二次創作小説(紙ほか)
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- 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去 ☆番外編☆
- 日時: 2013/06/11 21:53
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
- プロフ: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=past&no=24538
【読者の皆様へ レッドからの挨拶】
初めまして、レッドです!
ダンボール戦機Wシリーズの小説を描いております。
本来ならば、【バン×ヒロと怨炎の幻想】の番外編を執筆する予定でした。
スレが1000になり、過去ログに入ってしまいました。というわけで、新シリーズとしてリニューアルさせることにいたしました。
上記の参照に【バン×ヒロと怨炎の幻想】の小説のアドレスを載せておきましたので、興味のある方はクリックして読んでくださいね♪
新シリーズはバンハルを中心にして取り巻く展開になります。
ハルはオリジナルキャラクターとして考えたのですが、ヒロインとして演じていただくことになります。
第2部として記念すべき第1作は!!
【バン×ハルと失われた過去】です。
前作の番外編で登場させることができなかったキャラクターとのコラボもこちらで登場させる予定です。
番外編では登場させることができず、申し訳ありませんでした。
そこで、番外編を描く代わりに新シリーズとしてスタートさせることにいたしました。
ダンボール戦機Wの主人公・山野バン、幼馴染の人見晴香を中心にして取り巻くオリジナルストーリーを展開させていけたらと思います。もちろん、ヒロたちも登場させる予定です!!
前作の本編で登場した山野健太&直太の兄弟も出演予定です。
今作では初登場となる山野リンという姉が物語の重要なキャラになるかと思われます。
【本編:ストーリー原案・構成】
第1章〜第5章:LBXバトル編
第6章〜第9章:廃墟ビル探検編
第10章〜第16章:謎かけ編
第17章〜第30章:オリキャラ登場編
第31章〜第60章:謎解き編(完結)
【番外編:ストーリー原案・構成】
第1章〜第5章:
第6章〜 :
ストーリーの進行具合によっては変更する可能性がありますので、ご了承ください。
【原作:完結した作品】
第1作:バン×ヒロと黒影の亡霊
本編は全20章で完結、番外編は全16章で完結しているぞ!
ダンボール戦機Wの小説を描くにあたり、記念すべき第1作はホラー×ミステリーを交えた本格的な謎解きアクションアドベンチャー!!
第2作:バン×ヒロと過去の追憶
前作の【黒影の亡霊】の続編となった待望の第2作!
本編は全30章で完結、番外編は第25章で完結しました。
全30章にわたる大長編オリジナルストーリーを展開させることで感動あり、迫力ありの描写を表現しながら、展開が読めないようなオリジナルストーリーを手掛ける。
ポイント:ナオが記憶喪失していることだけではなく、ハルの過去に隠されたエピソードも収録している。
番外編では初登場した聴覚障害を持つ少年・船津直紀を取り巻く展開を中心にストーリーを進めていく。
これまでにないオリジナルストーリーを展開させることで前にも増して、文章力を上げることでクオリティをパワーアップさせた。
第3作:バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ)
前作の【過去の追憶】の続編となった待望の新作!
本編は第40章で完結しました。番外編は第4章まで進んだが、完結できませんでした。
なので、番外編は新シリーズの小説でリニューアルに伴い、執筆させることにいたしました。
全40章にわたる大長編オリジナルストーリーを展開させることで感動あり、迫力ありの描写を表現しながら、展開が読めないようなオリジナルストーリーを手掛ける。
ポイント:バンの弟・山野健太&直太の兄弟が初登場していることだけではなく、2人の過去に共通点を持つところがある。
バンが兄としての役割を担うことで、2人の弟をどうやってサポートしていくかというところも見逃せない!!
バンを支える仲間たちとの絆を深めながら、友情と感動を送るという感じになるストーリーも手掛ける。
健太と直太に対するバンの強い思いにも注目してください!!
【お客様】
凛々(雪桜奇):私の小説に初コメしてくれた人です。凛と呼ばせてもらってるぜ…この子はイナイレの小説を書いておりまする!
この前、もう1つの小説に遊びに来てくれました。亜夢たん、なかなか可愛いぜ!!♪
タク:私の小説に初コメしてくれた人です。ダン戦シリーズの小説を読んでいて、凄く面白いと言ってくれました。本当にありがたいです♪ デュエマの小説を描いておりますぜ♪
シグレ:この小説に初コメしてくれた人です。友達だけど、ダン戦好きな人で気が合う! 2次(映像)でポケモン小説を描いておりますぜ♪ キョウヘイ君とヒュウさん、カッコイイ!! そして、メイちゃんもかわいい!!
赤獅子エンザ:この人はイナイレの小説を描いてますぜ♪ 友達だけど、イナイレ&ダン戦が好きで仲良くさせていただいてます♪
yumi:シエルが描いているポケモン小説で知り合って仲良くなった人です。友達だけど、この小説に初めて来た人で仲良くさせていただいています♪
姫佳:この小説の展開が読めなくて、ハラハラドキドキしていると言った人・・・この子もイナゴの小説を書いてて、結構面白い! ティアラ&ラティア、ここちゃん、輝姫の主役4人・・・かわいいぜ!!
茅:楓が描いている黒子のバスケ小説で知り合って仲良くなった人です。友達だけど、黒バスとサトミちゃんに関する小説を描いておりますぜ♪ 凛太君カッコイイ! オリキャラの水連ちゃんを出させていただいてます!!
聖:この小説に初めて来てくれた人だけど、ダン戦好きで気の合う親友です。友達として仲良くさせていただいてます♪
剣:姫佳の小説で知り合った友達。絵の才能があって凄い! バンハル漫画を描かせていただきました。文才がありすぎる…という言葉をいただき、凄く嬉しいです♪
凛那:剣の小説で知り合って仲良くなった友達。イナギャラの小説を書いておりますが、オリキャラがクールすぎてヤバい!(殴
【漫画】
バンハル >>604
【本編:キャラクター原案・構成】
本編の登場人物設定 >>1
バンたちの登場人物が設定されているぞ!
この小説に初めて来た人は読む前に目を通しておいてください。
健太&直太、姉のリン、イナイレの登場人物設定も収録されているので、それも含めて確認しておいてください。
青峰太陽の登場人物設定 >>11
茅が描いている黒子のバスケ小説で出ている青峰大輝の兄・太陽の登場人物設定が載っているぞ!
太陽と大輝のコンビに注目してください。
登場予定:第18章で登場します。
キョウヘイの登場人物設定 >>12
シグレが出してくれたオリキャラです。今作では本編に登場させることにしました。
キョウヘイの運動神経、バンたちとの共演に注目してくだされば幸いです。
ポケモンBW2主人公・キョウヘイの活躍に期待してください。
登場予定;第21章で登場します。
ヒュウ&メイの登場人物設定 >>13
シグレが出してくれたオリキャラです。バンたちと共演したいという理由でキャラ応募してくれました。
キョウヘイとのコンビネーションを披露するので、大迫力のLBXバトルにも注目してください!
登場予定:第21章で登場します。
優騎那のオリキャラについての登場人物設定 >>14
オリビア&シュリの姉妹コンビが前作の【過去の追憶】に続き、本編で再登場決定!!
急遽、2人を起用することにしました。
登場予定:第24章で登場しました。
無類シント&星目テツヤ&武闘フジ、3つのLBXについての登場人物設定 >>15
タクが出してくれたオリキャラです。番外編でバンたちと共演させたいという理由でキャラ応募してくれました。
シントたちの活躍に期待してください。タクのイメージに近づけるよう頑張って描いていきたいと思います。
3つのLBXについても一緒に載せてありますので、ゆっくりご覧下さい。
本編の登場人物設定2 >>42
早間綺羅、カレン・キャベルン、望月幸介&優、樋田優雅について載せています。
使用LBXは綺羅のみになりますので、ご了承ください。
富士本 優実の登場人物設定 >>57
yumiが出してくれたオリキャラです。バンたちと共演したいとのことでキャラ応募してくださいました。
今作では初登場となりますが、ユウミがどのようにして演じていくのかというところに注目してくだされば幸いです。
登場予定:第26章に登場します。
恵珠の登場人物設定 >>58
冬(冬ノ華 神ノ音)が出してくれたオリキャラです。
バンたちと共演したいという理由で応募してくださいました。
しかもメカニックという設定をつけていただき、私としても上手く描けるか分かりません。
やるからには頑張って描いていきたいと思いますので、彼の登場に期待してくだされば幸いです。
登場予定:第26章で優実と一緒に登場させる予定でしたが、恵寿はバンたちと合流した後に出させることになりました。
長月レオンの登場人物設定 >>59
シグレが出してくれたオリキャラです。バンたちと共演させたい理由で応募してくれました。
イカロス・ライトというLBXに関する設定も載っております。アスペルガー症候群を患っておりますが、LBXの腕は果たして?
これからもレオンの活躍に期待してください。登場予定は第26章で出します。
橘 美咲の登場人物設定 >>60
伊莉寿が出してくれたオリキャラです。バンたちと共演させたいという理由で応募してくださいました。
短編を描く前に美咲ちゃんのイメージを見た上で本編に登場させたいと思っています。
美咲ちゃんが輝姫や太陽たちと共演するのかも注目してくだされば幸いです♪
美咲ちゃんが登場する予定は早ければ、第27章あたりになります。
また、バンたちと共演させるのも楽しみにしてください!!
イナイレGO(天馬・太陽・マサキ・信助)の登場人物設定 >>61
天馬たち4人の登場人物設定が載っています。今作の本編でやっと登場することになりました。
4人の化身や必殺技も載せているので、それも含めてご覧ください。
第18章で登場しました。そこでサッカーバトルが展開されることになりそうです(笑)
サッカーバトルもできるだけ表現して描いていきたいので、よろしくお願いします!!
輝姫&ティアラ、一ノ瀬心愛(いちのせ ここな)の登場人物設定 >>62
白炎輝姫&ティアラ・クルーガー&一ノ瀬心愛(通称ここ)の登場人物設定です。
輝姫とティアラは前作の【怨炎の幻想】では本編で登場いたしました。今作も引き続き、本編で登場させる予定です。
輝姫&ティアラの従姉妹コンビによる追いかけっこシーンにも注目してください♪
ここちゃんの活躍にも期待してくだされば幸いです。
登場予定:まだ未定です。めどが立ったら載せます。
輝姫&ティアラ、ここちゃんの活躍に期待してください!!
一ノ瀬心愛(通称ここ)が働いているカフェの設定 >>63
ここちゃんが働いているカフェのイメージです。私自身、上手く描けるかどうか分かりません。
でも、やるからには頑張って描きますぜ!!
黄瀬 水連の登場人物設定 >>64
茅が出してくれたオリキャラです。バンたちと共演させたいという理由で応募してくださいました。
水連ちゃん、マジで可愛すぎる! 黄瀬の妹ですが、水連の活躍に期待してください♪
第48章以降に出る可能性が高いので、しばらくお待ちください。
キョウヘイ・ヒュウ・メイVSシント・フジ・テツヤのLBXバトル設定 >>442
第60章のLBXバトルでお馴染みのオリキャラが出ます。
はたして、どのような展開を見せてくれるのか楽しみにしていてください!
人見 晴香の新型LBXについて >>495
ハルの新型LBXとなるブルーグリーンライトの設定が載っております。
ある人の形見となっていますが、その理由は…>>493のストーリーで明かされました。
この後、バンたちとのLBXバトルで使用する予定です。ハルがどんな思いを込めて、バトルを展開していくのか?
ハルの実力が気になる人もいますが、それまでお楽しみに!!
山野バン・大空ヒロ・長月レオン・人見晴香のLBXについて >>509
LBXバトルする前にまとめて描きました。レオンとハルのLBXは新型なので、どのように活躍するかは更新してからのお楽しみに!
バンヒロのコンビもなかなか見逃せないので、2人の息が合ったコンビネーション
によるバトルも見せ付けます。それでは、クライマックス直前のバトルスタート!!
番外編の登場人物設定 >>561
お馴染みのバンたちの他、新キャラクターも出ます。
リンの兄・小海諒平についても描かれているので、ストーリーを読む前にクリックして下さい。
【本編:目次(ストーリー進行具合)】
第1章 1人の少女・リンとの出会い >>3-4
第2章 居酒屋で行われるLBXバトル大会とは? >>5-7
第3章 LBXバトル大会Ⅰ ついに開幕!! >>8-10
第4章 LBXバトル大会Ⅱ 決勝戦での決着! >>16
第5章 LBXバトル大会Ⅲ 優勝は誰の手に? >>17-18
第6章 由美が語る、25年前におきた惨劇とは?>>19-20
第2部:廃墟ビル探検編(第7章〜第9章)
第7章 廃墟ビル探検Ⅰ リン&優の空手部コンビが見たものとは? >>21-22
第8章 廃墟ビル探検Ⅱ 秒殺の皇帝・海道ジン登場! >>24 >>26-29
第9章 リンの様子に違和感を感じたバン・・・その複雑な心境とは? >>35 >>37-41
第3部:謎かけ編(第10章〜第16章)
第10章 リンに忍び寄る影、その正体は? >>43
第11章 リンの幼馴染・早間綺羅、登場! >>44
第12章 ハルが河川敷で見つけたものとは? >>45-46 >>48
第13章 バンの幼馴染・樋田優雅、登場! 彼がついに発見したものとは? >>50-51
第14章 キラード団という謎の組織だと名乗る男から託された謎のメッセージと1つのヒントとは? >>52
第15章 ますます深まりつつある最大の謎・・・そこで掴んだ重要な手掛かりとは? >>53-55
第16章 囚われの身になったリンたちの安否は? >>56
第4部:オリキャラ登場編(第17章〜第30章)
第17章 立向居勇気&月島楓の幼馴染コンビ登場! >>65-66
第18章 西園信助・松風天馬・雨宮太陽・狩屋マサキの4人組、ただいま参上! >>67
第19章 立向居チームVS信助チームのサッカーバトル(前編)・・・青峰兄弟&黄瀬、登場! >>68
第20章 立向居チームVS信助チームのサッカーバトル(後編)・・・決着! >>69
第21章 キョウヘイ&メイ&ヒュウの3人組、登場!(前編)・・・彼らが見たものとは? >>70-71
第22章 キョウヘイ&メイ&ヒュウの3人組、登場!(中編)・・・LBXバトルで待ち受ける罠とは? >>72
第23章 キョウヘイ&メイ&ヒュウの3人組、登場!(後編)・・・バン、ただいま参上!! >>73
第24章 オリビア&シュリの姉妹、ついに登場! 4年ぶりの再会 >>74
第25章 無類シント&星目テツヤ&武闘フジの小5コンビ、登場! >>75
第26章 富士本優実&長月レオン、登場! >>76
第27章 橘美咲、登場!(前編)・・・初の幽霊屋敷探検! >>77
第28章 橘美咲、登場!(中編)・・・地下室で見たものとは? >>78
第29章 橘美咲、登場!(後編)・・・ヒロ&レオン、ただいま参上! >>79
第30章 輝姫&ティアラ&一ノ瀬心愛の3人組、登場! >>80-81
第5部:謎解き編(第31章〜)
第31章 再会Ⅰ ハルに忍び寄る魔の手、その正体は? >>98
第32章 再会Ⅱ カレン・キャベルン登場、その目的とは? >>99
第33章 再会Ⅲ バンVSカレンの因縁対決 >>100-103
第34章 バンの様子に異変を感じた直紀、その違和感とは? >>104-105
第35章 バン&ハルの幼馴染・鶴見ナナミ、登場! >>106-107
第36章 リン&キラの幼馴染・宇津野志穂、登場!(前編)・・・【Detective bar】に隠された秘密とは? >>108
第37章 リン&キラの幼馴染・宇津野志穂、登場!(後編)・・・知り合った経緯とは? >>109-111
第38章 バンの様子に異変を察したハル・・・その真意とは? >>112-113
第39章 リン、望月兄弟&優雅の4人が誘拐されたことを知ったハル・・・バンの複雑な心境とは? >>114
第40章 ついに明かされる、リンの本当の過去・・・壮絶な出来事とは? >>115-117
第41章 キラード団のアジトに関する場所の謎を解明せよ! >>125 >>127-129
第42章 謎の青年・恵寿、ついに登場!(前編)・・・キラード団のアジトの位置を掴め!>>130
第43章 謎の青年・恵寿、ついに登場!(後編)・・・廃墟ビルで見つけた仕掛けとは? >>131-132
第44章 キラード団のアジトに乗り込んだバンたち、そこで待ち受ける展開とは? >>133
第45章 立向居直毅・青峰兄弟・黄瀬、ただいま参上! >>134-136
第46章 キラード団のアジトⅠ 催眠の部屋で待ち受ける罠とは? >>137
第47章 キラード団のアジトⅡ 謎の催眠術師・高遠遥一、登場! >>138
第48章 キラード団のアジトⅢ 1つの部屋に隠された謎を解き明かせ! >>155 >>163 >>189
第49章 蘇る過去の記憶Ⅰ ハルが絡んでいたという1つの事件とは? >>200 >>208
第50章 蘇る過去の記憶Ⅱ 奈良警部が言う、厄介な事件とは? >>226 >>230
第51章 囚われの身になったリンたちの居場所を掴め! >>246 >>258
第52章 バンたちがそこで見たものとはいったい・・・リンたちとの再会、そして----------- >>265
第53章 バンVSカレンの推理対決Ⅰ リンたちが誘拐された事件の謎を解き明かせ! >>278 >>281
第54章 バンVSカレンの推理対決Ⅱ 5年前に起きた誘拐事件の謎を解き明かせ! >>289 >>299
第55章 バンVSカレンの推理対決Ⅲ 最後の仕上げとなる誘拐事件の謎とは? >>304
第56章 ついに姿を現した真の黒幕・直野健一、真の目的とは? >>318
第57章 ついに記憶が戻った健太たち、その真実とは? >>335
第58章 黄瀬水蓮&富士本優実、ついに登場! >>361 >>387
第59章 決着、リンに対するバンの思いとは? >>390
第60章 再び平和を取り戻した日常、リンたちを揺るがす想い…それは何か? >>411 >>413 >>428 >>443 >>452 >>459 >>463 >>472 >>484 >>493 >>508 >>522
【番外編:目次(ストーリー進行具合)】
第1章 誘拐事件から1年後…リンの複雑な思い >>567
第2章 幽霊屋敷探検Ⅰ リンと優が気になりだしたものとは? >>572
第3章 幽霊屋敷探検Ⅱ 駅前で起きた出来事とは…ハル・ヒロ・ナオ参上! >>576
第4章 リンの様子に異変を感じたバン…その違和感とは? >>587-588
第5章 6年ぶりの再会(前編)…諒平の幼馴染・加藤未来、登場! >>593
第6章 6年ぶりの再会(中編)…諒平に対するリンの複雑な思いとは? >>598-599 >>610-611
これからも応援よろしくお願いします!
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.99 )
- 日時: 2012/12/17 09:36
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
第32章 再会Ⅱ カレン・キャベルン登場、その目的とは?
(ストーリーモード:ハル)
ミソラ商店街の裏通りに回り込んで逃げたが、カレン・キャベルンに遭遇してしまった。
彼女が狙う目的は分からなかったが、私の後を追ってきたのだと想像できる。
しかし、目の前に彼女がいるということは何らかの理由があるはず。
「あなたは・・・・・・居酒屋で行われたLBXバトル大会の決勝戦でバンと戦っていた人ですよね?」
「そうよ。私はカレン・キャベルン、お見知りおきを」
カレンが自己紹介しながら、礼儀正しく言う。つまり、私に用事があってきたのだろう。
でも、カレンの異名は【ヴィーナス】って言ってたような気がする。
「だったら、私のことを知ってるのはなぜ?」
「山野バンの幼馴染でしょ?」
「なっ、何で分かった?」
バンの幼馴染だと知っている・・・・・・カレンはある程度、情報を把握している可能性が高い。
(これはいったい・・・・・・どういうことだ?)
カレンが何をしようとしているのか、想像がつかない。
あまりにも面食らったけど、彼女は何か悪いことをしていたとか聞いた記憶があったのを思い出す。
警視庁で直井さんや由美さんから聞いた話を思い出して考える。
(25年前の惨劇が関係していると言ってたな・・・・・・)
25年前の惨劇というのは、イタリアのミラノで起きた事件。
イタリアのマフィアが組織として動いている場所でカレンの父親が殺されて亡くなった。
その出来事をきっかけに、父親を殺した人物を追っているという話が出ていたらしい。
(殺した犯人が厄介だとか聞いたな・・・・・・)
殺した犯人がちょっと厄介なのは分かるけれど、いったい何が起きたのか。
由美さんの話によると、犯人は爆弾を仕掛けるといったものに関して強いらしい。
つまり、犯人は爆弾を仕掛けることしか考えていないという人物だということが判明した。
「もしかして、カレンは25年前の惨劇で殺された父親の仇を取りたいんでしょ?」
「うるさいわね! 小娘、承知しないわ!!」
カレンは声を荒げて言う。いきなり睨みつけておいてどうするつもりだ。
私はファイティングポーズを構えて、相手を睨みつけながら問うた。
「そもそも、私を狙うのはどうして?」
「山野バンの幼馴染だということが気に入らないし、目障りなんだよ」
「目障りねぇ・・・・・・よく言ってくれるじゃん、あんたなんかに命は渡さない!!」
そうだ、油断しない方が良い。カレンに殺されるよりはまだマシだ。
だけど、逃げ道が塞がれてて追い詰められる状況になっている。どうしたらいいのか悩んでいた。
(くっ、どうやって逃げ切ろう)
相手はヴィーナス・・・・・・・厄介な人と出くわしちゃったから逃げ切るにしても無理だ。
どうしようかと思いながら、目の前にいるカレンを睨みつけた。
「山野バンの居場所を教えてもらおうか!」
バンの居場所なんて知らない。実際に知らないって言ったら殺されるかもしれない。
とりあえず、死を覚悟するしかなかった。助けに来てくれるわけがないのだから--------------------------
「知らないよ!」
「フン、本当に知らないみたいだね。なら、こうしてやるか」
カレンはポケットからナイフを取り出した。それを見た瞬間、ヤバいと悟った。
しかし、その時はもう既に遅し---------------------------
「これで死ねェェェ--------------------!」
ナイフを持ったまま、カレンが私に突っ込んで襲い掛かってきた。
同時に思わず私は目を閉じて、顔を顰めた。
(やられる-----------------------------!)
すると、シーンと静まり返った。恐る恐る、目を開けるとカレンが右手を押さえたまま顔を顰めて蹲っていたのだ。
ナイフが弾かれていて、いつの間にか足元に落ちていた。そこに見覚えのある缶を見て驚く。
(缶ビール?)
空になった缶ビールが1本・・・・・・もしかして------------------
そう思ったその時、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「そこまでだ、【殺しのヴィーナス】」
振り返ると、見覚えのあるクセ毛の青年が突っ立っていた。
顔を赤らめているが、その様子を見ると酒を飲んで帰るところだったらしい。
「バン!?」
目の前に現れたのは、幼馴染の山野バンだった。
何でここにいるのか分からなかったが、私の後を追ってきたのだろう。
フラフラしながら歩いてきた。その様子を見る限り、近くの店で酒を飲んだ帰りだろうか。
「ヒック、酒を飲んだ帰りに探しに来てみたら・・・・・・【殺しのヴィーナス】がいたなんてさぁ」
「バンが何でここにいるの?」
トロンとした目つきを見る限り、かなり酔っ払っていることが伺えた。
その目つきは定まらないかもしれないが、バンは私を捉える。
「こっちの台詞だ。まぁ良いや、話は後だ・・・・・・」
「えぇ!? 後でって・・・・・・・」
「まぁ仕方ねェよ、今はカレンが相手だからな」
バンはそこに落ちていた缶ビールを拾って、右手で持った。
一方、カレンはバンの登場に躊躇いながら、困惑気味に戸惑う。
「なっ・・・・・・何でおまえがいる?」
「へっ・・・それを言うのは、俺の方だよ」
バンはふらつくのを感じつつ、バランスを崩さないようにして睨みつける。
その様子を見る限り・・・壁に背中を預けてくっついているが、彼は自力で歩くのがやっとだったのだろう。
「何だとォ-----------?」
カレンはイラつくような感じでバンに突っかかった。それでも、彼は動じないかのように、オーラを纏う。
チラリと私を見た後、鋭い目つきでキッと睨みつける。
「そりゃ、こっちの台詞だぜ。そもそも、おまえがここに潜んでいたのはハルの後をつけていたから・・・・・・そうだろ?」
バンの口から放たれた言葉を聞いて驚く。いったい、どういうこと?
いつの間にか知らない間に気づいていたのか、バンは肩を竦める。
「まぁ、謎解きしてやらなきゃ分かんないよな」
「バン、カレンが【殺しのヴィーナス】ってどういうことなの?」
「俺の話をよーく聞いてれば分かる。おまえは黙って聞いてろよ」
カレンが【殺しのヴィーナス】っていったい?
これから、バンの謎解きが始まろうとしている-----------------------
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.100 )
- 日時: 2012/12/17 09:39
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
第33章 再会Ⅲ バンVSカレンの因縁対決
(ストーリーモード:バン)
バンはカレン・キャベルンと対峙していた。
そう、まるで佇まいを感じさせないかのような目つきで睨みつけている。
なぜ、彼女が【殺しのヴィーナス】であるのかということについて解き明かそう。
「さっき、言ったよな。【殺しのヴィーナス】っていうのは、カレン・キャベルンの異名さ」
「ええ、カレンの異名って・・・・・・」
「まぁ、ハルは知らないだろうな。調べていくうちにいくつか分かったことがあるんだ」
彼女について調べていくうちに分かったことが3つある。
1つ目は25年前の惨劇による事件。2つ目は連続爆弾事件。3つ目は【殺しのヴィーナス】について・・・この3つを合わせて纏めると、確かに矛盾しているところが出ているのだ。
「まず、1つ目は25年前の惨劇についてだ。当時、イタリアのミラノで起きたという話だったな」
「ええ、そうよ。何を根拠にして言うつもり?」
カレンは動揺を隠せず、俺を見て躊躇いながら言う。
それでも揺るがないくらい、謎解きに専念するしかない。
「ミラノにあるマフィアの組織で働いていたとされる、父親は何者かによって惨殺された」
「それってもしかして--------------------------」
「そう、例の爆弾によるもので殺された。だが、父親はたった1つの手掛かりを残していたんだ」
カレンの父親はマフィアとして働いていたが、爆弾によるもので惨殺されて亡くなった。
死ぬ前に手掛かりを残したとされているようで、謎はすぐに解けた。
「父が手掛かりを残していた?」
「そう、おまえは何も知らないで育ったということになる。親父さんが残した1つの手掛かりはこれだよ」
1枚の写真を出して見せた。写真には、黒く焦げた電池が写っていた。
その写真が示すのは、父親の手の中に収まっていたというものだった。
つまり、この電池が重要な手掛かりになるということである。
「で、電池?」
「ああ。この電池は親父さんが死ぬ間際に残したものなんだ。なぜ、これが残されていたのか・・・・・・」
「だから、何で残されていたのか知りたいのよ!」
「まぁ、そう言うなよ。それは巧妙なトリックが仕掛けられていたからさ!」
父親が死ぬ間際に残した、黒こげの電池・・・それを使ったトリックがあった。
そのトリックとは、あるものを使って利用したというものだ。
「この電池を使った巧妙なトリック・・・・・・それがあるものを利用して作ったということになるんだ。あるものとは、懐中電灯さ」
犯人は懐中電灯を使って、父親が手に取ったのを見てタイミングを図ったということになる。
俺の推理が正しいのだとしたら、犯人は懐中電灯に爆弾を仕込んだのではないかと思っていたのだ。
「犯人は、あらかじめ用意しておいた懐中電灯に電池を入れて起動させようとしたんだ」
「なんだって・・・・・・!?」
そう考えれば、何もかも辻褄が合う。犯人がもし、起動させるスイッチを仕掛けたとしてもおかしくない。
つまり、手の込んだ仕掛けを仕組んだことになるのだろうか。
「父親が懐中電灯を見つけて、ライトをつけた瞬間に爆発が起きた。それで、その仕掛けに気付くことができなかったかもしれない・・・だから、死ぬ前に黒い電池を掴んで握った可能性が高い」
そこで起きた惨劇、つまりマフィアを巡る騒動によるものではないか。
イタリアではマフィアという組織がいくつもの存在しているのだから、騒ぎが起きてもおかしくないはずだ。
「つまり、イタリアで起きた惨劇はマフィアの組織の者による事件だったんだよ」
イタリアのマフィアによる事件だった。これは父親が殺されたという出来事だということだけしかない。
連続爆弾犯はちょっと厄介だということが分かった。爆弾を仕掛けるといったものに関して強いらしい。
つまり、犯人は爆弾を仕掛けることしか考えていないという人物だということが判明した。
「あんたが追っている連続爆弾犯はちょっと厄介な人物だ。爆弾を仕掛けるといったものに関しては強いらしいが、あれだけ高度なものを作るってことは何か理由があるはずだと思わないか?」
カレンが行方を追っている連続爆弾犯が潜んでいる場所は依然分からないままだ。
高度なものを作る人物は逃亡先の日本に潜んでいるという噂が出ていた。
逃亡先を日本に絞って東京のどこかにいるということになる。
「でも、【殺しのヴィーナス】ってどういうこと?」
「彼女はね、5年前に起きた誘拐事件に関与しているんだ」
5年前に起きた誘拐事件でカレンらしき女性を見かけたという話が出ていた。
その時、早間綺羅という少年を誘拐して連れ込んで行ったらしい。後は目撃情報も出ず、行方は掴めないでいたのだ。
「5年前、誘拐されたのは早間綺羅という少年。そいつは催眠術で操られているんだ」
「催眠術!?」
「そう。催眠術を駆使して、敵だと思い込ませることで誰にも心を開かないようにしたんだ・・・・・・違うか?」
早間綺羅はカレンの催眠術によって操られていた。敵だと思い込ませて、誰にも心を開かずに育ってきた。
5年経った今は風貌が変わっていて、キラとは思えないような感じになっていたのだ。
「ほぼ正解よ。でも、警察が来ない限り・・・・・・」
「へっ、そう言うと思ってたぜ。もう逃げられないよ」
そう言って呟いたのと同時に俺の背後から複数の明かりがカレン&ハルを照らす。
「そこまでだ、カレン! 逃亡した挙句の果てに、バンに捕まれるとはな」
「なっ・・・」
そう、俺が考えて仕組んだ罠・・・つまり、挟み撃ち作戦だったのである。
カレンは冷静に状況を把握した上で、俺に向かって呟いた。
「ふっ、私が警察に捕まるとでも思っているのかい?」
「あー? どういうことだよ」
カレンが何か企んでいそうな顔をしていることから考えると、居酒屋にいた時と同じようなことをするつもりだろうか。
そう思っていたその時、カレンは閃光弾を放った。
「おまえたちに邪魔されたら、私の計画が台無しになるんでな。じゃあね!」
言い放ったのと同時にいきなり光が現れて、ピカッと明るくなった。
両手で覆いながら、俺たちは顔を顰める。
「うわっ!」
光が消えた瞬間、姿が見えなくなってしまった。また逃げられたので、今回は仕方ないと思った。
奈良警部たちも悔しさを滲ませ、怒りを露にする。
「くそっ、逃げられたか!」
「奈良警部、ヤツのことは俺に任せてもらえませんか?」
「ああ、バンなら捜査できそうだからな。何かあったら連絡してくれ」
奈良警部と連携して、捜査を進めることにした。何よりハルが無事で良かったとつくづく思う。
その時、ハルが俺のところに駆け寄ってきた。
「バン!」
「大丈夫か?」
「うん、怖かったよぉ・・・・・・」
「とりあえず、帰るか。家まで送るからさ」
家まで送ろうと思っていた矢先、グゥゥゥ--------------------とお腹が鳴る音が聞こえた。
もしかして、何も食べてないのか・・・・・・帰りに居酒屋でまた飲んでから帰ろうと思っていたのだ。
「なんだ、夕飯は食べてないの?」
「ぅん・・・・・・・」
「しょうがないな、居酒屋で喋ってから帰ろうか」
「いいの、マジで!?」
ハルはキラーンと目を輝きながら喜ぶ。そういうところが可愛いから、許しちゃうんだよな。
幼馴染であることには変わらないのだから--------------------------
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.101 )
- 日時: 2012/12/17 09:42
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
居酒屋にやってきた俺はハルと一緒にカウンターに座り、注文する。
「いつもの。あー日本酒で」
「私はコロッケ定食とカルピスサワー」
ハルは食べる気満々でいたのか、事件のことはとっくに忘れていた。
まぁ、あんなことがあったから辛いことを忘れたいというのが本音だ。
そういえば、直紀から聞いたことを思い出した。ハルが動揺していたのを見て驚いたって言っていたのだ。
「ハル・・・・・・」
「んー? 何ー」
「おまえ、何か動揺してたらしいけど・・・・・・何かあったのかぁ?」
「なっ・・・・・・・」
何でそんなことを知っているのかというような顔をしている。
流石にそこまで驚かなくてもいいのに・・・まぁ、しょうがないか。
「直紀から聞いてたんだよ。酒飲んで寝てたら、メールが来て・・・おまえ、急にどうしたの?」
「バンに言っても分かるはずがないもん」
「なんだよォ、俺に言えないことでもあるのかよ」
ハルの気持ちが分からなくもなかったし、話を聞くだけならいい。
それでも、悩みを聞いてやれるのは俺だけ。彼女を知り尽くしているのは、幼馴染という間柄だ。
「おまえなぁ、1人でほっつき歩くの危ないぞ」
「だって・・・・・・」
「母さんから連絡があって、ハルが帰ってないって言うし・・・・・・ったく、さんざん探した挙句の果てに見つけたかと思えば巻き込まれてるじゃないかぁー」
酒を注ぎながら、お猪口に入れる。母の真理絵から話を聞いて知ったのがきっかけで捜索しながら歩いていた。
そしたら、裏通りの方で何か騒いでいそうな感じがして嫌な予感がしたのを覚えている。
あの時、そこに駆けつけなければ死んでいたかもしれない。1人で歩いていたら危ないだろう。
「うっ・・・・・・・」
「それとも帰りたくなかったのか。言いたいことがあるなら言えよ」
「・・・・・・帰る気になれなかったんだもん、バンに会えないのが嫌だったんだよ!」
帰る気になれないでいたのなら、夜道を歩いているわけだと納得する。
俺に会えないのが嫌ってことは何か悩んでいたはずだ。そうじゃない限り、逆らうことはできない。
「ふぅん・・・・・・まぁ良いや。帰りたくないなら、ここにいれば?」
「ちょっと待ってよ、何でこうなるの?」
「だって、嫌な顔してんじゃん・・・・・・おまえ、俺と一緒に居たいって言いたいの?」
「うっ、こんなことは言いたくないけどさ! でも、バンと一緒なら良いって思うけど・・・・・・」
カァーッと頬を赤らめながら、思わずカッとなって言うハル。
そんな幼馴染を見て、照れているのが分かる。俺も話を聞きたいと思っていたところだし、せっかくだから聞いてやるか。
「そもそも、女の子が出歩いていい時間じゃないんだ。そんなこと分かってて、裏通りに行くのは危険だぞ」
「ごめんなさい・・・・・・」
「俺がいたから良かったものの、1人で行くのは良くないぞ」
確かに女の子が出歩いていい時間ではない。こんな時間に出歩いてたら、バレてしまうのも時間の問題だ。
それを承知して、歩いているのを見たら不思議がるだろう。ハルはマイペースを貫いているので、お咎めはしたくない。
「だって・・・・・・」
「そんなこと言ってる場合じゃない。自分が何をしたか分かってんの?」
「うっ・・・・・・」
「本当に反省しているなら良いけどさ、ただでは帰せないな」
ハルが反省してるなら良いけれど、ただでは済まさない。幼馴染であれ、お灸を据えておかないといけない。
ますます顔を青ざめていくハルの表情を見て、そこまで説教されるとは思わなかったのだろう。
俺は右手ででお猪口を持ちながら、酒を煽って飲んだ。ハルは俺を見て、うなだれたまま呟く。
「えーなんでよォ・・・・・・」
「1人で出歩いた罰だ」
そう言って、左手でハルのおでこにデコピンを食らわす。
「あでっ、何すんのよー」
「あー? だから、出歩いた罰だって言ってるんだ。本当に性懲りもないヤツだなぁ」
そう言って、酒を煽りながら言う。彼女は構わずに反論して顰めた。
まるで、俺に不満をぶつけて言うかのように、涙目で訴える。
「バン、酷いよ! 説教なんてしなくても良かったのに・・・・・・」
「今回は説教してやったんだから、ありがたく思えよ。俺に感謝しろ」
「うっ・・・・・・あ、ありがとね。何で私があそこにいるって分かったの?」
「ああ、実は-------------------------」
ハルを見て、ポツリポツリと話し始める。
事の発端は2時間前に遡る。いつものように、居酒屋で酒を飲んでいた。
夜11時ちょうど、酒を飲んで、ゆっくり過ごしながら寝ていた。その時、CCMにメールが来ていることに気づく。
「んぁ? 誰だよ・・・・・・」
こんな時間にメール?
そう思いながら、不思議そうにCCMを開いてメールボックスを見る。
1通のメールが来ていて、それを開くと差出人は幼馴染の船津直紀だった。
【バン、ハルが帰ってないんだって! 見かけた?】
ハルが帰ってない・・・・・・いったい、どういうことだ?
いつもは部活を終えて帰ってきているはずだ。ハルに何があったのか知らない。
そう思いながら、電話帳を開く。直紀にテレビ電話をかけた。
『あっ、バン!』
「よォ、直紀・・・・・・ハルとケンカでもしたかぁ?」
そう言いながら、直紀をからかって言ってみる。直紀はツッコミを入れるはずもなく、沈痛な表情をして顰めていた。
その様子を見て、何かあったようだと察して問いかけた。
「直紀、急にどうしたんだよ。沈痛な表情して・・・・・・」
『ハルが帰ってないんだ!』
「はぁ・・・・・・メール見たけど、どういうことだよ」
『僕たち、バンの家を訪ねたんだ。その時にバンのお母さんに会って話してたんだけど・・・・・・』
自宅を訪ねてやってきたという直紀の言葉を聞いて間違いないと確信する。
母さんはそんなこと言ってなかったけど・・・・・・ハルの身に何かあったことは確かなようだ。
「それで?」
『それで話していた時、ハルの様子がおかしくなって・・・・・・』
「あん? ハルの様子がおかしくなったァー?」
直紀が言うには、バイトがあるから帰るって言った後に動揺を見せたらしい。
それが収まるはずもなく、不安そうに立ち去りながら走り出してしまったというのだ。
直紀の話を聞く限り、1人で出歩いていることは間違いなかった。
「ったく、あのバカ・・・・・・1人で悩みを抱えてんのか。しょうがないな、俺がハルを探すから寝てろ」
『うん、任せたよ。おやすみ』
テレビ電話を切り、CCMを閉じた。残っていた酒を煽りながら飲んだ。
ハルを探すついでにどこかで目撃した人がいないか聞き出すしかない。
(待てよ、深夜だよな・・・・・・こんな時間に目撃している人なんていないかぁー)
深夜だから、夜中に目撃している人がいない可能性も有り得る。
だったら、帰りにコンビニで缶ビール買ってから探すのもありか。
「バンくん、飲み過ぎはいかんぞ」
「分かってますよー女将さん」
ヒックと呻きながら、席を立つ。ふらつくけど、少しなら大丈夫だ。
レジに行って、会計を済ませた後に居酒屋を出た。近くにコンビニがあったので、缶ビールを買う。
「ありがとうございましたー」
コンビニを出て、ミソラ商店街を歩きながら缶ビールを煽って飲む。
どこかで彷徨いながら歩いているのかもしれない。ハルのことだから、夜に出歩くのが好きなわけではない。
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.102 )
- 日時: 2012/12/17 09:44
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
よく考えたら、彼女は夜道を歩いて彷徨うタイプではない。
(もし、そうだとしても・・・・・・・)
彼女がどこにいるかも分からないままでは、探す余裕すらない。
記憶を探りながら、ハルが行きそうな場所を手当たり次第、捜索するしかないのか。
あるいは、行きそうな場所さえなければ商店街の裏通り・・・・・・少なくとも可能性はある。
「とりあえず、片っ端から探すしかないかぁー」
そう言いながら呟いていたその時、CCMの着信音が鳴った。
すかさず、CCMを開くと母親の真理絵からだった。耳に当てて言う。
「もしもし、母さん?」
『バン、こんな時間まで飲んでたの?』
「飲んでたんだから良いだろォー」
『良くない! すぐに帰りなさい』
「これから帰るけど・・・・・・その前にハルを探すよ」
ヒックと呻きながら、商店街に設置されているベンチに座った。
真理絵は訝しげに首を傾げて驚く。ハルがいないことを知ったのだろう。
『ハルちゃんのことだけど、お母さんが訪ねてきて。帰ってこないけど、どうしたのかしらって・・・・・・・』
「ハルのお母さんが訪ねてきた?」
『ええ、手当たり次第に探しまくったらしいんだけど・・・・・・見つからないって言い出すし』
彼女が行きそうな場所は全てダメだということになる。つまり残されている場所は商店街のどこか。
そこを中心にして探すしかないと思いながら考える。まず、ハルはどこかをほっつき歩いていた。
もし、いないとしてもメインストリートではない場所にいるのかもしれない。
「そっか、見つからないなら良いんだ。後は俺に任せて」
『えっ、バン・・・・・・』
「まぁ、ハルは俺が連れて帰るから。良いよな?」
『うん、お願いね』
そう言って、通話を終えた。さて、その後はどうするか・・・・・・商店街を探すあたり、シーンと静まり返っている。
店は全て閉められているし、中に居るわけがない。ということは、裏通りにいる可能性が高い。
「しょうがねえ、あそこには行きたくないけどよォ・・・・・・」
そう言って、缶ビールを煽って飲み干した。空になったのを確認して、袋に入れる。
その時、コツコツと何か歩く音が聞こえてくる。ベンチの後ろに隠れて伺う。
(ん、あいつは・・・・・・)
1人の女性が向こうから歩いてくる。その女性を見て、どこかで見たような気がした。
居酒屋で行われた、LBXバトル大会の決勝戦で戦った人だ。確か、名前はカレン・キャベルンと言ったか。
(なぜ、こんなところにいるんだ?)
そうだとしても、彼女がここら辺を歩いているということはハルの後を追いかけているのか。
いや、それとも裏通りに向かっているのかもしれない。とりあえず、彼女の後を追いかけることにした。
裏通りに入ると、真っ暗闇になっていて闇を誘っているかのような感じだ。
その後を追いかけながら、慎重に歩いていく。この先に何があるか分からない。
気を引き締めて捜索しながら、ハルを探すことにする。
(ここにいるのなら、彼女は1人で佇んでいるのかも)
そういった確信はないが、カレンの後を追いかけつつも慎重に推理した。
まず、25年前の惨劇・・・・・・父親が抹殺された挙句の果てに爆破されてしまった。
犯人を追いかけて殺そうとするつもりでいたのだろう。
(父親が残した1つの手掛かり、確固たる証拠は1つ・・・・・・)
連続爆弾事件との関連も気になるけれど、少しだけ分かってきた。
5年前の行方不明事件もカレンがやった可能性が高まる。つまり、早間綺羅はカレンによって催眠をかけられているということだ。
(早間綺羅、リンの知り合いか何か・・・・・・)
よく分からないが、探すに越したことはない。
今はハルを見つけることが先決だ。そう思いながら、慎重に後を追いかける。
やっとの思いで辿りついたのは、古ぼけているビルの前だった。
(あれは・・・・・・)
見覚えのある女性・・・・・・幼馴染の人見晴香だった。
彼女を見つけたかと思えば、あのカレンがいた。どうやら、ハルの後を追いかけてきたようだ。
(ハル・・・・・・・)
ふと、耳に聞き覚えのある声が入ってきて様子を伺う。
ハルとカレンは対峙しながら、お互いに睨み合っている。
彼女が狙う目的は分からなかったが、ハルの後を追ってきたのだと想像できる。
しかし、目の前に彼女がいるということは何らかの理由があるはず。
「あなたは・・・・・・居酒屋で行われたLBXバトル大会の決勝戦でバンと戦っていた人ですよね?」
「そうよ。私はカレン・キャベルン、お見知りおきを」
カレンが自己紹介しながら、礼儀正しく言う。つまり、ハルに用事があってきたのだろう。
でも、カレンの異名は【殺しのヴィーナス】って言ってたような気がする。
「だったら、私のことを知ってるのはなぜ?」
「山野バンの幼馴染でしょ?」
「なっ、何で分かった?」
こいつ、俺の幼馴染だと知っている・・・・・・カレンはある程度、情報を把握している可能性が高い。
(これはいったい・・・・・・どういうことだ?)
カレンが何をしようとしているのか、想像がつかない。
あまりにも面食らったけど、彼女は何か悪いことをしていたとか聞いた記憶があったのを思い出す。
警視庁で直井さんや由美さんから聞いた話を思い出して考える。
25年前の事件に関係していることが分かるので、ハルも把握していた。
(25年前の惨劇が関係していると言ってたな・・・・・・)
25年前の惨劇というのは、イタリアのミラノで起きた事件。
イタリアのマフィアが組織として動いている場所でカレンの父親が殺されて亡くなった。
その出来事をきっかけに、父親を殺した人物を追っているという話が出ていたらしい。
(殺した犯人が厄介だとか聞いたな・・・・・・)
殺した犯人がちょっと厄介なのは分かるけれど、いったい何が起きたのか。
由美さんの話によると、犯人は爆弾を仕掛けるといったものに関して強いらしい。
つまり、犯人は爆弾を仕掛けることしか考えていないという人物だということが判明した。
「もしかして、カレンは25年前の惨劇で殺された父親の仇を取りたいんでしょ?」
「うるさいわね! 小娘、承知しないわ!!」
カレンは声を荒げて言う。いきなりハルを睨みつけておいてどうするつもりだ。
ハルはファイティングポーズを構えて、相手を睨みつけながら問うた。
「そもそも、私を狙うのはどうして?」
「山野バンの幼馴染だということが気に入らないし、目障りなんだよ」
「目障りねぇ・・・・・・よく言ってくれるじゃん、あんたなんかに命は渡さない!!」
そうだ、油断しない方が良い。カレンに殺されるよりはまだマシだ。
だけど、逃げ道が塞がれてて追い詰められる状況になっている。どうしたらいいのか悩んでいた。
(くっ、どうやって逃げ切ろう)
相手はヴィーナス・・・・・・・厄介な人と出くわしちゃったから逃げ切るにしても無理だ。
どうしようかと思いながら、目の前にいるカレンを睨みつけた。
「山野バンの居場所を教えてもらおうか!」
カレンの目的が何となく分かった。ハルの後を追いかけていたのは、俺の居場所を聞き出すためだった。
実際に知らないって言ったら殺されるかもしれない。このままだとハルが危ない!
とりあえず、死を覚悟するしかなかった。俺が助けに来るとは思ってないのか。
「知らないよ!」
「フン、本当に知らないみたいだね。なら、こうしてやるか」
カレンはポケットからナイフを取り出した。それを見た瞬間、ヤバいと悟った。
しかし、その時はもう既に遅し---------------------------
「これで死ねェェェ--------------------!」
ナイフを持ったまま、カレンがハルに突っ込んで襲い掛かってきた。
同時に俺は缶ビールを放りだして、空中に上げる。それを見計らった上で右足を振り上げて蹴った。
「これでくらえ!」
右手で持っていたナイフを弾いた。カレンはその場に蹲って、顔を顰めていた。
やっとの思いでハルを守りきったというわけだ。
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ハルと失われた過去(改) ( No.103 )
- 日時: 2012/12/17 09:46
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
まぁ、ハルを助け出せたから良かったと思っている。
「・・・・・・というわけ。無事でよかったよ」
「バン、カレンだってよく分かったね」
「んー何となくだけどね」
酒を煽りながら、ゆっくり飲んだ。このままだと朝まで飲むことになりそうだ。
ハルも流石に暇じゃないんだよな、たまに朝まで飲んで帰ることもありか。
「バン、飲み過ぎだよ。もう深夜2時よ」
「もうちょっと居させてくれねぇ・・・・・・?」
トロンとした目でハルを見て言う。飲み過ぎてるのはいつものことだ。
飲んでから帰るつもりでいたし、朝まで留まるわけにはいかない。
「しょうがないわね、まったく・・・・・・」
「もう少し飲んだら帰ろうぜ」
「ふぅ・・・少しだけなら付き合うよ」
ハルは顔を顰めながら、溜息をつく。
どれだけ飲んだんだろう、もう1杯くらい飲むことにした。
「おーい、生ビールください」
「あら、まだ飲むの?」
「はい、あと1杯で終わらせますから〜」
女将さんと俺のやり取りを見ていたハルは思わず呆れ、右手で顔を覆う。
「はぁ・・・・・・」
「ビールだけ飲んで帰るから」
「飲んだら寝ないでよ」
どれだけ飲んでいるんだという感じで呆れながら見る。
ハルの訝しげな顔を見て、首を傾げた。ちまちま飲んでれば良いだけの話。
ビールの入ったジョッキを煽りながら、ゴクゴク飲み干す。そこで意識が途切れた。
午前4時ちょうど、カウンターに突っ伏して寝ていた俺の肩をユサユサと揺り起こす。
「バン、起きて」
「んぅ・・・・・・もうちょっとぉ・・・・・・」
声を出して言うと、肩を強く揺り起こされたのと同時に声が聞こえた。
「もうちょっとじゃないわ! 午前4時だよ」
眠そうに身じろぎながら、上半身を起こす。寝惚け眼で隣の女性を見る。
ボンヤリとした視界に顔を覗き込んでいるハルの姿が映った。
「おはよ・・・・・・」
「今頃になって、それ言う?」
「眠いんだよ・・・・・・寝かしてくれねぇ?」
「バカなこと言ってないで、さっさと帰るよ!」
ハルに引っ張られて、一緒に居酒屋を出た。眠そうに欠伸しながら、帰路についた。
自宅に着いて帰ると、玄関のドアが開いていた。
「ただいまぁー」
フラフラと入ってきた俺は靴を脱いで上がる。その時、聞き覚えのある声が聞こえた。
「お帰り。待ってたわよ、バン・・・・・・」
「か、母さん・・・・・・」
目の前に現れた母親の真理絵を見て驚く。いつの間にいたのかと思ってびっくりした。
壁に背中を預けて座り込んだ。そんな俺を見て、溜息をつく。
「バン、朝まで飲んで帰ってくるなんて・・・・・・」
「ハルを見つけたから良いだろォー」
「もう1回飲んでから帰るつもりでいたのね?」
母さんは俺の視線に合わせてしゃがみ込む。気づけば飲んで帰るのが日常になっていた。
目が据わっている俺の頬をギュッと抓って言う。
「どれだけ飲んだの、このバカ!」
「いててて・・・・・・飲み過ぎたんだから良いだろ。説教は後で聞くー」
そう言って立ち上がり、フラフラと居間に向かった。
居間のソファに寝転がって、トロンとした目つきで母さんを見る。
「説教してると寝るから困るのよね」
「俺がぁ?」
「うん、今回は免じて許すわ。ただし、次からはないと思ってね!」
目をウインクしながら苦笑する母さん。いつもなら説教を受けてるはずだったのに、何でと思うばかりだ。
まぁ、ハルを見つけたから良かった。その思いを刻みながら、襲ってきた睡魔に目を閉じた。
意識がまどろんでくる中、深い眠りに落ちたのだった。
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