二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- とある科学の超電磁砲 学園黙示録 第二章突入
- 日時: 2012/01/24 13:15
- 名前: 黒猫参謀 ◆1rAeLb3yOw (ID: Y8BZzrzX)
どうも、皆様初めして!黒猫参謀っつーもんでございます。
昨日、友達からここのサイト教えてもらってきたら何か一杯小説あるぜ!ということで、俺も一筆書かせてもらおうかな、なんて思っちゃったりしちゃいました。
二次創作OK!?ならば大好きなインデックスを書くのもありなんでねえか!?と友達に言ったらいいんじゃねえの?といわれたので作ることに。
えーと、完全オリジナルです。原作の登場人物の日常系に登場するキャラは友達として登場します。上条くんとかインデックスとか御坂さんとか。
んで、オリジナルならとことんやってしまえ!ということでオリジナル主人公まさかのレベル5!(原作でも序列6位いまだに不明なのでそこに入ります)
ああ、あとついでに主人公は一切闇の機関等には関係ありません。たんなる一般人です。魔術sideもあまり関係ありません。いいのかそんなんで…。でもよく事件には巻き込まれる…。更に黒猫、実は原作をあまり読んでない!アニメだけ!しかも中途半端!それでも読んでくれる方、貴方は神様です。
沢山のオリジナル、ありがとうございました!
おかげで何とか戦えます!コメントは引き続き募集中。
ようやく戻ってこれました。作者、実は夏から病気して今年頭まで入院しておりました。長い間更新できず申し訳ございません。まだ全快ではないのでゆっくり更新になりますが、引き続き書いていきたいと思います。
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- Re: とある科学の超電磁砲 学園黙示録 第二章突入 ( No.147 )
- 日時: 2012/01/29 12:28
- 名前: 黒猫参謀 ◆HbpyZQvaMk (ID: Y8BZzrzX)
11話 限界突破
「……はぁ……はぁ」
先にダウンしたのは茜だった。獣を思いつく限りいじめていたが、その獣が蒸発するように消えてしまい、気付けば木原本人も逃がしてしまった。失態だった。
「……」
浮遊していたが墜落。受身も取れずに顔面から地面に叩きつけられた。
顔が熱い。どこからか出血したらしい。ふらふらっ、と何とか四つんばいになろうとしてバランスを崩す。視界の隅にある地面が赤いということは本当に血が出ているのだろう。重傷である。
「……ゆう、いち……」
よくみると右腕が無い。右目が見えなくなっていた。元の姿に戻ってしまったみたいだった。頭が朦朧とする。マトモな思考が出来ない。体からチカラが抜けていく。茜はふと、死ぬってこんな感覚なのかな、と思った。一撃たりとも獣からもらってないし、ましてや木原から何かされたわけでもない。多分、能力の過剰使用による副作用。現実を改竄するなどと言う夢のような能力だ。副作用が無いわけが無い。それすら消してしまえば、更なる副作用に襲われるのは目に見えている。
多分、このままじゃ帰れない。確か、ポケットに携帯を借りてもっていたはず。激痛に耐えながら左腕を動かし、仰向けになった。感覚だけでポケットを探り、見つける。が、何だか感触が変だ。のろのろと視界にまで持ってくると、携帯が無残に大破していた。
「嘘……」
連絡手段がない。なら、と立ち上がろうとして転ぶ。
目の前が歪んできている。能力が使えるからといって調子に乗って我を忘れるくらい使わなければよかった。痛い。体が痛い。場所を指定しなくても痛みだけで意識が飛びそうだ。
——そして後ろで破滅の音を聞くのはすぐあとだった。
その頃、悠一。彼は雅と共に職員室に呼び出しを受けていた。
そして職員室で雅が声を荒げていた。
「先生!そんなこと認められるんですか!!それは横暴ですよ!!」
「だがな西園寺」
「言い訳なんて聞きたくありません!悠一君も私も、この学校のお飾りなんかじゃないんです!!一人の人間です!!行こ、悠一君」
「あ……」
「ま、待て西園寺」
「失礼しました!!」
怒り口調で教師の話を一方的に切り上げて、悠一の手を引き足早に職員室を出て行った。
普段優等生で通っており、学校で怒る事等一度もなかった雅が、怒った。悠一はその変貌ぶりに、この半年間で雅がどれだけ暗部に近付いたか痛いほど分かった。そして雅はその誘いを己の意思で全て跳ね除けてきたのだ、と。
「おかしいよっ。悠一君だって私だって、おもちゃじゃないもんっ」
「分かってる。ほら、これ飲んで頭冷やせ」
「あっ」
通りかかった自販機コーナーで彼女にアイスコーヒーを奢る。
悠一自身も味噌汁缶(味噌汁の具抜きの味噌汁)を買って飲む。なるほど、味噌汁にしては味が濃い。美味しい。
「悠一君だっておかしいって思うよね?私、間違ってないよね?」
「そうだな。間違ってはいない。だけどこの学園都市はそれを正義としている。西園寺、自分の正義をしっかり持たないと、超能力者なんてやってけないぞ」
「……分かってるよ。悠一君が今までどれだけこの場所の深淵に近付いたか、今の立場になってようやく分かった。でも、私は闇に墜ちるつもりもないし、今までどおり、やっていくつもり」
「……流石だ。伊達に序列2位やってねえか」
「ほ、褒めても何もでないよ?」
最近の雅のよそよそしさもなくなり、ようやく昔の関係(?)に戻れたと感じる悠一。褒めるたびに雅の顔が瞬時に沸騰する以外は。今も瞬間沸騰して真っ赤になっている。こうみるとやっぱ西園寺は可愛いなーとか邪なことを考え雅の顔を見る悠一。雅は視線を逸らして逃げる。追いかける。逃げる。追いかける。逃げる。追いかける。
「悠一君っ」
ごすっ、と雅のチョップが額に決まる。
悠一は素直に「ごめん」と謝罪した。
雅も「あははっ」と笑いながら教室に戻る。
緊急の呼び出しがかかったのは、その後すぐだった。
- Re: とある科学の超電磁砲 学園黙示録 第二章突入 ( No.148 )
- 日時: 2012/01/29 13:12
- 名前: 黒猫参謀 ◆HbpyZQvaMk (ID: Y8BZzrzX)
12話 雅の予感
「茜ちゃん!!」
「み……やび……」
連絡を受けた雅は悠一より早く学校を飛び出した。
——市街地のはずれにて、謎の生命体が出現。生徒の諸君は安全なので、勉学に励むよう——
雅は嫌な予感がした。先日の茜の態度。あれはこの事を示していたのでは?と見当違いな予想を立てて、教師のとめる声を無視してその場所を目指した。悠一は何のことか分からず呆然としていたが。
強大な不幸。それはこうして学園都市に何かを招くことなのか、と。
そういう類がくれば、必ず悠一は頼られる。風紀委員でもないのに、戦わされる。そこに悠一の意思は関係ない。だから。それは悠一に不幸を招く、ということでは?
推測は加速的に膨れ上がり、雅の足はどんどん進む。この半年間、彼女は実践的な訓練も重ねてきた。体術、戦術、戦況予想。元々そういった才能が高かった彼女は、砂が水を吸うかの如く、素晴らしい速度で覚えていった。
そしてその成果が体力と言う形で現れてる。今の彼女なら普通の学生の桁一個上の体力を持っている。それが災いしてか、すぐに茜が泥濘の海に沈みかけている所を保護。そしてその後ろにいる『人形』をみて唖然とする。
「な」
「みや……び……逃げ……て……」
小型の土人形。土偶に似た体に、顔まで土偶そっくりだ。それが7体も、茜と雅を攻撃するようなフォーメーションを取っていた。茜を抱きしめる様に雅は後退を開始。土偶たちも距離を詰めていく。
茜は酷い状況だった。服は内部から裂けたようになっており、ちらちら見える白い肌からは裂傷が見える。顔色も悪く、だらりと力なく左腕は血を垂らしたまま動かない。
制服が血塗れになるのも無視して彼女は茜に抱きしめる。ぎゅぅ、と。
大切な人形を奪われまいとする子供のように。
「茜ちゃん。大丈夫、よく一人で頑張ったね。後は、私が頑張るよ」
「雅……あいつらには……水の力は……」
「効かないとしても、ここは撤退するわけにはいかないの。それに、絶対あの人は来る。私は信じてる。だからそれまで、私が茜ちゃんを守るよ」
茜の体を、自分の能力で作り出した水球の中に茜を押し込む。反論する前にがぼがぼっ、と水球内で溺れる茜。クスリと笑う。
「『癒しを』。……茜ちゃん聞こえる?この水球の中にいれば、傷が治っていくから、大人しくしててね。息も出来るから、暴れたりしないで。脆いからこれ」
バランスボールのような水球を抱えて彼女は走り出す。その抱える光景は何ともいえない。しかも後ろには7体の土偶。シリアスな筈なのに、何処か力が抜ける光景。勿論雅は必死だし、土偶はボコボコという気の抜けた足音だが地味に早い。
雅には策があった。ここは住宅街からは遠い。数が多すぎて不利だが、それでも彼は絶対に異変に気付く。茜と自分が関わって入れば、なおさら。住宅街に近付き、異変をより大きくする。そして、彼に伝わりやすくする。リスクが大きいが、彼がくればチャラになる。それくらい危険な賭け。
「茜ちゃん……大丈夫だから。私が動く限り、この水球は継続できるし、もしダメでもその頃には茜ちゃんの足なら逃げ切れる。ね?」
『私は雅を見捨てて逃げるなんてしない。絶対』
「どうして?」
『わが身可愛さで逃げるのは後悔の元。悠一のときと同じ過ちを繰り返すつもりは私はない』
走りながら語る雅に、水球内の茜はしかめっ面で答えた。
彼女なりに考えているところがあるらしい。予想外の提案をした。
『ある程度回復したら私も戦う。大丈夫、私もそれなりに戦えるし、雅のサポートにも回れる』
「……ダメって言っても」
『やる』
「……だよね。じゃあいいよ、その時はお願いね」
『了解』
悠一のいない間接してきたから分かるが、茜は頑固だ。一度言ったら相当なことでもない限り折れない。だから仕方なく認める。
「まずは、茜ちゃんを守らないと」
『お願いします、雅』
「はいはい。じゃあ終わったら一緒に帰ろうね。晩御飯一緒に食べよみんなで」
『分かった。死なないでね、雅』
「当然でしょ。序列2位は伊達じゃないんだから」
彼女の戦いが始まる。
- Re: とある科学の超電磁砲 学園黙示録 第二章突入 ( No.149 )
- 日時: 2012/01/29 14:04
- 名前: 黒猫参謀 ◆HbpyZQvaMk (ID: Y8BZzrzX)
13話 いくよっ!!
「さぁて……」
雅は茜を隠し、7体の土偶と対峙する。
武器はなし。見た目は土偶。見た目から推測、体を構築している物質は地面と石とコンクリート。能力で造られた物ではないと思われる。
移動速度は中学生程度のもの。後は戦って情報を集めるのみ。
雅の推測はどんどん展開される。高度な戦術予測は時として未来予知に近い効果を発揮することがある。彼女の場合、情報を更新する速度が常人の比ではない。それは一人で集団戦をこなせるほどの能力を持つ。
集団戦の基本は近付かせないこと。間合いに入られたら負け決定だ。
そして何より、気持ちに負けないこと。絶望を突きつけられても、折れない心が一番の武器になる。それを教えてくれたのは上条当麻であり、芙蓉悠一でもある。二人の共通点は諦めが悪すぎること。殊更悠一は悪いなんてレベルは超えている。一度始めたら勝つまで戦う。たとえ己の体がどれほど壊れても。
雅はそこまでの気持ちはないけれど、茜を守り、あの土偶をここから進ませない気持ちは強い。彼がくるまで私がここを守るんだ。
「水の腕(かいな)よ、形と成せ!!」
作り出すは巨大な水の腕。左右一本ずつ、それを腕に接続。これで体のように使える。土偶が動いた。ドタドタと3体が突進。これは陽動とすぐに気付く。
「はっ」
左腕で弾き飛ばす。残る土偶に攻撃。右腕を伸ばす。
残った土偶4体は散開。甘い。こいつらは大した戦術を練れないらしい。
散った土偶を追うように右腕から分裂し、それらを追いかける腕。
気を取られないように弾いた土偶にも攻撃。拳を作り、ぶっ倒れる土偶を纏めて叩き潰す。分裂した腕から逃れる土偶たち。その方向に茜を隠した場所に近付こうとしていることに気付き先回りするように腕を伸ばし遮る。そして腕の形を崩し壁の形に成し、そいつを覆い被せるように。
昔は難しくて出来なかったこんなこと。死に物狂いの努力で今では悠一に負けないほど高い実力を得た。
『ジュワッ!!』
「え?」
何だか何処かで聞いた様な掛け声。目の前に空にでっぷり太った影。土偶の一体が間合いに入り込んでいたようだ。その質量で押しつぶそうとダイブするような形で飛び上がっていた。だが。
「予測済みだよ!」
それすら読めている。左右の腕の根元から分裂する水のナイフと沸騰させた熱湯の壁。それを押しつける。
『ブァァァ!?』
対策済みだったおかげでナイフは土偶の胴体に突き刺さり、熱湯をぶっ掛けられ土偶は泥のように溶けた。そのまま壁ごと地面に叩きつける。
「つぎっ!!」
今倒したのは左腕の3体、目の前の1体、さっき茜に近寄った1体。
あの2体、何処に行った!?探し、すぐ見つける。しかし。
「え……えええええええ!?」
思わず素っ頓狂な声が出た。残った2体、何だか巨大化してる。
巨大土偶。それが視界一杯に広がっている光景を想像してもらいたい。
……怖いを通り過ぎて寒気すら感じる。あの土偶の顔ですら。
ドヤ顔というのだろうか?土偶が笑った気がした。雅、思わず悲鳴。
「いきゃああああああああああああああ!!!!」
全くの不意打ち。まさか顔芸程度でこっちの戦意を圧し折るとは。土偶、恐るべし。
それはともかく。
雅は腕を解除して茜の元に走り、抱きかかえて一目散に逃げ出した。
『どうしたの雅!?』
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁ土偶怖いーーーーーーーーーーーー!!!!!」
『何言って……!?』
水球内の茜が、半狂乱の雅を咎め、そして背後をみて黙る。
巨大ドヤ顔をした巨大土偶がずしんずしんと追いかけてくる。
これにはさすがの茜も悲鳴。
『きゃああああああああああああああああああ!!!!』
「あかねちゃん逃げていいよね逃げちゃっていいよねえええ!?」
『逃げて逃げて逃げて逃げて逃げてにぎえてええええ!!』
最後噛むほど怯えていた。そして涙目。
背後のドヤ土偶の声と言うか音は大音量で響き渡る。
『ぼっふぁあああああああ』
「きぃああぁぁあああああああああ!!」
『助けてゆういちいいいいいいいいいいい!!!』
学園都市で一番怖い追いかけっこが始まった。
- Re: とある科学の超電磁砲 学園黙示録 第二章突入 ( No.150 )
- 日時: 2012/01/30 02:04
- 名前: 秋桜 ◆hIJueew2tI (ID: WgY/GR3l)
あやややや雅さん大活躍ww
くそぅ、今後悔したことは
金鳥風紀委員にしなかったらどんな展開になっていたかです・・・
あー!!土偶なら私が破壊してやる腹いせにー!!!!←
- Re: とある科学の超電磁砲 学園黙示録 第二章突入 ( No.151 )
- 日時: 2012/01/31 14:35
- 名前: 黒猫参謀 ◆HbpyZQvaMk (ID: Y8BZzrzX)
どうも秋桜さん。作者です。
すいません金鳥さんの活躍の場がなくて・・・・・・
ですが!彼女もまた風紀を守るもの。相応の舞台は用意してあります。ご安心を。
今日は検査ゆえ更新できませんが、必ずや彼女を抜擢する約束をいたします。それでは。
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