ダーク・ファンタジー小説

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スキルワールド
日時: 2019/02/24 17:59
名前: マシュ&マロ (ID: R9GAA8IU)
参照: http://www.kakiko.info/bbs2a/index.cgi?mode=view&no=1029

 どうも、マシュ&マロです

 この小説は『スキル』と呼ばれる能力を持つ者が存在する世界を題材にしたファンタジー作品です。
{自分の文才はかなり低いですが、諦めずに書こうと思っています}



※注意書き※

・オリキャラの募集はリクエスト掲示板でやっています。

・小説への意見や指摘は、リクエスト掲示板にあるスレットへお願いします

・作者は投稿が遅かったりしますので、ご了承下さい

・スキルワールドの説明などはリクエスト掲示板にありますので興味のある方はお読み下さい


それでは小説スタートッ!!



 第一幕『黒奈友間という少年』
 >>64


 第二幕『一人の裏切り者』
 (前半)>>102

Re: スキルワールド ( No.29 )
日時: 2018/05/14 17:27
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)


 ジャッキーは目が覚めた、ガバッと横になっていた体を起こすと自分の起床に気づいた京八が笑みを投げかけてきた

 「ヨッ!、起きたみてぇだな」

 「また...私....、やっちゃたんだ・・・・。」

 「“やった”って何をだよ?」

 「また私は....また....」

 「おーいジャッキー、本当に目ぇ覚めてるか?」

 京八は一人何かを呟いていたジャッキーの両肩を揺すってみた、するとビクッと驚いた感じでジャッキーがこっちを見た

 「私...また..」

 「はいはい、そうゆーの省いて何があったんだ?、お前に」

 「・・・・・話すと長くなるかもだけど、2年ぐらい前に私の初めての任務があったの...。」

 「ほいほい、そんでジャッキー?」

 「始めは私も嬉しかったわよ、でも敵の数が情報を遥かに越えた3000人だったの」

 「ストラングが情報を間違えるなんて珍しいな?」

 「ええそうね、私も最初はそう思ってたけどそうも言ってられなくなったのよね」

 「と、言うと?」

 「敵に囲まれた、しかも3000人という数にね、まあ当然ながら私達の方が不利でほぼ壊滅の状況まで追い込まれたわ」

 「それなのに生きてたのか?」

 「ええ、一人の敵を倒した時だった。私の顔に返り血が飛び散ったの、.....そこから後の記憶はないわ」

 「で、生きてたと、じゃあ3000人もいた敵はどうなったんだ?」

 「よくは分からないんだけど、気がついた時には大勢の死体の山に埋もれてた」

 「じゃあ俺ってヤバイ状態のジャッキーを相手にしてたのかよ」

 京八は先程のことを振り返って冷や汗が垂れた、だが冷や汗の次に背中からの激痛が襲ってきて顔を歪めた

 「いててて、まだ背中が痛ェな」

 「あっ 今思ったら、よくアンタって生きてたわね」

 「おう、ただあれは少し気絶してたんだよ、それとも俺が死んだと思ったか?」

 「まっ、バカは無駄に生命力が強いって言うから思ってなかったわよ」

 「何だよソレ!?、俺ってそんなにバカに見えるか?」

 「まあそうね、特にバカの最上級の位置にいそうね」

 「ハァ〜、お前との口喧嘩は疲れるからやめとくぜ」

 そう言って京八は夜空に向かって背伸びした、そしてその後に勢い良く立ち上がった

 「まっ、黒奈達の所へでも戻ろうぜ....、いや待てよアイツらの所にも....敵が来てるんじゃねぇか?」

 それを聞いたとたんにジャッキーは弾かれたかのように立ち上がった、そしてこう言った

 「シセラがいるのよ!、ほら京八!早くシセラの所へ急ぐわよ!」

 そう言って無我無中で走り出すジャッキー、その様子に溜め息を吐いた京八は一言呟いてからジャッキーを追って走り出した

 「今日はそう簡単には眠れそうにねぇな」

Re: スキルワールド ( No.30 )
日時: 2018/05/19 08:53
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)

 ここは場所が戻って京八、シセラ、友間のいる部屋の中、そして京八の話がちょうど終わったところだった


 「......ってな訳だ、そんでこの後がお前らと合流して話は終わりだ」

 「は、はは、ジャッキーって恐い一面もあるんだね」

 引き笑い気味にそう言う友間、それと引き替えにシセラは落ち着いていた

 「お姉ちゃんに......血は見せちゃ...。ダメ...だね・・・・・」

 「ああ、俺もそれには同感だ。黒奈もシセラも気をつけような」

 そんな時だった、京八の背後にあった玄関の扉が開いたのでシセラを除いた全員がビクッとしたのだが、どうやらジャッキーではなかった

 「あんたは何者だ?、いちょう鍵は閉めてたんだが....?」

 そうゆう風に警戒しながら質問する京八の目線の先には黄色いフードを目深に被った人物が無言で立っていた

 「・・・・・。私は.......いや、それは後にしよう」

 発せられた声は可愛らしい少女の声だった、だがどこか人を油断させないオーラを身に纏っていた

 「誰だが知らねぇが用があるなら座ってしようぜ」

 そう言いながら顔の分からない少女にゆっくりと近づく京八、そして少女の肩を掴もうとした瞬間だった

 シュッ! ドガッ!!

 一発の拳が刹那の如く速度で京八の体を突いて後ろへ吹き飛ばした、その動きはまさしく達人の域だった

 「い、てててて....、急に何しやがんだよ!!」

 だが、その言葉が聞こえないかの様に襲いかかる謎の少女、しかし今度のターゲットは友間だった

 「えっ!俺!?、『性質<鉄>』」

 周りの被害を考えて<炎>を避けて<鉄>にしてみたが、これが吉となるのか凶となるのかは分からない?

 ブンッ! スカッ!!

 ブン!ブン! スカツ!!

 謎の少女はフードで顔が隠れてるのにも関わらずに次々と友間の攻撃を避ける、まるで全身に目でもあるかの様だ

 「......私、退屈」

 その少女から聞いた瞬間に友間のヤル気スイッチが<オン>になった、そして友間の動きも変わった

 シュッ!、シュッ!シュッ!

 次の攻撃に移るまでの間隔が狭まった、友間は鉄の重さを活かして次々と遠心力のかかった拳を放った

 シュッ!シュッ!シュッ!、......パシンッ!!


 少女の体には当たりはしなかった、だけどフードに拳がカスッたことでフードが後ろになびいて少女の顔が露になった

 「.......へっ、....(カァ~」

 少女の顔は短い黒髪に整った顔立ちで可愛いと友間自身そう思った、すると少女はすぐに頬を赤めて床に小さくなって何かをブツブツと言い出した

 「顔見られた、顔見られた、顔見られた、......。」

 被り直したフードの布を強く握る様子の少女、友間は何か悪いことをしちゃったかと心配になった

 「あ、あの、大丈じょ....。」

 「はいはいストップ友間、ここは私が説明するわ」

 突然として聞こえたジャッキーの声に顔を玄関へと向ける友間、そこにはジャッキーと龍紀がいたのだった

 「おうジャッキーお帰り」

 「はいはい京八ただいま、ところで話を戻して説明しなきゃね」

 そう言ってジャッキーは小さくなっている謎の少女の頭にフードを透して触れた

Re: スキルワールド ( No.31 )
日時: 2018/05/21 13:28
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)




 「はい!。じゃあ本題に入るけど、まずコイツの名前は“坂下 灯利(さかした ともり)”、ストラングでは初心者の戦術訓練をやってるの」

 「ど、どうも.....。」

 もう灯利には最初のような雰囲気は無くなっていて逆に小さくなってシセラのようにジャッキーの横で大人しくなっていた

 「あー、いつもは“こんな”じゃないんだけど.....、実は男が全般的に苦手なのよね」

 「??、おいおいジャッキー、俺を殴った時は全然そんな感じなかったぞ」

 「それはフードで目を隠してたからよ京八、でもホントは極度って言って良いほどに男が苦手らしいのよね」

 「は、はい、昔から男の人には慣れなくて、私自身そろそろ慣れたいんだけどね」


 そう言ってチラッとフードから部屋の男子勢を見てみた灯利だが、また頬が赤くなってフードで再び顔を覆ってしまった


 「ふ〜ん、ならさ京八や友間は置いといて僕はどうなの?」

 そう龍紀は自身の顔を指差しながらジャッキーに聞いてみた、するとジャッキーの答える前に灯利から返答が返ってきた

 「お、男の子だと意識....しなければ...多分ギリギリ....、大丈夫かと・・・・。」

 「へ〜そうなんだ・・・・・ならさ♪、僕のこと男の子じゃなく女の子だと思って接してね」

 「は、はい頑張って....みます.....。」

 「おっ そうだジャッキー、そういえば俺らってストラングに援助頼んでたよな、その助っ人が灯利なのか?」

 「い、いえ京八さん....、私以外に他にも人がいたんですが....道に迷ってしまったみたいで・・・・」

 その時だった、ちょうど玄関のドアが勢い良く開いて二人の人物が息を途切らしながら現れた

 「おいおい、鍵付きの玄関ドアの存在意義はドコ行っちまったんだ?」

 そんな京八の疑問と共に二人の人物は部屋へと入ってきた

Re: スキルワールド ( No.32 )
日時: 2018/05/24 18:26
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)


「ふー、ワリィワリィ、初めて来る場所だから二人して迷っちまったぜ」

 笑いながら言っているのは友間が見覚えある人物、そう氷飴 零(ひあめ れい)だ。そしてその横には身長がかなり低くて服装が全身を赤系で統一した少女がいた

 「私は東城 蘇芳(とうじょう すおう)、ただのスキルホルダーだよ」

 最後の蘇芳の言葉に皆がハテナマークを浮かべたが、これで助っ人合わせて8人が揃った

 「でっ、早速だけど今回の任務に関しては何個か壁があるわ」

 そう言って言葉を止めるジャッキー、全員の視線が集まったのを確認すると言葉の続きを話し出した

 「まず第1に敵の親玉が姿を現さないこと、第2に敵の力量が今だ不明、そして第3にアジトの場所が分からないって事よ」

 「じゃあ全く状況は進まずじまいってこと、ジャッキー?」

 そう蘇芳に聞かれジャッキーは苦笑いを浮かべてから渋々に返事を返した

 「まあ、そうね.....でも、そろそろ私達からも反撃しないとね」

 「じゃあヤルのかジャッキー?」

 「えぇ京八、いちょう作戦はあるわ」

 「「「「「「「作戦....?」」」」」」」

 ジャッキーを除いた全員から疑問の一声が飛び出してきた、そして再び全員の視線がジャッキーに集まった


 「そっ、簡単に言っちゃえば囮作戦ね」

 「やるのは良いが・・・・・、誰が囮をやるんだ?」

 「良い質問ね零、それに関してはココにいる友間にやってもらうわ」



 「・・・・・・・、エッ!俺がやるの!?」

 「大丈夫よ、遠くでは龍紀に援護射撃させるし私達だって少し遠くから様子を伺ってるわ」

 「おいおい待てジャッキー!、黒奈にやらせるんなら俺が・・・・。」

 「アンタは今は重症人でしょ! ((バシンッ!!」

 ジャッキーは不服を申してきた京八の背中を叩いて黙らせると、痛みで動めく京八を無視して友間へと目を向けた

 「友間、アンタは私が死んでも守るから安心して囮になって...、良い?」

 「ま、待てジャッキー俺はまだ....((バシンッ!!) ぎぃやぁぁああ!!!」

 「だ、大丈...夫.....わ、私も絶対....友間さん....。..守る...」

 「ほら、シセラもそう言ってるんだからリラックスよ、リラックス」

 「わ、分かった・・・・・俺、頑張ってみる」



 覚悟を決めた友間だが頭のドコかでは何故か嫌な予感がしてきたが、それを無理に頭から消すと大きな溜め息が一息出てきたのだった

Re: スキルワールド ( No.33 )
日時: 2018/05/27 13:45
名前: マシュ&マロ (ID: BB67RT0Y)


 ここは夕日の光が差し込むカフェの店内、その中に二人の人物が座っていた


 「でっアンタ、最近の仕事は順調?」

 そう言ったの朝から出掛けたっきりの友間の姉を改めて黒奈 美香(くろな みか)がいた、そして向かい側には一人の老けた銀髪の男が座っていた


 「仕事の方は順調だ、前のような命を落とす危険もないからな」

 そう答えた男は黒のリクルートスーツに黒の革靴を着けていてカフェの雰囲気に合わない、それと一番に目立つと言ったら男の右目にある眼帯だろう

 「ハ!ハ!ハ!ハ!ハ!、順調そうで良かったよ。ところでアンタの弟子が今回の任務でココに来てるんだが少し様子を見に来ないか?」

 「弟子...?、あぁ龍紀の事か・・・・・だが止めておこう、あまり気が乗らん」

 「え〜〜何で何でーーー?、せっかく珍しくの師弟の再開だと思ったのにぃ〜」

 「そうただをごねるな美香、俺だって珍しく会いたいという心境ではあるが....。」

 「あるが...?、何?」

 「わざわざ敵のいる街で再開する必要など全く無いからな」

 それを聞いた瞬間に美香は思わず笑い出していた、すると男は疑問の表情を浮かべた

 「ハハハハハ、やっぱアンタって変わったよ。昔の恐れられた最強のスナイパーは敵を警戒して弟子にも会いに行けなくなってんだもん」

 「・・・・・・変わらぬ人間など居ないさ、それに警戒を怠ったから俺はこの右目を失った」

 そう言い終わると男は席を立って美香との会話を打ち切ると美香を背を見せて歩き始めた。だが男の左脚の動きが変だった、これもまた自身の油断による代償で失った物の一つと言える

 「おーいちょっと待った!」

 「んっ、何だ?」

 「会計のこと何だけど〜....」

 「・・・・・ハァ~、分かった俺が全て払おう」

 「ヤッター!!、じゃあ金森には私から『友間たちは今回の任務を成功させる』って伝えといて」

 「分かった伝えておこう。なら俺からもお前にお願いだ、俺が来ていたことは龍紀には内緒にしていてくれ」

 「はいはい分かったわよ、じゃあね....」


 “ウラジミール”



 [〜 場所は変わって 〜]


 ここは夕日が沈んで夜になったばかりの広い公園の一角だ、その場所に一人の少年。つまり友間がいた

 「ふー寒っ!、もっと厚着した方が良かったな」


 プルルル〜 プルルル〜


 友間のスマホから着信音が鳴った、一瞬友間は驚いたが急いで電話に出てみたところ掛けてきたのはジャッキーだった

 『もしもし友間、こっちはスタンバイ完了よ。700m離れた建物からは龍紀が周辺を警戒にあたってるわ、それと私達も100mもしない場所から辺りを警戒しとくわね』

 そうジャッキーは言って電話を切ろうとした時だった、急に誰かにスマホを引ったくられた

 『もしもし黒奈、俺もいるから安心し ((バシンッ!!)...ぎぃやあぁああああ!!』

 『たく、やっぱり京八は縛ってでも置いてくるんだったわ。またね友間(プツッ!)』

 通話が終わり友間はスマホを耳から下へ降ろした、すると後ろから視線を感じて振り向くと巨大な白髪の大男が友間の目の前にいたのであった


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