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提督「艦娘達との日常」【艦これSS】
日時: 2018/07/26 17:13
名前: エボルト (ID: x40/.lqv)

某年某月某日。
『今日の日記は特に何も書くことはないのだが……些か困っている。
というのも、こうして何もない日常にありがたみを感じるのもまた人の性なのだが、むしろ自分は非日常の権化のような存在に囲まれ生活している。こんなにのほほんとしていていいのだろうか。
深海との戦いも終わりは見えないが、少し艦娘との暮らしにも目を向けていきたいと思う。』

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Re: 提督「艦娘達との日常」【艦これSS】 ( No.129 )
日時: 2019/01/05 18:02
名前: エボルト (ID: s9PJfNZh)

【無為、に見えるようで】

提督「さてまあ、正月も終わって無為な日々を……」
大淀「いえいえ仕事ありますよ」
提督「ですよね」
大淀「年末でしたから本営も融通利かせましたけど、大規模作戦の報告書もいい加減書かないと不味いですし」
大淀「私が書いたのはあくまで作戦の顛末を記したものなので、最後は提督に書いてもらいませんと」
提督「分かってるよ。手間かけさせたな」
大淀「いえ。あの時は提督も動けませんでしたし」
提督「まあ、報告書は今日中には上げるよ」
大淀「よろしくお願いします」

————

雷「あら? 司令官お正月から働いてるの? 無理しちゃダメよ!」
提督「正月終わったけどな」
電「書類が沢山あるのです……」
響「何か手伝えること、無いのかい?」
提督「うーん……そうだな、今は大淀もどっかに取られてるし……」
提督「じゃあ一人前のレディーに頼みごとだ」
暁「ぴっ!?」
提督「お茶を」
暁「わ、分かったわ!」

————

大淀「お疲れ様です……」ガチャ
大淀「……まさかここまで終わらせるとは思ってもみませんでしたよ」
提督「まあ、サボった分はどこかで消化しなくちゃな」
大淀「サボった訳ではありませんが……いい心がけですね。尊敬します」
提督「尊敬されるような人間じゃないさ」
大淀「正月だらけ過ぎる人なんて無数にいますよ」
提督「なるほど。そう考えると気が楽だ」
提督「あっとそうだ。大淀、六駆の皆にこれを」ピラッ
大淀「……間宮券ですか。手伝ってもらったんですね」
提督「私そびれちまったからな。よろしく頼む」
大淀「きっと喜びますよ」

————

Re: 提督「艦娘達との日常」【艦これSS】 ( No.130 )
日時: 2019/01/10 23:24
名前: エボルト (ID: s9PJfNZh)

【深海ノ憂鬱】

戦艦棲姫「ハァ……」
飛行場姫「何? 溜メ息ナンカツイテ」
戦艦棲姫「イヤネェ……私達コノママプロレスシテテイイノカシラ、ッテ」
飛行場姫「プロレスッテ……マア貴女ガ本気ジャナイコトハ知ッテルケド……」
戦艦棲姫「コノ前ノレ級ノ時ハアノ娘ノ独断ダッタシ……余計ナコトシテクレチャッテ」
港湾棲姫「アラ、貴女ノ指示ジャナカッタノネ」
飛行場姫「……イツカライタノヨ貴女。デモ、ソレハ私モ気ニナル」
戦艦棲姫「ダッテ……」

————

戦艦棲姫「クリスマスノ準備ハ進ンデルカシラ?」
空母棲姫「チョット、ソレドコロジャナイケド」
戦艦棲姫「エ?」
空母棲姫「レ級ダヨ。アノ問題児、トウトウオッ始メタンダカラ。止メナクテイイノ?」
戦艦棲姫「嘘ッ!?」

————

戦艦棲姫「ッテ感ジデ」
飛行場姫「何デ止メナカッタノヨ」
戦艦棲姫「艦娘ニ友好的ニ振ル舞ウト色々不味イジャナイ」
港湾棲姫「一理アルワネ。マア彼女達モ勝ッタシ結果オーライデショ」
港湾棲姫「アノ娘、ホッポノ教育ニモ悪カッタシ……」ボソッ
飛行場姫「何カ言ッタ?」
港湾棲姫「イイエ?」
戦艦棲姫「今年ハドンナ風ニ行キマショウカ……」ブツブツ
飛行場姫「……一応司令官格ナンダシ、シッカリシテホシイトコデハアルワネ」
港湾棲姫「エエ、ソウネ……」

————

Re: 提督「艦娘達との日常」【艦これSS】 ( No.131 )
日時: 2019/01/12 05:42
名前: エボルト (ID: s9PJfNZh)

【組み手】

長門「艦娘の格闘についてなんだが」
提督「どうしたいきなり」
長門「私のように戦闘の中で白兵戦に持ち込むこともあるきもしれないという話だ。レ級の時はやらなかったが、普通の相手なら状況によっては仕掛ける必要性が出てくる」
提督「まあ、そうだな」
長門「しかし誰もが格闘を得手としている訳では無い。そこで、一部の格闘の才がある艦娘を徹底的に伸ばすというのはどうだ」
提督「……どうやって?」
長門「もちろん、提督と組み手だ」

————

長門「ふっ、以前の雪辱を果たす時だな」
武蔵「私はお前のような不覚は取らんよ。相棒が相手だろうが全力だぜ」
霧島「私、場違いじゃない……?」
川内「こんなこといいからさー、夜戦しない?」
神通「その、ここはしっかりと取り組んだ方が」
あきつ丸「提督殿とはまた手合わせしたいと思っていたのであります」
摩耶「何基準の人選だよ、これ?」
綾波「格闘……らしいですね」
夕立「新鮮で楽しそうっぽい!」
鳥海「あの、何で私まで?」
提督「知らん。長門に聞け」
長門「何だっていいだろう、気にするな」
提督「投げんな」
提督「……で、組み手ってことは、全員俺が相手するってことか? 骨が折れるな」
長門「手加減は無用だぞ。先程人選に疑問を呈されたが、柔な者を選んだ覚えはないのでな」
提督「そっか……じゃ、期待してるよ」コキッコキッ

————

長門「それでは……始めッ!!」

鳥海「ふっ!」ビュン
提督(初手鳥海だと? あんなこと言ってた割には随分やる気だな)
提督「いいローキックだな。かわされた後のことも考えておけよ」ゴスッ
鳥海「ふ、ぐっ……摩耶!」
摩耶「おうよ!」
提督(鳥海は囮か……考えたな。しかし鳥海はもう蹲ってるんだから俺の意識は完全に摩耶に向けられる。ちと遅かったな)
提督「囮作戦は打ち合わせしてからにしろよ」グイッ
摩耶「合気道かよっ!?」ドサッ
提督(さて次はどいつだ……? !? 殺気!)
提督「うおっ!?」サッ
あきつ丸「流石提督殿。このあきつ丸の上段蹴りを避けるでありますか」
提督(殺しに来てたなこいつ……上手く立ち回って速攻で仕留めて……ん?)
鳥海「離さない……から……」ガシッ
提督「ゾンビかよ!? 足掴むな……!」
あきつ丸「隙ありっ!」ブオッ
提督「あべしっ!」ゴキャッ
提督(痛てえ……頭砕け散ったかと思ったぞ)
提督(ん、この気配は……後ろに誰かいるな)
提督「おらっ!」ガシッ
あきつ丸「の、喉輪!?」
提督「後ろに……投げ飛ばす!」
川内「ぎゃあああああ!?」
提督「川内かよ……サヨナラ!」

————

提督(倒したのは鳥海、摩耶、あきつ丸、川内……まだ少ないな)
神通「こうしてお手合わせできる日が来るとは思いませんでした。提督」
提督「目が怖いぞ」
神通「ええ、よく言われます」
提督(挑発だな……背後に二人感じる。神通のことだから綾波と夕立か?)
スッ……
提督(後ろから首絞め!? 不味い!)グルン
綾波「きゃんっ!?」ドキャッ
提督「思いっきり入ったな、肘……」
夕立「ぽいぽーい!」ガバッ
提督(夕立!? 忘れてた!)
提督(馬乗り……これまた不味いな)
夕立「ねえ提督さん、あんまりこういうことはしたくないんだけど……」
夕立「今なら提督さんの体、よりどりみどりっぽい」ギラッ
提督(歯ぁ光らせんなよ……怖いから。噛まれたら痛そうだ)
提督「口は押さえといてやるよ」ムンズ
夕立「!? むーっ! んんーっ!」
提督「神通! プレゼントだ!」ブンッ
神通「随分と大きいプレゼントですね」サッ
夕立「避けないで欲しいっぽいー!」ガッシャアアン

————

提督(神通も怖いが……控えてる戦艦3人が恐ろしい)
提督(どうしたもんか……)
神通「来ないのならば、こちらから行きます」ヒュッ
提督「おっと」サッ
提督「綺麗な格闘だな。まるでお手本だ」ヒュンパシ
神通「これくらいはできませんと」ヒュンパシ
提督「だがな、お手本は見切りやすい」ガシッ
神通「投げ!? ……きゃああ!」バシィッ
提督「ふぅ……さて、後はお前らだ」
長門「このくらいは想定内さ」
武蔵「ふふ、胸が躍る」
霧島「本気でいいですよね……?」
提督「まとめてかかってこい!」

————

提督「痛つつ……」ゴキゴキ
大淀「お疲れ様でした」
提督「全く……あいつら怖すぎだよ。長門と武蔵はともかく、霧島なんか本気で殴りかかって来るんだから」
大淀「それでも見事でしたよ。初手の見切りといい、綾波さんに入れた肘といい、3人の相手といい……冴えてました」
提督「他の奴らはともかく綾波は反射的に入れちまったからな……後で謝んなきゃ」
大淀「投げつけた夕立さんとかはノーカンなんですね……」

————

Re: 提督「艦娘達との日常」【艦これSS】 ( No.132 )
日時: 2019/01/16 19:41
名前: エボルト (ID: s9PJfNZh)

【馬鹿は】

不知火「失礼します司令」ガチャ
提督「おっ、どうしたぬいぬい」
不知火「だからぬいぬいは……いや、もういいです……」
不知火「舞風が外で遊んでいるので報告までに」
提督「おおう、このクソ寒い中でか……」
不知火「しかも半袖で」
提督「ゑ?」
不知火「半袖で」
提督「いやそれは分かったから。え? マジで?」
不知火「マジです」
提督「そっかぁ……風邪でも引かないといいんだが」
不知火「黒潮曰く、『馬鹿は風邪を引かない』ので問題ないとのことです」
提督「はあ……しゃーないな」バサッ
不知火「司令? コートを着て何処へ?」
提督「舞風んとこだ。気が向いた」
不知火「でっ、では不知火もお供します」アセアセ

————

舞風「♪〜♪〜」
提督「おーい、舞風ー」ザクッザクッ
舞風「あっ、提督だ! 不知火もどうしたの?」
不知火「どうしたって、あなたを連れ戻しに来たに決まってます」
舞風「ええー、何で? こんなに楽しいじゃん! 雪だよ雪!」
不知火「寒いじゃないですか。風邪を引きますよ」
舞風「大丈夫大丈夫! 動いてればチャラだから!」
提督「こういうのは案外、本当に風邪引かないんだよな……にしても、耳真っ赤だぞ」
不知火「そら見なさい。部屋で暖まりますよ」グイグイ
舞風「やーだー!」ジタバタ
不知火「子供ですかあなたは……」
提督「おい不知火……」ゴニョゴニョ
不知火「あぁ、なるほど……いいですね」
舞風「二人してどうしたのさ? 一緒に踊ろ?」
不知火「しかし奇数では一人余りますね。陽炎でも呼びましょうか」
舞風「ええ!? ま、まさか不知火……」
不知火「ふふ」ニヤッ
舞風「うう、しょうがない……帰るよ……」

————

舞風「はーあったかーい」ポカポカ
提督「別に執務室じゃなくても暖かいだろ」
舞風「いやー何となく」
提督「……何だろうな、こういう風にフィーリングで動けるのも、少し羨ましいな」ボソッ
舞風「ん? 何か言った?」
提督「いいや何も。それよりそろそろ飯だぞ。食いに行くか?」
舞風「本当!? 行く!」

————

Re: 提督「艦娘達との日常」【艦これSS】 ( No.133 )
日時: 2019/01/20 22:48
名前: エボルト (ID: s9PJfNZh)

【福艦】

提督「なあ雪風、福男って知ってるか?」
雪風「知りません!」
提督「沢山の人が競争して、最初にゴールした人がその年一番運のある人……って祭りだ」
雪風「それはすごいです!」
提督「ただなあ……福男は軒並みその年は不運に見舞われているという話も聞くがな」
雪風「可哀想ですね!」
提督「お前が言うと嫌味にしか聞こえんな」

————

雪風「今日のお昼ご飯は何でしょうか?」
提督「何だろうな、食堂でのお楽しみだな」
電「危ないのですーっ!」ダダダ
提督「電!? また衝突か! 雪風避け……」
雪風「なのでずっ!?」ゴキャッ
提督「!? 何故か飛んできたキツツキが電に体当たりして軌道を逸らしただと!?」
時雨「状況説明お疲れ様……」タメイキ
提督「おお時雨……『運』ってさ、『運命力』の略だったりしない?」
時雨「榛名さんにでも聞いたら?」
提督「そうするわ……これが雪風の運が引き起こしたものとすると、時雨の周りでも似たようなことが?」
時雨「雪風ほど極端じゃないよ。むしろ扶桑と山城で相殺されてる気すらするよ」
時雨「でも、実感する機会は多いかな。ほら、うちにも衝突癖のある最上いるし、おみくじは大吉か中吉くらいしか出ないし、遭遇した敵がたまたま体調悪かったりとか」
提督「雪風の凄まじさが窺い知れるな……え、深海棲艦って体調崩したりすんの?」
時雨「知らないよそんなの。ほら雪風、ご飯食べに行こ」
雪風「しれぇ! 早く行きましょう!」
提督「電は放置か……」

————


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