二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- レッドレイヴン —からっぽの人形—
- 日時: 2012/05/11 17:40
- 名前: 黒猫 (ID: okEdKXH3)
- 参照: http://www,kuroneko.cc/novel
小説、書きまーす。
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- Re: レッドレイヴン —からっぽの人形— ( No.159 )
- 日時: 2012/05/19 13:59
- 名前: 黒猫 (ID: 0/Gr9X75)
レイは屋根伝いで、ノアのところに行く。
レイがやるべきことはただ1つ。シシュリュー・ジェロルナの身柄の確保だ。新興マフィアのほうは、アンディとウォルターがカッチーニと一時的に協力して止めるらしい。
3m離れた屋根をスピードを落とさず、飛び移る。
(…昔はこんなことできなかったな)
物を動かすだけの力は、いつの間にかレイの体にも使用できるようになっていた。この力は使い方のバリエーションが広い。もしかしたら、レイの知らない使い方がまだあるかもしれない。
カツ—ブーツが屋根を蹴る。
音もなく着地したレイは、次の屋根に移った。
- Re: レッドレイヴン —からっぽの人形— ( No.160 )
- 日時: 2012/05/19 22:01
- 名前: 黒猫 (ID: 0/Gr9X75)
リューは射程距離に入った人をためらいもなく、撃っていく。
弾が無くなると、近くの者の懐に入り体術をくらわせる。リリーほどではないが、威力はある。
人数が多ければいいというわけではない。現に、仲間が邪魔で、周りの者はリューを撃てなくなっていた。
格別強いわけではないリューが、今までマフィアの世界で生き残れた理由はただ1つ。
容赦がなさすぎる—ただそれだけだ。
崩れ落ちた相手の手から銃を奪うと、頭に銃口を向け引き金を引く。ある者には心臓に弾を打ち込み、逃げようとした者も、撃つ。
この行動に非難する者はいない。なぜならば、リューは自分の命と町を守るために、当然のことをしているのだから。だが、目の前でそれを見せられて恐怖を感じない“特殊な”マフィアはここにいなかった。
その恐怖が、集中力を乱す。乱した者は撃たれ、逃げる者も撃たれ、そして—
「終わったか」
リューは返り血を払った。
「アーメン」
正当防衛だが、人を殺したことに変わりはない。罪悪感を感じないと言えば嘘になるが、守るためには仕方ないことだ。だから、せめて祈ってやる。
「…うご!?」
突然、背中を蹴られた。振り返ると…レイがいた。
「…派手にやったな」
「まぁな。あー、スキャッグスなら壊しておいた。別にお前の為じゃないからな」
「…そうか。ノア、無事でよかった」
「おい!俺への労いは、心配はないのかよ!」
リューは、即座にノアの無事を確認し始めたレイの頭を叩く。
「………おい」
レイは短刀を抜いた。リューはビクッとした。
「待て待て待て、落ち着け!何も刃物を出さなくてもいいだろ!」
「…違う。後ろを見ろ」
リューは後ろを見た。
小奇麗な格好をした少女。その手にはナイフがあった。
「…見逃した奴か?」
「レイ、リューがそんなことすると思う?」
「…いや」
何やらひどいことを言われたリューは、頬をひくつかせた。
「私が見たときもいなかったよ。…一般市民じゃなさそうだね」
少女は、どこか病んだ笑みを浮かべた。
- Re: レッドレイヴン —からっぽの人形— ( No.161 )
- 日時: 2012/05/19 15:11
- 名前: 黒猫 (ID: 0/Gr9X75)
バジルは、相変わらず人を見下した笑みを、アンディに向けた。
「久しぶりだな、アンディ」
新興マフィアを倒した後、姿を現したバジルをアンディはにらんだ。
「よく姿を現せられたな」
ウォルターは棺から釘を出した。…私情を含んでいる気がしたが、アンディは何も言わなかった。
バジルは武器を出さず、笑い続けた。
「…いいのか、こんなところにいて?」
「どういう事だ、バジル!」
「レイ・クラウディウスとシシュリュー・ジェロルナは町はずれの工場にいる。…殺されないといいな」
(クラウディウス…?)
レイのフルネームだろうか。レイはファーストネームしか教えなかったが、何故バジルが知っているのだろう。
レイはそこまで弱くない。そう、言おうとした時。
爆発音が聞こえた。
「…何やってんだ、あいつ」
バジルは、町はずれの工場のほうを見た。そして、爆発音に気を取られたアンディとウォルターの前から、姿を消した。
- Re: レッドレイヴン —からっぽの人形— ( No.162 )
- 日時: 2012/05/19 15:20
- 名前: 東洋の帽子屋(元闇色グラフィティ) (ID: cSy8Cn7x)
- 参照: 時間が無い。漫画のネーム、なかなか終わらないです
あ、本当ですね。
いや、お恥ずかしい。修正させていただきました。
ご迷惑おかけしました。
- Re: レッドレイヴン —からっぽの人形— ( No.163 )
- 日時: 2012/05/19 20:39
- 名前: 黒猫 (ID: 0/Gr9X75)
少女はナイフをスッと構えた。
「初めまして、レイ・クラウディウス。ビアスって言うの、よろしくね」
レイの顔から血の気が引いた。
忘れたい名で、呼ばれた。
「…君は、何者かね」
「殺し屋、かな?スキャッグスに協力した」
「…いつからそこにいる」
ビアスは首をかしげた。可愛らしい仕草だが、持っているものが怖い。
「そこの人が、ここに来た時くらいから。でも、あなたが来ることを知っていたから、そこの人を殺さず待っていたんだよ」
レイは疑問を持った。
(どうして、これが1人の時に殺さなかったのだ?)
殺されては困るが、“何故”と言う考えが消えない。
「…悪いが、これの身柄を確保しなければならないのだ」
レイはナイフが届かない場所まで下がった。だというのに、少女は動かない。
リューは押されたことで仕方なく横にずれレイの隣に並んだ。銃を腰のあたりで構える。
「あのさ、ここっていっぱい武器になるようなものがあるんだよね」
ビアスは虚空に手を伸ばすと、何か手繰り寄せるように引っ張る。
とたん…
「がっ…は!?」
リューは視線を下げた。
脇腹には銃の破片が…刺さっていた。
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