哀沢カナトがやってくる。 作者/ハネダ

《19:~都市伝説チャンネル:後~》
おおっと、何やら真剣なFAXが届いたよ!
長崎県の「のぼりりゅう」くんから!
……僕は今、イジメにあっています。でも、イジメているその子は以前とても仲が良く、いい子でした。楽しい思いでも沢山あるんです。それでもカナトくんは、その子を食べに来ることが出来ますか?
「出来るよ。だって、いくら楽しい思い出があったって、結局それは過去のことでしょ? 今のその子はきみのことを毛ほどにも感じていないよ。それをのさばらせておくのは出来ない。だから、また来週辺り長崎に行ってみるよ。のぼりりゅうくん、待っててねー」
ちょ、ちょっと待ってよカナトくん!
さらりと何恐ろしいことを全国放送で……。
「じゃ、こっそり行って来ますよ」
だから、全国放送ーっ!
ああう……。
もう放送時間も終わりだよ。意外に実のないラジオになっちゃった……。
「いっぱいしゃべれて楽しかったですよ」
そうかい。よかったね。僕は何だかもうハゲちゃいそうだよ。とほほ……。
エンディングは栃木県の「スロー人」さんからのリクエストでトラベラーズの「ノットコールマイネーム」を緩やかに流します。
それではみんな、また来週ー!

PR
小説大会受賞作品
スポンサード リンク