二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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とある科学の超電磁砲 学園黙示録 第二章突入
日時: 2012/01/24 13:15
名前: 黒猫参謀 ◆1rAeLb3yOw (ID: Y8BZzrzX)

どうも、皆様初めして!黒猫参謀っつーもんでございます。
昨日、友達からここのサイト教えてもらってきたら何か一杯小説あるぜ!ということで、俺も一筆書かせてもらおうかな、なんて思っちゃったりしちゃいました。
二次創作OK!?ならば大好きなインデックスを書くのもありなんでねえか!?と友達に言ったらいいんじゃねえの?といわれたので作ることに。
えーと、完全オリジナルです。原作の登場人物の日常系に登場するキャラは友達として登場します。上条くんとかインデックスとか御坂さんとか。
んで、オリジナルならとことんやってしまえ!ということでオリジナル主人公まさかのレベル5!(原作でも序列6位いまだに不明なのでそこに入ります)
ああ、あとついでに主人公は一切闇の機関等には関係ありません。たんなる一般人です。魔術sideもあまり関係ありません。いいのかそんなんで…。でもよく事件には巻き込まれる…。更に黒猫、実は原作をあまり読んでない!アニメだけ!しかも中途半端!それでも読んでくれる方、貴方は神様です。
沢山のオリジナル、ありがとうございました!
おかげで何とか戦えます!コメントは引き続き募集中。




ようやく戻ってこれました。作者、実は夏から病気して今年頭まで入院しておりました。長い間更新できず申し訳ございません。まだ全快ではないのでゆっくり更新になりますが、引き続き書いていきたいと思います。

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Re: とある魔術&超電磁砲 学園都市黙示録 コメント&キャラ募集 ( No.46 )
日時: 2011/07/16 13:34
名前: 黒猫参謀 ◆1rAeLb3yOw (ID: Y8BZzrzX)




18話 学校、事件発生



「だりぃ…。眠ぃ…」
「悠一君、さっきからそればっかり。また夜遊び?」
「夜遊びさいこー」
「悠一、シャッキリする!私の彼氏らしくない!」
「うるせえ誰が彼氏だ妄想女」
「芙蓉先輩、それは何かのフラグですか?」
「ゲーオタ黙れや」

次の日、茜は一眠りして、悠一にありがとう、とお礼を言って去っていった。念のため、ケータイの番号を教えてあるので何かあったら力になってやると言ってある。茜は分かったと言っていたので多分大丈夫。
それより問題なのはこれだ。
学校の登校日、凄まじい眠気と戦いながらも一日乗り切り、仲のいい連中と一緒に下校途中。
西園寺雅、白鳳院綾野、そして神音至福。
悠一の高校の後輩。先日の絶対信仰の持ち主だ。レベルは3。綾野と同レベルである。
ゲーム大好き、漫画大好きの三つ編み眼鏡の委員長のような見た目なのにオタク。適当、アホ。と面白さの塊のような女の子だ。
悠一達は阿呆な会話を続けながら帰る。夕日に影や会話が混じってある種の芸術のように輝く。

「芙蓉先輩、今日帰ったらまた静香ちゃんとニャンニャンですか?」
「それは俺に対する嫌がらせか神音!またって何だまたって!?」
「そうだよ至福ちゃん。それじゃ悠一君犯罪者だよ?」
「西園寺ツッコミ場所違う!」
「悠一には私がいるもん!静香ちゃんに手を出すなんてありえないよ!」
「お前はいい加減妄言吐くなっ!!違うって言ってんだろ!」
「悠一照れなくてもいいんだよ!私達カップルじゃん!!」
「違うわ!!」
「恋愛フラグ立てて起きながらの全否定!芙蓉先輩は最低の先輩です!」
「お前まで俺を最低の人間に染め上げたいらしいな!」
「悠一君落ち着いて…」
「西園寺、お前ここまでけちょんけちょんに言われて黙って落ち着く人間いると思いますか?」
「う〜ん…いないかな」
「だろ?俺は正しいんです。っつことで綾野てめえ覚悟しろ!」
「きゃー!こんな道端で押し倒すの悠一?!いいよ私なら!」
「馬鹿かてめえはぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「おっとー!押し倒しフラグ発動!先輩このまま禁断のハーレムルート突入かー!?」
「誰がハーレムだ神音!能力使って俺に刷り込むつもりか!?」
「おお、その手がありましたね!」
「能力の悪用するんじゃねええええ!!!」
「ゆ、悠一君落ち着いて、落ち着いて…」


この阿呆な会話をしているとき、悠一は知らない。
茜の力が、使えるようになっていることに。

Re: とある魔術&超電磁砲 学園都市黙示録 コメント&キャラ募集 ( No.47 )
日時: 2011/07/16 14:16
名前: 黒猫参謀 ◆1rAeLb3yOw (ID: Y8BZzrzX)





どもども、ここから急展開開始です。
先程から登場している、秋原堂茜、次回に半分ながら能力が覚醒します。詳しくは内部で語りますが。で、変化した状態の茜です。




名前 秋原堂茜(あきはらどう あかね)
性別 ♀
学年 ???
年齢 19
容姿 悠一と同じくらいの身長。白っぽい髪が腰くらいまである。無くなっていた右腕の肘から先は微弱に発光しており、通常の人間の手とは異なり、白骨化した手のようになっている。右目も光が宿り、見えている様子。傷はそのまま。新しく服を買ったらしく、白いワンピースを着ていた。
性格 全ては悠一のために。自分の気持ちを初めて吐き出した相手、そして異形の姿に何も指摘しなかったことに勝手に優しさと勘違いして、慕う思いが能力に加速させ、一時的に本来の姿に戻っている。相変わらず、悠一の言葉以外は信じない。言うことも聞かない。悠一のことを慕っていると言うあたり、悠一にのみ素直に気持ちをぶつける。
能力 概念改竄(リライト) レベル? 改竄ノ光の本当の姿。幼い容姿ではほとんど使うことが出来ないが、この姿になったときだけ使うことが出来る。相変わらず詳しい効果は不明。自分に向かって飛んできた自動車がぶつかった瞬間に元の位置に戻る、触れた能力を掻き消したり、直接攻撃を仕掛けた綾野の攻撃を素手で止めるなど、ポテンシャルは異常に高い。本人曰く『あらゆる意味で、物事を書き換えた』との事。悠一にはあまり理解出来てない。これでもまだ半分も力が出せていないと言っている。
使い方 自分の姿を一時的に本来に書き換え、自分の背中に白骨化した光状態の翼を作り出し、空間を泳ぐように高速で移動し、体に触れた異能を掻き消す、飛来物に対して触れただけで元の位置に戻す、直接能力に向かって右手で殴る、薙ぐなどをした場合、一時的に能力を封印したりする。また悠一の感応異能を一時的とはいえ、成長させ限界以上の力を出させたり、大凡万能。不可能は本当にない。あらゆる理論、方式を無視している。
詳細 次の日に急速に成長、覚醒した改竄ノ光についていけず、悠一に連絡した状態の茜。右手が更に異形としており、アンチスキルやら風紀委員と戦っている状態で合流した。どうやら感応異能と触れあったことで中途半端に覚醒してしまったらしい。相変わらずレベルは不明。最低でもレベル5、悠一と同等のレベルにまで跳ね上がっている。
書き換えるが、口癖と言うか必ず言う。悠一には絶対に手を出さないと誓っている。
もう一度、この状態で『自分を書き換える』というと元の姿に戻れる。
或いは上条の幻想殺しに触れることで強制的にもとの姿に戻る。
所属 スキルアウト。芙蓉家居候。
主人公との関係 厄介な居候(悠一側) 好き!(茜側)


台詞

『自分を、書き換えます』
「悠一、わたしにも…どうしてこうなったか、分からないんです…」
「綾野。悠一の否定の言葉が聞こえませんか?綾野も書き換えますよ?」
「上条当麻、お前のその右手は異形だ。よって、わたしの意志でお前の力を書き換える!」
「邪魔しないで下さい。わたしに勝てる相手は誰もいない」

Re: とある魔術&超電磁砲 学園都市黙示録 コメント&キャラ募集 ( No.48 )
日時: 2011/07/16 14:42
名前: 黒猫参謀 ◆1rAeLb3yOw (ID: Y8BZzrzX)





19話 半覚醒、概念改竄——リライト——



「————お前、茜……だよな?」
「……はい、秋原堂茜です」
「何だ、その姿…?」
「…わたしも、よく分かりません」

先程、茜から連絡があった。自分が、大変なことになっている。助けてくれ、という連絡。
悠一はみなと別れてすぐに現場に急行した。
彼は、そこで信じられない者をみた。
茜だ。確かに、右頬の傷跡を見れば一発で分かった。
が。
おかしい、昨晩はまだ小学生のような姿だった筈だ。
なのに今は、悠一に負けないほどの長身。
髪の毛も、腰くらいまでに縮んでいる(?)。
右目も、しっかりと悠一の姿を映している。
そして右手だ。
右ひじの先に、白骨化した人間の手がくっ付いている。肉はなく、筋もない。骨だ。しかも淡く発光している。
声も愛くるしいものでなく、年相応の高いソプラノに変化していた。

「茜、正直に答えろよ?」
「はい」

何だか、口調まで変化していた。

「お前、何した?急成長してるぞ?」
「知りません。わたしだって、戸惑ってます」
「お前本当は何歳?」
「19です」
「いい、年上!?」
「そうなりますね。小さいときには思い出せなかったことも今なら思い出せます」
「……そうか」
「ええ。悠一」
「何だ?」
「どうしましょう?」
「俺が聞きたいな」

二人して、落胆の溜め息をはく。

「お前しかもなんだその右手。白骨化してるぞ?」
「さぁ…?わたし、右手ない筈なんですけど」
「分からんと」
「はい。今分かることは」
「何かあるのか?」
「能力が常に発動しています」
「…何?」

悠一が一歩進み、右手を差し出す。彼女も左手を出し、握手。
触れた瞬間、悠一に眩暈に似た症状が体を襲う。

「っ!?」

一瞬、刹那だったが見てはいけない何かが見えた、気がする。

「悠一!?大丈夫ですか?!」
「……っ」

頭がくらくらする。酷い頭痛だ。先日の過負荷より更に痛む。
悠一は倒れそうになり、焦って受身を取って失敗。
結果、仰向けに倒れた。茜の叫び声が聞こえる。

「悠一!?痛むんですか!?しっかりして下さい!今、悠一の痛みを『書き換えます』!!」
「………っ。————!?」

茜が頭に左手をおき、書き換えると言った瞬間、ふっと痛みが消えた。
慌てて体を起こすが、頭痛もしない。何もしない通常だ。

「茜、何した?」
「…分かりません。ただ、悠一の痛みをわたしが『書き換えました』」
「書き換えた?」
「多分、わたしの能力です。書き換える、と言葉に反応して悠一の痛みを失くしたのでしょう」
「……おい」
「何ですか?」
「俺の感応異能が、反応しない」
「え…?」
「俺の能力が、お前の能力に反応しない。これ、今のお前俺より出力上だぞ。マジかよ…」

悠一は愕然としていた。序列6位より上位の力。ありえない。何だ、彼女の力は———?

Re: とある魔術&超電磁砲 学園都市黙示録 コメント&キャラ募集 ( No.49 )
日時: 2011/07/16 15:28
名前: 黒猫参謀 ◆1rAeLb3yOw (ID: Y8BZzrzX)




20話 戦争



……どうして、こうなった!
悠一は目の前の惨状を目にして、絶望が出でる感覚を味わった。
何でだ、何で!?
ただ、茜を何とかするために、兎に角移動しようとしただけなのに。
何でアンチスキルと、風紀委員と、家族を敵に回さなきゃいけない!?

「茜、逃げ切れ!」
「はいっ!!」

彼女の背中から生えた骨状の翼、それが展開される。
爆風を残して、茜は飛翔した。
右手の輝きは更に増して、彼女は悠一の言うとおり逃げ回っている。
さっきから攻撃が掠っている。でも、ダメージが皆無だ。というか、まったく本人はケロリとしている。

「ちょっとあんた!何でそんな奴に協力してんの!?」
「だから御坂!誤解だ!茜が何したんだ!?」
「知らないわよ!ただそいつが一般人に手をだす危険があるから、ここで捕まえるだけ!」

そういいながら茜に向かって雷撃を放つ。が、茜は背後からの攻撃だと言うのに振り返る素振りさえせずに回避した。

「何、あの化け物…。全身にアンテナついてんの…?」
「茜!一変降りて来い!」
「了解しました!!」

周りをグルリと囲まれた中、御坂の言葉を無視して悠一は道路の真ん中に向かって走り出す。
茜も確認して高速で降下してくる。

「茜、無事か!?」
「大丈夫です。それより、悠一。わたしに味方してはいけません!!」
「ああ!?」
「今悠一がわたしに味方したら、学園都市の機関の殆ど敵に回します。だから、悠一は逃げてください!」
「今更ふざけたこと抜かすな!さっきまで一緒にいたんだからどの道同じじゃボケ!」

キレて茜と喧嘩を始める。ぎゃあぎゃあと茜と喧嘩しながら、考える。
この状況、四面楚歌状態を奪回する方法は!?
だが、そんなことをさせる程アンチスキルも風紀委員も甘くない。

ダダダダダダダダッッッッ!!!!!
アンチスキルの発砲。悠一ごと、茜を殺すために。

「——ッ!」
「!」

悠一は暴風要塞を回りに展開、風で銃弾の軌道をずらし、茜は弾丸を右手でなぎ払う。
反撃。
悠一は風の弾丸をバリケード代わりの車に向かってぶっ放す。

ドカァァァンッッッ!!

「ちょっと!あんた何すんのよ!」
「人が説得しようとしてるとこに発砲するな!殺す気かてめえら!」

御坂の怒声を、怒鳴り散らして防衛程度に反撃をする。が、茜には一切反撃させない。

「茜、俺が守ってる間になんか考えろ!逃げるなり俺を人質にするなりチャンスを作れ!分かったか!」
「了解です」

茜にだけ聞こえる声で叫ぶ悠一、冷静に言った茜。
防衛範囲を茜に広げると、茜を守っていることがばれる。
だから茜から少し距離を置いて、最低限の防衛で後は自分に視線を集める。
風紀委員の攻撃がまだ飛んでこないのが幸いか。あんな連中を相手されたら、マジで。殺すつもりで行かないと。あの時の感覚で行かないと茜を逃がせない。

「…ゆーいちー!何してんのー!?」
「綾野!?」

最悪のタイミングで、最悪の相手が来た。綾野。
前回とは違い、今回の綾野は本気で怒っていた。

「悠一!!でしゃばり過ぎだよ!何でそんな化け物守ってんのさ!」
「うるせえ綾野!邪魔するなら殺さない程度にぶちのめすぞ!」

自分でもおかしいくらいだ。
昨日会ったばかりの少女を、どうして俺はここまで気にしている。
————答えは簡単か。
あのクソ野郎に、茜を渡すわけにはいかないからか!
だが、綾野はそんなこと微塵も知らないので更に激昂する。

「言ったな!悠一、いくら悠一でも今回は怒ったよ私!!」
「!」

綾野の鎧が、湯気を噴き始めるのが遠目でも理解できた。

「茜、すまん」
「何ですか?」
「今から能力者が来る。速さ特化の奴だ。俺の知り合いだから適当に気絶させてくれ」
「了解です。それと」
「何だ?」
「案が浮かびました」
「何だ!?」

壁の風圧を一気にマックスぎりぎりまで引き上げ、台風のような暴風にまで匹敵させる。あちらこちらで物が壊れて飛び始めている。
茜は冷静に言った。

「悠一、わたしを倒す芝居をして下さい」
「…は?」
「ですから、わたしと戦って、わたしは元の姿に戻ります。そうすれば容姿の違いで、私は追われなくなります。今の姿が、指名手配の姿になりますから」
「…ああ、分かった!」

それしか方法がなさそうだ。

「では、作戦開始します」
「頼むぞ茜!」
「分かってます」

作戦、開始だ。

Re: とある魔術&超電磁砲 学園都市黙示録 コメント&キャラ募集 ( No.50 )
日時: 2011/07/16 16:38
名前: 黒猫参謀 ◆1rAeLb3yOw (ID: Y8BZzrzX)



21話 茜VS風紀委員



「うらぁ!」
「——」

音速を超える速さで打ち出された蹴りを、茜は黙って左手で受け止める。
驚きで一瞬動きの止まった綾野に、茜は無情に右手で払おうと——

「させませんのっ!!」

その前に白井のテレポート、後ろからドロップキックをかますが当たっただけで体勢は崩れもせず佇む。

「くっそ離せ化け物っ!!!」
「じゃあ離しますよ。振り回しますが」

足を掴んだまま体を回転させ、白井に向かって綾野自体を武器として扱い振るう。

「うぁぁ!?」
「っ!」

刹那で白井は回避、そのまま綾野の放り投げた。
10メートルほど飛んで、綾野は受身を取って、また視界から消えた。
悠一は、その様子を御坂と一緒に見ていた。
説得失敗と、嘘を言って御坂のトコロまで戻ったから。

「じゃあ、あんたの知り合いなの?あれは?」
「名前しか知らないがな。一応知人だ」
「何時からの」
「昨日。スキルアウトに絡まれんのを助けて知り合った。まさか、ここまで化け物だったとは思わなかったけど」
「…はぁ。あんたもあいつみたいなことしてんのね…」

溜め息を吐きながら、片手でコインをはじき。
バスンッ!と茜に向かって能力名と同じ、レールガンを撃ち放つ!
一閃の閃光と化して、高速で迫るが。
茜に触れた瞬間、煌きが消えた。

「……何なの?あの力?あいつの時だって…こんなこと」

御坂がありえないことのように呟く。
彼女の手には先程、放った筈のコインが残っていた。
当たった瞬間、攻撃自体が無かった事になっている。
悠一はここまで来てようやく彼女の力を理解した。
(つまり、自分に対する、或いは自分が対象と判断した物をあらゆるものを好きに『書き換える』っていう訳か…。化け物じみて信じられねえ)
今の彼女は自分に対する攻撃を、全て無かったことに自動的に書き換えているのだ。だから、大能力者、超能力者が束になっても敵わない。
圧倒的な力の差。
見ると、夜闇が黒い穴から吹雪を出している最中だ。
今度は夜闇と伊集院が協力して攻撃している。
吹雪の中なのに、茜はケロリとして棒立ちしている。
悠一の言ったとおり、最低限以外の防衛以外には攻撃していない。

「兄さん!」
「…?雪」
「兄さん、無事!?さっき説得の最中に威嚇射撃が兄さんたちに当たったって聞いたけど!」

雪が、顔面真っ青で急いで悠一の姿を確認し、安心したように溜め息をついた。

「アンチスキルの方には、私からきつく言っておいたから。兄さん、お願い、力を貸して!」
「分かってる。御坂、雪。お前たちは周りの被害を確認してくれ。知り合いだ。俺が決着をつける」
「あんた、正気!?能力が効かないのよ!?」
「お前と一緒にするな、だったら効く能力があるまで試すまでだ」
「兄さん…。分かった、兄さん」
「何だ?」

見ると、雪は僅かに潤んだ目で、悠一を見上げて言った。

「死なないで。ちゃんと、帰ってきてね」
「…」

くしゃくしゃと雪の頭を優しくなでる。先日のように彼女は嫌がらず、大人しくなでられている。

「行って来るな。大丈夫、伊達にレベル5じゃねえから」
(ごめんな、雪)

内心、彼女に謝った。嘘をついているから。茜を守って、なおかつみんなが傷つかない方法とはいえ、心は痛む。
だけど。これしかない。

(作戦開始)

悠一は走り出した。


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