二次創作小説(紙ほか)
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- 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ☆番外編☆
- 日時: 2013/06/11 21:53
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
- プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=past&no=24538
【読者の皆様へ レッドからの挨拶】
初めまして、レッドです!
ダンボール戦機Wシリーズの小説を描いております。
本来ならば、【バン×ヒロと怨炎の幻想】の番外編を執筆する予定でした。
スレが1000になり、過去ログに入ってしまいました。というわけで、新シリーズとしてリニューアルさせることにいたしました。
上記の参照に【バン×ヒロと怨炎の幻想】の小説のアドレスを載せておきましたので、興味のある方はクリックして読んでくださいね♪
新シリーズはバンハルを中心にして取り巻く展開になります。
ハルはオリジナルキャラクターとして考えたのですが、ヒロインとして演じていただくことになります。
第2部として記念すべき第1作は!!
【バン×ハルと失われた過去】です。
前作の番外編で登場させることができなかったキャラクターとのコラボもこちらで登場させる予定です。
番外編では登場させることができず、申し訳ありませんでした。
そこで、番外編を描く代わりに新シリーズとしてスタートさせることにいたしました。
ダンボール戦機Wの主人公・山野バン、幼馴染の人見晴香を中心にして取り巻くオリジナルストーリーを展開させていけたらと思います。もちろん、ヒロたちも登場させる予定です!!
前作の本編で登場した山野健太&直太の兄弟も出演予定です。
今作では初登場となる山野リンという姉が物語の重要なキャラになるかと思われます。
【本編:ストーリー原案・構成】
第1章〜第5章:LBXバトル編
第6章〜第9章:廃墟ビル探検編
第10章〜第16章:謎かけ編
第17章〜第30章:オリキャラ登場編
第31章〜第60章:謎解き編(完結)
【番外編:ストーリー原案・構成】
第1章〜第5章:
第6章〜 :
ストーリーの進行具合によっては変更する可能性がありますので、ご了承ください。
【原作:完結した作品】
第1作:バン×ヒロと黒影の亡霊
本編は全20章で完結、番外編は全16章で完結しているぞ!
ダンボール戦機Wの小説を描くにあたり、記念すべき第1作はホラー×ミステリーを交えた本格的な謎解きアクションアドベンチャー!!
第2作:バン×ヒロと過去の追憶
前作の【黒影の亡霊】の続編となった待望の第2作!
本編は全30章で完結、番外編は第25章で完結しました。
全30章にわたる大長編オリジナルストーリーを展開させることで感動あり、迫力ありの描写を表現しながら、展開が読めないようなオリジナルストーリーを手掛ける。
ポイント:ナオが記憶喪失していることだけではなく、ハルの過去に隠されたエピソードも収録している。
番外編では初登場した聴覚障害を持つ少年・船津直紀を取り巻く展開を中心にストーリーを進めていく。
これまでにないオリジナルストーリーを展開させることで前にも増して、文章力を上げることでクオリティをパワーアップさせた。
第3作:バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ)
前作の【過去の追憶】の続編となった待望の新作!
本編は第40章で完結しました。番外編は第4章まで進んだが、完結できませんでした。
なので、番外編は新シリーズの小説でリニューアルに伴い、執筆させることにいたしました。
全40章にわたる大長編オリジナルストーリーを展開させることで感動あり、迫力ありの描写を表現しながら、展開が読めないようなオリジナルストーリーを手掛ける。
ポイント:バンの弟・山野健太&直太の兄弟が初登場していることだけではなく、2人の過去に共通点を持つところがある。
バンが兄としての役割を担うことで、2人の弟をどうやってサポートしていくかというところも見逃せない!!
バンを支える仲間たちとの絆を深めながら、友情と感動を送るという感じになるストーリーも手掛ける。
健太と直太に対するバンの強い思いにも注目してください!!
【お客様】
凛々(雪桜奇):私の小説に初コメしてくれた人です。凛と呼ばせてもらってるぜ…この子はイナイレの小説を書いておりまする!
この前、もう1つの小説に遊びに来てくれました。亜夢たん、なかなか可愛いぜ!!♪
タク:私の小説に初コメしてくれた人です。ダン戦シリーズの小説を読んでいて、凄く面白いと言ってくれました。本当にありがたいです♪ デュエマの小説を描いておりますぜ♪
シグレ:この小説に初コメしてくれた人です。友達だけど、ダン戦好きな人で気が合う! 2次(映像)でポケモン小説を描いておりますぜ♪ キョウヘイ君とヒュウさん、カッコイイ!! そして、メイちゃんもかわいい!!
赤獅子エンザ:この人はイナイレの小説を描いてますぜ♪ 友達だけど、イナイレ&ダン戦が好きで仲良くさせていただいてます♪
yumi:シエルが描いているポケモン小説で知り合って仲良くなった人です。友達だけど、この小説に初めて来た人で仲良くさせていただいています♪
姫佳:この小説の展開が読めなくて、ハラハラドキドキしていると言った人・・・この子もイナゴの小説を書いてて、結構面白い! ティアラ&ラティア、ここちゃん、輝姫の主役4人・・・かわいいぜ!!
茅:楓が描いている黒子のバスケ小説で知り合って仲良くなった人です。友達だけど、黒バスとサトミちゃんに関する小説を描いておりますぜ♪ 凛太君カッコイイ! オリキャラの水連ちゃんを出させていただいてます!!
聖:この小説に初めて来てくれた人だけど、ダン戦好きで気の合う親友です。友達として仲良くさせていただいてます♪
剣:姫佳の小説で知り合った友達。絵の才能があって凄い! バンハル漫画を描かせていただきました。文才がありすぎる…という言葉をいただき、凄く嬉しいです♪
凛那:剣の小説で知り合って仲良くなった友達。イナギャラの小説を書いておりますが、オリキャラがクールすぎてヤバい!(殴
【漫画】
バンハル >>604
【本編:キャラクター原案・構成】
本編の登場人物設定 >>1
バンたちの登場人物が設定されているぞ!
この小説に初めて来た人は読む前に目を通しておいてください。
健太&直太、姉のリン、イナイレの登場人物設定も収録されているので、それも含めて確認しておいてください。
青峰太陽の登場人物設定 >>11
茅が描いている黒子のバスケ小説で出ている青峰大輝の兄・太陽の登場人物設定が載っているぞ!
太陽と大輝のコンビに注目してください。
登場予定:第18章で登場します。
キョウヘイの登場人物設定 >>12
シグレが出してくれたオリキャラです。今作では本編に登場させることにしました。
キョウヘイの運動神経、バンたちとの共演に注目してくだされば幸いです。
ポケモンBW2主人公・キョウヘイの活躍に期待してください。
登場予定;第21章で登場します。
ヒュウ&メイの登場人物設定 >>13
シグレが出してくれたオリキャラです。バンたちと共演したいという理由でキャラ応募してくれました。
キョウヘイとのコンビネーションを披露するので、大迫力のLBXバトルにも注目してください!
登場予定:第21章で登場します。
優騎那のオリキャラについての登場人物設定 >>14
オリビア&シュリの姉妹コンビが前作の【過去の追憶】に続き、本編で再登場決定!!
急遽、2人を起用することにしました。
登場予定:第24章で登場しました。
無類シント&星目テツヤ&武闘フジ、3つのLBXについての登場人物設定 >>15
タクが出してくれたオリキャラです。番外編でバンたちと共演させたいという理由でキャラ応募してくれました。
シントたちの活躍に期待してください。タクのイメージに近づけるよう頑張って描いていきたいと思います。
3つのLBXについても一緒に載せてありますので、ゆっくりご覧下さい。
本編の登場人物設定2 >>42
早間綺羅、カレン・キャベルン、望月幸介&優、樋田優雅について載せています。
使用LBXは綺羅のみになりますので、ご了承ください。
富士本 優実の登場人物設定 >>57
yumiが出してくれたオリキャラです。バンたちと共演したいとのことでキャラ応募してくださいました。
今作では初登場となりますが、ユウミがどのようにして演じていくのかというところに注目してくだされば幸いです。
登場予定:第26章に登場します。
恵珠の登場人物設定 >>58
冬(冬ノ華 神ノ音)が出してくれたオリキャラです。
バンたちと共演したいという理由で応募してくださいました。
しかもメカニックという設定をつけていただき、私としても上手く描けるか分かりません。
やるからには頑張って描いていきたいと思いますので、彼の登場に期待してくだされば幸いです。
登場予定:第26章で優実と一緒に登場させる予定でしたが、恵寿はバンたちと合流した後に出させることになりました。
長月レオンの登場人物設定 >>59
シグレが出してくれたオリキャラです。バンたちと共演させたい理由で応募してくれました。
イカロス・ライトというLBXに関する設定も載っております。アスペルガー症候群を患っておりますが、LBXの腕は果たして?
これからもレオンの活躍に期待してください。登場予定は第26章で出します。
橘 美咲の登場人物設定 >>60
伊莉寿が出してくれたオリキャラです。バンたちと共演させたいという理由で応募してくださいました。
短編を描く前に美咲ちゃんのイメージを見た上で本編に登場させたいと思っています。
美咲ちゃんが輝姫や太陽たちと共演するのかも注目してくだされば幸いです♪
美咲ちゃんが登場する予定は早ければ、第27章あたりになります。
また、バンたちと共演させるのも楽しみにしてください!!
イナイレGO(天馬・太陽・マサキ・信助)の登場人物設定 >>61
天馬たち4人の登場人物設定が載っています。今作の本編でやっと登場することになりました。
4人の化身や必殺技も載せているので、それも含めてご覧ください。
第18章で登場しました。そこでサッカーバトルが展開されることになりそうです(笑)
サッカーバトルもできるだけ表現して描いていきたいので、よろしくお願いします!!
輝姫&ティアラ、一ノ瀬心愛(いちのせ ここな)の登場人物設定 >>62
白炎輝姫&ティアラ・クルーガー&一ノ瀬心愛(通称ここ)の登場人物設定です。
輝姫とティアラは前作の【怨炎の幻想】では本編で登場いたしました。今作も引き続き、本編で登場させる予定です。
輝姫&ティアラの従姉妹コンビによる追いかけっこシーンにも注目してください♪
ここちゃんの活躍にも期待してくだされば幸いです。
登場予定:まだ未定です。めどが立ったら載せます。
輝姫&ティアラ、ここちゃんの活躍に期待してください!!
一ノ瀬心愛(通称ここ)が働いているカフェの設定 >>63
ここちゃんが働いているカフェのイメージです。私自身、上手く描けるかどうか分かりません。
でも、やるからには頑張って描きますぜ!!
黄瀬 水連の登場人物設定 >>64
茅が出してくれたオリキャラです。バンたちと共演させたいという理由で応募してくださいました。
水連ちゃん、マジで可愛すぎる! 黄瀬の妹ですが、水連の活躍に期待してください♪
第48章以降に出る可能性が高いので、しばらくお待ちください。
キョウヘイ・ヒュウ・メイVSシント・フジ・テツヤのLBXバトル設定 >>442
第60章のLBXバトルでお馴染みのオリキャラが出ます。
はたして、どのような展開を見せてくれるのか楽しみにしていてください!
人見 晴香の新型LBXについて >>495
ハルの新型LBXとなるブルーグリーンライトの設定が載っております。
ある人の形見となっていますが、その理由は…>>493のストーリーで明かされました。
この後、バンたちとのLBXバトルで使用する予定です。ハルがどんな思いを込めて、バトルを展開していくのか?
ハルの実力が気になる人もいますが、それまでお楽しみに!!
山野バン・大空ヒロ・長月レオン・人見晴香のLBXについて >>509
LBXバトルする前にまとめて描きました。レオンとハルのLBXは新型なので、どのように活躍するかは更新してからのお楽しみに!
バンヒロのコンビもなかなか見逃せないので、2人の息が合ったコンビネーション
によるバトルも見せ付けます。それでは、クライマックス直前のバトルスタート!!
番外編の登場人物設定 >>561
お馴染みのバンたちの他、新キャラクターも出ます。
リンの兄・小海諒平についても描かれているので、ストーリーを読む前にクリックして下さい。
【本編:目次(ストーリー進行具合)】
第1章 1人の少女・リンとの出会い >>3-4
第2章 居酒屋で行われるLBXバトル大会とは? >>5-7
第3章 LBXバトル大会Ⅰ ついに開幕!! >>8-10
第4章 LBXバトル大会Ⅱ 決勝戦での決着! >>16
第5章 LBXバトル大会Ⅲ 優勝は誰の手に? >>17-18
第6章 由美が語る、25年前におきた惨劇とは?>>19-20
第2部:廃墟ビル探検編(第7章〜第9章)
第7章 廃墟ビル探検Ⅰ リン&優の空手部コンビが見たものとは? >>21-22
第8章 廃墟ビル探検Ⅱ 秒殺の皇帝・海道ジン登場! >>24 >>26-29
第9章 リンの様子に違和感を感じたバン・・・その複雑な心境とは? >>35 >>37-41
第3部:謎かけ編(第10章〜第16章)
第10章 リンに忍び寄る影、その正体は? >>43
第11章 リンの幼馴染・早間綺羅、登場! >>44
第12章 ハルが河川敷で見つけたものとは? >>45-46 >>48
第13章 バンの幼馴染・樋田優雅、登場! 彼がついに発見したものとは? >>50-51
第14章 キラード団という謎の組織だと名乗る男から託された謎のメッセージと1つのヒントとは? >>52
第15章 ますます深まりつつある最大の謎・・・そこで掴んだ重要な手掛かりとは? >>53-55
第16章 囚われの身になったリンたちの安否は? >>56
第4部:オリキャラ登場編(第17章〜第30章)
第17章 立向居勇気&月島楓の幼馴染コンビ登場! >>65-66
第18章 西園信助・松風天馬・雨宮太陽・狩屋マサキの4人組、ただいま参上! >>67
第19章 立向居チームVS信助チームのサッカーバトル(前編)・・・青峰兄弟&黄瀬、登場! >>68
第20章 立向居チームVS信助チームのサッカーバトル(後編)・・・決着! >>69
第21章 キョウヘイ&メイ&ヒュウの3人組、登場!(前編)・・・彼らが見たものとは? >>70-71
第22章 キョウヘイ&メイ&ヒュウの3人組、登場!(中編)・・・LBXバトルで待ち受ける罠とは? >>72
第23章 キョウヘイ&メイ&ヒュウの3人組、登場!(後編)・・・バン、ただいま参上!! >>73
第24章 オリビア&シュリの姉妹、ついに登場! 4年ぶりの再会 >>74
第25章 無類シント&星目テツヤ&武闘フジの小5コンビ、登場! >>75
第26章 富士本優実&長月レオン、登場! >>76
第27章 橘美咲、登場!(前編)・・・初の幽霊屋敷探検! >>77
第28章 橘美咲、登場!(中編)・・・地下室で見たものとは? >>78
第29章 橘美咲、登場!(後編)・・・ヒロ&レオン、ただいま参上! >>79
第30章 輝姫&ティアラ&一ノ瀬心愛の3人組、登場! >>80-81
第5部:謎解き編(第31章〜)
第31章 再会Ⅰ ハルに忍び寄る魔の手、その正体は? >>98
第32章 再会Ⅱ カレン・キャベルン登場、その目的とは? >>99
第33章 再会Ⅲ バンVSカレンの因縁対決 >>100-103
第34章 バンの様子に異変を感じた直紀、その違和感とは? >>104-105
第35章 バン&ハルの幼馴染・鶴見ナナミ、登場! >>106-107
第36章 リン&キラの幼馴染・宇津野志穂、登場!(前編)・・・【Detective bar】に隠された秘密とは? >>108
第37章 リン&キラの幼馴染・宇津野志穂、登場!(後編)・・・知り合った経緯とは? >>109-111
第38章 バンの様子に異変を察したハル・・・その真意とは? >>112-113
第39章 リン、望月兄弟&優雅の4人が誘拐されたことを知ったハル・・・バンの複雑な心境とは? >>114
第40章 ついに明かされる、リンの本当の過去・・・壮絶な出来事とは? >>115-117
第41章 キラード団のアジトに関する場所の謎を解明せよ! >>125 >>127-129
第42章 謎の青年・恵寿、ついに登場!(前編)・・・キラード団のアジトの位置を掴め!>>130
第43章 謎の青年・恵寿、ついに登場!(後編)・・・廃墟ビルで見つけた仕掛けとは? >>131-132
第44章 キラード団のアジトに乗り込んだバンたち、そこで待ち受ける展開とは? >>133
第45章 立向居直毅・青峰兄弟・黄瀬、ただいま参上! >>134-136
第46章 キラード団のアジトⅠ 催眠の部屋で待ち受ける罠とは? >>137
第47章 キラード団のアジトⅡ 謎の催眠術師・高遠遥一、登場! >>138
第48章 キラード団のアジトⅢ 1つの部屋に隠された謎を解き明かせ! >>155 >>163 >>189
第49章 蘇る過去の記憶Ⅰ ハルが絡んでいたという1つの事件とは? >>200 >>208
第50章 蘇る過去の記憶Ⅱ 奈良警部が言う、厄介な事件とは? >>226 >>230
第51章 囚われの身になったリンたちの居場所を掴め! >>246 >>258
第52章 バンたちがそこで見たものとはいったい・・・リンたちとの再会、そして----------- >>265
第53章 バンVSカレンの推理対決Ⅰ リンたちが誘拐された事件の謎を解き明かせ! >>278 >>281
第54章 バンVSカレンの推理対決Ⅱ 5年前に起きた誘拐事件の謎を解き明かせ! >>289 >>299
第55章 バンVSカレンの推理対決Ⅲ 最後の仕上げとなる誘拐事件の謎とは? >>304
第56章 ついに姿を現した真の黒幕・直野健一、真の目的とは? >>318
第57章 ついに記憶が戻った健太たち、その真実とは? >>335
第58章 黄瀬水蓮&富士本優実、ついに登場! >>361 >>387
第59章 決着、リンに対するバンの思いとは? >>390
第60章 再び平和を取り戻した日常、リンたちを揺るがす想い…それは何か? >>411 >>413 >>428 >>443 >>452 >>459 >>463 >>472 >>484 >>493 >>508 >>522
【番外編:目次(ストーリー進行具合)】
第1章 誘拐事件から1年後…リンの複雑な思い >>567
第2章 幽霊屋敷探検Ⅰ リンと優が気になりだしたものとは? >>572
第3章 幽霊屋敷探検Ⅱ 駅前で起きた出来事とは…ハル・ヒロ・ナオ参上! >>576
第4章 リンの様子に異変を感じたバン…その違和感とは? >>587-588
第5章 6年ぶりの再会(前編)…諒平の幼馴染・加藤未来、登場! >>593
第6章 6年ぶりの再会(中編)…諒平に対するリンの複雑な思いとは? >>598-599 >>610-611
これからも応援よろしくお願いします!
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.109 )
- 日時: 2012/12/17 10:04
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
第37章 リン&キラの幼馴染・宇津野志穂、登場!(後編)・・・知り合った経緯とは?
(ストーリーモード:ハル)
場所を変え、プライベートルームに移った。中は落ち着いた雰囲気になっていて、割と綺麗だ。
ソファに座り、隣に座っているバンを見た。うなだれていたようで、私たちに居場所を知られたみたいな表情を表している。
「俺が言いたいのは、おまえらがこんなところにいるのかってことだ」
「だから、バンの後を追ってきたって言ってんの! 聞いてる?」
「あぁ、聞いてるよ。ヒロたちまでついてきて、何がしたいんだよ・・・・・・」
「それ言う? 私たちが気遣って話してるんだから、どういうことか聞かせてもらうわ!」
バンは顔を顰めながら、私を見てうなだれる。その様子を見て聞いた女性が私に言った。
「すいませんでした・・・・・・」
「あっ、君は謝らなくてもいいから! 用があるのは、こいつだから」
女性を見て、慌てながら大丈夫だと言い張る。バンは不満そうに私を見た。
その様子を見る限り、何か落ち込んでいるようだった。
「ちょっと、出てくる。志穂はここで待ってろ」
「えっ、ちょっ・・・・・・・」
席を立って、プライベートルームのドアを開けて出て行くバン。
その背中を見送りながら、呆然として突っ立っていた。
「ったく、あのバカ・・・・・・何を考えてるのよ!」
「ハルさん、落ち着いて。この人の話を聞いた方が良いんじゃないですか?」
ヒロが私の怒りを抑えながら気遣って、女性の方に振り向く。
女性は私たちを見て、すぐに自己紹介してくれた。
「私は宇津野志穂と言います。トキオ大学の教育学部に通う大学2年生ですけど、よろしくお願いします」
大学2年生って・・・・・・ヒロとナオの同級生か。
トキオ大学で知り合ったのかどうかは定かではないが、ここで知り合った可能性が高い。
「私は人見晴香。バンの幼馴染だけど、よろしくね! ハルって呼んで」
「僕は大空ヒロ。大学2年だけど、トキオ大学の社会学部に通ってます。よろしく!」
「私は小野奈緒美! ヒロと同じく。学部も一緒だけど、ヒロの幼馴染なんだ。これからもよろしくね!!」
お互いに自己紹介しあった時点で志穂は素直に頷いて、ドアの向こうにいるバンを見て思いながら考え込んだ。
「バンさんに会ったという経緯から話した方が良いでしょうか?」
「そうだね。まずはその話を聞かせてくれるかな?」
「はい。バンさんと出会ったのは----------------」
志穂はポツリポツリと語りながら、少しずつ話し始めた。
バンとの出会いは2週間前の夜、【Detective bar】の2階にある立ち飲みバーでゆっくり飲んでいた時のことだった。
「おい、そこの女。俺と一緒に酒を飲まないか?」
柄の悪い男性を見て、すかさず後ずさりして顰める。気づいた時は階段の前まで迫られていた。
その時、派手に男性の背中を蹴る音が聞こえた。男はずり落ちるようにして、仰向けに伏せて倒れ込んでいる。
「ったく、ゴチャゴチャと騒いでうるせーなぁ」
クセ毛のある青年を見て驚く。イケメンになっていて、容姿もスラリと背が高く、カッコイイくらいに思えたのだ。
「あ、大丈夫? 俺と一緒に下で飲もうぜ」
「は、はい・・・・・・・」
青年と一緒に階段を降りて、プライベートルームに向かった。
プライベートルームを借りて、その青年に自己紹介した。
「私は宇津野志穂と言います」
「俺は山野バン。まぁ、よろしくな」
酒の入ったグラスを持って、ゆっくり飲むバン。
そんな彼を見て、志穂はニッコリ笑った。すると、バンが意外なことを言い出す。
「君を見た時、ハルかと思っちゃったよ」
「知り合いがいるんですか?」
「うん・・・・・・俺の知り合いって言うか、幼馴染だな。っていうか、何でこんなところにいたの?」
「たまに来ることが多いんですよね。その時に飲むこともあります」
「へぇ、そうなんだ・・・・・・今日は俺と話しながら飲もうぜ」
グラスを持ちながら、バンは志穂を見つめた。初めて見た時はハルではないかと思い込んでしまい、人違いだと認識した。
「はい。バンさんはどこの大学に行ってるんですか?」
「俺はトキオ大学だよ。教育学部に通ってる」
「えっ、私もトキオ大学ですよ! 教育学部ですけど、コースは?」
「特別支援教育コース。君は?」
「私は社会科コースですよ。うわー違うなぁ・・・・・・」
「まぁ、そういうこと言うなよ。俺は大学に行ってないからサボリだけどね」
サボってんのか、この人はと思いながら、志穂はチラリと見る。
楽しそうに酒を飲みながら語るバンの姿を見ていて、何か調べこんでいるのかなって思い込んでしまう。
いや、それほどでもないだろうが・・・・・・バンの優しさに惹かれてしまうのも時間の問題だ。
ふと、バンの左手に握られているものを見て驚愕した。見覚えのあるものが握られていたのだ。
「バンさん、そのお守りは?」
「あぁ、これか。俺の妹だよ」
「でも、これは見覚えがありますねぇ・・・・・・」
赤い布巾着を見て、記憶を手繰り寄せる。リンという名前の少女が持っていたのを思い出す。
間違いない、リンのものだと確信した。それでは、リンがいる場所が分かったようなものだ。
「バンさん、そのお守りのことですけど・・・・・・もしかして、あの子のものでしょうか?」
「あの子ォ?」
「はい。リンっていう子なんですけど・・・・・・」
その言葉が放たれたのと同時にバンの目が大きく見開かれる。
リンの知り合いだという女性は宇津野志穂だったのではないか。
「リンのこと知ってんのか?」
「やっぱり知ってたんですね。旧姓は小海だったと思います」
「ああ、そういえば・・・・・・・あいつ、そんなこと言ってたな」
バンは何かを思い出しながら考え込んだ。リンの知り合いが志穂だとして、このお守りはリンの物だと分かる。
しかし、リンの行方は今も分からぬままだ。どこに潜んでいるのかすらも掴めない状態になっていた。
「リンの過去さえ知ってれば良かったかもしれないな」
「バンさん・・・・・・?」
「まぁ、気にすんな。今日は忘れて飲み明かそうか」
その後は楽しく飲みながら、騒ぎつつも話しながら夜を明かしていくのだった。
現在に至り、全てを話し終えた志穂は私たちを見て纏める。
「・・・・・・というわけで知り合いました」
「でも、バンの浮かない表情が気になるわ」
バンの浮かない表情・・・・・・あと、リンの過去も知りたい。
ヒロとナオも興味深そうに聞いていたが、リンの過去を聞かされていなかったというのが現状だ。
「さっき、バンに話をきいてもらってたとか言ってたよね。何の話をしていたの?」
「リンのことですよ。あと、早間綺羅という少年のことも」
山野リンと早間綺羅という少年の関係が気になってきた。
5年前、行方不明になった早間綺羅という少年は生きているのか分からぬままだ。
「そういえば、キョウヘイがキラと対戦したとか・・・・・・」
ヒロが思い出しながら、記憶を手繰り寄せる。立向居から聞いたという。
キョウヘイたちが対戦した時、キラの表情が気がかりになっていたと言っていたそうだ。
「その時は何か虚ろな目つきをしていたらしいとも聞いてました」
「虚ろな目つきねぇ・・・・・・」
キラの表情が急に気になったのか、志穂はうなだれたまま顰める。
「まさか、キラが生きていたとは・・・・・・」
「でも、何かにかかってるみたいだとか言ってたな」
ヒロの言葉を聞いた瞬間、1つの結論に辿り着いた。
もしかして、キラは催眠術にかかってしまっているのではないか。
「ちょっと待った、ヒロ!」
「え、ハルさん?」
「もしかするとアレかもよ」
私はあることを思い出しながら、記憶を手繰り寄せた。
カレンが催眠術師だとして、催眠を使うことのできる人物は1人だけ。
つまり、カレンは何らかの理由で催眠術を会得したと見られる。そうだとすると、キラはそれにかかったということになってしまう。
「催眠術にかかったかもしれない」
「どういうことですか、ハルさん」
「うん、この手を生かさないことには気がすまないのね。だから、カレンが犯人であることも考えられるわ」
そう言いながら、腕を組んだ。その時、ドアを開けて入る音がした。
振り返ると、ウイスキーの瓶を持ちながら立っているバンの姿が目に入った。
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.110 )
- 日時: 2012/12/17 10:07
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
ウイスキーを手に持っているバンの姿を見て思わず絶句。
酒浸りになって、あんなに飲んだくれるバンの姿を見るのは久しぶりだ。
「バン、飲み過ぎだよ!」
「うるせぇ、飲まずにいられるかってんだよ」
「飲んでるのはいいけど、どれだけ飲んでるの」
「あー飲み過ぎて、何が悪いんだ。オレは悪くないぞォー」
ウイスキーの瓶を手に持って、ソファーに座り込む。
その様子を見かねたのか、志穂は腕時計を見た。時間は深夜2時ちょうどになっていた。
「あっ、そろそろ帰らないと」
「そっか、長引かせてごめんね。バンがあんなに飲むから」
「大丈夫ですよ。バンさんには優しくしてもらってますから」
「そっか、本当にごめんね。バン、志穂ちゃん帰るってー」
ウイスキーの瓶が空になって転がり込んでいた。その先に映ったのは酔い潰れて眠っているバンの姿。
その様子を見て溜息をつく私たち。酒を飲まなければ良い人なのは分かるが、あれだけ飲んで寝るのも久しぶりに見た。
「はぁ・・・・・・ったく、人の気も知らないで。のん気に寝てやがる」
「まぁまぁ、ハルさん。バンさんは酒が好きみたいですしね。じゃ、バンさんによろしく言っといて下さい」
「うん、分かった。志穂ちゃん、気をつけて帰ってねー!」
そう言いながら、志穂を見送った。後は、酔い潰れて寝ているバンをどうやって起こすか。
べろんべろんに酔っ払って、正体をなくすまでに飲み干すのは良くない。
そんなこと分かっていても、飲み過ぎて寝ちゃうのがバンらしい。
「しょうがないなぁ、バンを起こそうか」
「そうですね。僕も付き添いますから。女の子だと背負うの大変でしょ?」
ヒロが提案してくれたので、2人で送っていくことになった。
気持ち良さそうに伏せて寝ていたバンを起こし、声をかけてみる。
「バン、起きて。私が誰だか分かる?」
「んぅ・・・・・・ハル?」
ぼんやりと目を開け、眠気眼で私を見る。意識はあるみたいだけど、今にも寝てしまいそうだ。
ヒロがバンの右手を引っ張り、肩を貸す。バンは眠そうに唸りながら、目を閉じた。
「とりあえず、こいつを送ってからにしよっか。説教してやらんと気が済まんわ!」
「そうですね。どっちの方にします?」
久しぶりにバンの家に行くことにした。お母さんは出かけているのかもしれないので、健太と直太の2人がいるのだろう。
「じゃあ、バンの家に行こう」
「そうですね。ナオ、おまえは先に帰ってて。バンさんを送っていくから」
ヒロはナオに言いながら、優しく悟る。ナオは素直に言うことを聞いて、先にプライベートルームを出た。
私たちもその後に続いて、【Detective bar】を後にした。
数分後、やっとの思いで山野家に到着した。家の明かりはつけられていなく、寝ているのだろう。
玄関の前に突っ立って、バンのズボンのポケットを手探りする。
「・・・・・・あった!」
家の鍵を取り出し、玄関のドアを開ける。
『ガチャ』
ドアを開け、廊下の電気をつける。ヒロとバンを入れて閉めた。
ヒロはバンを下ろして、床に寝かせた。バンはムニャムニャと寝言を言っている。
「起きないね。とりあえず、2階に連れて行こう」
「はい!」
バンの靴を脱がせた後、ヒロがバンを背負いながらも2階の階段を上る。
私はバンを押しながら、ヒロを励ます。やっとの思いで2階に辿り着いたかと思えば、バンは今にもずり落ちそうだ。
「バンさん、もうすぐ部屋に着くから。起きてください」
「んぁ・・・・・・・」
眠そうに目を開け、周りを見回す。自宅だと分かると眠そうに目を擦りながら、ヒロの手を放して歩く。
フラフラとおぼつかない足取りで歩いているバンの後を追い、部屋に入るのを見届けた。
「大丈夫か、バンのヤツ・・・・・・」
「かなり酔ってますねぇー」
バンが部屋に入ったのを見て、中を覗く。床に伏せたまま、気持ち良さそうに寝てしまっていた。
さっきの行動は寝惚けながら歩いていたということか。バンの前まで歩み寄り、優しく起こす。
「バン、起きてよ。床で寝るなー!」
「ぅうん・・・・・・」
夢の世界に旅立って眠っているのを見て、ヒロが問う。
「とりあえず、ベッドに移動させますか」
「そうね。よっと・・・・・・」
バンを連れて、ベッドの上に寝かせた。ヒロは溜息をつきながら、部屋を出る。
私は玄関でヒロを見送ろうとしたが、何かに掴まれた。
「ん?」
バンの右手が服の裾を掴んでいる。離さないでくれという意図なのかどうか分からない。
ヒロは私を気遣いながら、部屋を出た。
「じゃあ、バンさんによろしく言っといて下さいね」
「ちょ、ヒロォー!」
呆然として座り込んだまま、掴んで離さないバンの方を振り向く。
いつの間にか起きていたのか、眠そうに上半身を起こした。何か様子がおかしいことに気づく。
かなり酔っているようで、どれだけ飲んだのかは知らない。
「どわっ、バン!?」
「ハル、ごめんなぁ・・・・・・」
寝惚けているようではないと分かり、水を持っていった方がいいのかと質問した。
「バン、水飲む?」
「あっ、あぁ・・・・・・」
「じゃあ、持ってくるから待ってて」
部屋を出て、洗面所にあるコップを取り出して水を入れる。
それを入れて戻った後、眠そうなバンに水の入ったコップを差し出す。
「はい、水」
「サンキュ・・・・・・」
ゴクゴク飲んだ後、机にコップを置いた。バンはベッドに倒れ込んで伏せた。
私はベッドの前に体を預けて座りながら、足を跨いだ。
「バン、志穂ちゃんに聞いたわよ」
「ああ・・・・・・オレも聞いてたよ」
今、なんて言った?
ちゃんと聞いてたって・・・・・・どういうこと?
「ちょ、聞いてたって・・・・・・・」
「水をさすようで悪いけど、柄の悪いヤツが絡んでたのは確かだぜ」
「そりゃ、そうだけど・・・大学が一緒なのは分かったけどさ、事件の調査の方はどうなの?」
「んーまあまあかな? オレが調べてたのはリンとキラの関係だけじゃないんだよ」
「ええ、2人の関係が分かったとでも言いたいわけ?」
「ああ、だいたいな。その話は後でいいよなぁー」
あの時と同じだ。1年前の事件でもそんな感じだったのを思い出す。
バンは健太と直太が誘拐されたことを気にしていた。それで、私がわざわざ家まで来て話すのを躊躇ったことは覚えている。
「今回はダメ! 聞かせてくれなきゃ困るよ」
「ハル・・・・・・」
「まぁ、バンが浮気してるわけじゃないって分かってたからさ」
「オレはそこまでするつもりじゃなかったんだけどさぁー」
「うん、酔ってるもんね・・・・・・って」
バンに押し倒されて、目を丸くしつつも見て驚く。
まさか、そこまでするとは思ってなかった。いや、それは有り得ないと思っていたのだが。
「なななっ、何すんのー!?」
「何って、別にしてねえよ。さっさと寝ようぜ」
「えっ・・・・・・何で?」
「オレ、ハルに心配かけちまったからさ。そのお詫びだよ」
そう言って、ゴロンと横たわったかと思えば爆睡している。
穏やかな寝息を立てるバンの腕の中に入り、温かさを感じた。
睡魔が襲ってきて、目を閉じた。意識がまどろんでいく中、深い眠りに落ちた。
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.111 )
- 日時: 2012/12/17 10:09
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
(ストーリーモード:バン)
翌朝、チュンチュンと雀の鳴く声が聞こえる。カーテンの隙間から太陽の光が差し込まれている。
窓側に向けて寝ていた俺は眩しさを避けるためにベッドの内側へ寝返りを打ったのだが、あるはずの感触がないことに気づく。
「んぅ・・・・・・」
眠そうにゆっくりと瞼を開く。眠気眼にボンヤリと映るハルの背中は同じベッドで寝ているのにも関わらず、全容がよく見える。
(ったく、そんな端っこで寝てたら・・・・・・)
どうやら、ギリギリで落ちそうになっているので寝る体制が危うく見えた。
オレは無意識にハルの肩を掴んで、抱き込む要領でズリズリと引き寄せた。
「ふわっ!? ・・・・・・えぇ、バン!?」
「ハル、そんな端っこで寝てたら落っこちる・・・・・・」
仕上げとばかりに足を絡ませて引き寄せる姿は体格差もあり、俺の方がベッドから落ちないようにしている。
まるで、ハルにすがりついているかのようだ。
「バン、何で私を・・・・・・」
「昨日はごめんな・・・・・・・寝ちまって、おまえの話を聞いてやれなくてさ」
「いや、別に怒ってないよ」
ハルはフルフルと首を振りながら、オレの方に向いた。
昨日は飲み過ぎたようなもんだけど、ウイスキーを飲んだ後の記憶が全くない。
何かしでかしたかもっていう記憶はうっすらとしか残ってるが、なかなか思い出せない。
「なぁ、ハル・・・・・・」
「んー何よ?」
「オレ、何かしたっけ?」
「何も・・・・・・」
ハルの顔を見て、ふにゃりと笑いながら返す。寝惚けたまま、ハルの頬を抓る。
顔を顰めながら、オレの手を掴んで呆れつつも見る。
「いてっ、何すんのよ!」
「なにって・・・・・・オレ、のんだあとのきおくがねえよ」
低血圧からなのか、普段より呂律が不安定で喋り方が幼い。多分、寝惚けているためだろう。
それでも、幼馴染であることに変わりはない。いつも文句を言いながら接してくれるハルがいるから頑張れた。
「本当にウイスキーを飲んだ後の記憶がないの?」
「ぅん・・・・・・オレのきおくじゃあ、ハルたちがバーにやってきたところまでしかおぼえてないー」
確かにハルたちがやってきたところまでは覚えているが、その後の記憶が全くない。
いわゆる、飲み過ぎの影響で記憶を失ったのだろうか。記憶を維持するのがやっとだったオレはハルに聞きたいことがあった。
「ハル、あのバーにやってきたのはさぁー」
「志穂ちゃんとはどういう関係?」
「しほー? あいつとは大学の後輩だよ、ともだちみたいなもんだからー」
志穂のことは話してなかったが、オレの友達。あいつはオレにある話を聞かせてくれた。
その話は起きている時にでもしようと思っている。
「友達なのは分かったから。あんた、浮かない表情してたって言ってたよ」
「オレがぁ?」
「うん、志穂ちゃんが言ってた」
「ああ、リンのおまもり・・・・・・もってたから、あれを見せたのかもー」
「何で浮かない顔してたの?」
「あー言うの面倒くせぇ、後でするから寝かしてー」
そう言って、目を閉じた。2度寝しながら転寝しつつ、深い眠りに落ちた。
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.112 )
- 日時: 2012/12/17 10:18
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
第38章 バンの様子に異変を察したハル・・・その真意とは?
(ストーリーモード:ハル)
その2日後、いつものように学校に通った。
放課後は空手部の練習に参加し、夜まで猛練習した。
「ふぅ--------------」
いい汗をかきながら、空手の練習に取り組める。練習というのも、大会が近づいているのである。
ただ、気になるのは幼馴染のバンのことだ。最近、学校に来ないというのが気になって、様子がおかしいことに気づいていた。
(昨日、学校に来たのは良いけど・・・何か様子がおかしい)
リンのことが心配でたまらないのは何となく分かる。
今日は午前中の授業だけ受けて、午後は眠くなるからと言って帰ってしまった。
CCMに連絡しても繋がらない・・・そういえば、お母さんは友達の家に泊まりに行くと言っていたのを思い出す。
【母さん、今夜は友達の家に泊まりに行くから・・・俺は家にいるから、そこで待ってるぜ】
その言い方がどうしても引っかかる。バンの言動からして、何か知られたくないことでもあるのだろうかと推測できた。
だが、こればかりは気を緩めずに取り組んでやった方が良い。でも、リンがどこにいるかも掴めていないのは確かだ。
(リンを探すのには時間がかかるのだろうか。それほどでもないのに、何で苦戦しているのかな?)
授業の時、いつもは隣で居眠りしているはずのバンが珍しく起きていたことを思い出す。
いつもなら寝ているはずなのに、今日に限って起きるとは珍しい。
(うーん、何か理由があるのかな。あれだけ浮かない表情をしていたというのが引っかかるんだよねぇ・・・・・・)
彼なりの理由があったのかもしれないが、あれだけ起きていられたことは何らかの理由があるはずだ。
「ハル、部室に行こう」
チームメイトで親友の月島楓に促され、部室に入る。
同時に胴着を脱ぎ、私服に着替える。その様子を見ていた楓が優しく声をかけた。
「ハル、さっきから何を考え込んでんの?」
「うん・・・バンのこと知ってる?」
「山野君のことね・・・彼がどうかしたの?」
楓は私服に着替えた後、胴着をたたんで答える。
「うん・・・バンのヤツ、おかしいと思わない?」
「おかしいかぁ--------------確かにそうかもね」
「でしょ? バンのことだから、絶対に何かある!!」
そう言いながら意気込んで言う。バンのことだ、絶対に何かありそうだと思ったのだ。。
2日前の夜、バンに質問した時は答えようとしなかった。何か思い詰めているのだろうか・・・それとも違うのか?
「うーん・・・」
「そんなこと考えても仕方ないよ」
楓に促され、思わず苦笑する。確かにそこまで考え込んだら、悩みを吹っ切ることができない。
バンの家に行って、真相を聞きださないといけないからだ。
(とりあえず、部室を出た後に行ってみよう!)
そう思った途端、バンの家に行かなきゃいけない。
着替え終えたのと同時に部室を出る。
「あ、終わったのか?」
聞き覚えのある声がして振り返ると、同級生の立向居勇気がいた。
サッカー部の帰りだったらしく、サッカー部専用のショルダーバッグを背負っている。
「勇気!?」
「何でここに?」
声がハモったのと同時に勇気を見る。彼はポリポリと頭を掻く。
「楓を迎えに行こうかと思ってさ。最近は一緒に帰ってなかったよな?」
楓はうっ・・・と口を噤む。その様子だと何かあったのだろうか。
勇気と楓は幼馴染だから、ケンカするほど仲良くなっている。きっと、そうに違いない。
「何かあったの?」
「ケンカしたわけじゃないんだよ。こいつ、1人で帰りながら歩いていることが多いからさ」
勇気は無言で黙りこくっている楓を見やりながら気遣う。
そういえば、幼馴染だとか言ってたんだっけ・・・その辺はどうなのかと思った。
「本当に仲が良いの?」
「うん、仲は良い方だよ」
勇気は素直に答えながら、思わず苦笑する。
どうりで、楓が黙りこくっている理由が何となく分かったような気がした。
「今日は勇気と一緒に帰ったら?」
「うん・・・そうだね」
楓は頬を赤らめながら、勇気の元に駆け寄る。
素直な性格の勇気に頼りたいという思いを持っているのだろうか。
「一緒に帰ろう!」
「あぁ、良いよ。じゃあな、人見」
そう言って、勇気は手を振りながら立ち去る。
同時に楓も手を振って笑った。
「じゃあね!」
「うん、また明日ね!!」
-----------とは言ったものの、一緒に帰る人がいないのはどうかと思う。
それでも、バンの家に行きたいと思いながら走り出す。
数分後、河川敷を経て・・・バンの自宅に到着した。
家を見る限り、明かりがつけられていないことに気づいた。
部屋の明かりもついていなくて、真っ暗になっているということは寝ているのだろう。
「------------あれ?」
おかしいな・・・いつもなら明かりがついているはずなのに、今日は寝てしまったのだろうか。
いや、彼のことだ・・・酒を飲んで寝ているに違いない。
そう思いながら、ゆっくりと玄関に向かう。
「ドア、開いてるかな?」
試しにドアのノブを回してみる。
すると、少し開いた。開いているということは私のために開けておいてくれたのかもしれないが。
『ガチャ・・・』
ドアが開いてる・・・いつ泥棒が入ってもおかしくない状況だ。
このままでは危ういことになってしまうかもしれない。そう思いながら、フゥーッと息を吸う。
「---------バン、いるの? いるんだったら、返事しなさい!!」
シーンと静まり返る。叫んでも反応がないということは寝ている証拠。
きっと2階の部屋にいるんだろうな・・・そう思いながら、中に入ってお邪魔することにした。
「・・・2階に行ってみようかな」
不安をよそに違和感を感じてしまう。玄関のドアをしっかり閉めた後、電気スイッチを押す。
パッと明かりがついたので、2階に向かう。
(さては、あそこにいるのかな?)
2階に通じる階段を上り、バンの部屋に辿り着く。
どうやら、ドアは開いているようだ。思いっきり、部屋のドアを開けて入る。
「バン、い・・・っ!?」
目の前に現れた光景を見て驚く。バンは椅子に座ったまま、机に突っ伏して寝ている。
机の周りには、空き缶がいくつか転がっていた。
(酒飲んだのか・・・どれだけ気が済めば、飲めるの?)
バンを起こすにしてはかわいそうだと思ったが、やむを得ない。
部屋のドアをそっと閉め、ゆっくりと寝ているバンの机に近づく。
両腕を枕にして、突っ伏しながら爆睡している。
「す--------すか------------」
その口から放たれる酒臭さと寝息を聞いて納得する。
どうりで深酒したかもしれない・・・試しに起こしてみることにした。
「バン、起きて!」
ベットで寝てくれればと思うのだが、その様子だと深酒したらしい。
起こしても反応がないってことは、爆睡してしまっている証拠。
「どれだけ飲めば、気が済むのよ!」
溜息をつき、腰に手を当てる。
その時、机の上にメモ帳らしきものが乗せられているのを見つけた。
「--------ん?」
何だろう、このメモ帳。事件に関することでも書いてあるのかどうかは分からない。
バンが起きるまでにゆっくり読みたいところだが、取り出せそうもない。
問題はどうやって起こすかだけど・・・もう1回、試しに起こすことにした。
「バン、来たよ! いつまで寝てんの、いい加減にして起きてよ!!」
「んぁ〜?」
瞼が重くて開けられないのか、眠そうに身じろいだ。
その後、ゆっくりと目を開ける。眠気眼で私を見て、ゆっくり顔を上げた。
「あ、起きた?」
バンは眠そうに突っ伏したまま、狙いが定まらない目で私を見る。
どうやら寝てしまったということは自覚しているようだ。
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.113 )
- 日時: 2012/12/17 10:16
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
しかし、机の周りを見る限り---------------
缶ビールが6本くらいあった。どれだけ飲めば、気が済むのか?
本当に呆れる・・・っていうか、何でメモ帳が置いてあったのかも気になる。
「バン、午後の授業はサボったでしょ!」
「ハルが何でここにいるんだ?」
眠そうに顔を上げ、ゆっくりと上半身を起こす。
バンは目を擦り、起きることが精一杯だったのだろう。
「は? 昨日、話があるから・・・ここに来てって言ったじゃん!」
バンのヤツ、本当に忘れてるなぁ・・・しっかりしてよ!
まったく、もう・・・ここまで来て、何のために来たんだろうか。
溜息をつき、腰に手を当てる。
「あーそうだったな」
バンはポリポリと頭をかきながら、溜息をつく。
やっぱり飲んでたんだと思い、考え込む。私はバンを見て気になったことを話す。
「あのさ、バン--------------」
「なんだ?」
「前から気になってたんだけど・・・最近、来てなかったのには何か理由があるんでしょ!」
バンに突っ込みを入れながら問いかける。
うっ・・・と顔をしかめながら、ガクッとうなだれた。
どうやら、その様子だと何か知っているようだ。ここまで来たら、話を聞くしかない。
「そうだと言ったら?」
「本当のことを言いなさい!」
バンに突っ込んで言う。
幼馴染のことだから、絶対に何かあるはず・・・そう思い込んで、彼を見つめる。
白状するまで問いかけるわけにはいかないので、どうしようかと思ったその時だった。
バンがいきなり立ち上がり、冷蔵庫の方に向かった。
「あの、バン・・・・・・?」
「何か飲むかぁー? って言っても缶ビールしかないけどな」
そう言いつつもふらつきながら、千鳥足で歩く姿を見る。
足元は相変わらず、おぼつかないほどまでになっていたが・・・そのわりにはしっかり歩けるようだった。
(しかし、バンの部屋にも冷蔵庫なんてあったんだ?)
1階の居間にあるのは確かなんだけど・・・バンは自分でお金をためて、自分専用のものを買ったのだと推測できた。
「ハル、ソファに座って話そう」
「・・・うん」
すぐそこにあるソファに座り、バンを見つめる。
両手に2本の缶ビールが握られており、私の分も取っておいたのだろう。
バンはヒックと呻きながら、左手でもう1つの缶ビールを渡してくれた。
「ほらよ、おまえも飲むか?」
「ありがと・・・いただくよ」
そう言って受け取り、右手で缶ビールのプルトップをプシュッと開ける。
そういえば、酒を飲むのも久しぶりな気がするなぁ・・・っていうか、最近は飲めていなかったというのもあったからだ。
(バン、飲み過ぎだよ。何があったんだろう?)
バンは黙りながら、缶ビールを煽って飲んだ。
そんな彼を見た私は心配そうに話しかけた。
「バン、なんで6本も飲むのよ?」
「そんなことはどうでも良いだろォ・・・」
バンは私を見て溜息をついた。
ふと、来る前に玄関のドアが開いていたことを思い出す。
「そういえば、玄関のドアが開いてたけど?」
私はバンを見て思い出しながら問いかける。
すると、バンはああ・・・と言いかけて答えた。
「そういやぁ、閉めるの忘れてた。ハルが来るまで開けっ放しにしてあったんだっけ」
「まったく、もう・・・っていうか、リンがいないのはどうして?」
私は缶ビールを少し飲みながら話しかけてみた。
それに対し、バンはうなだれたままだった。様子がおかしいし、何か浮かない表情をしている。
「--------?」
どうしたんだろう、バンのヤツ・・・いったい、リンの身に何があったのか?
そう思いながら感じていたその時、バンは缶ビールを煽って飲んだ後に1回だけ深呼吸してから話し始めた。
「これから、俺が話すことは全て事実だ」
「--------え?」
私はバンを見て驚きを隠せなかったが、話を聞くことにした。
全て事実・・・ってことは、リンの身に何かあったのではないか?
「実はリンが何者かによって誘拐されてしまったんだよ」
その言葉を聞いた私は呆然として、バンを見つめた。
リンが何者かによって誘拐された?
「う、嘘・・・それ、マジで?」
「・・・ああ。確か、6日前だっけ・・・その夜にあの2人組の男女が現れたらしいんだよ」
バンは私を見て答えながら溜息をつき、缶ビールを持ったまま黙り込んだ。
嘘だと言いたい・・・どうしても信じられなくて、呆然として見つめていた。
2人とも誘拐されたのか?
「でも、誘拐されたのはリンだけじゃない・・・」
バンは私を見て答えながら溜息をつき、缶ビールを煽って飲んだ。
誘拐された人物はリンだけじゃない・・・ということは、他にも誰かが誘拐されたことになるのか。
「・・・え?」
リンだけじゃない・・・ってことは、それ以外に誰か誘拐されたのだということが伺える。
そう思いながら感じていたその時、バンが切り出して言った。
「望月や優ちゃん、優雅も誘拐されたんだよ」
「ええーっ!? 望月と優ちゃん、優雅が?」
望月兄弟や樋田優雅も一緒に誘拐されたなんて信じられない。
リンに続いて、3人も誘拐されるなんて・・・突然のことであまりにも衝撃的な出来事だったから、そこで驚くのも無理はない。
「はっ! ちょっと待って・・・リンだけ誘拐されて残ったのは、バンだけだったの?」
私はあることに気付く。リンが学校から帰ってくる間は家の中で飲んでいた。
バンが酒を飲んで寝るまでの間に何があったのか?
「・・・ああ。俺だけじゃない。健太と直太も一緒だ」
バンは顔をしかめながら、コクッと頷いた。
そもそも、4人が誘拐されるなんて・・・いったい、どういうことなのか?
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