複雑・ファジー小説
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- Quiet Down!!
- 日時: 2011/06/25 15:16
- 名前: 水瀬 うらら (ID: 5iKNjYYF)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel6/index.cgi?mode=form
皆さん、こんにちは。私、水瀬うらら(みなせうらら)と申します。
本日から不定期に小説を書かせて頂こうと思います。
この物語を書くきっかけになったのは、ずばり、小説を書くことを趣味の一環としていた私に、友人がリクエストをしてくれたからです。
いつかこの小説が、彼女に届く日が来ることを願います。
また、読者様からの感想やアドバイスなど、心よりお待ちにしております!
はちゃめちゃだったり、ぶっとんだ面も多々あるかと存じますが、
何卒、宜しくお願い致します!
- Re: Quiet Down!! ( No.55 )
- 日時: 2011/07/15 20:09
- 名前: 龍宮ココロ (ID: 6xS.mLQu)
- 参照: http://yaplog.jp/yukimura1827/
久々にお邪魔します。
どうも、最近忙しくて来なかった馬鹿野郎の龍宮ココロです。(苦笑)
おぉ、話がまた進んでいますね。
本当にうららさんの文才が羨ましいです…。
日々頑張らなければ !
ではでは、またコメントしに来ますね。
- Quiet Down!! お返事を書きました!→龍宮ココロ様 ( No.56 )
- 日時: 2011/07/15 20:18
- 名前: 水瀬 うらら (ID: JNIclIHJ)
こんにちは!龍宮ココロ様!
いえいえ、どうぞ、お仕事の方を優先なさってください!
有り難うございます!
はい!いつでも気軽にいらして下さい!
その時は、是非、No.7の人気投票に参加して下さると、嬉しいです。(笑)
- 第十一話『外見だけで判断しては、いけない』 ( No.57 )
- 日時: 2011/07/15 21:56
- 名前: 水瀬 うらら (ID: JNIclIHJ)
「何で、アルちゃんは、ここにいたんだろう!もしや、オレのた」
「黙れ、この変態が」
霧島さんは蓮を一瞥する。その光景を見て、水野さんは楽しそうに口笛を吹いた。
そして、語り出す。
水野さんの話によると、或さん達が来たのは、上級学校訪問に向けての下見なのだそうだ。……正直、この曲者学校が『上級』という名に相応しいとは、到底、思えない。
そう率直に伝えたら、水野さんは「あたしも、そう思う」と苦笑を漏らした。
「……あのじいさんの仕業だったりしてな?」
「おっ、当ったり!宮城!」
「みっちょん、オレ、ボケようとしたんだけど」
気まずそうな顔の蓮。ボケ役というものは、色々、大変なんだろうな。
「実はね、或達、あの校長の『お気に入り』らしいんだよ」
「え?」
俺は首を傾げた。お気に入り……?
「校長は或達を、来年の新入生として迎えるべく、今、猛アピールを仕掛けてるのさ」
「もう来年のことを、考えてるんですか!」
思わず叫んでしまった。何なんだよ!あの校長先生は!
春なんですけど?入学式、直後なんですけど?
どうやら、校長先生の辞書の中には、『時間』という概念はないらしい。
「篠原君。校長先生は、凄い策略家なんですね!」
霧島さん、校長室に向かって、尊敬の目を向けるのは、きっと勘違いか何かだと思います。
「ちなみに、或は双子の妹で、兄は廻」
「廻君。オレは心底、君のことが羨ましくて仕方がない!」
「蓮、警察呼ぶぞ」
「すいません。オレが悪かったです」
謝るのなら、最初から危ない発言はよしてくれ。俺は肩を竦めた。
ていうか、廻君が兄だったのか。てっきり、或さんが姉だと……。人は見かけにはよらないのだと、改めて実感した。
同時に、あることを思い出す。
……今度、或さんに会ったら、謝らないと……。
謝って許されることではないような気もしたが、俺はそう心に決めた。
- Re: Quiet Down!! ( No.58 )
- 日時: 2011/07/17 16:52
- 名前: 雅 ◆xi9CqIOvBg (ID: hVBIzJAn)
- 参照: 旧名:nataです。雅と書いてミヤビだよ〜´・ω)b
更新されてた・・・!
陰ながら応援!((え
- 第十二話『何故、こんなことになった』 ( No.59 )
- 日時: 2011/08/19 12:57
- 名前: 水瀬 うらら (ID: JNIclIHJ)
「篠原くーん」
「はい」
「君は凄い神経の持ち主ですねぇー」
「はい」
「グラウンド二十周してきなさい」
「……はい?」
俺は今、走っている。風が少し肌寒く感じるのは、気のせいだろうか。息は乱れ、足は若干、痙攣していた。
……何故、こんなことになったのだろう?
「シノ、お前、なーに走らされてんだ?」
正門の前まで来ると、ふいに声をかけられた。虚ろな目で、対象を確認する。そこには、案の定、頭の上で腕を組み、目を丸くさせている、体育着姿の蓮がいた。
「……ぜぇぜぇ……別に……ふぅ」
思わず立ち止り、膝に手を当てた。あぁ、喉が。渇……いた…………。
蓮に水を求めたが、返ってくるのは、首を横に振る動作だけである。
「一緒に走ってやろうか?」
「……断る」
「オレだってゴメンだね」
一瞬、ぶん殴ろうかと思った。完全に他人事と決め込んで、明日の空を見つめようとしている姿は、心底、腹が立つ。
「にしてもさぁ、白井ってば、さらっと鬼のようなこと言ったな」
体育の時間をよけいに退屈させるなよな、と蓮は空を仰いだ。
否定は、出来ない。
ちなみに、白井先生というのは、俺のクラスの担任である。
以前、俺が霧島さんと握手をした際に、思いっきりぶっ倒れた彼女を、急遽、保健室まで運んでもらったことがある。
二十代後半の白井先生は、癖毛を持ち合わせた、比較的、マイペースな人である。
トレードマークは、よっれよれの灰色のスーツ。校庭でも普通に着用しているから、物月学園の七不思議に認定されているらしい。俺としては、訳が分からないが。
「篠原くーん。もう十周したいんですかぁー?」
のほほんとした声が、拡声器を通して、遠くから聞こえてきた。
「いえ!絶対したくありません!今、走り出そうとしていたところです!」
今、俺の目はきっと、血走っているのだろうな。
「ったく、お前って、奴はさぁ、体力ないわけ?」
「五月蠅い!体力なんてなくとも、世の中、生きていけるんだ!」
「うわっ、開き直ったよ。コイツ」
蓮は見るからに嫌そうな顔をした。
「……楓、見てたんだ」
「楓?」
あっけらかんと聞き返される。
「そう、楓」
授業を受けているときに目に入ったんだ、と息も絶え絶えに説明した。
「あー楓。っていえば、草太が好きな木だったなー懐かしいぜ、ほんとに」
蓮はいつになく優しい声で呟いた。
……そう、草太は楓が好きだった。秋じゃなくても、イメージが確立しているから、といつも嬉しそうに口ずさんでいた。俺には、理由が上手く理解出来なかったが。
「……俺は……」
草太の顔が鮮明に映し出されると、頭痛がした。
意識が遠のいていく。
…………頭の中で響く、懐かしくも寂しい声を聴きながら。
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