ダーク・ファンタジー小説

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スキルワールド
日時: 2019/02/24 17:59
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2a/index.cgi?mode=view&no=1029

 どうも、マシュ&マロです

 この小説は『スキル』と呼ばれる能力を持つ者が存在する世界を題材にしたファンタジー作品です。
{自分の文才はかなり低いですが、諦めずに書こうと思っています}



※注意書き※

・オリキャラの募集はリクエスト掲示板でやっています。

・小説への意見や指摘は、リクエスト掲示板にあるスレットへお願いします

・作者は投稿が遅かったりしますので、ご了承下さい

・スキルワールドの説明などはリクエスト掲示板にありますので興味のある方はお読み下さい


それでは小説スタートッ!!



 第一幕『黒奈友間という少年』
 >>64


 第二幕『一人の裏切り者』
 (前半)>>102

Re: スキルワールド ( No.136 )
日時: 2019/08/24 22:17
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 場所は変わりボスとシロによる戦闘区域と成り果てているヘリの格納庫、すると先程まで殺気めいていたシロの動きが止まり何かを呟いた。


 「行ってしまわれた....か..」


 「んっ?、何の話だ?」


 「悪いが金森、お前に言うつもりはない」


 そう言うとシロは構えていた両手を下ろして戦闘を中断する。すると徐々に渦巻いていたオーラが消えていき、その様子を見ていたボスは怪我を負っている右腕を庇うような形で床に片膝をつく。


 「はぁ、はぁ、はぁ......何にせよ、少しやり過ぎだぞシロ」


 ボスはそう言ってシロによって荒れに荒されてしまった格納庫を見回す、そしてボスは頭の中で修復にかかる費用を計算してみて思わず苦笑してしまった。


 「これは少し今季が厳しくなりそうだな......」


 「ところで金森、折れた腕は大丈夫そうか?」


 「大丈夫ではないが、美香に頼んで治してもらう事にするよ」


 「そういう事なら、私が背負って運んでやろうか?」


 「いや、自分の足で行くことにするよ。流石に昔のように背負われるのは少し恥ずかしい気もするしな」


 そう言って立ち上がったボス、すると直後に瞬間移動でもしたのか焦り気味の美香と沖田が現れボスの元へと歩み寄ってきたかと思うとこんな事を口早に告げてくる。


 「友間が拐われた!、それにジャッキー達も一緒にッ!」


 「・・・・・・犯人の名前か特徴は分かるか?」


 「スカルなんとかって言ってたわ。ところでその腕って折れてるのよね?」


 「話は全部分かった...。また面倒な奴が出てきたものだな」


 「何か知っているのか金森?」


 ボスの言葉が気にかかりそう問いかけてみる沖田、するとその問いに答えるようにボスはこんなを話し始める。


 「俺がストラングに来た頃には既にいた奴なんだが、住んでいる場所が基地内に空けた亜空間らしく俺もよくは知らない。だが一つ言えるとしたら亜空間に潜った状態の奴を追跡するのは至難の業だという事だけだな」


 「だから私のスキルでも見つけられないわけね、だって全然ジャッキー達の反応が無いもの。これからどうするつもりなの金森?」


 「仕方がない.....『彼ら』にジャッキー達の捜索を任せるしかないな」


 「その“彼ら”って?、私の知ってる人達かしら?」


 「いや、彼らというのは・・・・・・」


 “傭兵だ.....”

Re: スキルワールド ( No.137 )
日時: 2019/08/28 23:43
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 「俺は天羅てんら、傭兵団の頭領だ。それと仲間からは師匠だったり先生と呼ばれてる」


 そう言ったのは一人の男であった。後ろの複数の少年少女を合わせて5人が今回呼んだ傭兵という事らしい。


 「お越し頂きありがたく思っています。そして天羅さん、今回の件ですが・・・・・・」


 そうボスが本題に移ろうとした時だった、天羅が手でボスの話を遮るとこんな事を言ってきた。


 「ちょっと旦那!、仲間の紹介ぐらいさせてくれよ」


 「おっと、俺とした事が早くも失礼をすまない」


 「いえいえ気にせず旦那。そして順に桜木・ミクル・イクサ・ゼロ、少数ですが腕に覚えのある奴らばかりです」


 そう天羅が言い終わると寡黙そうな少年がボスに向けて軽く挨拶をする。


 「どうも桜木です・・・・・・」


 次に名乗り出たのはミクルと呼ばれた少女、気が強いとまではいかないが物怖じしない度量を持っていそうな雰囲気をしている。


 「改めてミクルと言います!、えーと確か周りの人からはボスと呼ばれていましたよね?」


 そんなミクルの質問にボスは微笑んで対応していると、次に好戦的というか一種の病気とも言える戦意を見せる少年が名乗りをあげた。


 「俺、イクサっていうんだけど、あんたボスだっけ? 俺には分かるぜ、あんたから嫌でも漏れ出てくる強者の臭いがな。後で俺に面貸してくれねぇかな?」


 「それは遠慮しておくよイクサ君、君のためにもね」


 「ははは!、言ってくれるじゃねえんかよボスとやら」


 イクサはそう机に片足を置きつつ言ってボスを挑発する....が、しかしボスは微笑むばかりで挑発に乗る気配は全くなかった。


 「チッ!、ノリの悪い奴だな」


 そう悪態をついたイクサは軽くボスに飛びかかるような仕草を見せたが天羅はそれを頭にチョップを加えて制止する。そして最後に自己紹介するのはゼロという無口そうな少年であり、冷静な目付きでボスを見つめている。


 「俺は....ゼロ、特に言うことはない・・・・・・」


 「という訳で旦那、今回の料金については状況によって追加料金かかかりますがよろしくて?」


 「あぁ、問題ない.....と言っても今季が結構厳しいため自腹を切るしかなさそうだがな」


 そう苦笑しつつ言うボス、現状で基地内の人員を割くことはストラングの防衛レベルを落とす事に繋がり余裕はあまりなそうである。


 「それじゃあ旦那、互いに意見が合致したという事で今回の依頼はなんでしょう?」


 「写真は後程に渡させてもらうが、ストラングから脱走した少年少女あわせて4人を連れ戻してほしい。特にとある2人は必ず連れ戻してもらいたい。それと資料は別室でハルカから渡される筈です」


 「それでは皆さん、こちらです」


 そう言って傭兵団の彼らを先導するのは最近影が薄くなっていたボスの秘書ことハルカである。



 ーーバタンっ!



 「・・・・・・・ハァ〜.....、それで今回は何の用なのかな“君”は?」


 不意に溜め息を漏らしたボスは背後にいる何者かに向けてそんな事を呟いた。するとボスの背後で刃物を構えていた青年は意外そうな表情を浮かべながらこんな事を呟いた。


 「あらら、今回は上手くいくと思ってたのにな〜....ボスの暗殺♪」


 「お前のせいで寝息を立てて眠ることさえままならん状況だ、そんな生活を続けていれば人は嫌でも気配を読み取れるようになるものだ」


 そう呟いたボスは青年が振り落とした刃物を自身のスキルでダイヤへと変化させた肩で受け切った。


 「そんな事を言って素直じゃないなぁ、俺がわざわざボスのトレーニング相手になってあげてるじゃないですか〜」


 「だとしたら相当に迷惑なトレーニング相手だな。それに劉師りゅうし、またお前は何故このタイミングに姿を見せたんだ?」


 「おっ! 鋭い。流石は我らがボスだねぇ」


 「ふざけている場合か。お前の本心はそんな生易しい奴じゃないだろ?」


 そうボスに言われた瞬間、今までの劉師の表情が冷め切ったものとなり厳格な物言いで声を発する。


 「本当に“あいつら”に任せていいのか?、何処か世の中を嘗め腐ったような眼で見ていて気に食わねぇ」


 「君の言い分は分かった、それに薄っぺらな建前もね。ここからが本題だが君の本音はどうなんだい?」


 「・・・・・・俺から言わせてみりゃ、基地内に割ける人数がいないというのは嘘だ。逆に充分すぎるぐらいなのにアンタはそれを“故意に”させないようにしてる気がするぜ?」


 「故意.....という表現は当たっているのかもしれんな」


 「それにボス、今のあんたは弱体化しちまってるよ。いつもなら生身で背後からの攻撃も対応できてた奴が今日はスキルを使って防ぎやがった・・・・・、ふざけるなッ!」


 手に持っていたナイフを床へと投げ刺した劉師はそう叫ぶと鼻息を荒らしてボスの背を睨みつける。そしてこんな事を吐き捨てるかのに発した。


 「俺は金剛石のように揺るぐ事のないボスという存在を殺そうと決心したんだ!。今のお前を見てると俺がただ馬鹿を殺そうとしてる惨めな奴になるじゃねぇか!!」


 そうボスへの罵声を浴びせた後、気が済んだのか劉師の姿は忽然と消えてしまう。一人残されてしまったボスは自身の椅子にもたれかかると深い溜め息を漏らしたのであった。








 友間は頬を引っ張られる痛みで目を覚ました、目の前にはジャッキーがおり続けざまに頬をペチペチと叩いてくる。


 「ようやく起きたみたいね、友間」


 「・・・・・・此処って、まさか....」


 「あぁ黒奈、察しの通り俺達はスカルの亜空間の中だ」


 軽く周りを見回してみる友間、するとこちらに微笑んでくるスカルの姿が嫌でも目に入ってくる。


 「久しぶりだね友間くん、かれこれ数ヵ月ぶりかな?。まぁこの空間だと時間の感覚はあてにならないけどね」


 「はい久しぶりですね、スカルさん」


 「ちょっとタンマ、この空間や謎のスカルという人物に関してまだ僕は理解しきれてないんだけど」


 そう左手の人指し指で自身の顔を指し示しながら言うシエル、確かに今更ながら考えてみるとシエル以外の皆はスカルと何度か面識があり遅れてシエルの言った意味を理解する。


 「OKシエルくん、暇潰しがてらに自己紹介でも行っておこうか」


 「暇潰し?、何処かにでも向かっているのかしら?」


 「君の義母の元へさジャッキー、住所なら“彼に”聞いといたから大丈夫だよ」


 そう言うとスカルの真横にポンッと煙が立ち込めて状況を理解出来ずにいる土神の姿が現れる。


 「あれ?、確か今まで監獄に残っていた者はストラング内にある牢屋に入れられてた筈じゃ.....」


 「これで人員は揃った、次に新しく知り合ったシエルと土神に現段階での状況を説明しなきゃだね」

Re: スキルワールド ( No.138 )
日時: 2019/09/02 21:39
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 此処はストラング内に存在する地下牢、そこにはシロが拘束されており手足は美香のスキルが付与されている鎖で縛られている。


 「・・・・・・わざわざ此処まで来るとは、私に何の用だ?」


 「ちょっと熱烈な暗殺者に背中を一押しされてね」


 そう苦笑を見せつつ言ったのは何処かやつれ気味のボスである。そんなボスを見つめていたシロは鎖の音を鳴り響かせながら自身の体を起こすと牢屋の前に現れたボスへと近寄っていく。


 「その様子だと捜索に苦戦しているようだな?」


 「まぁな、それに今はしてやられたとしか言えない状況でな」


 「ところで金森、私の所を訪れてきたのにも何か理由があるのだろ?」


 「・・・・・・本題に入らせてもらうと、お前は友間のいる位置が分かるらしいな?」


 「ほぼ勘に近しいものだが、それに狂いはない」


 「ならば力を貸して欲しい、彼らを保護するためにもな」


 そうボスは言うと直ぐにシロに睨まれこんな事を言われてしまった。


 「今のお前の言葉には迷いしかない!、そんな奴になり下がっていたとはな金森!」


 牢屋越しにそう言い放ったシロ、手足を縛られていようと迫力というものに衰えはない。


 「・・・・・・ハァ〜......、俺もその事については薄々気づいてはいたさ。だが一度でも不安を感じてしまったのだ」


 「ジャッキーの件か?、あの子が暴走の果てに世界を滅ぼすと? 私も昔、自身のスキルの暴走で苦しんでいる男を見たことがある.....だが彼の場合、未来へと希望を残して一生を終える事が出来た。だから焦る必要は何もないはずだ?」


 「焦る必要は何もない....か、ありがたい言葉をもらえたよ」


 そう言い残すと気が済んだのか去って行こうとするボス、すると背後でシロの呼び止める声が聞こえてきた。


 「協力はしない筈では?」


 「それはお前が迷っていたからであってな金森、今のお前になら私の命を預けても良いぐらいだ」


 そうシロは言うと自身を拘束している特別製の鎖をいとも簡単に引き千切る。そして続けざまにこう言った。


 「私と初めて会った時のような良い眼に戻っているな、元主人」


 「あぁシロ、また昔のように力を貸してもらうぞ」

Re: スキルワールド ( No.139 )
日時: 2019/09/10 22:07
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 此処はスカルの亜空間内部、そこには複数の人物がそれぞれ自由な時間を過ごしていたのであった。


 「・・・・・という訳で、改めて君たち二人ともよろしくね」


 全ての説明をし終えたスカル、ここでタイミングを見計らってたジャッキーがスカルへと問いかける。


 「私達って現時点で何処へ連れて行かれてるのかしら?」


 「“アメリカ”だよ、それもそこの首都だ」


 「アメリカっ!?、かなり遠い場所に隠れ家があるのね」


 「たげど遠いぶん、彼女とシセラがいる確率は高そうだよ。ノアが警戒にあたっている影響で玄関とまでは連れて行けないけど、出来るだけ近くに送り届けるよ」


 「ありがとスカル、それと私達って現実ではどのくらい行方不明なのかしら? 感覚的には数時間の気がするけど、この空間だと時間のズレがあるものね」


 「んー、正確かは分からないが数日は経っていると思う。全速力で亜空間を移動しているつもりだけど、やっぱりアメリカは遠いとしか言えないね。だけどあと数分では着くと思うから準備はしておくようにねジャッキー」


 「分かったわ、あなたは無茶はしないようにねスカル」
















 「んっ・・・・・・此処、...何処?」


 シセラはふかふかとしたベッドの上で目を覚ました、すると直ぐ真横で母親の声が聞こえてくる。


 「目覚めたようで嬉しいわシセラ。何か飲み物でも要るかしら?」


 「・・・・・・・・此処は...、何処....ですか」


 「あらあら敬語なんて....、ママは悲しいわ」


 そう言って泣き真似をする母親をよそにシセラはこっそり逃げ出そうとするも手首に鎖がはめられておりベッドから出ることが出来なかった。


 「もう逃がさないわよ。だってシセラは私の“お人形さん”だもの♪」


 「お人形.....ですか?」


 「そう、だからシセラは私の目の前から二度といなくなったりしないわよね〜♪」


 「・・・・・・・ごめん...なさい....」


 ______バチンッ!!


 「ふざけるなっ!!、“あんた”は私のモノなのよッ!!」


 母からの罵声とともに叩かれた頬を擦るシセラ、こんな母の様子に逃げ出したくなる気持ちも分かる気がする。


 「私のなのよッ!!、誰にもあげないわッ!」


 「やめて.....下さい....」


 「はっ!....シセラ大丈夫!?、怪我とかはしてないかしら!?」


 不意に我へと帰った様子の母はシセラを心配する素振りを見せたかと思うと、赤々と腫れてしまっているシセラの片頬を見て泣き出してしまった。


 「ごめんねぇシセラ〜!、全部ママが悪いのよ〜!」


 「大丈夫....ですから、泣かないで・・・・・・」


 もうどちらが母親か分からなりかけている状況ながら泣き崩れている母の頭を優しく撫でてあげるシセラ。そしてあとどれくらいジャッキー達の到着まで掛かるのであろうか?

Re: スキルワールド ( No.140 )
日時: 2019/09/12 19:48
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 シセラは今ベッドに横になっていた、というか手首を鎖で繋がれている状況ではそうするしか道がないだろう。


 「お姉ちゃん......寂しいよぉ...」


 “どんなに恵まれていようとも、自由に勝てるものは他にない...”。そんな言葉を昔の人は呟いてみせたというが、確かにそうなのかもしれない。


 「怖いよ....お姉ちゃん・・・・・・」









 「シセラッ!?」


 突然そう叫んでしまったジャッキー、この事については本人でも訳が分からないままである。


 「おいおいジャッキー、どうしたんだ?」


 「・・・・・・分からないわ.....でも、シセラに呼ばれた気がしたの...」


 そう言うジャッキーの額には冷や汗が見受けられる。そして眉を細めるジャッキーの表情は何処となく不安にうちひしがれた様子である。


 「ねぇ京八、頼みたい事があるの....」


 「何だよジャッキー?、俺に頼みたい事って?」


 不意に少しの間が空いてしまったが、ジャッキーは何かを決意したような眼で京八を見つめ直すとこんな事を呟いてきた。


 「シセラを見つけ出したら直ぐに逃げてほしいの.....」


 「お前はどうするつもりだよ?」


 「私は.....義母と決着をつけに行くわ!、それが私に出来る唯一の解決策だとも思うしね....」


 そうジャッキーから聞かされた瞬間、京八は憤慨した様子でジャッキーへと言葉を投げ掛ける。


 「だったらッ!、自分に出来ることに限界があるなら俺らに頼れよ! そんな限界なんて塗り替えてやるからよ!」


 「頼る....」


 「そうだよ!、だから人間は一人で不可能なら二人でも三人でも人に頼るって方法があるんだよ!!」


 そう叫んだ京八、ジャッキーを説得するつもりで言ったのだが京八とは打って変わってジャッキーはくすりと笑うと京八の額にデコピンを食らわした。


 _____ピシッ!


 「バーカ、この前のあんたとの言い合いでもう自分を犠牲する気はなくなってるわよ」


 「だってよジャッキー。今さっきお前が一人だけで行くって言ってたから?」


 「死ぬ気はないわ。ただ私一人で行かせてほしいの」


 「・・・・・・分かった....、だけど絶対約束だ! 必ず生きて俺達の所へ帰ってこいよ」


 「あんたみたいなバカに言われなくても、その気に決まってるじゃない」


 「あっ!、バカって言う奴がバカなんだぜジャッキー」


 「うるさいバカ!、取り合えずその時になったらシセラの事は任せたわよ」


 「おうよ任せとけ!、お前が話しつけてる間に俺らは速攻で逃げとくからよ」


 そう言って拳を前へと突き出してニカッと笑う京八、その様子に一瞬迷ったジャッキーであったが微笑んでみせると京八の拳に自身の拳を当てたのだった。


 「会話中に悪いけど二人とも、目的地付近には着けたよ」


 そう言ってスカルは外へと通じる穴を形成し、亜空間内にいる全員を外へと誘導している。


 「それじゃ、しくじったら承知しないんだからね京八」


 「分かってるさジャッキー、その時はその時だ!」


 そう言って再び笑顔を見せる京八、それに対して京八の言葉に呆れ気味のジャッキーは少し苦笑を見せつつも空間の外へと足を踏み出した。


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