二次創作小説(映像)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- ダンガンロンパF 第1章 〜希望の知識と絶望の運命〜【完結】
- 日時: 2014/05/06 19:04
- 名前: ランスロット (ID: QNd6qtAW)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode=view&no=26534
どもです、はじめまして。ランスロットと申します。
この作品は、「ダンガンロンパ」のオリジナルシリーズとなります。
他の作者様方みたいに、「この小説」では超高校級の生徒達は募集いたしません。
この作品と「繋がりのある」シリーズを投稿した際に、募集をかけたいと思います。どうかご了承をお願いいたします。
原作の、スーダン及びゼロのネタバレが出てくるので、ネタバレが嫌な人はブラウザバック推薦です。
なお、原作のキャラは「モノクマ以外は」出てきません。原作キャラを「模したアイテム」は出てくるかもしれません。
ちなみに、作者が好きなキャラは石丸クンと田中クンです。
軽くキャラ紹介を挟み、本編へと参りたいと思います。
小説なんてほとんど書いたことがない初心者なので、文章に矛盾があったり、推理が強引だったり、トリックが雑だったりしますが、温かい目で見てやってください。どうかお願いします。
感想・ご意見などがございましたら、ぜひ書き込んでください。お願いします。
※作者の体調不良が続くため、更新がやや遅くなるかと思われます。ご了承をお願いいたします。
(10/10追記)500参照!!ありがとうございます本当にありがとうございます(土下座)
これからもダンガンロンパFをよろしくお願いします!!
(10/29追記)せ、1,000参照ですか?!ありがとうございます本当にありがとうございます!!
まさか参照数が4桁超えるなんて…。凄すぎますよ本当に!!
これからも、ダンガンロンパFをよろしくお願い申し上げます!
(11/22追記)せ、1,500参照突破しましたよ奥さん!こんな駄文に付き合ってくださっている皆様本当にありがとうございます…orz
これからもどうかよろしくお願いします!
(12/7追記)に…2,000突破…。本当にありがとうございます…orz
ここまで来れたのも皆様のおかげです。これからもよろしくお願いします!
(12/26追記)2,500突破おめでとうございます!ありがとうございます!まさかここまで付き合ってくださっている皆様がいるなんて…!本当に感謝したりないです…。
これからもよろしくお願いいたします!
(1/18追記)3,000突破ありがとうございます…。どれもこれも皆様のおかげでございますアブアブアブ…←
これからもどうかよろしくお願いいたします!
(1/29追記)さ、3,500突破ありがとうございます!!これも皆様のおかげでございます…。
物語も終盤に入ってきましたが、どうかお付き合いくださいませ。
これからもどうかよろしくお願いします!
(2/8追記)ぎ、ぎにゃああああああああああ4,000参照突破ですかああああああ?!本当にありがとうございます!!
これからもよろしくお願いいたします!
(2/16追記)4,500突破しました!!ありがとうございます!!これからもダンガンロンパFをよろしくお願い申し上げます!!
ま、まさかここまで来れるとはなぁ…。しかも間隔短くなってる気がするから…読んでくださる作者様増えていらっしゃるのですよね?う、うれしい…。
(2/23追記)5,000突破しましたウワアアアアアアアアア(泡吹いて気絶)
ほ、本当にありがとうございます!!これからもどうかよろしくお願い申し上げます!!
(3/6追記)5,500…突破です!!!ありがとうございます!!!
これからもよろしくお願いします!!!
(3/17追記)6,000突破…だと…?!おいどういうことだ説明しろ苗木!!← 冗談ですww
まさかここまで読んでくださっている方がいることに驚きの連続でございますwww 本当にありがとうございます!!
(3/26追記)まさかの6,500突破でございます!!ありがとうございます!!
1章は無事完結いたしました。ポップンロンパ、F神崎を通して2章へと進んでいこうと思います。是非そちらもお願いいたします!!
目次になります。
読みたい話数が分からない際にどうぞ。
chapter00 〜絶望職場体験・スタート〜
>>5 >>6 >>7 >>8-12
>>14-15 >>18-20
chapter01 〜!ロエコリノヲシ〜 (非)日常編
>>22 >>23-24 >>26-30
>>31 >>32-33 >>34-35
chapter01 〜!ロエコリノヲシ〜 非日常編
>>36-37 >>40 >>44-45 >>46
chapter01 〜!ロエコリノヲシ〜 学級裁判編
>>47-48 >>49-50 >>53 >>56(おしおき編)
>>57-58
chapter02 〜モウ一度俺ニ愛ヲ下サイ〜 (非)日常編
>>60 >>61-62 >>63 >>67-68
>>69-71 >>72-73 >>74-75
chapter02 〜モウ一度俺ニ愛ヲ下サイ〜 非日常編
>>76-78 >>81
chapter02 〜モウ一度俺ニ愛ヲ下サイ〜 学級裁判編
>>83-84 >>85-86 >>87 >>91(おしおき編)
>>95-96
chapter03 〜We are so Zetsubou〜 (非)日常編
>>100 >>103-104 >>105-106 >>108-109
>>110-111 >>112 >>115-117
chapter03 〜We are so Zetsubou〜 非日常編
>>118-120 >>122 >>124
chapter03 〜We are so Zetsubou〜 学級裁判編
>>125 >>128-130 >>131 >>135(おしおき編)
>>138-140
chapter04 〜大モノクマ帝国倶楽部〜 (非)日常編
>>142 >>147 >>150-151 >>154-155
>>159-162 >>163
chapter04 〜大モノクマ帝国倶楽部〜 非日常編
>>164-166 >>169
chapter04 〜大モノクマ帝国倶楽部〜 学級裁判編
>>173-174 >>175-176 >>182 >>183(おしおき編)
>>188 >>191
chapter05 〜キオクのウタ〜 (非)日常編
>>193 >>194 >>195-196 >>199-200
>>203-204 >>211 >>213-214 >>215-216
>>217-218
chapter05 〜キオクのウタ〜 非日常編
>>219-221 >>222
chapter05 〜キオクのウタ〜 学級裁判編
>>224-225 >>226-227 >>228-229 >>232(おしおき編)
>>233-234
chapter06 〜叫べ!希望の彼方へ〜 非日常編
>>236 >>237-238 >>239-242 >>243-244
>>246-248 >>249
chapter06 〜叫べ!希望の彼方へ〜 学級裁判編
>>252-255 >>258 >>260-262 >>263-267 >>268
chapter Epilogue 〜サヨナラ、モノクマシティ〜
>>282-283
キャラクター紹介編 〜モノクマの部屋〜
第1回「神谷春子」 >>13
第2回「冥雅雪斗」 >>21
第3回「村上一夜」 >>25
第4回「chapter01被害者」 >>41
第5回「chapter01総評・解説」 >>59
第6回「chapter01クロ・企画お知らせ」 >>64
第7回「chapter02被害者」 >>82
第8回「chapter02総評・解説」 >>99
第9回「chapter02クロ」 >>107
第10回「chapter03被害者その1」 >>121
第11回「chapter03被害者その2・記念企画お知らせ」 >>123
第12回「chapter03総評・解説/予想・人気投票お知らせ」 >>141
第13回「chapter03クロ」 >>156
第14回「chapter04被害者」 >>172
号外「これは凄いことだね!名誉だね!」 >>181
第15回「chapter04総評・解説」 >>192
第16回「chapter04クロ」 >>206
第17回「chapter05被害者」 >>223
第18回「chapter05総評・解説」 >>235
第19回「chapter05クロ」 >>245
第20回「ネタバレ1」 >>256
第21回「chapter06総評・解説」 >>269
第22回「生き残りその1」 >>270
第23回「生き残りその2」 >>271
第24回「生き残りその3」 >>272
第25回「生き残りその4」 >>273
第26回「モニャン/ネタバレ2」 >>274
EXTRA「黒幕」 >>279
第27回「あとがき」 >>284
号外2「超高校級の日常に参加している小説紹介」>>288
※本日より上記URLより外伝小説『僕達委員トリオ!』にジャンプするようになりました。
読者参加型スレッドです。よかったら参加をお願いします。
コメント返信
魔女の騎士 様 >>17
藍紅 様 >>39 >>66 >>90 >>94
菜葉 様 >>43 >>52 >>55 >>80 >>90
>>98 >>102 >>127 >>149 >>168
>>180 >>185 >>190 >>202 >>231
>>251 >>259 >>281 >>287
白悪魔 様 >>94 >>158 >>178 >>278
チョコバナナ 様 >>114 >>278
黒姫 様 >>134 >>137
紅茶 様 >>134
チョコ 様 >>153 >>278
もりきち 様 >>171 >>187
蜩 様 >>198 >>212
サニ。 様 >>207
八雲 様 >>209 >>287
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58
- 緊急開催! 〜モノクマの部屋〜 第5回 ( No.59 )
- 日時: 2013/10/14 19:47
- 名前: ランスロット (ID: DfPuoRMU)
モノクマ「はいはいど〜もモノクマでございます!オマエラ、1回目の学級裁判が終わってヒートアップしちゃってるんじゃない?ボク嬉しいなぁ!」
モニャン「はぁ…。嬉しいのはモノクマ様だけだと思われます」
モノクマ「え〜?オマエラ、面白かったよね〜?」
し〜ん……
モノクマ「……」
モニャン「…無茶ぶりはやめてくださいませ」
モノクマ「ふ〜んだ!!オマエラなんて知らないも〜ん!!」
モノクマ「ではでは気を取り直して。chater01も無事終了したということなので、今回のモノクマの部屋は『スペシャルバージョン』!!chater01の裏話やらなんやら話しちゃおうかな!!」
モニャン「モノクマ様、ゲストがご到着なされました」
モノクマ「はいは〜い!!というわけで!!今回のゲストは…『超高校級のバイトマスター』立花実貴さんと、作者であるランスロットさんで〜す!!」
ガチャ
石丸「やぁ、ランスロットくんから伝言を託ってきたぞ!!」
立花「…あら、私なにを…。おしおきされたはずじゃ…?」
モノクマ「なんで石丸クンがしゃしゃり出てきてるのさ!作者は?!」
石丸「『ポケモンXYでルカリオさんとシャンデラたんを愛でるのに時間を割いているので邪魔しないでください』とのことらしいぞ!!で、ランスロットくんの推薦もあり、僕がマル秘書類を持ってきたんだ!」
モニャン「…つまり、『作者の代理が石丸様』、ということですね?」
石丸「そうだぞ!!」
モノクマ「はぁ…お騒がせな作者なんだから…。まぁいいや、じゃあ二人とも座って〜。裏話、始めちゃおっか!!」
○chater01の被害者、クロについて○
モノクマ「被害者側は東条クンの回の時に教えてもらったけど、クロ側はどういう風に決まったのか教えてほしいなぁ〜」
立花「chater01のクロは、ほぼ私の方向で初期から決まっていたみたい。ただ、動機が「白戸佳織に殺されそうになったので、過剰防衛」になっていたみたいね」
モノクマ「原作のchater01みたいだね」
立花「そう。だから、動機の方向性を変えたみたい」
石丸「ちなみに、立花くんがクロになった際のおしおきは、某有名ファーストフード店をモチーフにしたらしいぞ!!」
○作者、フラグ撒きすぎです○
石丸「まぁ…chater01だから、ということで決行したようだな…。作者も後になって『フラグ撒きすぎだ』と思ったようだが」
立花「動機のDVDのくだり、いくらなんでもやりすぎよね」
モノクマ「しょうがないじゃ〜ん!!だって作者箇条書きのメモをもとにほぼ一発で文章を考えて打ってるんだもん」
モニャン「計画性も何もないですね…」
○これからの予定○
モノクマ「他のスレッドみたいに何か企画やってみる?」
石丸「…今はやる予定はないらしいぞ。ランスロットくんは、この小説の『1章』が終わった後に、番外編を2章と共に進めていく予定らしいぞ!!」
立花「え、私が主役の番外編?」
石丸「計画書には……『ダンガンロンパF 神崎』と書いてあるな」
モニャン「神崎様が主役の番外編……。どことなく『ダンガンロンパ霧切』を思い浮かべるタイトルですね」
モノクマ「ていうか、これで神崎クンの立ち位置ばれちゃうじゃん!!これ以上のネタバレはだめーー!!」
立花「どれだけ秘密にしたいのよ…」
立花「…ところで」
モノクマ「どうしたの?立花さん」
立花「なんで私消えないわけ?」
モノクマ「だって、今回はスペシャルだもん。石丸クンは『しばらくここにいさせてもらうぞ!』って別の部屋に入っちゃったし。次の回キミがゲストだし」
立花「まぁ…私の裏設定がまだ、だものね」
モノクマ「というわけで、消えるのはもうちょっと待ってね」
モノクマ「これでモノクマの部屋第5回を終わりま〜す!!ご意見ご感想があったらどんどんくださいね!!」
立花「作者、出来るだけ提案は参考にさせてもらうらしいから、『こんな企画をやってほしい』ってのもあったら書いてちょうだいね」
- chater02 〜モウ一度俺ニ愛ヲ下サイ〜 ( No.60 )
- 日時: 2013/10/15 16:46
- 名前: ランスロット (ID: Qv./XS1Y)
〜モノクマ劇場〜
やぁやぁ皆さん、元気にしてますか?モノクマです。
やっと一回目の学級裁判が終わったわけだけどさ。見た?あの犯人がおしおきされる時の絶望的な顔!!
もう〜、たまらないよね!!
まぁ、ボクとしては神谷さんを始末できなかったのだけが心残りですが。だって、彼女がいると色々と面倒でしょ?モニャン的にも。
……あ、今のは黙っててね。
……さて、余興はこのくらいにして。
ボクは最近、「アニメ」に興味があるのです。
たかが漫画が動画になって動いただけなのに、アニメが始まった当初はすごい反響を呼んだよね。
これを見てくれているみんななら、あの「ダンガンロンパ」もアニメ化したことも知ってるよね。
あのアニメ、色々と絶望的なシチュエーションがいっぱいあったよね!!
ボクは、石丸クンが泣き叫ぶシーンが物凄く心に残っています。……これは作者の感想だったね。
というわけで、ボクもアニメ制作に挑戦してみることにしました。
うぷぷ、どんな作品にしようかなぁ。
せっかくだから、王道のギャグ路線で行っちゃう??
出来たらオマエラに真っ先に見せてあげるからね!!
楽しみに待ってなよ、うっぷぷぷ〜♪
- chater02 〜モウ一度俺ニ愛ヲ下サイ〜 ( No.61 )
- 日時: 2013/10/15 17:15
- 名前: ランスロット (ID: Qv./XS1Y)
『希望ヶ峰学園職業体験実行委員会がお知らせします。オマエラ、おはようございます。朝です。朝ですよー!今日もはりきっていきましょー!』
……もう朝なのか。いつの間に寝ていたんだろう、私。
私は相変わらずな耳障りな声とともに起床する。
昨日、つい昨日。二人、仲間がいなくなってしまった。
一人は、もう一人に殺されて。もう一人は、モノクマにおしおきされた。
…そして、その一人を議論で追い詰めたのは…………私達。
実行犯は確かにモノクマだが、彼女を死の道へと導いたのは、他でもない私達なんだ。
…とにかく、いつまでも落ち込んではいられない。食堂へ向かおう。
私は気だるい身体を無理やり起こし、食堂へと向かっていった。
「おはようございます、神谷さん。昨日は大丈夫でしたか…?」
「おはよう花岸さん。この通り、もう大丈夫よ」
食堂では、いつも通り花岸さんら早起きチームが私を迎えてくれていた。そりゃそうだ。昨日、裁判直後に倒れてしまったのだから。心配されないほうがおかしい。
私は、精一杯の笑顔を作り、手をバタバタして見せる。
「…ふふっ、神谷さんたら、アヒルみたいですね」
「アヒル?!」
…これのどこがアヒルだったんだろうか…。
そんなやり取りをしているうちに、影浦くん以外の全員が食堂に揃う。影浦くんは、いつも通り自室にいるのだろう。
モニャンもいつも通り厨房から食事を持ってきて、長テーブルに用意する。
「皆様、朝食のご用意が出来ています」
「俺、腹ペコペコだぜ〜」
「くるみもペコペコなのだ〜!」
それぞれ、いつも座っている席に座る。
…すると、2つの新しく空いた席が目に付いた。白戸さんの隣、そして安西さんの隣の席。
そこは、紛れもなく、昨日いなくなった仲間の席。
東条くんと、立花さんの席だった。
「人…少なくなったね」
安西さんがふと漏らす。みんな、昨日のことを思い出しているのだろう。無理して明るい表情をしていた数人も、暗い顔になっていた。
私は静かに目を閉じて、昨日の学級裁判を思い出す。
学級裁判の議題は、『誰が東条くんを殺したのか』だった。
調査と議論の結果、犯人は立花さんだということが分かった。
立花さんは…家族のため、そして東条くんへの勘違いから殺人を犯してしまった。
おしおきの時、彼女がミキサーに落ちる前の絶望的な表情は今でも忘れられない。
彼女は許されないことをしてしまった。でも…。彼女も、必死だったんだと思う。
殺人を強要された時は学級裁判なんてルールを説明されてなくて、東条くんが殺されてから説明が入った。
その時…。立花さんは、どういう気持ちだったんだろう。
「…立花さんも、やりたくてやったわけじゃない」
「それは僕たちも分かるよ。でも…人を殺すなんてダメだよ」
「分かってる。でも、誰も立花さんを責められないの。立花さんは…結果的に私達が殺したようなものだから」
「神谷ちゃん…」
とてつもない罪悪感に襲われる、そんな感じがした。
「…だからだよ。もう殺し合いなんて起こしちゃダメなんだ。俺たちが団結して、脱出方法を見つける。…今はそれしか出来ないよ」
「冥雅さんの言うとおりです。過去のことを悔やんでいても仕方はありません。わたくし達は、今できることをやりましょう」
「そうだな!!くるみ、もう落ち込まないぞ!東条や、立花の分まで生きる!」
「…東条がこの場にいたら、こんな空気すっ飛ばしてくれるんだろうけどな。でも…あいつはもうここにはいないんだ。だから…俺たちが元気でいなきゃ」
「うんうん!」
私達は互いを見て、互いに頷く。
「神谷、一人で思いつめないで。俺が、俺たちが、一緒だから」
「大丈夫。絶対…ここから生きて出よう、神谷」
冥雅くんと神崎くんが、私の方を向いてそう言った。
「ええ…二人の為にも、絶対に、脱出する。殺し合いなんて…もう起こさせやしない」
私も二人の方を向いて、頷く。
…久々に、私達が一つになった。そんな気がした。
- chater02 〜モウ一度俺ニ愛ヲ下サイ〜 ( No.62 )
- 日時: 2013/10/16 18:18
- 名前: ランスロット (ID: 7XXeC3xS)
「…で、オマエラは何を糧に絆なんか語り合っちゃってるの?」
どこからともなく発せられる能天気で、残酷な明るい声。
声の正体は、私達もよく知っている……
「じゃじゃ〜ん!!モノクマだよっ!!」
「急に現れるなよ!!ビックリするだろ!!」
「だって〜、オマエラ何かいい雰囲気ジャン?だから、邪魔したくなっちゃってさ」
「しなくても結構だわ」
私を含めた全員の目がモノクマを睨みつける。
流石に全員に反抗的な態度を見せられたのはあいつにとっても刺さったらしく、モノクマは「しょぼーん…」と落ち込んでしまった。
「オマエラ全員に睨み付けられるなんてボク悲しいよ〜。ボクの防御力もダダ下がりだよ〜」
「ポ○モンかよ!!」
「せっかく新しい情報をオマエラに教えてあげようと思ったのになー」
「新しい…情報?」
モノクマが発した「新しい情報」というフレーズに、つい私はあいつに尋ねた。
彼はそれが嬉しかったらしく、うぷぷ、と笑みを漏らしこう言った。
「そうです。学級裁判を無事乗り越えたオマエラにご褒美を持ってきたのです」
「ご褒美…?」
「はい!!ではでは、発表しちゃいますよ〜。今回、困難を乗り越えたオマエラにご褒美として、ホテルの一部のロック、そして4つあるうちの柱を1つ、解除させていただきました!!」
「柱を解除する、ですって?」
「うん」
ホテルのロックはともかく、あのモノクマが柱を外す…?
あいつは私達をここに閉じ込めるために柱を立てたはず。なぜ…自分から外すようなことをするのだろうか。
あの柱の向こうには…外に出るための出口があるはずだ。
「じゃあ、私たち外に出られるんだね?!」
「ううん、出られませんよ。だって柱の外側も街なんだもん」
「…は?」
「は?じゃなくて、柱の外側は街になってるの。行ってみれば分かるけど、そこの街にはデカいバリケードの壁を用意させていただきました。 …ちなみに、それに触っちゃうと電気ビリビリで死んじゃうからね、気を付けてね!」
「……出られる訳じゃ……ないのか……」
かすかな期待をも打ち砕いているモノクマ。害悪以外の何物でもなかった。
「探索に特に制限はありませんので、どうぞご自由に歩いてみてね!それじゃあ、またね〜!!」
モノクマは笑顔で両手を大きく振り、テーブルから落ちた。
…あの戻り方は何とかならないのだろうか。
いや、そういうことを考えている時ではない。
学級裁判を乗り越えたご褒美に、ホテルと街の柱のロックを解除した。
…ということは、残りの柱の向こうにも同じような街並みが広がっているはず。
どっちにしろ逃げられないのには変わらないが…。
「あの柱の向こうには街があったのか…。でも、なんで小分けにして出す必要があるんだ?」
「あいつは『学級裁判を乗り越えたご褒美』って言ってたな。…モノクマ、俺達が学級裁判を起こすのを待っているみたいだな」
「駄目です!あんな悲しい裁判、もう起こしてはなりません!!」
それぞれがそれぞれの感想を漏らす。
そんな中、前向きに佐藤さんが発言を返した。
「とりあえず、新しく行けるようになったエリアを探索してみようよ!なにか新しい発見があるかもだし!」
「そうだ!くるみも佐藤に賛成なのだ!!」
いつの間にか佐藤さんと雨宮さんは仲良くなっていた。
…息ピッタリに、ハイタッチをして見せる。
「というわけで、今回も用意したよ割りばしのくじ!今いるのは14人だから…。4人のグループと3人のグループに別れて探索しよう!」
前回と同じように、佐藤さんはみんなのところを駆けずり回り、くじを引かせていく。
私が引いたのは……あら、今回も緑……。
「あ、今回は神谷さんと一緒なんだね。よろしくね!」
「はるちゃんと一緒だ!!嬉しいな〜♪」
今回一緒になったのは、星野くんと佐藤さんのようだ。
彼女のおかげか、今回もスムーズにグループが決まった。
赤の割りばしを引いたのは、冥雅くん、シオンくん、白戸さん。
青の割りばしを引いたのは、神崎くん、花岸さん、雨宮さん、豊島くん。
黄色の割りばしを引いたのは、秦野くん、長月さん、安西さん、羽柴くん。
…意外とバランスよくばらけたのかもしれない。
「今回の探索割り振りはどうする?」
「そうですね…。赤グループはホテルの中を、青グループは新たな街の東、黄色グループは西、緑グループは北でよいのではないでしょうか」
「うん!」
「じゃあ、俺たちはホテルの中を調べてくる。お互い頑張ろう!」
一番最初に出て行ったのは冥雅くん率いる赤グループ。
しっかりもののシオンくんがついているから大丈夫だろう。
「私達も出発するわ」
「……行ってきます……」
「いってらっしゃい。良い結果を期待していますよ」
次に探索に向かったのは黄色チーム。
割と大人しめのメンバーに、ムードメーカーの安西さんが加わり、なかなかバランスのとれた構成だ。
「では、わたくし達も出発いたします」
「お互い頑張りましょう!」
「神谷達もな」
そういって、青チームも出発した。
我先にと雨宮さんと豊島くんが走って行ったが、神崎くんと花岸さんがいれば大丈夫だろう。
「それじゃあ、あたしたちも出発しよっか!」
「そうだね。こんなところでグズグズしていられないからね!あぁ〜、どんな街並みが広がっているんだろうね!」
「行きましょう」
私達は再び互いを見て頷き、ホテルを出て新たな街へ向かって行った。
- chater02 〜モウ一度俺ニ愛ヲ下サイ〜 ( No.63 )
- 日時: 2013/10/16 19:18
- 名前: ランスロット (ID: 7XXeC3xS)
新しい街。そこは、太陽がさんさんと照りつけている、明るい雰囲気だった。
一言で表すなら、「夏」。そう感じた。
この街も意外に広く、担当である北方面へ向かうまでには結構かかった。
…というか、この街にもモノクマオブジェが大量に存在している。あいつはナルシストなのだろうか。
「ねぇねぇ、どこから調べよっか?」
「そうね…じゃあ、適当に歩いて、目に見えた建物を調べるとしましょう」
「了解でーす!」
結局前回と同じ探索方法になった。もう少し考えをひねられなかったのか私は。
そんなことを思いながら、私達は歩き始めた。
歩いていると、派手な看板を掲げた建物を見つけた。
「えーっと…『遊技場 エンドレス・チェイン』?」
「見た目の雰囲気からして、カジノっぽいよね〜」
「入ってみる?」
ドアは自動ドアで、私達が入った少し後にゆっくりと扉が閉まった。
建物の中には、スロットやビリヤード台、カジノ台が所狭しと並べられている。
どうやら、佐藤さんの思惑通り、カジノで間違いなさそうだ。
スロットは稼働していて、レバーを動かしてみると、スロットが回った。
…案の定、一番最低の絵柄であろう「さくらんぼ」すら揃えられなかったけどね。はぁ…。
「ありゃりゃ〜、はるちゃんはずれ〜」
「後でシオンくんにも伝えておこうよ。彼がいればあのカジノ台も使えるんじゃないかな?」
「ええ、そうしましょう」
私達はカジノを後にし、再び歩き始めた。
次に目についたのは、私が住んでいた町にもあった建物。
「あっ、あれは『スタヤ』じゃないかしら?」
「…『スタヤ』?」
「えっ、まさかほっしー『スタヤ』知らないの〜?!」
星野くんは至って真面目な表情で、こくこくと頷く。
…どうやら本当に知らないようね。
私は具体的に『スタヤ』について説明すると、星野くんはあぁ!と、何かを閃いた表情をして話し始めた。
「レンタルビデオショップのお店だね!」
「そうだよ〜。まさか、ほっしーがスタヤ知らなかったなんてね…」
「ごめんね、産まれてこのかたそういうお店に行ったことがなくて」
「それじゃあ、『セオ』も知らないの?『ホイざらす』は!?」
佐藤さんが店の名前を口にするたび、星野くんは首を傾げて考え込んでいた。
…超高校級って、こういう子達ばっかりなのかな…。
「と、とにかく。中に入ってみましょう。何か手掛かりが見つかるかもしれないわ」
「うぃーっす!」
中も普段行っていたスタヤと変わらない造りになっている。…店員が全くいないことは普通ではないが。
DVDやゲーム、本やCDもたくさん置いてあった。
…あ、これ白戸さん監修の映画じゃないかしら。
「学生御用達、だね♪」
「長月さんや白戸さん達に教えてあげたら喜ぶんじゃないかしら?」
「あとでくるみんと一緒にアニメみよーっと♪」
様々なジャンルの映画に見とれている佐藤さんを何とか諭し、私達はスタヤを後にした。
次に目についたのは、カメラのオブジェが一際目立つ建物。
見た目からして、写真館だろうか。
「写真館かな?」
「『スタジオ アルマース』…か。うん、写真館で間違いなさそうだね」
「入ってみましょう」
ギギィ…という古びた扉を開き、私達は写真館に入ってみた。
そこには、色とりどりの風景の写真。世界各地の観光名所の写真も貼ってあった。
「すっご〜い!どれもこれも綺麗だね!」
「この街に、もしかしたら『超高校級の写真家』っていう肩書の子がいたりしてね!」
「写真家、か…」
今会えるとしたら、ぜひ会ってみたいものだ。
そう思って写真に見とれていると、不意に佐藤さんの悲鳴が聞こえた。
「どうしたの、佐藤さん!」
「こ…これ…何…?」
目の前を指さしながら彼女は青ざめ、怯えている。
彼女が指差した先の写真は…すべて、人が殺されている写真だった。
「えぇっ?!」
「こんな写真も…あるの…?」
一枚は、セーラー服がよく似合う、可愛らしい顔をした女の子が、腹に包丁を刺されてぐったりとしている写真。
一枚は、茶髪の小柄の女の子が、貼り付けにされてぐったりしている写真。
一枚は、カメラを首にかけた女の子がプールサイドのような場所で頭から血を流してぐったりしている写真。
一枚は、天井から縄をかけられ、紙袋を被った患者服の女の子が吊り下げられている写真。
…どれも、正気で見ていられるものではなかった。
「…これ…合成写真…だよね?嘘だよね?」
「モノクマの趣味からして…、そうとは思えないわね。多分…全部本物よ」
「でも、希望ヶ峰学園にこんなものなんて…」
「…はやくここ出ようよぉ…!」
佐藤さんが涙目になって私の服を掴んでいる。…これは、早く出た方が良さそうだ。
私達は彼女に写真を見せないように配慮しながら、素早く写真館を後にした。
「な、何だったんだろう…あれ…」
「話してみる必要がありそうね。何か、この街の手掛かりになるかもしれない」
私達は佐藤さんをベンチに眠らせ、少し休むことにした。
…ふと、星野くんがこんなことを言った。
「ねぇ。僕たちが街に入った時刻から、何時間くらい経ったかな」
「そうね…2時間くらいじゃないかしら」
「…太陽の位置が変わってないんだよね…」
「…え?」
太陽の位置が…変わってない?…どういうこと?
まだ…調べる必要性がありそうだ。
だけれど、今は佐藤さんをホテルに送るのが先だ。その問題は…報告会にでも話し合った方がいい。
私は彼にそのことを伝え、早めにホテルに戻ることにした。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58