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【銀魂】魔法の国からやって来た【夢小説】
日時: 2011/10/25 19:37
名前: アニホとミシン (ID: Qh0QXHw.)

夢小説好きの友人に「銀魂の夢小説書いて!」と頼まれて書いた作品です。
初めての夢小説なので可笑しいところも多々あると思いますが、よろしくお願いしたします!


〜目次〜


>>1 プロローグ
>>2->>9 第一話(1)『魔法の国からやって来た少女』
>>10->>20 第一話(2)『とある使い魔の奔走』
>>21->>23 第一話(3)『オーガVS万事屋銀ちゃん』
>>24->>31 第一話(4)『魔法使いもヒーローも遅れてやって来る』
>>32->>57 第二話(1)『武装警察真選組』
>>58->>62 第三話(1)『その男の名は』
>>63->>72 第三話(2)『花よりも団子よりも』
>>73->>82 第四話(1)『リーフレット・キルケゴール』
>>83->>93 第四話(2)『下着泥棒って懲役何年くらいなのかな』
>>96->>100 第五話(1)『和の祭に洋の姫』
>>101->>120 第五話(2)『かくして祭がやって来る』
>>121- 第五話(3)『眠れる姫君は夢を見る』

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Re: 【銀魂】魔法の国からやって来た【夢小説】 ( No.1 )
日時: 2011/10/19 13:19
名前: アニホとミシン (ID: WPbx8B95)


 時たまに、死というものをごく身近に感じることがある。

 それは人気のない夜道をあるいているような、日常的な場面でふいに襲ってくる。

 あそこの角から変質者が出てきて刺されたら死ぬんだろうな、とか。
 今あの飛行機が爆弾を落としたら私は燃えるんだろうな、とか。

 そんなものはワケの分からないただの思いつきで、実際におこる確率はそれほど高くないのだろう。
 それでも、突拍子もなくそういう事を考えてしまう。


 そんな数分前までの私へ、こう言いたい。


 そんなものは死の感覚じゃない。死を感じたつもりになっているだけだ。

 死というものは、もっと冷たくて、熱くて、恐くて、安らかで。
 何で自分だったのかと問いかける暇もないほど唐突に、突然に訪れるものなのだから。

Re: 【銀魂】魔法の国からやって来た【夢小説】 ( No.2 )
日時: 2011/10/19 13:22
名前: アニホとミシン (ID: WPbx8B95)



第一話(1)『魔法の国からやって来た少女』

Re: 【銀魂】魔法の国からやって来た【夢小説】 ( No.3 )
日時: 2011/10/19 13:26
名前: アニホとミシン (ID: WPbx8B95)


 『魔法使い』
 この言葉を聞いて、人々は一体何を思い浮かべるだろうか。

 怪しいローブに身を包んだ老人か、鉤鼻の老女か。
 あるいは、杖を片手に呪文を唱える少年少女を想像するかもしれない。

 いずれにしろ、魔法使いという言葉で苦労をしているイメージを抱く人は中々いないだろう。

 ある日突然、魔法が使えるようになって……というシチュエーションもある意味苦労の始まりではあるが、そんなものは苦労の始まりであって苦労ではない。

 毎日厳しい修行を積んでいそうな勇者や格闘家達と違って、魔法使いという職業はRPGでも楽して強くなれそうというイメージを持たれている。
 つまり、魔法使いは楽をしていると思われがちなのだ。

 しかし、そんなことを思っている人たちにこれだけは言っておきたい。
 魔法使いって、そんなに楽なもんじゃないよ?


     *     *     *


 幻想と魔法の国、シャングリラ。
 この国に生まれた人間は魔法使いとなることを義務付けられており、学校では勉強や部活よりも魔法が優先される。

 勝ち組イコール強い魔法使いとされるシャングリラでは、魔法使いの強さを分かりやすくする為に試験を受けることが一般的。
 強い魔法使いほど級数も少なくなっていき、第一級魔法使いともなれば殆ど伝説扱いだ。

 そんな世界でなんとかより高い級になろうと、全国各地にある魔法学校では生徒達が日々頑張っている。
 実技授業で凄い技を見せたり、モンスターを討伐させられたり。

 そしてここ『聖マジカル学院』でも、ある一人の少女が、ちょっと……いや、かなり特殊なモンスター討伐に借り出されようとしていた。

「第四級魔法使い、エスペランサ・アーノルド。お前、ちょっとこれから『銀魂』の世界に行って来い」

 一面を白で覆われた広い部屋の真ん中に置いてある、大理石の机と椅子。
 見た目だけは立派だが座り心地は最悪そうなそんな椅子に座って、机に足をかけた状態で、彼女——この聖マジカル学院の校長である伝説の魔女シーレ・サイフェルトは、目の前に突っ立っている少女に言った。

 『銀魂』と書かれたコミックを片手に、吸っているタバコの煙をくゆらせるシーレ。
 いきなり訳のわからない発言をかまされた少女は思わず「……は?」と返したが、シーレは地獄の覇者のような目を向けて続ける。

「この前、お前と同じⅠ年Ⅳ組の生徒がオーガの討伐に行っただろ? ソイツがややこしいことに魔法を暴発させやがって、オーガを結界の向こうにある『世界の架け橋』付近に飛ばしやがったんだ」
「そうですか……で、それがどうか?」
「そのまんま『世界の架け橋』を渡ったオーガは、行き先に指定されてた銀魂の……ちょうど二巻目後半くらいにトリップしやがってな。あれだ、ちょうど寺田綾乃さんと死にかけのじーさんの話が終わった辺りだ」
「いや、私『銀魂』読んでねーんで分かりません」

 専門的な言葉が全く理解できないのか、少女、エスペランサ・アーノルドは「何言ってんだコイツ?」とでも言いたげな顔でシーレを見ている。
 いや、シーレが何を言いたがっているのかは本人も理解している。
 ただあまりにも展開が急すぎて、ちょっと付いていけないだけだ。


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