた槍を右腕と右半身の間に挟み、動きを制限させた。

「甘いな。アンタ、それでも1組か?」

「はっ。——わりぃかよ!?」

 ルキアはその言葉と共に槍を乱暴に横に払った。

Re: 白と黒の境界 【CONNECT】 ( No.110 )
日時: 2013/01/12 17:25
名前: 和里 ◆OoRkf/r0Hw (ID: uwZWw1uD)

  *****



「ゼアルはどっち応援するの?」

「んーー。応援はしないけど、勝つ方の予想ならできるよ?」

「じゃあ、……どっちだと思う?」

「レンに決まってるよ」

「そーだよね。ルキアにはちょっとキツいかな?」

 俺の横でシオンは楽しそうに笑う。膝の上にはまだシアンが乗って試合を観覧している。時々「………あ」とか「………うん」とか声も漏らしている。この試合への評価だろうか。
 クヤイはさっき、用があるとかで抜けたが、その代わりシオンがきたのだ。勿論偶然だが。
 今のところ、戦力は拮抗しているようにみえるが、恐らくレンが手加減しているのだろう。

 レンはいったい……**?

Re: 白と黒の境界 【CONNECT】 ( No.111 )
日時: 2013/01/12 17:26
名前: 和里 ◆OoRkf/r0Hw (ID: uwZWw1uD)

  —*—*—*—



 俺は自分自身のことをある程度は知っているつもりだ。記憶が欠落しているから、確かではないけれど。身体の記録によれば、だ。
 生きるために必要な最低限のことは知っているつもりだ。
 でも、知らなかった。俺が、1位をとれるとは……。

 夢?夢か!?

『夢じゃねぇよ』

 俺の隣にいるレンが静かに言う。夢じゃ……ってッ

『声に出してた!?』

『ん?声じゃなくて顔に、な』

 どうやら俺はすぐ思ったことを顔に出してしまうらしい。

『ついでにこの状況もな』

 この状況、とは


  —*—*—*—


 昨日の実技試験終了後。

 結果は……。俺が1位だった。1位と言っても完全なものではなく、半分だ。時間が押したために1位決定戦みたいのは出来なかった。そのため、候補のレンと俺が1位になったと言うわけだ。

 その後、上位6人が集められた。
 シオンはいない。理由は聞いていない。

「えーっとですね。これまでNo.3までが出席していた政会ですが、今回からはNo.7までが主席出来るようになりました。なので、きちんと出席お願いしますね。私の評価が落ちてしまいますから」

  大丈夫です、隊長。俺たちの中ではとっくに地に堕ちてます。
 心の中で皆の言葉の平均を取った言葉を述べた。
 政会とは、読者の皆さんが居る側の国会のようなものです。だが、何かを話し合うのではなく、王の意志を聞くための場、となっている。発言権こそあれど、あまり役には立たない。決定権は王が握っているのだから。
 王の意志を聞くための場、とは言っても、シェルアルは独裁国家ではない。いかに王に力があろうとも、全国民の反対を押し切ってまで自分の意志を通すことは出来ない。

「それで、出席したことがある人、いますかね……、挙手を願います」

 そう促す隊長に応えるものはいない。
 つまり、皆初めてというわけだ。

「隊長、それは術徒として、ってことッスか?」

 その中の1人、No.5と思われる赤髪の少女が明るく質問した。変な敬語だが、多分癖によるもので無意識だろう。

「いいえ。他としてでも良いですよ。勿論そんな事があればの話ですがねぇ」

「あるッスよ、何回か」

「「「!!!!」」」

 隊長の嫌みを無視し、応えた少女の答えに一同(隊長以外)は息を呑んだ。
 当たり前だ。政会なんか、選ばれた人しか出席できない。俺たちみたいな一般人(ある意味一般人じゃないけど)は術徒のトップに入らないと出られない。
 彼女の言い方からして、彼女は術徒として政会に出席したわけではないようだ。
 では彼女は、実はとても身分が高い人なのではないだろうか……。

「では、どんなものか、ここの皆に説明しておいて下さいね。………それでは私はこれで」

 そう笑いながら言い、さっさと姿を消してしまった隊長。

「あらら……困ったッスね」

 こういう事には慣れていないのか、髪と同じ深い赤色の瞳を左右に動かし、一同の顔色を伺うように眺めた。

「えと、まず、政会ってどんな事やるのか教えて?」

 シオンの言葉だ。どんな事をやるのか、そんな事はみんな知っている。それ言葉は恐らく詳細を聞いているんだろう。儀式めいたややこしい所もあるみたいだから。

「っと待てよ、まずは自己紹介しようぜ?」

 そう言ったのはレン。皆はそうだな、と言うように頷いた。

 赤髪の少女はレミと名乗った。

Re: 白と黒の境界 【CONNECT】 ( No.112 )
日時: 2013/01/13 20:36
名前: 和里 ◆OoRkf/r0Hw (ID: uwZWw1uD)

  *****


「やっとあの面拝めんのか………」

 ぼそりとレンが小さく呟いた。かなり小さい呟きだったが隣の者には聞こえたらしく、小さく返してきた。
 しかしそれはたしなめるでも訪ねるでもなかった。

「……声、出てる…」

 その声は先程のレンの声より一段階小さく、シアンから発せられた。シアンにとって王など意識の端に小さく置かれているただの人間、だろう。だから敬意も払わないし、陰で何か言われていても止めようとも思わない。シアンらしいと言えばらしいだろうが。

「………………あ、シオン、きた」

 そうシアンが小さく呟く。その途端、シアンの呟きを敏感に耳で拾い、レンは驚くほどの速度で正面に注目した。
 術徒の位置は後ろの方なのだが、人と人の間から一番前を覗き見ることができる。
 一番前、つまり、王や王女などがいる場所を。

 シアンは相変わらずぽわんとした顔で、眼は前を向いているように見えるが、焦点が若干ずれている。表情の読みとりづらい少女だが、喜んでいるようだ。


 やがて王が現れ、政会は進められた。
 レンは不機嫌そうにその話に耳を傾けていた。

白と黒の境界 【CONNECT】 ( No.113 )
日時: 2013/01/13 21:02
名前: 和里 ◆OoRkf/r0Hw (ID: uwZWw1uD)

  —*—*—*—


 結局王ではなく、側近の判断の元での政会となった。
 リオンは機嫌が悪かった。
 先程から今日の政会の愚痴を零している。
 その銀色の髪は月明かりを反射し淡く輝いていて美しい。
 しかし、リオンの今の心境は、それと正反対のものだった。

「勿論分かってるつもりですが、どうでしたか?姉様」

「言うまでもないのは、アンタが一番分かってんだろ?」

 カインが鏡台の元から投げた問いを、ベッドの上に腰掛けたリオンが言葉を重ねるような速さと勢いで答えた。

「でも、楽しくもあるのでしょう?穢れていくのが」

「どうだろうね?」

 カインが意味ありげな笑顔で問うたが、リオンは無表情ではぐらかす。
 だが直後すぐに不機嫌そうな顔に戻り

「何が、好きにせい、だってんだよ、テメェは何にもしてねぇくせに、何も出来ねぇくせに、大体あんなガキに国なんか治められねぇっての、それにあの————」

 リオンの口から吐き出されるいつまでも終わりそうにない悪態を軽く聞き流し、カインはふと窓の方へ視線を向けた。
 美しい月光が差し込み床に柔らかな影をつくっている。
 カインは見定めるようにじっ、と窓の外を見つめる。その視線の先にある物は、黄金の月。

 満月。

 そこでカインは思い出したようにリオンに視線を戻し、焦ったように訊いた。

「——ね、姉様……、今日は」

「ん?」

 何のことだか分からないと言う風にカインの方を見るリオン。
 それを見て、何を感じ取ったか、カインは椅子が音を立てるほど勢いよく立ち上がり、足早にリオンの元へ向かう。
 ベッドに腰掛けているリオンの肩に手をかけ、じっとその水色の瞳を覗く。リオンはそれを嫌がるように眼を逸らす。

「やっぱりですか…」

「………………」

「無理はしないで下さい。勿論手はあるのですよね?」

「あるさ、ちゃんと」

 リオンはそう応えるとカインから逃れるように身体を後ろに倒した。


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