複雑・ファジー小説

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コドクビワ、キミイゾン。【完結】
日時: 2013/01/06 17:00
名前: 揶揄菟唖 ◆bTJCy2BVLc (ID: w1J4g9Hd)

+目次+
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参照100記念>>27  あ  コメント100記念>>100
参照200記念>>40  り  あとがき>>137
参照300記念>>52  が  桐への愛情度:低>>139
参照400記念>>62  と  孤独への愛情度:低>>141
参照500記念>>71  う  卓巳への愛情度:高>>142
参照600記念>>77  !
参照700記念>>88  
参照800記念>>103  
参照900記念>>113
参照1000記念>>126
参照1100記念>>131
参照1200記念>>138
参照1300記念>>140

Re: コドクビワ、キミイゾン。 ( No.28 )
日時: 2012/07/08 21:33
名前: 揶揄菟唖 ◆bTJCy2BVLc (ID: ae8EVJ5z)


+17+


そんなことを言われたのは、初めてだった。昔は私が言わないと、してくれなかった。それなのに。今更。
何を言っているんだ。そんな表情を作ってやると、卓は目を細めて私の腕を強くつかんだ。そして私を無理やりに引っ張っていく。
私は「良い」なんて一言も言っていないというのに。自分勝手な人だ。

そんな手を振り払うことができない私は、一体何なのだろう。
私の様子を見て、卓は気を良くしているようだ。

「ほら見ろ。桐はボクを拒むことなんてできないんだよ。桐はボクのことが好き。桐は、」

独り言をうわごとのように繰り返す卓の背中を見ながら、私はため息をついた。
変わった。卓は変わった。何だか、情けなくなった。それは多分、私の視界が広がったから。いろんな事を見ることができるようになったから。変わったのは、私の方なのかな。
卓の視界は、狭まった?それとも、元から自分しか見えてなかった?どっちなのかな。
それはきっと、卓しか知らない。でも、卓も分かっていない。卓は自分に自信がないのだから。それを認めることもできていない。

「どこ行こうか?」

振り返る卓の笑顔に、私の胸がきゅっと締まった。

Re: コドクビワ、キミイゾン。 ( No.29 )
日時: 2012/06/16 13:35
名前: いりこの頭の部分 ◆l9KMyKcLrg (ID: in0tr.0M)

うわああ座布団まで有難うございます!いりこです。

孤独くん視点来ましたか…!居眠り孤独くん素敵…!
先輩の匂いまで想像できるなんて流石ですね大好きだよ孤独くん!今夜はいい夢が見れそうだ。

なんだか今回の話の卓さんが特にツボです。
独り言ぶつぶつって大好き。情けなくて、狭い世界に生きていて。それでも格好いいというか可愛いってどゆこと。嗚呼ちくしょう、羨ましいなぁ。

うわあ僕も絡みたいなって思ってます!よかったらお相手お願いしたいですスカイプ!うわあ!

Re: コドクビワ、キミイゾン。 ( No.30 )
日時: 2012/06/16 13:48
名前: Me (ID: LuHX0g2z)

こんにちは、Meといいます。
いや、ここまでぐいぐい読めたのは久しぶりだなぁ〜と思います。
孤独くん可愛いですっ
また、読みに来ます。それでは〜。

Re: コドクビワ、キミイゾン。 ( No.31 )
日時: 2012/06/16 14:03
名前: 揶揄菟唖 ◆bTJCy2BVLc (ID: ae8EVJ5z)


いりこさん、ちゃっす!いらっしゃいませです!
まじですか、じゃあよろしくお願いします!
コンタクト要請していただけますかね、私はgajobegirlというIDを使っていますので、できたらお願いします!
独り言は大好物です!
むふ

Meさん
いらっしゃいませです!
コメントありがとうございます、揶揄菟唖と申します!
すらすらですか!嬉しいです、ありがとうございます!
孤独がかわいいですか!おぉ!まじですか!ヒロインです!嘘です!
はい、こんなのでよかったらまた来てくださいませ、お待ちしております!

Re: コドクビワ、キミイゾン。 ( No.32 )
日時: 2012/06/16 15:10
名前: 揶揄菟唖 ◆bTJCy2BVLc (ID: ae8EVJ5z)



+18+


ホテルに着くと、卓は満足そうに笑った。卓のよく笑うところは変わっていないな。
私は何だか言葉を発するのが億劫になって、黙ってしまっていた。
そんな私の心情なんて卓は分からないようで、一足早くベッドに座って、手を広げた。

「おいで、桐」

お風呂、入らないのかな。なんて考えながら、卓を眺める。私はすぐに行動したくなかった。卓は首をかしげて私の様子を覗っている。なんで抱き着いてこないのか、分からないのだろう。当然、抱き着いてくるものだと思っていたようだ。

「どうしたの?」

ついには卓は立ち上がり、私を抱きしめてきた。入り口のドアから私の背中を離して、やんわりとベッドに誘導する。
早く、確認したいんだろうな。私が確かに卓のことが好きだって証拠が、早く欲しいんだ。なんでかは、分からないけど。

「お風呂、入りたい? 要らないよね」

私の言葉を聞く間もなく、卓は私を優しく押し倒す。自分で聞いて自分で答えるなら、なんで声に出したのかな。ていうか私、このまま抱かれるつもりなのかな。良いのかな、これで。
私は、抱かれたいの?
でも、拒む理由も見つからないの。了承する理由も、拒否する理由もない私は、一体どうすればいいの?
拒む、理由か。何だか引っかかるんだよね。朝から。卓に会ってから。なんだろう。

ぼやぼやしているうちに、卓が私の服を捲り上げる。その手が、突如、止まった。

「……何、コレ」



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