ダーク・ファンタジー小説

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スキルワールド
日時: 2019/02/24 17:59
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2a/index.cgi?mode=view&no=1029

 どうも、マシュ&マロです

 この小説は『スキル』と呼ばれる能力を持つ者が存在する世界を題材にしたファンタジー作品です。
{自分の文才はかなり低いですが、諦めずに書こうと思っています}



※注意書き※

・オリキャラの募集はリクエスト掲示板でやっています。

・小説への意見や指摘は、リクエスト掲示板にあるスレットへお願いします

・作者は投稿が遅かったりしますので、ご了承下さい

・スキルワールドの説明などはリクエスト掲示板にありますので興味のある方はお読み下さい


それでは小説スタートッ!!



 第一幕『黒奈友間という少年』
 >>64


 第二幕『一人の裏切り者』
 (前半)>>102

Re: スキルワールド ( No.8 )
日時: 2019/09/08 19:18
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 友間がストラングに来てから早3日が過ぎていた。基地内にも数人の知り合いができて母親を殺された悲しみも少なからず薄れている頃だった。


 「ハァー暇だ〜....、いっそ黒奈の部屋でも訪ねてみっか」


 冷え冷えのコーラを片手に持っている京八は暇潰しに友間の所へ訪ねてみる事にしたのだった。


 「おーい黒奈〜、部屋入るぞ〜」


 _____ガチャ


 そう言って部屋に入ると玄関を通ってリビングへと出る。だが友間の姿が見当たらないので辺りを見渡してみた、そしてキッチンに行ってみると友間が火の着火しているコンロに手を伸ばしているところであった。


 「オイ! 待て待て何してるっ!?」


 「えっ! 京八!? うわッ」


 二人とも勢い余って床へと倒れ込んでしまう。しかし京八は即座に立ち上がってコンロの火を消した。


 「何やってんだ?、焼け死にしたいのかよ?」

 「えっ?、え〜とただスキルの実験をしようかと....」


 「はっ? スキルの実験...?」


 「ほら、俺のスキルって物質の性質を取り込める『性質吸収』だろ?。だから“火の性質”でも取り込んどこうかと思って.....」


 「あぁそうだった!、お前のスキルってそんなんだったな」


 そう自身の額をたたいて言った京八、そうこうしてると友間は自分の力で立ち上がり再びコンロの突起を捻って火をつける。


 「い...いちょう気をつけろよ黒奈」


 「ああ、大丈夫だよ」


 そう言って京八の心配する声を跳ね退けると友間はコンロの火に触れる。すると友間の体から炎が吹き出して全身を包み込んでいく。

 だが熱くは無く、何と言うか温かいという感じである。


 「どんどん変身出来んのが増えてんな」


 「まぁ、そう言ってもまだ4つの性質しかないけどね」


 軽く苦笑してみせると友間はスキルを解除して体から炎を消した。

 だがその途端、二人の背後から見知らぬ男の声が聞こえてきた。


 「よぉ、あんた....俺と最悪な時間を過ごさないか?」


 「「んっ!??」」


 咄嗟に二人は後ろを振り向くが、あったのは空間が裂けたような真っ暗闇の穴であった。


 「おい黒奈、何だよコレ...」


 「いや、俺に聞かれても....?」


 二人がそんな感じで話していると一瞬の沈黙の後、二人の体は謎の引力に引き込まれるかのように謎の穴へと吸い込まれて行ってしまった。

Re: スキルワールド ( No.9 )
日時: 2019/09/08 19:33
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 京八と友間の二人は大回転しながら何も無い真っ暗な空間へと放り出された。


 「あ〜〜目が回るぜ〜。黒奈は大丈夫か〜?」


 「お、俺もちょっと気分が....ウッ!」


 「.......ようこそ、俺の世界へ...」


 二人は吐き気を催しながらも声のした方を伺ってみると少し短い手足に少々ふっくらとした体形をしている男が立っていた.....いや、浮いているのかな?

 「・・・・・・敵かッ!!」


 「えっ!、京八の知り合いじゃないの!?」


 「こんな奴は俺は知らん!!、スキル『発電』ッ!!」


 京八は手に持っていたコーラを一気に飲み干すと空きのペットボトルを下へと捨ててスキルを発動する。


 「おっし!、殺るか!」


 そう言うか早いか京八は男へと殴り倒す勢いで飛び出していく。


 「俺も.....戦った方が良いのか?」


 ポツン、と残されてしまった友間はそんな事を言いながらも自身のスキルを発動し京八のサポートへと回ることにした。


 「チッ!、外した....」


 「いやいや、外したのではなくて“避けられたんだよ”」


 「ああそうかよ....、ヤァァーッ!」


 「うわぁ〜京八、張り切ってるねぇ.....って!言ってる場合じゃないや!!」


 「チッ!、全然当たらねぇ」


 「じゃあ、そろそろ飽きたから攻撃に移るよ?」


 その途端、気づくと京八の体は吹き飛ばされていた......油断はしていなかった。それに殴り飛ばされたのではなく何かよく分からない力に押し飛ばされたような感じである。


 「い....イテテテ、こりゃあ効いたぁ」


 「京八、ここは一旦逃げた方が....」


 「逃げるって言っても何処に逃げるんだよ?」


 京八は走り寄ってきた友間を見ると暗闇が広がる空間を見回して思わず友間に苦笑いを投げかけてみせる。


 「そ、そうだね」


 「1つ言っておくが、お前ら二人がどんなに力を合わせて俺に向かって来たって俺の一回の攻撃で終わる、そんぐらいなら一度人生をロードし直したらどうだ?」


 完全に下に見られている、そのぐらいは二人も即座に分かる事であった。


 「・・・・・・ぷっ...はっ!はっ!はっ!、冗談だよ悪かったな」


 「「.....へっ?...」」


 突然のカミングアウトに二人はお互いの顔を見合わせて数秒硬直する。そして少しして我に返った様子の二人は同時にまだ少し笑ってる男の方へ首を向ける。


 「いやいやゴメンゴメン、ちょっと小手調べのつもりだったんだけど君達の白熱ぶりにちょっと感化されちゃったのかな?、少しやり過ぎてしまってホント悪かった」


 「おいおい、どういう事だよ?」


 今までのは何だったのかと言わんばかりに問いかける京八、まぁ確かに突然の出来事なのだから文句を言われても仕方ないのかもしれないが.....。


 「まぁまずは自己紹介からだな、俺は『サンタム・スカル・サンズ』だ、気軽に“スカル”って呼んでくれ」

 

Re: スキルワールド ( No.10 )
日時: 2019/09/09 22:14
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 真っ暗闇な風景だけが広がる世界に三人の人物の存在があった。


 「でっスカルとやら、お前は俺らの敵じゃねぇって事か?」


 「あぁそうだ京八くん、俺はただ基地内にある異空間に住み着いてるだけだしね」


 「そんでお前の存在をボスは知ってんのか?」


 やけにスカルを不審に思っているのか京八はスカルに対して次々と質問を投げかける。


 「もちろん、ボスはちゃんと知ってるし俺は許可をとってる身だ」


 「ところでスカルさん、俺ら二人って元の場所に戻れますか?」


 友間は何分も続く京八による質問コーナーを終わらせるためにスカルにそう聞いてみる。


 「それはもちろん、この空間は僕の一部のようなもんだからね。君達が良ければ送り返すことも可能だよ?」


 「あっ、なら直ぐにお願いします!」


 「おい黒奈!?、コイツはまだ信用できねぇってのに易々とそんな事を頼むもんじゃ・・・・・・」


 「京八は黙ってて!、それともこのまま亜空間の中に居たいの?」

 「ちょっと待っててくれ........確かに嫌だな!、そうと決まれば帰るか」


 京八が周りを見回した後の意見の変わりようには流石の友間も呆れを通り越して苦笑いがつい出てしまった。


 「それじゃあ通路を開けるから少し離れて....OK、じゃあ通路を・・・・・・」


 すると三人の視界に最初に見た変な空間の穴が現れ、それに対して友間はスカルに頭を下げて礼の気持ちを示した。


 「ここを通ったら戻れるよ、それじゃあね.....あっ!、言い忘れるところだったけど困った時は口笛を吹いてね!、すぐ俺が駆けつけてあげるから」


 「分かりました、それと失礼しました。行こっ、京八」


 そして友間は少しばかり納得のいっていない様子の京八と一緒に次元の穴へと飛び込んでいく。


 [〜数分後〜]


 暗闇に光が差し込み二人は少し前にいた部屋へと戻っていた。穴は既に消えてしまっていたが、少しの休みも挟めずに誰かが勢い良く部屋に入ってくる。


 「やっと見つけたぜ、何処行ってたんだよお前ら?」


 一応説明を挟ませて頂くが、部屋に入ってきたのは数日前に友間を助けてくれたれい本人である。


 「何って...どうかしたの?」


 「いやいやそりゃねぇぜ友間、お前ら3日も行方不明だったんだぜ?」


 「「・・・・・・・・はッ!?!」」


 京八と友間の脳裏には突如として電撃が走るような感覚が起こる。お互いに顔を見合わせて驚きの声が部屋に響き渡ったのも無理はない話であろう。


 「いやいや零!、俺らはスカルのとこから一時間もしねぇぐらいで戻ってきたぞ?」


 「んっ?、スカルって誰だ京八.....。あっそうだお前ら、ボスがお前らに収集かけてたぜ」


 「えっ俺らにか?、行ってみるか黒奈?」


 「そうだね、怒られたくないし.....」


 そんな事を二人は呟きながら零をおいて部屋を後にする。


 [~ 署長室へ ~]


 「やぁやあ君達。“な・ぜ・に”この3日間は姿を見せなかったんだい?」


 「き、キレてるよね完全にボス?」


 「あぁ、これはヤバイかもな黒奈」


 「何をヒソヒソと話してるんだい、君達二人は?」


 「「す、すみません.....」」


 「まあ、この件については後にして君達二人にはちょっとした任務をやってもらいたい」


「「へっ?、任務ですか....?」」

Re: スキルワールド ( No.11 )
日時: 2019/09/09 22:23
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 友間は今、京八+他の数人のメンバーと共に“眠らない夜の町<歌舞伎町>”に来ている。何故そうなったかと説明を省きたいので、かなり時間を巻き戻させてもらいます。


 [〜 4日前 〜]


 「君達二人にはちょっとした任務をやってもらいたい」


 「「......へっ?、任務.....?」」


 「簡単に言えば、京八が友間の確保任務で『目立たず遂行する』、という項目の条件に違反してしまっていた。という事で京八に対しての罰則と、ついでに友間にとって良い経験にもなるという事でそう決まった」


 「あ〜〜そんなのアリかよ〜〜」


 「まぁまあ京八、任務を済ませちゃえば良い話じゃない?」


 「ハァ〜、黒奈....お前ってホント受け入れ早ぇよな」


 「ところでボス、任務の内容って何ですか?」


  「そうだな、二人には歌舞伎町にあるスキルの悪用に関する組織の壊滅を行うことが“総議会”で決まっている」


 「総..議会...?・・・・・・え〜とまず俺達は歌舞伎町の組織の壊め、、、、壊滅ッ!?!、もう一度聞きますけど『組織の壊滅』ですか!??」


 「そうだが、何か問題でも?」


 「さすがに黒奈も驚いてるようだな、安心しろ俺もお前と一緒の心境だ」


 「まぁ私も人の心は持っているつもりだ、なので3名程の助っ人を向かわせよう。くれぐれも失敗のないように頼むよ」


 本人ボスなりには出来る限りの優しい表情になり気持ちを楽にさせようとしているらしいが、なにせ目付きが元から鋭いので逆に二人は不安の苦笑いを浮かべるしかない。

 少しの不安と少々の悪い予感がしてきたが、二人とも心を奮って気を引き締めたのであった。

Re: スキルワールド ( No.13 )
日時: 2019/09/09 22:45
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)



 友間と京八の二人の他に『組織の壊滅』に加わるメンバーは一人の少年と二人の少女らしい。そして今から任務遂行を行うメンバーによる軽いミーティングが始められるらしいのだ。


 ______ガチャッ!


 「あっ!、京八だ! 久しぶりだね♪」


 最初に入ってきたのは京八と面識のあるらしい少年であった。だが最初に見た時は少女かと見間違いそうになるぐらい可愛いかったので思わず心の中赤面してしまう友間であった。


 「おぉ龍紀たつきじゃねぇか!、もう他の任務は終わったのかよ?」


 「うん!、僕の役割はいつも後援からのサポートだから、あまり出番がなかったけど.....」


 「そうだ黒奈!、紹介するぜ! こいつは榎元 龍紀(えのもと たつき)って言うんだ。しかもスナイパーをしてんだが実力は俺の保証付きだぜ」


 「きょ! 京八!?、そんなこと大っぴらに言わないでよ恥ずかしいからあ......」


 恥ずかしそうに頬を少し赤めながら言う龍紀はさながら可愛かった。そしてその様子に京八は思わず笑ってしまっていた。


 「たくよぉ龍紀、お前の女っぽい所は全然変わんねぇな!」


 「京八こそ、僕の気にしてる事を平気で言うのは変わらないんだね」


 「まぁそれより龍紀、残りのあと二人って一体誰なんだ?」

 「えっ!、ボスからメンバーのこと聞いてないの京八?.....あ〜確かシスティア姉妹だったはずだよ?」


 「あ〜姉のジャッキーと妹のシセラかぁ.....」


 ______ガチャッ!


 「へー何よ京八、私に何かクレームでも?」


 「うっ!、ジャッキー!?」


 「あっ、どうも俺は友間って言います」


 「そんな事より、あんた達シセラを見なかった?」


 友間の自己紹介を軽く弾き返すとジャッキーは先に来ていた少年ら三人に向けてそう聞いてきた。だが誰も検討がつかずに首を傾けるばかりである。


 「いや見てねぇぞジャッキー、お前らいつも一緒なんじゃねぇのか?」


 「そう何だけど...。さっきまで私と一緒にいて、ちょっと目を離してたら行方不明になったのよね」


 「え〜と.....ジャッキー、さん..?



 「ジャッキーで良いわよ友間、でっ何?」


 「シセラの特徴って何処かありますか?」


 「んっ?、まぁ私と同じ白色の髪のショートヘヤーで、病気持ちだから普段から車椅子で移動してるけど.....何?、一緒に探してくれるのかしら?」


 「まあ、いちょう手はあります」


 それだけ言うと椅子から立ち上がった友間はスタスタと歩いて部屋の壁に触れると片手を壁へと伸ばしたのだった。


 「....『性質[コンクリート]』」


 すると友間の体は文字通りコンクリートと化していくが、更には壁に触れている友間の片手がコンクリートと徐々に同化していき肘まで壁に飲み込まれてしまっていた。


 「お、おい黒奈....これでどうするつもりだよ?」


 「これで基地全体の壁とリンクして探し出すつもり......、だけど自信はないかな」


 「おいおい締まり悪ぃな黒奈」


 果たして成功するのか否か、ちょっとした友間の試みが何かを起こしそうな気が......少しだけします。


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