ダーク・ファンタジー小説

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スキルワールド
日時: 2019/02/24 17:59
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2a/index.cgi?mode=view&no=1029

 どうも、マシュ&マロです

 この小説は『スキル』と呼ばれる能力を持つ者が存在する世界を題材にしたファンタジー作品です。
{自分の文才はかなり低いですが、諦めずに書こうと思っています}



※注意書き※

・オリキャラの募集はリクエスト掲示板でやっています。

・小説への意見や指摘は、リクエスト掲示板にあるスレットへお願いします

・作者は投稿が遅かったりしますので、ご了承下さい

・スキルワールドの説明などはリクエスト掲示板にありますので興味のある方はお読み下さい


それでは小説スタートッ!!



 第一幕『黒奈友間という少年』
 >>64


 第二幕『一人の裏切り者』
 (前半)>>102

Re: スキルワールド ( No.14 )
日時: 2018/04/07 14:53
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)

壁に片腕がすっぽり入った状態の友間は意識を基地全体の壁へと張り巡らせていた、すると ・ ・ ・


 「んっ!.....あっ!、居たかも!」

 「えっ!?、何処何処!?何処なのっ!!?」

 「おいおいジャッキー、少しは落ち着けよ」

 「うっさい京八ッ!!」

 「えーと、話を戻させてもらいますけどシセラらしき人物は通路を移動していて、たぶん迷ってるんだと思います」

 「場所はッ! 何処に居るの!?」

 「あ、えーと部屋を出てから右に曲がってから左に行ったら......」

 「右ね、分かった」

 聞き終わるかどうかのタイミングでジャッキーは部屋から走り去って行ってしまったが3分もしない内に車椅子の人物と共に戻ってきた

 「ご、ごめんね...お姉ちゃん」

 「良いの良いの、あんたが無事なら」

 「どうも、友間と言います」

 「あっ....どうも、シセラ・システィアと言います」

 そう答えるシセラはジャッキーと顔立ちなどは同じだが、男勝りというか活発なジャッキーと比べて真逆な暗めな雰囲気をしていて手に少々ふっくらとした体型の小さな人形を抱えていた

 「んっ? (あの人形....誰かに似てるような ・ ・ ・ ?)」

 「ど、どうなされましたか?」

 「友間、シセラに何かクレームでも?」

 「あー.....と..、その人形ってスカルに似てる気がしてさ」

 「あぁっ!、スカルだと? あいつの名前は私のいる場所で出すんじゃねぇ!」

 「ねぇジャッキー、まだ気にしてるのスカルの事で....」

 「龍紀は黙ってて!、あいつのせいで私は50年も時間がずれてんだよ!」

 「へっ?、50年....時間がずれる?」

 中々の複雑な展開に思わず疑問が飛び出してしまった友間は少し混乱した

 「どういう事....、京八?」

 「い、いや〜これには俺もさっぱりだぜ黒奈」

 「....その説明は俺がするぜ..」

 急に荒れかけてきた部屋の中に突如として男の声が聞こえたかと思うと空間に穴が空き、中から宙に浮くスカル本人が現れた

 「出やがったなスカル!」

 「まずは落ち着けよジャッキー」

 「京八には関係ないでしょ!」

 「お、お姉ちゃん....落ち着いて」

 すると、小声ながらもシセラの一言で部屋の中が静まり還ったのだった

 「ふーーー....やっとこれで事情が話せるよ.....、まず最初に言えば俺は悪くないんだよ」

 「あぁッ!、もういっぺん言ってみろ!!ギタギタにして肉片にしてやる!」

 「お姉ちゃん、シーーー!」

 「チッ!、妹の頼みなら ・ ・ ・ ・ 」

 「まぁ、簡単に説明すれば『俺の異空間に迷い込んだジャッキーが俺に戦いを挑んできたかと思うと戦い疲れて寝ちゃったんだよね』」

 ここで一旦話を止めてジャッキーの様子を伺うとスカルは再び話し出した

 「『戦い疲れたジャッキーは中々起きなくて結局起きたのは異空間では数週間後、でも外の世界とは時間の流れが違うから外はもう50年も過ぎちゃってたってわけさ』」

 こうしてスカルの言い分が終わると友間は一つだけ思った事があった

 「いや!悪いのって結局ジャッキーじゃん!」

 「ち、違ぇよ友間!、え〜.......それはだな、あれだよあれ」

 「いやいや黒奈の言う通り悪いのってジャッキーじゃん!」

 「あ〜はいはい、悪いのは私だって自覚もしてるわよ」

 「嘘つけッ!」

 そんなこんなで結局はジャッキーが反省するはめになり、言いたい事を言えたスカルはさっさっと異空間に戻っていった

 「.....?、ところでジャッキー」

 「何よ友間?」

 「シセラも、その時いたの?」

 「いや、いなかったが?」

 「じゃあ、どうしてシセラは異空間に行ってないのに....歳をとってないの?、普通に考えて変な気が...?」

 「......はぁ~..、それは ・ ・ ・ 」

Re: スキルワールド ( No.15 )
日時: 2018/06/09 23:27
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)


 「....それは.....シセラがまだ生まれてなかったからよ」

 「「「えっ!?」」」

 この場にいた友間・京八・龍紀の三人は驚いた。50年前にはシセラはまだ存在していなかったという事なのか?

 「シセラは....、・ ・ ・ 私とは母親が違うの....」

 「「「はっ??」」」

 再び少年三人は意外な事実に驚いた。確かに顔も容姿も似ている二人が異母姉妹なのだから驚いても無理はない

 「私が、スカルの所に迷い込んだのは50年も前の14の時だった。スカルとの一件が起こってスカルはお詫びにと家族の住んでる家に送ってもらったんだけど......」

 ジャッキーの口が止まり、唇を噛み悔しみや怒りというどちらも混ざったような表情なりがら話を続けた

 「家に返った私には、2つ下の妹ができていた....実の母ではない別の母親の子だったけど私は嬉しかった.....“でも”、義理の母は50年も前から姿の変わってない私を忌み嫌っていた」

 ジャッキーの呼吸が少し荒くなり、拳を握る手が小刻みに震える

 「あの“女”は!、年老いた父の財産を狙ってるバカ女だった.....既に80を過ぎていた父の体調が悪化していくと私だけじゃなく体の弱いシセラにまで手を挙げるようになった!!....あの時、私の...私の手で殺しておけば!」

 「お、おい、ジャッキー、少し落ち着けよ!、黒奈も見てねぇで何とかしろ!」

 「あの“女”との生活が始まって1年後....とうとう父が死んだ...それからが悪夢の始まりだった」

 その瞬間、ジャッキーだけじゃなくシセラも小刻みに体が震えていた

 「そして....私とシセラは逃げ出したの....、でも道端でストラングに保護されて、それから3年が過ぎて今ってわけ....」

 「あの....一つ質問いいかな....?」

 「何?、友間?」

 「君の母お...あ、いや....、義理の母親ってその後どうなったの?」

 「勝手に酒飲んだまま運転して死んだらしいわよ.....」

 暗い空気が部屋を包み込む、だがそんな空気を打ち破る者が現れた

 「ガチャ!)) オイ!お前ら!!、まだミーティング始めてないのかっ!!」

 「「「ぼ、ボス!」」」

 「さっさっと始めるぞ、この任務では京八の立場も関わってくるからな」

 「あ〜!! 俺、何か心配になってきたぁ〜」

 「何ビビッてんのよ京八、私があんたの分まで敵を叩きのめしてやるわよ」

 「び、ビビッてないしジャッキー!!、俺はお前より多く敵を倒してやるからな」

 「ふん、だったらどちらが強いか今からでも決めようじゃないの」

 「おうよ、かかって来いや!」

 「ま、待ってよ二人とも、喧嘩は良くないよ」

 「「龍紀は黙ってな!(黙っててよ!)」」

 「ははは、二人とも意外と仲が良いような気が」

 「「うるさい!(うるせぇ黒奈!)」」

 「お姉ちゃん、それと京八さんも.....落ち着いて...下さい」


 [〜そんなこんなで時間は進み〜]


 少年少女の合わせて五人は今、真っ昼間の歌舞伎町を歩いていた

 「 ヒソ ヒソ )) 確か目的の組織ってここを曲がった所だっけ京八?」

 「 ヒソ ヒソ )) そうらしいぜ黒奈」

 「 ヒソ ヒソ )) 二人とも組織 組織ってうるさいわよ!、誰が聞いてるかも分からないんだし」

 「はいはいジャッキー、気をつけるよ」

 「何よ京八!、それが人に対する態度?」

 「ほら二人とも、よく“喧嘩するほど仲が良い”って言うでしょ」

 「「うっさい龍紀!!」」

 そんな感じで意外と仲の良いメンバーはワイワイとしながらも道を歩いていたが、誰かに跡をつけられているとは気付くことが出来なかった

Re: スキルワールド ( No.16 )
日時: 2018/04/11 21:17
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)



 「 ・ ・ ・ ん.....?....」

 「どうした黒奈?、何かあったかぁ〜」

 「え..あ、いや何となく後ろに誰かがいた気がしてさ」

 「何だよそりゃ、ははは」

 「もー二人とも、無駄話してないで行くわよ」

 「あーはいはい分かったよジャッキー、黒奈も急ごうぜ」

 「そう...だね ・ ・ ・ ・ 、?」


 色々と疑問が残りながらも先へと進むため足を進める友間、だが五人の後ろ背を見送る者も確かにいたのだった


 [〜少し進んで〜]

 「ここが....“例の場所”」 

 「そうみたいね、友間」

 そんな感じで一行が着いた場所は看板に『土神どがみ不動産』と書かれた不動産屋の事務所らしき建物だった

 「うっし!、じゃあ入ってみんか」

 「あ〜京八、ここは一旦待った方がぁ」

 「龍紀..?、どうした怖ぇのかよ?」

 「いや、そうじゃなくて敵のスキルも分からないまま乗り込むのはマズイんじゃ」

 「ならどうするってんだよ?」

 「ここは一旦、退いた方が....」

 「バカ言うなよ龍紀、男が目の前にあるもん取らずにどうするってんだよ!」

 「あーもー男なら静かにしてなさいよ京八!」

 「じゃあ、どうするってんだよ?」

 「あ....あの私...、私に考えが...」

 「お! シセラ、何か考えでもあんのか」


 ・ ・ ・ ー・

 ・ ・ ー・ ・

 ・ ー・ ・ ・


 五人全員は一旦、ストラングが用意している少々古い賃貸アパートへと戻ってきた

 「でっ黒奈、計画は何だったっけ?」

 「はぁー.....だから、夜になったら不動産屋に行ってみて組織の親玉らしき人物の跡を二人ぐらいで追ってみるんだってば」

 「あーそうだたっけ、えーと俺とジャッキーで尾行するんだっけ」

 「そういう事、気をつけてよ京八」

 「任しとけ黒奈、ところで....今って何時だ?」

 「ハァー、これは先が思いやられるかも」

Re: スキルワールド ( No.17 )
日時: 2018/04/13 17:55
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)



友間を含めて五人の人物は、夜になりかけた沈む夕日が窓から照りつけるなかで少しずつ準備を進めていた


 「おい黒奈、冷蔵庫からコーラ取ってくれ、コーラがなきゃエネルギー切れの時ヤベぇーし飲まなきゃシャキとこねぇんだよ」

 「はいはい分かったよ ((ガチャ! )、はいコーラ (( ポイッ」

 「おっ! サンキュー黒奈」と言いながら放り投げられたコーラをキャッチするとズボンのポケットへ無理に押し込んだ

 「京八、今6時ちょっとよ、そろそろ行くから準備早く済ましてよね」

 ジャッキーはそう言った後に自分の身なりを確かめ満足そうに微笑んだ

 「別に遊びに行くわけじゃねぇだろジャッキー?」

 「バカ言わないでよ、このバカ京八! 女子は何処でもオシャレな方が良いの」

 「いやいやだからってスカート履くか?、もしかしたら走るかも知れねぇぜ」

 「だったらアンタ達みたいなズボンよりスカートの方が動きやすいわよ」

 そう言って頑として意見を譲らないジャッキーは、天井に届きそうな程のノビをしてから足元にある自身のスマホを拾った

 「それと良いわねシセラ、友間、龍紀、私か京八に何かあったら携帯に電話するから電話が鳴ったら最低限の覚悟はしておいてね」

 「俺とジャッキーの場合ねぇだろ、なあ黒奈?」

 「ん?....あ...、そうだね」

 京八の問いに友間は返事を返したが、どこか上の空といった感じだった

 「どうしたんだぜ黒奈、ちょっと前から何か気に掛かってるみてぇだけどよ?」

 「ん〜....、何かちょっと嫌な予感がしただけ」

 「何だよそりゃ、スタート地点から悪い予感ってよ」

 軽い感じで受け止める京八だったが、それと裏腹にジャッキーはこんな事を言った

 「なら、気を引き締めて行きましょ、どっちも....ちゃんとした人の形で戻って来たいしね」

 「お...おう、そうだなジャッキー」


 すると今まで何かをしていた龍紀が口を開いたのだった


 「大丈夫だよ京八、こっちは敵がきても準備万端だからね♪」

 そう言うなり今までイジっていた物を持ち上げて構えた、その正体はスナイパーライフルだった

 「確かにな、龍紀も居るしシセラもいるからこりゃ安心だな」

 「ちょっとぉ、シセラが病気で激しい運動が駄目なの忘れてない?」

 「あっ、そうだったなジャッキー」

 「ふん!、まぁそんな事よりそろそろ時間だから行くわよ京八」

 そう言ってジャッキーは京八を置いて玄関へと行ってしまったのだった

 「妹思いだねぇ、まっ そんじゃ行ってくるな龍紀、黒奈」

 「シセラも体には気をつけなさいよ」

 「う...うん、お姉ちゃんも....気をつけてね」

 そうして京八とジャッキーはアパートを後にし、そして部屋の中にはシセラと龍紀、それと友間だけとなった

Re: スキルワールド ( No.18 )
日時: 2018/04/15 10:18
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)



 ・ ・ ・ 。 

 無言の空気が気不味く押し積める部屋では、無言で何かをしているシセラと龍紀、そして何か話そうと必死な友間がいたのだった

 「 ・ ・ ・ ね、ねぇ龍紀」

 「んっ....何?友間」

 「ところでさ、俺らってスキル使えるけどさ、何かスキル使える人とかの呼び方とかってあるの?」

 「ん〜と....“アビリティア”って言ったと思うよ ・ ・ ・ 」

 「 ・ ・ ・ (俺に話術の才能を誰かぁ〜〜)」

 「ブゥー ブゥー )) 友間、京八からの電話が鳴ってるよ」


 龍紀の呼び掛けでやっと電話が鳴ってるのに気づいたが、電話が鳴るのは二人に何かがあった時だけだ ・ ・ ・

 友間は多少ながらも震えた手で自身のスマホを掴んだ、そして京八からの電話をとってみた


 『あっ! やっと掛かったぜ、手短に説明すんが敵に見つかった!。...いや、俺の行動はもう既に敵に知られてたみてぇだ、そっちにも敵が来るかもし.....』

 「もしもし京八!、どうしたの!!」

 『チッ!、敵に囲まれた ((ツー、ツー』

 「 ・ ・ ・ ヤバイ!龍紀!、身構えといて!、それとシセラも ((コン!コン!」

 すると玄関の方からノックの音がして龍紀はハンドガンを構え、シセラは頭を抱えて目を瞑った

 「じ、じゃあ俺が様子を見てくる」

 「ああ、お願い友間」

 そう言って返事した龍紀はまるで今までとは違うハンターの様な眼をしていた、友間は玄関へと慎重に近づき少し様子を伺った


 コン!コン!.....、バン!!バン!!


 「(こ、怖いな) ....は、は〜い誰でしょうかぁ?」

 覗き穴から外を見てみる、大柄で髪を角切りにした男が立ってドアを叩いていた

 「(や、ヤバそうだから開けない方が.....)」

 「チッ!、こんなドアなど邪魔だ」

 「へっ!、今なん...((ドゴッ!!」

 ドアに突然として穴が空き、その穴から出ている腕でドアの鍵が開けられた

 「ガチャ!)) やぁやあ諸君こんばんは、そして死ね!」


 とうとう敵に部屋への侵入を許してしまった、そして友間の頬を冷や汗が垂れ落ちた......。


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