二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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レッドレイヴン 〜Cat End〜
日時: 2012/03/29 16:53
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

 初めまして!黒簾香菜と申します。


 ちゃんと書けるかは分かりませんが、頑張ってみます。



 注意

・荒らしはしないでください。
・キャラ崩壊するかもしれません。
・もしも気に入ってくれましたら、感想を貰えると有難いです

  以上です!

 この他にも、「小説家になろう」という所で小説を書いています。そちらも見ていただけると嬉しいです。

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Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.52 )
日時: 2012/05/05 13:44
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

お腹がいっぱいになるのは久しぶりなのか、それとも室内にいるから安心したのか、口を動かしながらも眠たそうに眼をこする。それでもパンに齧り付き、こくりこくりと眠たそうにしていた。そんなことを繰り返しているうちに猫はカレーパンを手に持ち、口の周りにそのカスをくっつけたままテーブルに突っ伏して眠ってしまった。

「相変わらず子供だなぁ」

 しょうがないのでベッドに寝かせ、もう外も暗いのでアンディは寝ることにした。猫をレッドレイヴンにするかしないかは明日決めることに決定してウォルターに残ったベッドを譲り、ソファーで寝ようかと猫の布団を半分貰うために彼女が丸まって寝ているベッドへと近づく。

  ガシッ

 掴まれた。

 猫の白く細い腕が闇の中に浮かび上がる。それはしっかりとアンディの服の裾を掴んでいる。

「“猫”?」

 猫が起きていることに全く気が付かなかったという事実にアンディは驚く。猫はすっかり眠っているものと思い込んでいたから。
よく見ると、布団の隙間から彼女の赤い瞳が覗いている。

「起きてたの?」

 いつもと様子が違う猫を不思議に思い、顔を近づける。心なしか彼女の手が少しずつ移動しているように思うが気にしない。

「布団貰うよ」

 一応言った方が良いかと思いそう言うと、猫が被っている布団の一枚に手をかけた。その途端、猫の手がアンディの首を捉える。体勢が崩れたまま猫の手に押されて、あっという間にアンディはベッドに倒れこんだ。

「・・・・」

 何も言わずに彼女は懐から取り出したナイフでアンディを切りつける。

「!?」

 深手は避けたが、それでも手の一部が切られ、微かに血が流れる。ナイフに付いたアンディの血を舐めて、猫は吟味している。

「ふむ・・・・三番目か。お主は」

 さっきまで黙っていた猫の方が話しかける。その口調に、アンディは覚えがあった。
かつて一度だけ会って話したことがある、猫の姿をした別人。口調は舌足らずな猫とは違い、発音がしっかりしている。幼い猫の姿のままでもベッドの上に座り込んだその姿はどこか妖艶で大人っぽい。

「もしかして・・・・」

 その劇的な変化に気づき、アンディはかつて彼女が名乗った異名を口ずさんだ。

「“鬼”?」

 それに答えるように、彼女は艶気のある笑みを浮かべた。

Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.53 )
日時: 2012/05/09 20:53
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

「久しいな。三番」

 何故このタイミングで彼女が出てくるのか。そもそも、彼女は猫の記憶から消えていた。だからもうすでにここにはいないはずの存在なのだ。

「大きくなったな。妾の背よりこんなに高いぞ」

 気安くアンディの頭に触れ、上目づかいで身長の差を確認して来た。その赤い眼は常に自信に満ち溢れている。 

「“猫”の背が低いからでしょ」

「何を言っている!?このままで良いに決まっているではないか!本当は怖がりなのに負けず嫌いだから小動物の様に噛みついてくるところとか。すぐに人を信用してしまうちょっと警戒心が欠けやすいところとか・・・・!!!!」

 愛しくてたまらないというように自分の体を抱きしめて頬を微かに染めている。

「妾と初めて会った時と変わらなくて、最高ではないか!!そうだろう?」

 妙に興奮した彼女は、同意を求めてアンディに掴みかかる。二人の足が絡まって、床に倒れこんでしまった。
さっきから倒れてばかりだな。と思いながら、上に乗っかっている彼女を見た。


 鬼と呼ばれる彼女は、猫の体に宿った力そのものだ。
スキャッグスの研究員達も予想しなかった異常。猫の体に入れた力が自我を持ってしまったのだ。

 それが猫がスキャッグスに見捨てられた理由の一つ。いくら猫を洗脳しても、力である鬼がそれにかからなければ意味がない。鬼が洗脳を拒むために力を爆発されれば恐らく研究所ごと吹き飛ぶ。

 そんなリスクを負う事が出来ずに、彼らは猫をリバースナンバーから外したのだ。

 そして、もう一つの理由。それが・・・・

「平気か?三番。————“猫”は!?この体に傷は無いか!?ああん!この麗しい体に傷を付けたら妾死ぬ!死んじゃぅぅぅううう!!」

 あまりにも力である鬼が、猫を愛しすぎているのだ。

 アンディの心配は途中までで、後は愛してやまない猫の体の心配ばかりしている。その異様なテンションについていけず、アンディは自分の上で体の隅々まで傷は無いかと点検している鬼をどけた。

 そんなことにも気づかづに、まだ点検を続けている。アンディが傍にいる事さえ頭から吹っ飛んでいるのか周りを気にせずに服を捲りあげ、足を上げたりして確認していた。猫の足に銃弾がかすった傷跡があるのを見つけると、掌を傷の上に乗せて傷を治療する。


 隅々まで確認した鬼は、落ち着きを取り戻したのか静かな目でアンディを見つめた。

 先程ナイフで切った傷をぺろりと舐めるとすぐにアンディの傷跡はふさがり、自分でつけた傷を治してくれた。その手をぎゅっと握りしめ、床に座り込んだまま鬼は真剣な顔で彼の眼を覗きこむ。

 その目は闇の中でもなお赤い。

「すっかり忘れていた。お主に、訊きたいことがある」

 アンディの思考を読むために、空いた手で彼の額に触れる。微かな電気に痺れるような痛みを感じながら、アンディは答えた。

「何を?」

「“猫”が本当にマフィアから逃れることが出来るのか」

Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.54 )
日時: 2012/05/07 15:55
名前: 黒猫 (ID: 0/Gr9X75)

 鬼、おもしろいキャラクターですね!
 最初見たとき、二重人格かと思いました。
 これからもがんばってください

Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.55 )
日時: 2012/05/07 20:40
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

 コメント有難うございます♪
鬼は二重人格とはちょっと違うんですよね。

 絵で描く分には、鬼の方が個人的に描きやすいとなぜか思ってしまいます。謎。

Re: レッドレイヴン 〜Cat End〜 ( No.56 )
日時: 2012/05/09 16:49
名前: 黒猫 (ID: okEdKXH3)

 あの・・・№53の「自身に満ち溢れている」の自身は「自信」のほうじゃありませんか?
 間違っていたらすみません


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