二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜
- 日時: 2016/05/10 22:19
- 名前: ウルワルス (ID: LF8j4K3p)
〜第一部〜 目次
主要登場人物紹介 >>01
第1章 初めての友達 >>02 >>03 >>04
第2章 組分け >>05 >>06 >>07 >>08 >>09
第3章 魔法史と いも虫 >>10 >>11
第4章 ハグリッドの小屋にて >>12 >>13
第5章 飛翔 >>15 >>16 >>18
第6章 クィディッチ >>19 >>20 >>21
第7章 クリスマス休暇 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28 >>29
第8章 蛇と蠍 >>30 >>31 >>32 >>33 >>34
第9章 禁じられた森 >>35 >>36 >>37
第10章 序曲終了 >>38
あとがき >>39
第二部 >>40
第三部 >>153
訂正>>132 >>135 >>136 >>145
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- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 第一部 ( No.17 )
- 日時: 2012/09/19 14:40
- 名前: GINGER (ID: QYM4d7FG)
ハリポタ好きなのでここまで一気に読んじゃいました。続きがどうなるのか楽しみなんでこれからも読みます!
- 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 第一部 ( No.18 )
- 日時: 2016/03/17 22:59
- 名前: ウルワルス (ID: nLJuTUWz)
不意にサウロスがローズにタックルをかました。ローズは何とか持ちこたえ、降下しようとしたようだったが、マヌイルが回り込んでサウロス同様体をぶつけた。
『あいつら・・』 スコープは箒の柄を握りしめた。
さらにヴァレンティンが体当たりした。ついにローズは箒から両手を放し、15メートルの高さから地上に向かって落下し始めた・・・。
考えるより先に体が動いた。ローズが落ち始めるのを見るやいなや、スコープは一気に空を翔(かけ)た。ローズが落ちるのに合わせて正確な軌道で飛ぶ必要があったが、スコープは生来の勘でそれを成し遂げた。スコープは地面すれすれのところでローズの真下に入った。そして箒から放した両腕を伸ばし、落下してくるローズを抱きとめた。
だが、誤算があった。ローズは特に重いほうではなかったが、15メートルの高さから落ちてくる人間を大きな負荷なしに受け止めるには、スコープの身体は華奢すぎた。
加えて、スコープはローズを受け止める際に箒の動きを止めていなかった。箒を止めるのを優先していればローズを受け止めるのが間に合わなかったかもしれないので、仕方のないことではあるが。
こういう訳で、箒は地面に衝突し、スコープはローズを抱えたまま地上に投げ出され、意識を失った。
気がつくと、スコープは医務室のベッドに横になっていた。
「胸の骨が2、3本折れてたらしいけど、無事でよかった。」 ベッドの横からアルバスが言った。アルバスの隣にはローズがいた。
「ローズが事情を説明した時、ウッド先生はかんかんだったよ。あのスリザリンの3人は、1人につき100点、合計300点減点された。その上、今後飛行訓練の授業では空を飛ぶことが許されず、みんなが飛んでいるあいだ箒で地面を掃くという罰則が科されたんだ。」 アルバスは面白そうに言った。
「それから、ローズが君に言いたいことがあるそうだよ。」
「ごめんなさい、スコーピウス。」 ローズはいきなり頭を下げて謝った。
「先週の月曜日、変身術の授業の時に、私はあなたにとても失礼なことを言ったわ。
それなのにあなたは、そうしようと思えばできたのに、今日の飛行訓練の授業で私を馬鹿にしようとしなかった。それどころか、自分の身の危険も顧みずに、箒から落ちた私を助けてくれた。本当に、ありがとう。」
「そんな、お礼なんて・・。僕は『騎士道』を体現するグリフィンドール生として、当然のことをしたまでだよ。」 スコープは言った。
「そういえば、ウッド先生は君の立派な行為に対してグリフィンドールに100点くれたよ。」 アルバスが言った。
「スコーピウス。あなたは本当に素晴らしい人よ。」 ローズが言った。「それに比べて、私はただ勉強ができるだけの嫌な女の子。」
「そんなことはない。君は・・」 『真面目な努力家じゃないか』。スコープはそう言おうとした。
「きっとみんなもそう思ってるわ。だって、入学から2週間が経つのに、従兄弟のアルと幼馴染みのフランク以外は、誰も私に話しかけようとしないから・・」
不意に、ローズの目に涙が溢れた。
「泣かないで。」 スコープはそう言って片手をローズの方に差し出した。「君の友達は、もはやアルとフランクだけじゃない。」
ローズは涙を拭い、微笑んだ。そしてもう片方の手で、スコープの手をしっかりと握った。
*
この時以来、ローズ・ウィーズリーはスコープの友人になった。もっともローズの方では既に、スコープに対して友情以上の感情を抱き始めていたのであるが。
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 第一部 ( No.19 )
- 日時: 2012/09/23 18:41
- 名前: ウルワルス (ID: AzyLAkTK)
グリフィンドール・クィディッチチーム メンバー紹介(2017年度)
( )内は学年。*はキャプテン
チェイサー
*ビクトワール・ウィーズリー(7)
リヴ・キャステラン(7)
ドミニク・ウィーズリー(4)(ビクトワールの弟、ルイスの兄)
ビーター
ハロルド・アンダーソン(6)(ラウルの兄)
フレッド・ウィーズリー(3) (ジョージとアンジェリーナの息子)
キーパー
ヘンリー・ウッド(5)(オリヴァーの息子)
シーカー
ジェームズ・ポッター(2)
「アル、スコープ。ちょっといいかしら。」
翌日、3・4時限目の魔法薬の授業が終わり、スコープ、アルバス、ローズが大広間で一緒に昼食を摂っていると、テーブルの反対側から7年生のビクトワール・ウィーズリーがやって来て、声をかけた。
「昨日ウッド先生が、今日から始まるクィディッチの練習にはあなた達2人も参加するようにと、おっしゃってたわ。来年度のチェイサーは、あなた達に決まりだそうよ。」
「やったな、スコープ。」 アルバスが言った。
「2人とも、素晴らしいじゃない。1年生のこの時期で内定だなんて。」 ローズも言った。
「何時からですか?」 スコープは尋ねた。
「4時に競技場に集まって。」
スコープとアルバスが競技場に到着した時には、既にクィディッチ・チームのメンバーは皆集まっていた。
「やあ、マルフォイ君。組分けの時に真っ先に君を歓迎してあげたこの僕のことを、覚えているかい?」
アルバスの兄で2年生のジェームズ・ポッターが声をかけてきた。
「もちろんです、ポッター先輩。あの時は本当にうれしかったです。」 スコープは答えた。
「アルからはシーカーを狙っていると聞いたけど、ここにいるということは、予選では上手くいったようですね。」
「当然さ。シーカー志望者の中で、僕より飛ぶのが上手いやつは1人もいなかったからね。」
どうやらジェームズは、かなりのナルシストでもあるらしい。雰囲気も、弟とは大分違った。
「ところで君は昨日の飛行訓練の時間に、スリザリンの連中に箒から落とされた僕の従妹を素晴らしい飛行で助け、グリフィンドールのために100点も稼いでくれたそうじゃないか・・」
「私語はそこまでだ、ジェームズ。」 大柄な、5年生くらいの男子生徒が言った。ウッド先生によく似たところがある。
「早いとこ自己紹介を済ませて練習を始めようじゃないか。
はじめまして、スコーピウスにアルバス。僕はキーパーのヘンリー・ウッド。オリヴァー・ウッドの息子だ。」
「あら、ヘンリー。自己紹介は普通、上級生からするものじゃない?」
黒髪の女子生徒が言った。
「私はリヴ・キャステラン。ポジションはチェイサー。」
「君達のルームメイトにラウル・アンダーソンってのがいるだろう?」 茶髪の男子生徒が言った。「僕はラウルの兄のハロルド。ポジションはビーターだ。」
「はじめまして、スコーピウス。」 ハンサムな赤毛の男子生徒が言った。
「僕はドミニク・ウィーズリー。ビクトワールは姉、ルイスは弟、ジェームズ、アルは従弟にあたる。
ポジションはチェイサーだ。来年度から一緒にプレイしよう。よろしく。」
「結局、俺が最後か。」 黒髪に褐色の肌をした男子生徒が言った。
「俺はフレッド・ウィーズリー。ドミニクやジェームズとは いとこ の関係になる。ポジションはビーターだ。
ところでスコーピウス、君は『ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ』という店を知っているか?」
「ええ。ダイアゴン横丁にある悪戯専門店で、すごく賑わっているそうですね。まだ行ったことはないけど。」 スコープは答えた。
「実はあの店は・・」
「フレッド、父親の店の宣伝はあとにしてくれ。」 ヘンリーが言った。
「先輩、早く練習を始めましょう。」 続けてヘンリーは、キャプテンであるビクトワールに言った。
「そうね。
では、ポジション別の練習から始めましょうか。」
ビクトワールはまずスニッチを空に放した。
「ジェームズはスニッチを捕まえてきて。」
「了解!」 ジェームズはスニッチを追って、矢のように飛び去った。
続いてハロルドがブラッジャーを1つ取り出し、フレッドとブラッジャーの打ち合いを始めた。
ドミニクとリヴは1対1のクアッフルの奪い合いを始め、クアッフルを持った方はヘンリーが守るゴールに投げ入れようとした。
「スコープ、アル。あなた達は私と一緒に、ドミニクとリヴがやってるみたいにクアッフルの奪い合いをするのよ。ただし、私が1人であなた達の相手をするわ。」
ビクトワールは、おそろしく上手かった。スコープとアルバスは、ポジション別練習の間中、ビクトワールからクアッフルを奪うことができなかった。
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 第一部 ( No.20 )
- 日時: 2012/09/30 17:46
- 名前: ウルワルス (ID: AzyLAkTK)
ポジション別練習の後は、チーム内で2組に分かれて練習試合を行った。スコープとアルバスはビクトワールと同じ組になり、リヴ、ドミニクとクアッフルをめぐって争うことになった。リヴもドミニクも手強かったが、ビクトワールほどではなく、スコープとアルバスは何度か得点することができた。
*
翌・土曜日の夜、スコープはアルバス、ローズと一緒に談話室で、変身術の宿題に取り組んでいた。スコープは変身術が苦手だったが、授業で分からなかったところはローズが丁寧に分かりやすく教えてくれた。
「君は、本当に賢いね。」 スコープは心から言った。「先生の説明よりずっと分かりやすいよ。」
「ありがと。」 ローズは嬉しそうに言った。
「ところで、スコープ。」 ローズは、スコープのことを愛称で呼ぶようになっていた。「頼み事があるんだけど。」
「なんだい?」
「どうやったら上手に箒で空を飛べるのか、教えてほしいの。ご存じの通り、私は飛ぶのが苦手だから・・」
「分かった。お安いご用だよ。だけど、言葉で教えるのは難しいな。
明日、城の裏にある飛行訓練所の芝地に行こう。そこで、実際に箒を使って教えてあげるから。」
「飛行訓練の授業やクィディッチの練習の時以外に、箒で空を飛ぶことは禁止されてなかった? 校則違反をするつもりかい?」
アルバスが、スコープに対してというよりローズに対して、からかうように言った。
「・・ええ、そうよ。」 ローズは言った。
「スコープと友達になってから、ハグリッドが言ってたことがようやく分かりかけてきた気がする。規則を守るよりもっと大事なことが、世の中にはあるのよ。」
翌日の午後、スコープとローズは城の裏手に広がる平坦な芝地に向かった。スコープは学校の箒を拝借するつもりだったが、芝地の隅にある箒置き場には鍵がかかっていた。
「確かに、生徒が勝手に飛ぶことを禁止している以上、鍵がかかってるのは当然だよな。そのことに思い当たらなかった僕が馬鹿だった。
どうしたものかな・・」
しかし、ローズは平然としていた。
「問題ないわ。私に任せて。」 ローズは杖を取り出し、鍵を杖で軽く叩いて呪文を唱えた。
「アロホモーラ(開け)」
鍵がカチッと開き、戸が開いた。
「さすが。
今度その呪文を僕に教えてよ。」
スコープは感心して言った。それから、出来るだけ上等そうな箒を選び、取り出した。
「飛行訓練の時間、君が飛ぶ姿を見せてもらったけど、君は箒で飛ぶことに対して恐怖心を抱いていないか?」 スコープはローズに言った。
「・・ええ。小さい頃にも箒から落ちたことがあるんだけど、そのトラウマだと思うわ。」
「そうか。それなら、まずはその恐怖心を払拭する必要がある。」 そう言いつつ、スコープは箒に跨り、地上70センチくらいのところで箒を静止させた。
「僕の後ろに乗って。」
「え?」 ローズは驚いた顔をした。
「いいから、乗って。今に意味は分かるから。」
「分かったわ・・」
ローズはおずおずと、どこか恥ずかしそうにスコープの後ろに跨った。
「しっかりつかまってて。」
ローズはやはりためらいがちに、それでもしっかりとスコープの胴に手を回した。それを確認すると、スコープはいきなり箒を急上昇させた。箒はぐんぐんと地上から遠ざかっていき、程なくして雲間に到達した。ここまで高く上がれば、先生に見つかる心配もない。だがローズは、今や痛いほどにスコープにしがみついていた。
「怖いのかい?」 スコープはからかうように言った。「意外と可愛いところがあるんだね。」
「こんな時にからかわないで!」 ローズは悲鳴に近い声で言った。
「分かったよ。
じゃあ、これからかなりスピードを出して飛ぶけど、引き続きしっかりつかまっててね。絶対に手を放しては、駄目だよ。」
言うなりスコープは、箒が許す限りのスピードで雲間を飛び始めた。 ローズは悲鳴を上げた。一方スコープは、澄み切った大気が身を切るように過ぎ去っていく爽快感を感じていた。−−やっぱり、空を飛ぶって素晴らしいことだ!−−
程なくして、ローズの悲鳴もおさまった。
「スコープ、知ってた? 古代ギリシアのマグルの間では、ケンタウルスは雲から生まれたとされていたそうよ。」 ローズが言った。高速飛行にも慣れたようだ。
「マグルの歴史についての本には時々、彼らの間に伝わる神話が載っていることがあるから僕も少しはマグルの神話について知ってるけど、それは初耳だな。
それにしても、マグルの想像力ってすごいと思わないかい? 魔法が使えない分、思考力は僕達魔法族より上なのかもしれない。というより魔法に頼れないからこそ、困難に遭遇した時は頭でいろいろ考えて解決策を練らねばならないわけだから、思考力が向上するのも当然だ。」
- Re: 『ハリー・ポッター』二次小説〜騎士王の末裔〜 第一部 ( No.21 )
- 日時: 2012/09/30 17:36
- 名前: ウルワルス (ID: AzyLAkTK)
「だからこそ、マグルは『産業革命』に成功し、魔法族が思いもよらないような便利な機器を次々と開発することができたのかもしれないわね・・」 ローズは一度言葉を切り、不意に話題を変えた。
「ホグワーツ特急の中で最初に会った時、あなたはサウロス・マルフォイやレストレンジとは親戚だと言ってたわね?」
「あいつらとは血縁関係があるだけで、人格も思想もやつらとは違う。そのことは、君もよく分かったはずだ。」
「もちろん、よく分かってるわ。だけど、マグルに関するあなたの発言を聞いて思ったの。何によって、あなたとサウロスやレストレンジとの違いが生じているんだろうって。」
「それは・・生まれついての性質にもよるだろうし、親の教育にもよっているだろうね。」 スコープは答えた。
「自分で言うのもどうかと思うけど、僕の父上は立派な人だよ。サウロスの父のトード・マルフォイや、ヴァレンティンの父のオーガスティン・レストレンジなんかとは違って、マグルに対する差別意識は少しも抱いていないしね。
ところで、飛ぶことに対する恐怖心は大分薄れてきたんじゃないか?」 スコープは、会話の間も箒を飛ばし続けていた。
「確かに、その通りだわ。後ろに乗るように言ったのは、これが目的だったのね。・・あなたは本当に素晴らしい先生よ。」
「そう言ってもらえて光栄だよ。では、そろそろ地上に戻ろうか。」
スコープは、今度は全速力で急降下した。ローズは叫び声を上げたが、悲鳴というよりは、むしろ楽しんでいる感じの声だった。
*
入学から2ヵ月が経ち、11月に入ると、とても寒くなった。11月には、第2週に寮対抗クィディッチ杯のグリフィンドール対スリザリン戦が行われる。クィディッチの練習は追い込みに入っていた。試合には出ないことになってはいたが、スコープもアルバスもこの頃にはかなり上達していた。
ついに、試合当日である11月の第2土曜日がやって来た。11時には、学校中がクィディッチ競技場に詰めかけた。スコープは、アルバス、ローズを始め、フランク、ラウル達グリフィンドールの1年生と一緒に観客席の最上段に陣取った。
選手達が入場してくると、観客席からは大歓声が湧き起こった。中でもグリフィンドール・チームのキャプテン、ビクトワール・ウィーズリーは、シルバーブロンドの髪をなびかせ、一際美しく輝いて見えた。
審判のウッド先生の指示で両チームのキャプテンが握手した。スリザリン・チームのキャプテン、ガイアス・フリントは、まるでビクトワールの手を握りつぶそうとするかのようだったが、彼女の表情はまったく変わらなかった。
試合が始まった。まずビクトワールがクアッフルを取り、たちまち先制点を入れた。グリフィンドールのチェイサーの連携は抜群で、10分もしないうちに両チームの間には50点の差が生じていた。
その後も試合はグリフィンドール優位のまま続いたが、それまでスニッチを探して空中を飛び回っていたジェームズが、不意に急降下を始めた。スリザリンのシーカーもそれに続いた。
「ポッターがスニッチを見つけたようです!」
実況の声が響いた。スコープは双眼鏡でジェームズの動きを追った。だが、ジェームズの行く手にスニッチは見あたらない。
「これはウロンスキー・フェイントだ・・」 スコープはつぶやいた。
「何、それ?」 ローズが言った。
「そんな。下手すれば自分もダウンしてしまうぞ。」 アルバスが心配そうに言った。
しかし、ジェームズは地面すれすれのところで唐突に方向転換し、再び上昇した。一方、敵シーカーは方向転換に失敗し、地面に激突した。
「ポッターはスニッチを見つけたわけではありませんでした。敵シーカーを引っかけたかっただけなのです!」
実況が訂正し、グリフィンドール席からは歓声が、スリザリン席からはブーイングが巻き起こった。
「それにしても見事なウロンスキー・フェイントでした。とても2年生とは思えません。さすがは『ポッター家の血筋』と言うべきか!」
まもなく、ジェームズが本当にスニッチを見つけて首尾良く捕まえ、グリフィンドールは260対40で大勝した。
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