二次創作小説(映像)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜
- 日時: 2016/05/10 22:19
- 名前: ウルワルス (ID: LF8j4K3p)
〜第一部〜 目次
主要登場人物紹介 >>01
第1章 初めての友達 >>02 >>03 >>04
第2章 組分け >>05 >>06 >>07 >>08 >>09
第3章 魔法史と いも虫 >>10 >>11
第4章 ハグリッドの小屋にて >>12 >>13
第5章 飛翔 >>15 >>16 >>18
第6章 クィディッチ >>19 >>20 >>21
第7章 クリスマス休暇 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28 >>29
第8章 蛇と蠍 >>30 >>31 >>32 >>33 >>34
第9章 禁じられた森 >>35 >>36 >>37
第10章 序曲終了 >>38
あとがき >>39
第二部 >>40
第三部 >>153
訂正>>132 >>135 >>136 >>145
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.77 )
- 日時: 2014/03/30 14:42
- 名前: ウルワルス (ID: BgA0tTDI)
「ようこそ我が家へ。」
笑みを浮かべたハリー・ポッター氏が、マルフォイ兄妹に言った。ポッター氏は、兄妹をテーブルに案内した。
「やあ。」
椅子に座っていたアルバスが、マルフォイ兄妹に声をかけた。
「お久しぶりですね、アルバスさん。会えて嬉しいです。」
ナターシャが微笑んで言うと、アルバスは顔を赤らめた。
他に2人の人物が着席していたが、マルフォイ兄妹が近付くと彼らは立ち上がった。1人は美しい老婦人で、兄妹の父方の祖母ナルシッサ・マルフォイに似たところがあった。もう1人は、驚くべきことに青緑色の髪をした青年で、ハンサムと言うよりは愛嬌のある顔立ちをしていた。
「あなた達が、スコーピウスにアナスタシアね。」
老婦人が言った。
「私はアンドロメダ・トンクスといいます。旧姓はブラック。あなた達のおばあ様の姉に当たるのですよ。」
マルフォイ兄妹の祖父母の館は、自邸と同じくウィルトシャーにあり、毎年夏には帰省していた。先祖代々伝わってきたその館には かつて先祖達が蒐集した古文書の文庫もあり、歴史好きなスコープにとってはお気に入りの場所の1つだった。祖父母には、純血主義的でマグルを軽蔑する一面があったが、孫のことはかわいがってくれ、スコープも優雅で貴族的な祖父母が好きだった。
しかし祖母の姉については、「例のあの人」の腹心だったというベラトリックス・レストレンジ(スコープから見ると大伯母になるが、ヴァレンティン・レストレンジにとっても大伯母に当たる* 。彼の父オーガスティンは、「あの人」に対するのと同じくらい伯母ベラトリックスを崇拝していた)のこと以外は聞いたことがなかった。
「そしてこちらは、孫息子のテッド・ルーピン。現在は闇祓い候補生*2 です。」
マダム・トンクスが、青緑色の髪をした青年を紹介した
「初めまして、スコープ、ナターシャ。テッド・ルーピンです。テディと呼んで。」
青年はマルフォイ兄妹に挨拶した。
「スコープ。君のことは、アルやジェームズからよく聞いているよ。優秀なクィディッチ選手だそうだね。」
「スコープのことは、ビクトワールからも聞いてるだろ? テディ。」
ジェームズが口を挟んだ。
ビクトワール・ウィーズリーは、ポッター兄妹やローズの従姉に当たるシルバーブロンドの美女で、昨年度でホグワーツを卒業した。7年次には、全校首席・監督生と同時にクィディッチチームのキャプテンも務めていて、スコープは同じチェイサーである彼女の指導を受けていた。現在はプロクィディッチチームのホリヘッド・ハーピーズに所属しており、早くも主力選手として活躍している。
「ビクトワール先輩をご存じなんですか?」
スコープはテディに尋ねた。
「ご存じも何も、テディとビクトワールは『できてる』んだぜ!」
ジェームズが にやっと笑みを浮かべて言った。
「妙な言い方はよせ。」
テディが苦笑いして言った。
「まあしかし、ジェームズの言う通りだよ。僕はビクトワールと付き合ってる。
ところで、さっきの祖母の発言から分かるように、僕は君達兄妹とは血縁関係にある。」
テディがマルフォイ兄妹に言った。
「僕と君達とは、ブラック家を介して又いとこの関係になるんだよ。それにしても、ブラック家の最後の末裔である僕達がよりにもよって旧ブラック邸で対面することになるとは、奇遇だと思わないかい?」
スコープは、サウロスやヴァレンティンやマヌイルとは違う「まとも」な親族が自分にいたことに、新鮮な驚きと喜びを感じた。とはいえ、このテッド・ルーピンという青年は、外見に関してはまったくまともではない。
「あの・・・」
ナターシャが遠慮がちに口を開いた。
「その髪は、染めたのですか?」
「テディには、『七変化』の能力があるの。」
ローズが言った。
「テディ。スコープとナターシャに見せてあげたら?」
「そうだね。」
テディがそう言うなり、彼の髪が青緑色から紫色に変わり、さらにピンク色へと変化した。その一方で、鼻が風船ガムのように膨らんでいった。
* >>2
*2 闇祓いになるには、卒業後3年間の訓練が必要。
ちなみにテディのホグワーツ卒業は2016年。
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.78 )
- 日時: 2013/01/27 16:27
- 名前: ウルワルス (ID: e22GBZXR)
「母親からの遺伝なの。」
驚くマルフォイ兄妹に、マダム・トンクスが懐かしげな表情を浮かべて言った。
「やっぱり、髪の色は鳶色が一番よく似合ってると思うわ。」
ローズが言った。
「そうかな。ビクトワールもそう言うんだけど・・」
テディの髪が鳶色に変わり、鼻は元に戻った。確かにスコープから見ても、鳶色の髪が最もテディに合っているように思えた。
「僕としては、地味すぎると思うな・・」
テディはそう言い、髪は再び青緑色に変わった。
*
「ナルシッサは・・・おばあ様は、元気?」
夕食の席で、マダム・トンクスがスコープに尋ねた。
「ええ。この夏に帰省した時は元気でしたよ。僕がホグワーツを退学になったと知った時は、祖父共々ショックを受けたみたいですけど・・
そういえば祖父は、僕をボーバトンにではなくダームストラング専門学校に編入させるべきだと考えてたみたいです。」
「あの、大伯母様・・」
ナターシャが、遠慮がちにマダム・トンクスに尋ねた。
「おばあ様は、自分の姉である大伯母様のことについて私達に何も話してくれなかったのですけど、どうしてでしょう?」
「・・・私達姉妹の実家であるブラック家の者は、大多数が純血主義者だったの。」
マダム・トンクスが言った。
「子供の頃から、私は両親とも姉とも折り合いが悪かった。私がホグワーツに入学してハッフルパフに配属されてからは、対立は決定的になったわ。もちろん両親も姉も、翌年に入学した妹も、スリザリンだった。
だけど、妹のナルシッサとは、あなた達のおばあ様とは、上手くやっていたわ。ナルシッサは、粗暴なところがある姉のベラトリックスよりも、私の方を慕っていた。私がホグワーツの6年生に、妹が5年生になるまでは・・
その年、私はあなた達のおじい様、ルシウス・マルフォイから愛の告白を受けたの。優雅で貴族的な彼は、女生徒に人気があった。」
「ここまで来ると、容易に展開が想像できるよな。」
ジェームズがテディに耳打ちした。今や、テーブルに着いている全員がマダムの話に耳を傾けていた。
「妹も、彼に想いを寄せる女生徒の1人だった。私はそのことを知っていたし、そもそも同寮に好きな人がいたから、ルシウスの告白を断ったの。
私の想い人−−テディ、あなたのおじい様よ−−がマグル生まれだったせいか、生来おおらかだったルシウスはそれ以来純血主義に傾斜するようになった。
妹は、私と口を利かなくなった。妹がルシウスと付き合い始めてからも、それは変わらなかった。
そして私はホグワーツを卒業すると、テッド・トンクスと駆け落ちして家を出た。それっきり、妹には会っていないわ。
妹があなた達に私のことを話そうとしなかったのも、当然と言えるかもしれないわね。スコープ、ナターシャ。」
夕食が済むと、マダム・トンクスとテディは帰った。
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.79 )
- 日時: 2013/01/27 16:18
- 名前: ウルワルス (ID: e22GBZXR)
第14章 それぞれの思い
翌日はクリスマスだった。
マルフォイ兄妹、ポッター兄妹、ローズが居間に集まってクリスマス・プレゼントを交換していた時、一騒動が持ち上がった。ジェームズが、両親(ポッター夫妻)からアルバスへのプレゼントの中身をすり替えていたらしく、プレゼントの包みに入っていたクリームサンド・クラッカーを口にした途端、アルバスは孔雀に変身した。
「完璧だな。」
ジェームズは嬉しげに言った。
「ピーコックリームをWWWの商品とすることには、もう何の問題もないだろう。」
アルバス-孔雀は怒ってジェームズに跳びかかったが、ジェームズは的を逃さないシーカーの技で孔雀の首根っこを掴んだ。アルバス-孔雀はバタバタと暴れ、美しい羽根が飛び散った。
「ジェームズさん。アルバスさんを放してあげて!」
ナターシャが言った。ジェームズが孔雀を放すと、ナターシャは車椅子を孔雀に近付け、その体を撫でた。
「とても綺麗ですよ、アルバスさん。」
アルバス-孔雀の方でも、青い目玉模様のある羽根を扇状に開き、ナターシャに体を擦り寄せた。ジェームズに対する怒りは早くも消えてしまったようだった。
「我が弟ながら、おめでたいやつだな。」
ジェームズが言った。
「休暇中はその姿のままでいるかい?」
孔雀は、特に不満そうな様子は見せなかった。
アルバスとはこういう訳で会話できなかったものの、スコープはポッター家での数日間を楽しく過ごした。しかし、ボーバトンに向かう日が近付くにつれ、スコープは次第に憂鬱になってきた。
言語や習慣を異にする場所に、上手く適応できるのだろうか?
ボーバトンで同級生となる生徒達の友人関係は既に固まっているだろう。途中編入して、新しい友人が作れるのだろうか?
何より辛いのは、ローズ、アルバスと別れねばならないことだった。イースター休暇にはまた会えるだろうし、その約束も既に交わしていたが、一緒に過ごせるのは所詮1週間程度に過ぎない。彼らと共に過ごす時間が温かいものであればある程、別れはより辛いものとなるのだ。
この休暇中にポッター家で過ごす最後の夜、居間にてスコープは出来るだけ明るく振る舞おうと努めていた。自分の憂鬱な気持ちを、少しでも紛らわしたかったからだ。ローズが明らかに沈みがちだったので、彼女を元気づけたいという動機もあった。
「ローズ、君はヴィーラを知っているかい?」
スコープはローズに尋ねた。
ボーバトンが位置する南仏にはヴィーラが多いらしく、編入試験ではヴィーラに関する問題も出た。
「普段は、ただその場にいるだけで間抜けな男性を誘惑できるほど美しいけど、怒った時には獰猛な半鳥人のような姿になるんでしょう?」
ローズが答えた。
「ビクトワールの曾おばあさんは、ヴィーラだったそうよ。」
リリーが言った。
「そうか。それじゃ、ビクトワール先輩が美人なのも当然だね。」
スコープは言った。
「それにしても、あんな美女とお付き合いできるなんてテディは幸せ者だね・・」
「余談だが、ビクトワールのお母さんの母校は、君が明後日から行くことになってるボーバトンなんだよ。」
ポッター氏がスコープに言った。
「ボーバトンには、美少女がうじゃうじゃいるそうだよ。」
ジェームズが言った。
「期待が持てるじゃないか、スコープ。」
「編入試験のためボーバトンに行った時、何人かの女生徒とすれ違ったんだけど、確かに皆かわいかったですね。」
スコープはそう言ったが、突然足に痛みを感じた。それまでナターシャの傍に蹲り彼女の手で優しく撫でられていたアルバス-孔雀が、スコープの足をつついていた。ナターシャも、たしなめるような目をスコープに向けていた。
「2人とも、どうしたんだ?」
スコープには2人の行為が何を意味するのか分かりかねた。
「ボーバトンで好きな人ができて、ゆくゆくは国際結婚することになるかもしれないわね、スコープ。」
リリーが言った。
「『国境を越えた愛』って、素敵だと思わない?・・・痛っ! アル兄さん、何するの!?」
アルバス-孔雀が、リリーの足を嘴でつついた。
「一体どうしたんだよ、アル・・」
スコープは言った。
「でも確かに、外国の女の子と仲良くなるってのもいいかもしれない。近頃は、魔法界もグローバル化の波に洗われてるから・・」
突然、隣で椅子が動く音がした。スコープがそちらに目をやると、ローズが立ち上がっていた。彼女の目に涙が浮かんでいることに気づき、スコープは驚いた。
「どうした、ローズ? 何か悲しいことが−−−」
バシッ!
スコープはローズに思い切り頬を張られ、椅子から転げ落ちた。
「ローズ!」
リリーが仰天して叫んだ。
「一体どうしたっていうの!?」
「私、もう寝るわ。」
ローズは涙声で言うと、足音も荒く居間を立ち去り、寝室に向かった。
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.80 )
- 日時: 2013/02/10 18:54
- 名前: ウルワルス (ID: JnbcEu1t)
スコープは痛む頬を押さえ、呆然としながら、どんどん遠ざかっていくローズの後ろ姿を見つめていた。
「お兄様。」
ナターシャが言った。
「ローズさんは多分、お兄様のことを−−」
「それを言っては駄目だ、ナターシャ。」
ジェームズがいつになく真剣な口調で言った。
「それは、スコープが自分で気付くか、或いはローズが自分で言うべきことだよ。」
「そういうことだったのね!」
リリーが納得したように言った。
周囲の会話は、スコープの耳にはほとんど入っていなかった。彼は考えていた。
よく分からないけど、ローズが今辛い思いをしていることに間違いはない。さっき泣いていたのだから。
スコープは、自分が辛い思いをしていた時にローズがしてくれたことを思い起こした。ならば、今自分がすべきことは・・・
「ローズの寝室に行ってくるよ。」
スコープは立ち上がって言った。
ちなみにこの屋敷の大きさは相当なもので(5階建て+地下1階)、部屋もたくさんあったため、マルフォイ兄妹とローズは1人につき1部屋を宛われていた。
*
ローズ・ウィーズリーは、寝室のベッドに腰掛けて泣いていた。
『あんな美女とお付き合いできるなんてテディは幸せ者だね・・』
『ボーバトンに行った時、・・・・・・確かに皆かわいかったですね。』
先程のスコープの発言が、耳の奥でこだましていた。
スコープは、自分のことを親友としてしか見てくれない。もしも自分が、ビクトワールやボーバトンの女生徒のような美少女であれば、スコープは自分を異性として意識してくれるのだろうか?
『女子として何の魅力もない、君が!?』
今度は、夏休みに「漏れ鍋」で言われたジェームズの言葉が甦ってきた。
ジェームズの言い方にはむかつくが、確かに自分が女子として魅力的だとは思えなかった。スコープにしても、自分とボーバトンの美少女を比べれば、その美少女の方が魅力的だと思うだろう。もしスコープがボーバトンの女生徒と恋に落ちて付き合うようになれば、自分は耐えられるだろうか?
そういえば、この冬WWWが最新の「惚れ薬」の発売を開始したらしい。「解毒剤」を服用しない限り効果が失われることはないとのことだ。随分と高価だそうだが、それをスコープに贈ってみようか?
そこまで考えて、ローズは自分がつくづく嫌になった。紛い物の愛を望むなんて。それに、惚れ薬を使って自分への性愛を生じさせるのは、スコープの意思を強制的にねじ曲げるということだ。これまで自分と仲良くしてくれ、色々と助けてくれたスコープに対して、そのようなおぞましい行為に及ぼうと考えるなんて・・・
不意にローズは、部屋の扉をノックする音に気付いた。
「入っていいかな・・?」
スコープの遠慮がちな声がした。
ローズは慌てて涙を拭うのに忙しく、答えることが出来なかった。それにどのみち、答えることは出来ないだろう。スコープに会いたいのか会いたくないのか、自分でもよく分からなかった。
スコープは1分程待ってから部屋に入ってきた。ローズがひっぱたいた跡が、まだ頬に残っていた。彼はベッドに近付き、ローズの隣に腰を下ろした。
「僕がジェレイントにノットを攻撃させて、退学を通告された日のことを覚えているかい?」
スコープが意外な切り出し方をしたので、ローズは驚いた。もちろん、あの日のことはよく覚えている。スコープが魔法大臣の馬鹿息子から自分を救ってくれたのも、同じ日のことだった。
「僕がノットを攻撃した時、みんなは僕に化け物でも見るかのような目を向けていた。」
ローズの答えを待たず、スコープは話し続けた。
「マクミラン先生の指示で談話室に戻ってからも、誰も僕に話しかけようとはしなかった。−−もっとも僕が悪いんだから、みんなを恨むつもりはないけどね−−
だけど、君は違った。昼食の時間になると、いつも通り一緒に食べようと誘ってくれた。
放課後、先生方が僕の処分をめぐって会議を行っている間、不安でたまらなかった。その時、君はずっと僕の傍にいて手を握っていてくれた。」
ローズは、顔が熱くなるのを感じた。あの時は自分も、周りの目など気にしていられず、随分と大胆な真似をしてしまった・・。
「それから、僕がホグワーツで過ごした最後の日には、とてもクィディッチをする気分になれなかった僕にキスしてくれた。」
ローズは自分の顔が、その名のごとく薔薇のように赤くなるのを感じた。
「あれのおかげで、僕はちゃんとプレイできたんだと思うよ・・」
「さっきはごめんなさい。叩いたりして・・」
暫くして、ローズは言った。
「何が君に涙を流させ、あそこまで激昂させたかは、僕には分からない。」
スコープは言った。
「だけど今、何か辛いことがあるなら、僕は君の傍にいる。君が僕にそうしてくれたように・・」
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.81 )
- 日時: 2013/01/27 19:06
- 名前: ウルワルス (ID: e22GBZXR)
不意にローズは、スコープに抱きしめられた。
「ローズ、君のことが大好きだ・・。離れたくない・・」
その言葉に、ローズの胸は高鳴った。
「ボーバトンに行っても、決して君のことは忘れない。君は僕の大切な友達だから・・・」
最後の一言に、失望を感じたことは否めない。だが・・
ローズは、両腕をスコープの体に回しながら思った。
今は、高望みはするまい。「形」こそ違えど、こうして互いを思い合っていることに変わりはないのだから・・
「私もよ。スコープ・・」
ローズは自らの想いを、その二言に託した。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32
この掲示板は過去ログ化されています。