二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- レッドレイヴン 〜Cat End〜
- 日時: 2012/03/29 16:53
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
初めまして!黒簾香菜と申します。
ちゃんと書けるかは分かりませんが、頑張ってみます。
注意
・荒らしはしないでください。
・キャラ崩壊するかもしれません。
・もしも気に入ってくれましたら、感想を貰えると有難いです
以上です!
この他にも、「小説家になろう」という所で小説を書いています。そちらも見ていただけると嬉しいです。
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- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.122 )
- 日時: 2012/07/15 08:39
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
実に楽しげな様子で、ロナヴィニはアンディ達の所へ戻って来た。鼻歌まで歌ってご機嫌である。
「猫の服は買い終わったので、迎えに来てくれません?」
にこにこと笑ってそう言う彼女に、訝しげな視線を送る一同。
一体何が彼女をここまで機嫌良くさせたのか分からない。
「・・・何かあったの?」
思わずアンディが訊くが、ロナヴィニは来たら分かると言うだけではっきりとした答えを返してはくれない。とりあえずは猫を迎えに行くしかないようだ。
ウォルター達の不思議そうな顔を見渡して、アンディは腰を上げた。
- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.123 )
- 日時: 2012/07/17 18:20
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
小さな靴底が、男の顔面を蹴り上げた。
顔を真っ赤に腫らして地に倒れ伏す彼を忌々しげに見て、足音が聞こえた方を向く。
きちんと櫛が入れられて、肩よりも長い位の整えられた黒髪が靡いた。
明るい日差しの中で透き通ってしまいそうなほど白い肌。レースで縁取られた可愛らしい白いノースリーブは、惜しげもなくそれを露出させていた。胸の下からコルセットを思わせる茶色い服がその薄い腹を締め上げ、その下からふんわりとした膝上位の高さの同じく茶色いスカートが出ている。
右足首はしっかりと布で固定され、裸足のまま。左足は黒いハイソックスに黒いショートブーツ。
アンディとそれほど変わらなそうな身長だが、女性としての体の発達は目覚ましい。その胸は大人と間違われてもおかしくないほど成長していた。
赤いコートを膝に乗せ、拗ねたように唇を尖らせる。ルビーのように赤い瞳をアンディに向ける姿は、彼女の内心とは反対に誰でも思わず見とれてしまいそうなほどの華やかさがあった。
『 遅い 』
睨んだまま、彼女はそうアンディに言葉を送った。
そんな彼女の姿を見て、アンディは・・・
「誰?」
首を傾げたのであった。
そんなアンディに、ロナヴィニが怒鳴り散らす。
「何言ってるんですの!“猫”に決まっているでしょう!?この華やかさ、微かに香る大人っぽさ・・・自分の見立てを、思わず自画自賛してしまいそう♪」
『 自画自賛とかどうでもいいから、早くここから離れるぞ。・・・全く、嫌な目にあった 』
そう語りながらため息をつく猫。疲れているように見えるのは無理矢理その服を着せられたせいなのか、それとも彼女をナンパしてきて返り討ちにあって地に倒れ伏した男達のせいなのかははっきりとしない。
しかし、先の鬼の宣言通りに猫が成長したのは確かなようだ。
アンディよりも二回りも小さく、年齢など一桁だろうと思われる程幼かった猫は、今やアンディよりも少し背が低いだけの小柄な少女になっていた。胸部の発達とその少し大人っぽいしぐさから、ヘタをすると大人にも見えるかもしれない。
だが、当の本人は全く自覚がないらしい。
『 何なんだ、こいつらは。敵か?敵なのか? 』
そう呟きながら、怪我をしていない左足で目の前に倒れ伏した男に蹴りを入れるのであった。
- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.124 )
- 日時: 2012/07/22 11:14
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
「誰?」
と言って、アンディと同じようにウォルターも首を傾げた。
まあ、無理もない。猫は身長も、外見の年齢も、服装も変わったのだから。
「“猫”に決まっているでしょう!?」
憤慨しながらロナヴィニが叫ぶ。それにシャルルが余計なひと言を言ってしまい、彼女に追いたてられるのだった。
相変わらずの様子に溜息をつき、猫を椅子に座らせるとアンディはその隣に腰を下ろす。彼女を待っている間に昼食は食べ終えたので、することも無く手持無沙汰だ。
猫はピザを頼み、遅い昼食をとる。バジルとたっぷりのチーズとハムやらピーマンやらがのったピザを八等分にして食す。
『 なんだったんだ。あいつらは 』
未だに腹の虫がおさまらない彼女は、ハムスターの様に頬を膨らませながらもくもくとピザを食べている。すると、フォークを使ってピーマンだけを避けていた。
「・・・何で食べないの?」
ピクリっ、と反応して猫の手と口が一瞬だけ動かなくなる。質問して来たアンディからわざとらしく目を逸らして、ピーマンを避け終えたピザを手に取った。
「好き嫌いはいけませんわ!」
勢いよく猫の頭にロナヴィニが乗る。少し離れたテーブルの上にシャルルが留まり、彼女の言葉に賛成した。
「そんなだから小さいまんまなんだぞ!」
「もう十分大きくなったじゃん・・・」
軽く呆れたようにウォルターがシャルルの言葉に反論するが、好き嫌いは確かにいけないことだ。
『 ピーマン・・・嫌い・・・ 』
苦々しくそう呟く猫。縋るように赤い瞳をアンディに向け、フォークに刺した輪切りのピーマンを口元に差し出す。
『 食べろ! 』
その目は、心なしか涙目だ。よほどピーマンが嫌いらしい。
「何で僕・・?」
そう言いながらも、目の前に突き出されたそれを食べる。チーズとトマトがほんのりと付いているだけのピーマンは、かなり苦い。
『 これは嫌いだ・・・苦いし、ふにゃふにゃしてるし 』
不満げにそう呟きながら、ピーマンをすべてアンディの口の中に押し込んで猫は無理矢理食事を終えた。鴉二羽が五月蝿いが、完全無視。耳を塞いで殻に閉じこもってしまった。
- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.125 )
- 日時: 2012/07/25 12:51
- 名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)
恐る恐る、といった様子で両手を耳から離す。もう二羽の小言は終わったようで、宿までの帰り道は驚くほど静かだ。
『 三番目? 』
「・・・・何?」
やはり猫を背負ったまま、アンディが口を開いた。ちなみに、アンディの希望により彼の背から微妙なバランスをとって猫の体を離してある。
少しだけ前よりも離れた距離。それでも声は十分に届く。
『悪かったな。ピーマンあげて』
「別に気にしてないよ」
少しだけ悪気があったのだろう。猫はそう言って頬を染めると、そっぽを向く。
何を話したらいいのか分からないようで、目に映ったものを適当に話題にして会話を続けていた。
しかし、随分と自由気ままなもので(猫だけに)その内こつん、と額がアンディの背に当たる。
「・・・猫?」
振り向くと、意外と近くに彼女の顔がある。瞳は閉じられ、安らかな寝息を立てていた。
ぶらぶらと不安定に腕が揺れ、落ちそうな体をなんとか抱え上げ、体勢を整えると
「・・・」
かなり不用意な物の柔らかい感触が伝わった。アンディも一応(?)健全な少年なわけで、耳まで顔を赤く染め上げる。
「・・・ウォルター、これ代わって・・・」
ポツリと死にそうな声で呟くアンディの声は、ウォルターのダルイで一蹴されてしまう。
猫の無防備を呪いながら、アンディはその後宿までの道のりを歩いたのであった。
- Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.126 )
- 日時: 2012/07/26 14:18
- 名前: 黒猫 (ID: bUOIFFcu)
お久しぶりです
猫可愛いですね!ピーマン嫌いって、意外と子供らしい!
これからもがんばってください、応援してます!
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