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ダンガンロンパF 第1章 〜希望の知識と絶望の運命〜【完結】
日時: 2014/05/06 19:04
名前: ランスロット (ID: QNd6qtAW)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=26534

どもです、はじめまして。ランスロットと申します。
この作品は、「ダンガンロンパ」のオリジナルシリーズとなります。
他の作者様方みたいに、「この小説」では超高校級の生徒達は募集いたしません。
この作品と「繋がりのある」シリーズを投稿した際に、募集をかけたいと思います。どうかご了承をお願いいたします。


原作の、スーダン及びゼロのネタバレが出てくるので、ネタバレが嫌な人はブラウザバック推薦です。
なお、原作のキャラは「モノクマ以外は」出てきません。原作キャラを「模したアイテム」は出てくるかもしれません。
ちなみに、作者が好きなキャラは石丸クンと田中クンです。


軽くキャラ紹介を挟み、本編へと参りたいと思います。
小説なんてほとんど書いたことがない初心者なので、文章に矛盾があったり、推理が強引だったり、トリックが雑だったりしますが、温かい目で見てやってください。どうかお願いします。

感想・ご意見などがございましたら、ぜひ書き込んでください。お願いします。

※作者の体調不良が続くため、更新がやや遅くなるかと思われます。ご了承をお願いいたします。


(10/10追記)500参照!!ありがとうございます本当にありがとうございます(土下座)
これからもダンガンロンパFをよろしくお願いします!!

(10/29追記)せ、1,000参照ですか?!ありがとうございます本当にありがとうございます!!
まさか参照数が4桁超えるなんて…。凄すぎますよ本当に!!
これからも、ダンガンロンパFをよろしくお願い申し上げます!

(11/22追記)せ、1,500参照突破しましたよ奥さん!こんな駄文に付き合ってくださっている皆様本当にありがとうございます…orz
これからもどうかよろしくお願いします!

(12/7追記)に…2,000突破…。本当にありがとうございます…orz
ここまで来れたのも皆様のおかげです。これからもよろしくお願いします!

(12/26追記)2,500突破おめでとうございます!ありがとうございます!まさかここまで付き合ってくださっている皆様がいるなんて…!本当に感謝したりないです…。
これからもよろしくお願いいたします!

(1/18追記)3,000突破ありがとうございます…。どれもこれも皆様のおかげでございますアブアブアブ…←
これからもどうかよろしくお願いいたします!

(1/29追記)さ、3,500突破ありがとうございます!!これも皆様のおかげでございます…。
物語も終盤に入ってきましたが、どうかお付き合いくださいませ。
これからもどうかよろしくお願いします!

(2/8追記)ぎ、ぎにゃああああああああああ4,000参照突破ですかああああああ?!本当にありがとうございます!!
これからもよろしくお願いいたします!

(2/16追記)4,500突破しました!!ありがとうございます!!これからもダンガンロンパFをよろしくお願い申し上げます!!
ま、まさかここまで来れるとはなぁ…。しかも間隔短くなってる気がするから…読んでくださる作者様増えていらっしゃるのですよね?う、うれしい…。

(2/23追記)5,000突破しましたウワアアアアアアアアア(泡吹いて気絶)
ほ、本当にありがとうございます!!これからもどうかよろしくお願い申し上げます!!

(3/6追記)5,500…突破です!!!ありがとうございます!!!
これからもよろしくお願いします!!!

(3/17追記)6,000突破…だと…?!おいどういうことだ説明しろ苗木!!← 冗談ですww
まさかここまで読んでくださっている方がいることに驚きの連続でございますwww 本当にありがとうございます!!

(3/26追記)まさかの6,500突破でございます!!ありがとうございます!!
1章は無事完結いたしました。ポップンロンパ、F神崎を通して2章へと進んでいこうと思います。是非そちらもお願いいたします!!


目次になります。
読みたい話数が分からない際にどうぞ。

chapter00 〜絶望職場体験・スタート〜
>>5 >>6 >>7 >>8-12 
>>14-15 >>18-20

chapter01 〜!ロエコリノヲシ〜 (非)日常編
>>22 >>23-24 >>26-30 
>>31 >>32-33 >>34-35

chapter01 〜!ロエコリノヲシ〜 非日常編
>>36-37 >>40 >>44-45 >>46

chapter01 〜!ロエコリノヲシ〜 学級裁判編
>>47-48 >>49-50 >>53 >>56(おしおき編)
>>57-58

chapter02 〜モウ一度俺ニ愛ヲ下サイ〜 (非)日常編
>>60 >>61-62 >>63 >>67-68
>>69-71 >>72-73 >>74-75

chapter02 〜モウ一度俺ニ愛ヲ下サイ〜 非日常編
>>76-78 >>81

chapter02 〜モウ一度俺ニ愛ヲ下サイ〜 学級裁判編
>>83-84 >>85-86 >>87 >>91(おしおき編)
>>95-96

chapter03 〜We are so Zetsubou〜 (非)日常編
>>100 >>103-104 >>105-106 >>108-109
>>110-111 >>112 >>115-117

chapter03 〜We are so Zetsubou〜 非日常編
>>118-120 >>122 >>124

chapter03 〜We are so Zetsubou〜 学級裁判編
>>125 >>128-130 >>131 >>135(おしおき編)
>>138-140

chapter04 〜大モノクマ帝国倶楽部〜 (非)日常編
>>142 >>147 >>150-151 >>154-155
>>159-162 >>163

chapter04 〜大モノクマ帝国倶楽部〜 非日常編
>>164-166 >>169

chapter04 〜大モノクマ帝国倶楽部〜 学級裁判編
>>173-174 >>175-176 >>182 >>183(おしおき編)
>>188 >>191

chapter05 〜キオクのウタ〜 (非)日常編
>>193 >>194 >>195-196 >>199-200
>>203-204 >>211 >>213-214 >>215-216
>>217-218

chapter05 〜キオクのウタ〜 非日常編
>>219-221 >>222

chapter05 〜キオクのウタ〜 学級裁判編
>>224-225 >>226-227 >>228-229 >>232(おしおき編)
>>233-234

chapter06 〜叫べ!希望の彼方へ〜 非日常編
>>236 >>237-238 >>239-242 >>243-244
>>246-248 >>249

chapter06 〜叫べ!希望の彼方へ〜 学級裁判編
>>252-255 >>258 >>260-262 >>263-267 >>268

chapter Epilogue 〜サヨナラ、モノクマシティ〜
>>282-283

キャラクター紹介編 〜モノクマの部屋〜
第1回「神谷春子」 >>13
第2回「冥雅雪斗」 >>21
第3回「村上一夜」 >>25
第4回「chapter01被害者」 >>41
第5回「chapter01総評・解説」 >>59
第6回「chapter01クロ・企画お知らせ」 >>64
第7回「chapter02被害者」 >>82
第8回「chapter02総評・解説」 >>99
第9回「chapter02クロ」 >>107
第10回「chapter03被害者その1」 >>121
第11回「chapter03被害者その2・記念企画お知らせ」 >>123
第12回「chapter03総評・解説/予想・人気投票お知らせ」 >>141
第13回「chapter03クロ」 >>156
第14回「chapter04被害者」 >>172
号外「これは凄いことだね!名誉だね!」 >>181
第15回「chapter04総評・解説」 >>192
第16回「chapter04クロ」 >>206
第17回「chapter05被害者」 >>223
第18回「chapter05総評・解説」 >>235
第19回「chapter05クロ」 >>245
第20回「ネタバレ1」 >>256
第21回「chapter06総評・解説」 >>269
第22回「生き残りその1」 >>270
第23回「生き残りその2」 >>271
第24回「生き残りその3」 >>272
第25回「生き残りその4」 >>273
第26回「モニャン/ネタバレ2」 >>274
EXTRA「黒幕」 >>279
第27回「あとがき」 >>284
号外2「超高校級の日常に参加している小説紹介」>>288

※本日より上記URLより外伝小説『僕達委員トリオ!』にジャンプするようになりました。
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chapter05 〜キオクのウタ〜 非日常編 ( No.219 )
日時: 2014/02/08 18:32
名前: ランスロット ◆/.5aaSlLPY (ID: .KyU0SCB)

「神谷!!神谷!!」


———冥雅くんの声で、私は現実の世界に引き戻される。
目の前で人が死んでいる。モノクマも「もうコロシアイは起こさない」と言っていた。なのに、なぜ?
目の前で倒れている羽柴くんは、まるで壊れた人形のように動かない。彼が瞳を開くことももうない。
———捜査、しなくては。死体アナウンスが流れたということは…羽柴くんを殺してしまった犯人は、私達の中にいる。


「大丈夫、もう大丈夫よ。捜査を始めましょう」
「あ、あの…そのことなんだけどさ。神谷の手帳、オレに貸してくれないかな。調査が終わったら返すからさ」
「ん?どうして?」
「羽柴が殺されちゃって、検死出来る人いなくなっちゃったじゃん?だから…『超高校級の知識』である神谷の記憶にかけようと思うんだ。検死の方法なら少しは分かるんじゃないの?」
「ま、まぁ分かるけれど…。実用的なレベルじゃないけど、いいの?」
「情報を得られるならなんでもいいよ。だから、今回は代わりにオレが神谷のやることを全部やる。こう見えてもオレ、体力には自信あるからさ!多分出来るよ!」
「体力とは関係ないと思うけれど…。いいわ。はい」


私は冥雅くんのお願いを承諾し、いつも学級裁判で使っている手帳を彼に渡した。
———そう。今回の私の役目は、『羽柴くんの死体を調べ、情報を得ること』。なら……やってやろうじゃないの!
話し合いの結果、今回の見張りは私と白戸さんに決定した。
いつものように登場したモノクマからファイルを貰い、捜査を始める…のだけれど、どことなく今回のモノクマ、上機嫌だったような…。まぁ、いいわ。




〜冥雅 side〜




〜ホテル 内 食堂 羽柴ノ死体 前〜




「えーと、まずはモノクマファイルから…だよね」
「そうね」



よーし、まずはモノクマファイルを見てみよう。
……あれ?今回なんかすごくまとめ方が大雑把な気がする…。







被害者:「超高校級の科学部」羽柴陸斗
死因:不明
死亡時刻:不明
死体発見場所:イチノマチ内ホテル「食堂」内
備考:ロープで身体を縛られている。




「情報抜けが多いなぁ…。モノクマのやつ何を企んでんだよ」
「…もしかしたら、今回モノクマが事件に関わっているのかも。一応、手帳に書き込んでおいてもらえないかしら」





『モノクマファイル5』いつもより情報が少ない。モノクマが今回の事件に関わっている可能性がある。




羽柴の死体は神谷が調べてくれてるし、先に厨房について調べておこうかな。
ブレーカーが落ちた原因も調べておきたいし…。秦野がアナウンスの後にすぐに駆けつけて、ブレーカーを調べてくれてるはずだから、話を聞きに行こう。
オレはそのことを神谷に伝えて、厨房へと足を踏み入れた。
焦げ臭い匂いはもう残っていないが、真っ黒に燃え尽きたモニャンの死骸が、現実の残酷さを物語っている。
…とりあえず、先にモニャンを調べておこうかな。とはいっても、真っ黒でなにも分からないんだけど…。
考え込んでいると、ブレーカーを調べていた秦野がオレに話しかけてきた。


「……モニャン……中に自爆装置……つけられていたみたい……」
「自爆装置?!」
「……モノクマに……つけられたんだと思う……。……凄く……小さかったから……、本人でも……気づかなかった……」
「あの警戒心丸出しのモニャンが、自爆装置をつけられるスキなんてあったのかな?」
「……違う……。……多分……、元々入ってた……」
「元々、か…」





『自爆装置』モニャンにつけられていたもの。彼が爆発した理由はこの自爆装置によるもの、らしい。




……でも、おかしいな。最初に村上を殺したモノクマは、動かなくなった後にすぐ別のが出てきた。でも、モニャンはそうじゃない。同じぬいぐるみじゃないってことなのかな…。




『スペアの存在』モニャンにはスペアがない可能性がある。




あ、そうだ。秦野に一応アリバイと、ブレーカーについて調べなくちゃ。そう思って彼のもとへ歩き出した…んだけど…。
…足元がなんか冷たいような…。


「み、水たまり?!」


オレが違和感を感じて下を見てみると、床に水たまりが出来ていた。モニャンが水でもひっくり返したのかな…。いや、でもあのモニャンがそんなドジをするはずないよ。これも事件に関係しているのかも…。




『水たまり』不自然にたまった水たまり。




「……俺を……疑ってるんだろ……?」
「あ、いや、そういうわけじゃなくて…」
「……仕方ない……ブレーカーを調べられるのは俺だけだし……いじれるのも俺だけ……。……疑われるのも無理ない……」
「あははは…。一応、アリバイを聞かせてもらえるかな」
「……昨日はいつも通り……アルターエゴの強化をしてたんだ……。……途中でモノクマが来て……神谷と冥雅のことを愚痴って行っちゃったけど……、就寝のために部屋に戻った以外は……更衣室以外の場所には行ってない……」
「じゃあ、アルターエゴが今回も証人になってくれるんだね」
「……うん……」




『秦野の証言』昨日、秦野はずっと更衣室にいた。途中でモノクマが来たが、愚痴をこぼして去って行った。
       眠るために自室に戻った以外は別の場所に行っていない。




「……それと……ブレーカーのことなんだけど……」
「あ、そうだった、それもだったよ!で、どうだった?」
「……いじらされた形跡がないんだ……。……食堂には電気の消費が高いものは置いてあった……けど、電源は入ってなかったし……。
 ……多分、誰も……いじってない……」
「じゃあ…停電は事件に関係ないのかな…」
「……分からない……ごめん……」
「あ、いやいや!調べてくれてありがとう、秦野!」
「……うん……」




『ブレーカーと停電』秦野曰く、ブレーカーをいじった者は誰もいないらしい。それと、電気の消費が高いものは何も使われていなかった。




「……俺が出来るのはここまで……。……捜査、頑張ろう……」
「うん。秦野も頑張ってね!」
「……リア充……爆発……」
「え?」


厨房から去っていく秦野が何やら変なこと口走ってたけど…何だろう?ま、まぁいいや。
……そろそろ神谷の検死も終わった頃だろうし、戻ってみようかな。
そう思って、オレは厨房を後にした。

chapter05 〜キオクのウタ〜 非日常編 ( No.220 )
日時: 2014/02/09 13:18
名前: ランスロット ◆/.5aaSlLPY (ID: dzOOPrh1)

〜ホテル 内 食堂 羽柴ノ死体 前〜


食堂に戻ってみると、神谷がテーブルに座って、どこからか持ってきた紙に情報をまとめていた。恐らく、羽柴の検死結果をまとめているんだろう。
……マメだなぁ。そう思いながら、オレは神谷に話しかけた。


「神谷、検死終わった?」
「えぇ、なんとか。羽柴くんみたいに正確には出来ないところが多かったから、こうして紙に書いてまとめてたのよ」
「オレが手帳取っちゃったからだね…ごめん…」
「ううん、多分私一人だったらここまで情報を引き出せなかった。協力してくれて感謝するわ。それじゃあ…検死結果をざっと言うわね」


そう言って、神谷はペンを走らせるのを止め、オレに向きなおって検死の結果を教えてくれた。


「…まず、不自然なんだけど…羽柴くんの死体、微妙に温かかったのよ。多分…死んでから時間が立ってないんじゃないかしら」
「じゃあ、羽柴が殺された時間帯は…」
「恐らく『私達が死体を発見した前後』だと、思うわ…」




『神谷の検死結果1』死体が微妙に温かかった。恐らく死んでから時間がたっていないものと思われる。




「次に、羽柴くんの後頭部に『何かで殴られた跡』があったわ。食堂には鈍器になりそうなものは沢山あるけど、殴った形跡はどこにもなさそうなの。…後で、彼の自室も調べたほうがよさそうね」
「犯人はなんで羽柴を殴ったんだろう…」




『神谷の検死結果2』羽柴の後頭部に何かで殴られた跡があった。




「次が最後よ。羽柴くんの死体が、『濡れていた』わ」
「濡れていた?!」
「えぇ。調べようと思って服を触ってみたんだけど、ものの見事に濡れていたわ。…恐らく、犯人に濡らされたのでしょう…」
「……それじゃあ、あの水たまりももしかして…」
「厨房に水たまりがあったの?」
「うん。水道の真下の床だけに、不自然にね。もしかしたら、犯人はそこで羽柴を濡らしたのかなぁ…」
「厨房の床は吸水性がなかったはず。恐らくそれで間違いなさそうね」




『神谷の検死結果3』羽柴の死体が濡れていた。


【コトダマアップデート!】
『水たまり』不自然にたまった水たまり。恐らく、犯人は厨房で羽柴を濡らしたのだろう。




「…検死はこんなところかしらね」
「凄いね、神谷。羽柴と同じくらい正確にわかってた気がするよ」
「それ、褒めてるの?」
「うん、もちろん!」


…もちろん、褒めてるよ?だって、オレには出来ないことなんだもん。神谷がいるだけで、オレは頑張っていける。今はそんな気がした。……今は、そう思っておいたほうがいいかな。
神谷の検死も終わったことだし、手帳は神谷に返しておこう。…汚い字だからちゃんと読めるかは心配だけど…。心配を胸に隠し、オレは神谷に手帳を返した。



−−−−−−−−−−−−−



———冥雅くんが分かりやすく書いてくれていたおかげで、厨房で何があったのかが分かった。
なるほど、ブレーカーは秦野くん以外にいじることは出来ない、そして彼はずっと更衣室にいたから犯行は無理、と。アルターエゴが証人ならこれは本当でしょうね。
…そういえば、羽柴くんはどうしてロープに縛られていたのかしら。どうも、今回の犯人の意図が読めないわ…。
そう思って、私はまじまじと羽柴くんに巻いてあるロープを見る。
……しばらく見ていると、ある『異変』に気が付いた。


「…あら?ロープの切れ端が…焦げている?」
「あ、ほんとだ。でもおかしいな…羽柴はオレ達が食堂に来たときにはいなかった。それで、厨房でモニャンが爆発して、それを見に行った後に羽柴の死体が現れた。羽柴の死体はいつ現れたんだろう?」
「私達が厨房にいる間に死体が置かれた、って可能性が高いけど…」
「それなら、羽柴の死体の血はどう説明するのさ?死体の血まで一緒に持ってくることは出来ないでしょ?」
「……うーん……」


考えれば考えるほど訳が分からなくなってきた。
ま、まぁとりあえず分かったことを手帳に記入しておきましょう。




『焦げたロープ』羽柴を縛っていたロープ。切れ端が焦げている。



『死体の出現時間』羽柴の死体は、神谷達が厨房に様子を見に行っている間に用意された?




———ここで調べられることは、ここまでかしら。
後は…羽柴くんの部屋に行って、とりあえず他のみんなにもアリバイを聞いておかなくちゃ。



——————本当に、誰がこんな酷いことを…。

chapter05 〜キオクのウタ〜 非日常編 ( No.221 )
日時: 2014/02/09 16:26
名前: ランスロット ◆/.5aaSlLPY (ID: dzOOPrh1)

〜ホテル 内 羽柴ノ部屋〜


「と、言うわけで羽柴の部屋までやって来たけど…」
「何か手がかりがあるかもしれない。立花さんの事件も、シオンくんの事件も、被害者の部屋に行ったから真実が見えたの。だから…今回も、そうなんじゃないかな」
「うん…それじゃ…行ってみよう」


意を決し、羽柴くんの部屋のドアを開ける。
羽柴くんの部屋の中は大量の薬学品と薬品で溢れかえっていた。…まぁ、『超高校級の科学部』なんだから当たり前なんだろうとは思うけど。
……部屋の中を調べていると、何やらベッドの近くに血痕を発見した。


「これ…血痕?」
「待ってよ!これにも血痕ついてる!」


冥雅くんはそう言って私に目覚まし時計を見せてきた。……あら?これは……。よく見てみると、目覚まし時計の隅っこにも血痕が残っていた。


「それじゃあ…羽柴くんは部屋で襲われたのかしら」
「うん。恐らく、この目覚まし時計で羽柴を殴ったんだろうね」
「羽柴くんはここで殺されたのかしら…。でも…死因が分かってないから、まだ決め打ちをするのは早いわね…」
「新しい発見が見つかる度に謎が複雑になっている気がするよ…」




『羽柴の部屋の状況』ベッドの近くの床に血痕があった。恐らく、羽柴は部屋で襲われた。


【コトダマアップデート!】
『神谷の検死結果2』羽柴の後頭部に何かで殴られた跡があった。羽柴の部屋にあった目覚まし時計で襲われた可能性が高い。




「…とりあえず、見つけられたのはこれくらいね」
「それじゃあ、みんなに話を聞いてみようよ。でも…残りの時間はあまりなさそうだから、男子はオレ、女子は神谷で手分けして話をしよう!
 えっと…集合場所はロビーでいい?」
「えぇ。いいわよ」


私が頷くと、冥雅くんはこちらに笑顔を向けた後、聞き込みを開始しに向こうへ走って行った。
よーし、私もアリバイを聞きに出発しましょう。









—————そして、数分後。
聞き込み調査を終えた私は、冥雅くんと合流するためにロビーへと向かった。
ロビーへと着くと、そこには冥雅くんと神崎くんがいた。
どうやら、ちょうど神崎くんにアリバイを聞いていたらしい。


「よっ、神谷」
「また…殺人が起こってしまったわね…」
「あぁ…。モノクマの奴、何考えてんだか」
「でも、目の前の事件に立ち向かっていかなきゃ…羽柴を殺した犯人だけが生き残っちゃう…。本当は誰も犠牲にしたくないけど…」
「ま、そうだな。こんなこと…許しちゃいけないんだ」
「………?」


……なんだろう、神崎くんの表情が一瞬おかしく見えたような気が…。ううん、気のせいよね。ま、まさか神崎くんが今回のクロ…?ううん、そんなはずはない。今までだってずっと捜査に協力してくれたし、事件を解決に導いてくれた。
そんな彼が…殺人を犯すはずなんてないのよ。


「どうした?」
「う、ううん。ちょっと考え込んでいただけよ。アリバイを教えてもらえないかしら?」
「うん、分かった」


冥雅くんの情報と私の情報を合わせて、アリバイ帳を作成する。…そういえば、アリバイ帳を作成するのは2回目ね。
……1回目の時より、人数が減ってしまったけど。それでも、あきらめるわけにはいかない。









<事件前日(夜)のアリバイ>

神谷:冥雅と一緒に行動していた。
冥雅:神谷と一緒に行動していた。
神崎:ロビーでモノクマと話していた。
白戸:自室で安西と話をしていた。
秦野:更衣室でアルターエゴの強化をしていた。
安西:白戸の部屋で白戸と話をしていた。
星野:自室の掃除をしていた。


「アリバイが証明できないのは神崎くんと星野くんか…」
「あ、でも星野が自室にいたのはオレ見てるよ。手つきがとんでもなかった」
「…となると、アリバイがないのは俺だけ、なんだけど…。今のモノクマなら嘘つかないだろ。学級裁判が始まったら、あいつに聞くといいさ」
「……うん」











ピーンポーンパーンポーン…




『うぷぷぷ。ついに来ました最終局面。最後の学級裁判を行いたいと思います。
 それでは、ボクは裁判場で待ってるからね。みんなの絶望を想像しながら、ね。うぷぷぷぷ〜!!』




ぷつり。







「時間切れ…の、ようだな」
「あーもう、なんでいっつもいっつもタイミングが悪すぎるんだよー!!」
「モノクマも必死…なんだろうか」
「さぁ、な。だけど…罪を犯してない人間を裁くのは駄目だよ。俺は…最後まであいつと戦う。そして…散ってやるさ」
「神崎くん?」
「早く行こうよ。みんなきっと待ってる」


5度目の学級裁判を知らせる、アナウンス。
神崎くんの言葉が胸に詰まるけど、今はそんなことを思っている暇はない。
羽柴くんを殺した犯人を暴かなければ、みんなが死んでしまう。


だけれど、今回の殺人…。用意したのは、本当にこの中の誰かなのかしら…。
違和感を胸に覚えたまま、私は仲間とともにイチノマチへと足を踏み入れた。

chapter05 〜キオクのウタ〜 非日常編 ( No.222 )
日時: 2014/02/09 16:45
名前: ランスロット ◆/.5aaSlLPY (ID: dzOOPrh1)

赤い扉の前に着いた時、他のみんなはもう集まっていた。
しかし、仲間を疑う目ではない。みんな、覚悟を決めた目で私達を見ていた。
もう、数えるほどにしか残っていない人数。そして…再びエレベーターに乗ることになるのは…6人か、1人。
…ううん、思い詰めてもだめね。とにかく、エレベーターに乗りましょう。
私は黙ってエレベーターに乗り、みんなが乗ったのを確認して目を閉じた。


「また…始まっちゃうんだね」
「ねぇ、誰なの?!羽柴くんを殺しちゃったの…。わたし…もう仲間を失いたくないよ…」
「それが分からないから困ってるんだよ…。僕達…いつまでこんなこと続けるんだろう…」


各々が口に出す、覚悟と不安。それは、不安を言葉にしているようなものだった。
…とはいっても、私は…。みんなを疑うことは、もうしたくない。
目を閉じながら声で不安を感じる。視界に広がる暗闇は、私を底なしの『絶望』へと落としていく。でも……信じなきゃ。仲間を、信じなきゃ。
——————不意に、エレベーターが大きく揺れた。
着いた。仲間を処刑する…裁判場へ。


「うぷぷ、こんなに減っちゃって…。東条クンが殺されちゃった時の人数は何人だったっけ?15人?」
「モノクマがみんなをそそのかしたから!」
「……ううん。ボクは何もやってないよ。とにかく…さっさと立ってよ。時間も推してるし、ボクもこの展開に飽き飽きしてるし。さっさとはじめましょー!」


モノクマに急かされ、私は自分の名前の教壇に立つ。
今回も、学級裁判の装飾は大きく変わっていた。しかし———気になるのが装飾の種類。なんだろう……。どこかのクラブでライブをやっている、そんな状況。そんな感想。
…でも、おかしいな。今までは曲がりなりにも『被害者』のイメージの装飾だった。だけど……今回は違う。今まで通りだったら、もっと化学らしい装飾にするつもりだ。
モノクマは何を考えているの……?


そして、18台の教壇を見てみる。前回おしおきされたシオンくんと、今回殺されてしまった羽柴くんの遺影が、彼らの席に立っていた。
———2人も、確かに生きていた。生きて、モノクマに抗っていたんだ。
2人の分まで、生きてここから出なきゃ。そうでなきゃ…彼らに失礼だ…。


「それじゃ、議論を始めてください。うぷぷぷ、今回は飽きそうけどすごく楽しみな裁判になりそうだね!!ま、間違えないように気を付けてね〜!!」


———おかしい。今回のモノクマも、装飾も、行動も。今までとは違う。
なんなのかしら。私達を試しているのかしら、それとも…。
でも、今は目の前の裁判に集中しなきゃ。私達が生き残る道は……それしかない。









自分に出来ることを探して、曲がりなりにも前へ進んでいた羽柴くん。










自分の過去を明かし、私の道を正してくれた。









だけど…………彼は志半ばで殺されてしまった……。








そんな彼を殺してしまった犯人が、この中にいる。信じたくないけど、この中に…。














———出来るなら羽柴くんを助け出したかった。だけど。起こってしまったことはしょうがない。
目の前の障害に…立ち向かっていかないと…希望は、見えない。







命がけの言及。



命がけの弁明。



命がけの騙し合い。



…今、命をかけた最後の裁判が。



始まる。

緊急開催! 〜モノクマの部屋〜 第17回 ( No.223 )
日時: 2014/02/10 22:03
名前: ランスロット ◆/.5aaSlLPY (ID: j4zkgG9C)

ランス「へぇーーーい!!!どもですランスロット氏です!!!なんと!モニャンが死んでしまったので彼の代わりが私です!モノクマは影で撃退してきたから今回はゲストさんと二人きりでお話ができるね!やったねえ○ぜさん!!」
モノクマ「誰が撃退したってーーー?」
ランス「ぎゃあああああああモノクマの幽霊!!!幽霊なんて私は信じません!!世紀末!!世紀末だべ!!」
モノクマ「どこかの占い師の口調マネしないでよ!オマエとコンビ組むといろいろめんどくさいんだよ!!というわけでさっさと始めるよ!!」
ランス「へいへい。…………マァ、テメーナンザサクシャノツゴウデスグニタイジョウサセラレルンダケドナ」
モノクマ「不吉なこと言わないでよ!というわけでこんなダメ作者は置いといて、さっそく今回のゲストをお呼びしましょう!『超高校級の科学部』、羽柴陸斗クンで〜す!!」







ガチャ








羽柴「……ここは……」
モノクマ「やぁやぁ羽柴クン、待ってたよ。さ、そこに座って」
羽柴「確か俺は更衣室のノートを借りて……うッ!!」
モノクマ「考えると頭痛くなるようになってるからリラーックス、リラーックス。余計なことは考えてはいけません…」
ランス「お前大事な生徒に何晒とんじゃボケ!!」
モノクマ「痛いよ!!絶望バットで殴られた以上に痛いよ!!ほらさっさとプロフィール用意しろよ!!」











【羽柴 陸斗】(ハシバ リクト)
身長:186cm
体重:68kg
胸囲:85cm
性別:男
血液型:AB
誕生日:7月29日
好きなもの:薬品の匂い
嫌いなもの:二酸化炭素
能力:超高校級の科学部
CVイメージ:子安武人(テイルズオブジアビス/ジェイド・カーティス
           ケロロ軍曹/クルル曹長)








モノクマ「科学者のイメージピッタリな声優さんだね。もしかして声優さんもこいつだ!って決めてたの?」
羽柴「まァ、はっきり言ってしまえばそうなるだろうなァ。見た目も『The子安キャラ』って感じの見た目をイメージしていたし、これの元になった高校生の時の落書きの中にも俺、いたしなァ。その時から『このキャラは子安さんじゃないとダメ!』って決めていたらしいぜ」
ランス「その時にテイルズにダダハマリしていたこともあったけど、今回キャラ作成の時に昔の落書き引っ張ってきて、すぐに採用したキャラの一人だよ」






モノクマ「そういやなんでこのchapterで羽柴クンを退場させたのさ?ストーリー的には、冥雅クンが退場すると思ってた人が多かったんじゃないの?」
羽柴「検死役をどこかで退場させて、場を混乱させたかったらしい…が、主人公が見事にチート才能を見せつけてきやがった。見よう見まねで検死まで行うとはなァ」
ランス「某チャット会場でこの作品を読んでもらった時にも、羽柴クンの生き残り予想はとても多かったよ。逆に『序盤退場だろ』って考えてた人もいたみたいだけど…。ここで退場すると思っていた人は、まったくと言っていいほどいませんでしたね」
モノクマ「スマ○ラディレクターのあの人の真似しないで!!」







モノクマ「じゃあこれが最後。元々は『科学部』じゃなくて『科学者』だったんだよね?どうして肩書を変えたの?」
羽柴「高校生らしさを出したかったから。これに尽きるよなァ。だってよォ、『科学者』だとなんか高校生っぽくないだろ?」
ランス「だろだろ?」
モノクマ「オマエは黙ってろよ!!…高校生っぽさか。まぁ、花岸さんのも公式で言われてた『弓使い』じゃなくて『弓道部』だし、そこはちゃんと考えてるんだね。こんなアホ作者でも」









モノクマ「というわけで、お疲れ様でしたー!」
羽柴「ありャ?俺透けてねェか」
モノクマ「そりゃそーじゃん。羽柴クンは今回のクロに殺されたんだもん。ま、神谷さん達がそれに到達することは出来ないだろうけどね。
     だって今回は……うぷぷぷぷ〜!!」
羽柴「あー、とんでもねェこと聞いちまった気がするけどよォ…。神谷達と一緒に出られなかったことは残念だよなァ。だけど…俺の死に絶望すんなよ。俺は死んじまったけど、脱出する志までは死んでねェからさ」








そう言葉を残し、羽柴の姿は消え去った…。









ランス「うぅ、うぐぅ、羽柴クン殺したくなかったよぉ、うぇぇん」
モノクマ「軟弱病にかかったふりしないでよもう!!うん、多分次回もその次も作者大暴れすると思うから読むなら覚悟しなよ〜?
     というわけで、次回もお楽しみに〜!!」


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