二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜
- 日時: 2016/05/10 22:19
- 名前: ウルワルス (ID: LF8j4K3p)
〜第一部〜 目次
主要登場人物紹介 >>01
第1章 初めての友達 >>02 >>03 >>04
第2章 組分け >>05 >>06 >>07 >>08 >>09
第3章 魔法史と いも虫 >>10 >>11
第4章 ハグリッドの小屋にて >>12 >>13
第5章 飛翔 >>15 >>16 >>18
第6章 クィディッチ >>19 >>20 >>21
第7章 クリスマス休暇 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28 >>29
第8章 蛇と蠍 >>30 >>31 >>32 >>33 >>34
第9章 禁じられた森 >>35 >>36 >>37
第10章 序曲終了 >>38
あとがき >>39
第二部 >>40
第三部 >>153
訂正>>132 >>135 >>136 >>145
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- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.147 )
- 日時: 2015/08/19 12:08
- 名前: ウルワルス (ID: LF8j4K3p)
第22章
スクの意識が戻ったのは、白い室内でのことだった。彼はベッドに横たわっていた。傍らを交互に見やると、椅子に座った両親、祖父母と、車椅子に乗った妹がいた。5人とも、喜びをあらわにした表情を浮かべている。
「ここは?」
「聖マンゴ病院だよ。」 父が答えた。
「『禁じられた森』で大怪我をして倒れていたお前を、父上が連れてきてくださったのだ。」
「教えてほしい。」 祖父が言った。「お前は、ヌンドゥに何をしたのだ?」
それを聞いてスクは はっとし、身を起こした。
「ローズはどうなったのですか!?」
「まだ意識は戻っていないが、顔色がよくなったと、ハーマイオニーがメールをうってきた。」 父が答えた。父は、ウィーズリー女史の影響を受けて携帯電話を購入していた。
「よかった・・」 スクは ほっとして、祖父の質問に答えることにした。
「あのヌンドゥは、誰かに魔法で操られていたのだと思います。僕は、ヌンドゥにかけられていた魔法を解いたんです。誰かの命令でローズに取り憑いていたんだろうから、彼女はもう大丈夫でしょう。
それで、ヌンドゥはどうなったのですか?」
「気を失ったお前を抱えて校門に向かっていた時、校門から外に走り去っていくのが見えた。」 祖父が答えた。
「それにしても、あなたがこれほどまでに優れた魔法使いだとは思わなかったわ。」 母が言った。
「たった1人でヌンドゥに立ち向かって、生き残るだなんて・・」
「ヌンドゥと闘っている途中、もう駄目だと思った時、不思議と力が湧き上がってきたんです。」 スクは言った。「そのため、ヌンドゥの攻撃を難なく避けることができました。」
スクの意識が戻ったのは、ヌンドゥと闘った翌日の夜だった。スクはその日のうちに退院した。
4日後、ボーバトンにいたスクのもとにフクロウ便が届いた。ホグワーツの閉鎖が解除されるとのことだった。同時に、勇敢にもただ1人でヌンドゥに立ち向かってローズの命を救い、ホグワーツからヌンドゥを駆逐した功績により、スクのホグワーツ復学が認められた。
これでまた、ローズやアルと同じ学校で学ぶことができる。スクの喜びはひとしおだった。アイサムやカトリーヌも喜び、かつ、寂しがってくれた。
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.148 )
- 日時: 2015/10/07 21:44
- 名前: ウルワルス (ID: LF8j4K3p)
*
6月の第三月曜日、ヴァレンティン・レストレンジはホグワーツの大広間にいた。ホグワーツの閉鎖が解除されたことを祝う祝賀会が開かれるのだ。
ヴァレンティンには、気がかりなことがあった。グリフィンドール席にローズ・ウィーズリーの姿が無い。
生徒達が着席すると、大広間の奥でフリットウィック校長が立ち上がり、口を開いた。
「久しぶりですね、諸君。
通知に書いてあった通り、ミスター・スコーピウス・マルフォイが『透明な怪物』の正体をヌンドゥだと突きとめ、ホグワーツから駆逐しました。」
ヴァレンティンは、グリフィンドール席に座るスコーピウスを見やった。嬉しそうにしている。
「ホグワーツの閉鎖が解除されたのは、ミスター・マルフォイのおかげです!」 校長が言った。
「また、ヌンドゥはグリフィンドール2年のミス・ローズ・ウィーズリーに憑りついていましたが、ミスター・マルフォイがヌンドゥにかけられていた『服従の呪文』らしき呪いを解いた結果、ヌンドゥはミス・ウィーズリーを解放し、彼女は一命を取りとめました。
これらの功績を鑑みて、ミスター・マルフォイの退学を取り消し、彼のホグワーツ復学を認めることとします!」
グリフィンドール席から爆発的な歓声が湧き起こった。
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.149 )
- 日時: 2016/03/19 23:05
- 名前: ウルワルス (ID: nLJuTUWz)
続けて、レイブンクロー席・ハッフルパフ席から拍手が寄せられた。
「ミスター・マルフォイには、他にも2つの『ご褒美』があります。」
皆が静まるのを待って、フリットウィック校長が口を開いた。
「まずは1つ目!」
校長が言い終わると同時に、大広間の扉が開いた。扉の先には、ローズ・ウィーズリーが立っていた。
「ローズ!…」
スコーピウスがそう言って、思わず、といった感じで立ち上がった。それを見たウィーズリーは、にっこりと笑みを浮かべ、スコーピウスのもとに駆け寄り、抱き付いた。スコーピウスはウィーズリーを抱き上げるように抱きとめ、そのままの状態で1回転した。
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.150 )
- 日時: 2016/04/09 22:54
- 名前: ウルワルス (ID: 5cM7.Mt8)
ヴァレンティンは、嫉妬が胸を焦がすのを感じた。
誰かが盛大に花火を打ち上げ、スリザリン席を除く広間中から、再び歓声と拍手が湧き起こった。スコーピウスは1回転するとウィーズリーを下ろしたが、2人は抱き合うのを止めた後も、しばしの間、互いの腕に腕をかけながら、笑みを浮かべて見つめ合っていた。
「2つ目は、ホグワーツ特別功労賞です。」
大広間が静かになるのを待って、校長が言った。校長はトロフィーを手にしていた。スコーピウスはウィーズリーから腕を離し、校長に体を向けた。
「さあ、ミスター・マルフォイ。前へ・・・」
ウィーズリーがスコーピウスの背をそっと手で押した。スコーピウスはゆっくりと、しかし しっかりとした足取りで歩み始めた・・・
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 ( No.151 )
- 日時: 2016/05/10 21:43
- 名前: ウルワルス (ID: LF8j4K3p)
*
Side:スク
ホグワーツは3ヵ月間 閉鎖されていたので、生徒達は家に帰らず、夏休みに校内補習が行われることとなった。
祝賀会が終わると、スクはローズ、アルと連れだって談話室に向かった。
「それにしても、誰がヌンドゥを操っていたのかしら。」 歩きながらローズが言った。
「サウロス・マルフォイ辺りなら、ヴォルデモートだとでも言うんだろうな。」 アルが言った。
「それに、まだ明らかになっていないことがあるわ。」 ローズが言った。
「ホグワーツが閉鎖される前に城門を警備していた屋敷僕妖精達を殺したのは、ヌンドゥだとは思えない。遺体には何の損傷もなかったそうだから。『死の呪文』で殺されたとしか思えないわ。」
「そういえば、僕がヌンドゥを倒そうと校門前に到着した時、校門が勝手に開いたんだ。」
スクは言った。
「あの時は気が動転していたから気にならなかったけど、今思うと誰かが内側から開けたとしか思えない。」
「それも明らかになってないわね…。
ヌンドゥを操っていた者と、僕妖精を殺した者は同一人物っぽいけど…」
そんなことを話しながらも、スクは不思議な感慨に浸っていた。はっきり言って、今のスクはアルよりローズの方が好きなのだ。いつからそう思うようになったのだろう。最初は、ローズのことが好きになれなかったのに…。
『手を握られたり、キスされたり、抱き合ったりするうちに好きになっていったのかな…』
スクが物思いに耽るうちに、3人は談話室に到着した。
「強力な闇の魔法使いが姿を潜めているとしか思えないわ。」 ローズが結論を出した。
「スクがなんとかしてくれるさ。なんたって、『ヌンドゥスレイヤー』だからね。」 アルが言った。だが、その口調はどことなくとげとげしかった。
「これからは平和な日常が続いてほしいんだがな…」 アルの口調が気になりながらも、スクは心の底からそう言うのだった。
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