二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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レッドレイヴン 〜Cat End〜
日時: 2012/03/29 16:53
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

 初めまして!黒簾香菜と申します。


 ちゃんと書けるかは分かりませんが、頑張ってみます。



 注意

・荒らしはしないでください。
・キャラ崩壊するかもしれません。
・もしも気に入ってくれましたら、感想を貰えると有難いです

  以上です!

 この他にも、「小説家になろう」という所で小説を書いています。そちらも見ていただけると嬉しいです。

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Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.142 )
日時: 2012/08/16 05:14
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

 その言葉が猫から発せられた途端に、ヴィーナの顔が強張った。
仮面のような冷たい顔をして、顔に笑みを貼り付ける。

「金が無かったからな。お前は、丁度良い“売り物”になったよ。おかげで、スキャッグスから安く良い武器を売ってもらえたし、金に困ることは無くなったし。————感謝はしているよ」

 凍った声で紡がれた言葉は、深く深く猫に突き刺さった。
自分は、そうやってあの場所に行くことになったのか。そんな目的の為に売られたのかと、ショックを受ける。

 そんな彼女の反応を知っているはずなのに、追い打ちをかけるようにヴィーナはさらに言葉を続けた。

「お前の体が切り開かれようと、あたしの体は痛まない。本当に、実に良い取引だった。スキャッグスにも、感謝すべきだな」


 悲しみと共にやって来たのは、怒り。

 反省も、後悔も無いその言葉に憎しみだけが募っていくのが猫には分かった。


「シグマ・・・・お前の実の父親にも、感謝しなければいけないな。スキャッグスとの取引を始めたのは、あいつがあたしと知り合ってからだったし」

 父親の名前が出され、更に怒りが増す。頭から全身が冷えていく気がした。
武器は、すぐ手元にある。相手は、武器を何一つ身に着けずに無防備なままだ。慣れた手つきで、猫は斧を取り出した。

Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.143 )
日時: 2012/08/16 05:16
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

 これから19日まで、出掛けて来ます!
海のある所に行くんです!

 泳げると良いな〜♪

Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.144 )
日時: 2012/08/20 09:06
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

 行ってきました、泳いできました、食べて来ました!

 ウニとアワビとサザエとエビの食べ放題!みたいな感じで、楽しかったです♪
また行きたいなぁ、おばあちゃん家。

 そんな事より更新ですね。続き、いきます!

Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.145 )
日時: 2012/08/20 09:07
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

「で?“猫”の事は分かったけど、結局どうするつもりなの?」

 それは、彼女達二人の関係の事だ。
母親は処刑されるべきマフィアのボス。娘はそれを処刑するべきレッドレイヴン。

 そんな関係の中、もしも猫が彼女を処刑しないと決めたならば、その代りをするのはアンディかウォルターだ。そんな中ヴィーナを処刑すれば、猫は間違いなく彼らを恨むだろう。
正直、猫の力は強い。本気で攻撃されたら、同じリバースナンバーのアンディでさえも無傷ではいられない。

「ボスは・・・・ティアラ譲さんに殺されるつもりです」

「は?」

 ウォルターが、思わず聞き返した。
今までの話からして、ヴィーナは猫を溺愛している。そんな彼女に殺されるつもりで今現在相対しているというのは、不思議に思っても仕方ない。

「ボスは聡い方です。深く物事を見ている。例えば、ボスがどれだけ譲さんを大切に思っていたか話したとします。そして、譲さんとの仲を回復したとすると?」

「成程ね。いくら“猫”を取り戻したとしても、自分自身は僕らに殺される。“猫”が裏切ったと分かれば、レッドレイヴンから外される事になる」

「そしたら、結局は後々“猫”が辛い目に合う。だからって事か・・・」

 ウォルターが話をそう締めくくり、一同は黙った。
本当に、それで良いのだろうか。アンディはそう思ったが、妙案は全く思いつかない。色々と考えを巡らしてはみるが、必ず誰かが犠牲になる。

 それならば、ヴィーナの考え通りに事を運んだ方が・・・・?

 そう考えても、胸の中はもやもやしたままだ。憤りを感じながら、アンディは小さく舌打ちをした。

Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.146 )
日時: 2012/08/22 07:25
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)


「いや〜やっぱりさ、女って怖いよね。ほんと」



 あれから数分後。

 猫は返り血を浴びたまま、床に座り込んでいた。そのすぐ横で倒れこんでいるのは、母親であったヴィーナ。斧で抉られた腹部からはおびただしい血が溢れだし、カーペットを真っ赤に染め上げている。
信じられないとでも言うように目を見開き、涙を流したままの猫を見て“彼”は愉快そうにそう言った。

 黒い帽子に黒いブーツとズボン。裾と袖が異様に長い漆黒のコートを羽織った“彼”。
明らかに不審人物な“彼”は、猫のことなどお構いなしで大きく開かれたドアから侵入して来るとテーブルの上に座り込んだ。

「見張っていて良かったよ。お陰で面白い物が見れたし—————シグマさんを籠絡するような女はね、皆死んじゃえばいい」

 気味悪くにやりと笑う彼を、猫は見ていなかった。
頭の中に駆け巡るのは、血液を通してみた母親の記憶。殺してしまってから分かった、必死な思い。どれだけ自分が大切にされていたのか分かっても、取り戻す術はない。

 放心状態で何も無い宙を眺めて、止まらない涙を拭こうともしない。そんな彼女の髪を撫でて、彼は愛おしそうに囁いた。

「ねぇ・・・・・ボクの物になってよ。否定なんか、いらないけどね」




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