二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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レッドレイヴン  —からっぽの人形—
日時: 2012/05/11 17:40
名前: 黒猫 (ID: okEdKXH3)
参照: http://www,kuroneko.cc/novel

 小説、書きまーす。
 

  

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Re: レッドレイヴン ( No.119 )
日時: 2012/04/25 17:04
名前: 霜月 (ID: pm796894)

お久♪

すっごい進んでるぅ!
つーか、ケースの中が超気になるっ
続き、楽しみにしてるぜ☆

Re: レッドレイヴン ( No.120 )
日時: 2012/04/28 16:05
名前: 黒猫 (ID: XsTmunS8)

 ケースが倒れた衝撃で開いた。
 シャルルは中をのぞく。
 拳銃1丁、短刀2本、等身大の木の人形らしきもの、包帯などと衣服などは入っておらずある意味ライアーらしい。
 その中でも一際目立っていたのは
 「刀か…?」
 緩やかな曲線を描き、ライアーの身長ほどの長さがある棒のようなもの。異国風の握りを見たところ、東洋の刃物であるということがわかる。
 「ライアーの武器庫だよ」
 ノアは笑いながら言った。
 武器庫…そう呼ぶには少々無理があるが、実用的なお守りとしては十分すぎるくらいだ。
 「でも、ライアーは刀と拳銃は使わないけどね」
 「なんでだ?」
 「ライアーの力は集中力が必要なの。痛覚や視覚ではビクともしないくせに、音になればライアーは集中力をとぎらせる。特に銃声はだめだ。誰が銃を持っているか、わかれば別だけどね」
 アンディはケースを閉めようとした。
 (…あれ?)
 1つのナイフに目がいった。
 なぜか懐かしく思えるそれを手に取る。
 「……!?」
 アンディは頭を押さえた。ひどく痛む。内側から、押し出されるかのように。
 —オモイダシタ
 脳裏に映し出された光景。
 あいまいな記憶が、はっきりと思い出された。











 

 「レイ…」
 そう、それがあの子の
 自分が斬って、見捨てた少女の名前だ。

Re: レッドレイヴン ( No.121 )
日時: 2012/04/28 16:31
名前: 黒猫 (ID: XsTmunS8)

 リリーはアンディの背中を見送るとライアーのほうを見た。
 「無愛想だけど、可愛い人だね」
 「…苦手だ」
 ライアーは左肩に手を置くが、すぐにおろして歩いた。
 リリーはクスッと笑った。
 「そんなにはっきりと言わなくても」
 「…ボクに似ている。それなのにボクと違う。ボクなんかよりも…強い」
 リリーはライアーの顔に手を伸ばすと、仮面を取った。
 「スキアリ!」
 「…!」
 「自己嫌悪、しないの。そう睨まないでよ—レイ」
 “ライアー”としての仮面を取られたレイは、不快そうにわずかに目を細めた。
 「…その名でボクを呼ぶな」
 「いい名前じゃん」
 「…何もない、という意味があるのにか?」
 「意味はともかく、響きがいい。ライアーなんかよりはましだし」
 レイはフードをかぶると、
 (…一応真面目に考えたのだがな?)
 自分のネーミングセンスについて考えた。
 「あー、雨降るよ。この雲じゃ」
 リリーは空を見ながら、歩く。レイも見たが、夜の空は暗くわからなかった。
 「…最近“ネズミ”が多くて困る」
 「それは大変だ」
 リリーは適当に答えた。
 「…いつもはノアが気付いてくれるが、今はいなかったね。周りには気を付けるべきだったよ」
 レイは腰から短刀を抜くと、振り向く。不自然なまでに黒く、艶のない髪がカーテンのように広がった。
 銃声とともに、欠片となって落ちる仮面。リリーがタイミングよく投げたのだ。喜ぶリリーに対し、珍しく肩を落とすレイ。
 「…特注の仮面が」
 「そんなもの命に比べれば、安いもんでしょうが!」
 
 

Re: レッドレイヴン ( No.122 )
日時: 2012/04/28 17:20
名前: 黒簾香菜 (ID: xJuDA4mk)

 ライアーって、本名はレイだったんですね!
アンディが見捨てたって・・・・・何かあったんでしょうか??

 それに、レイとリリーに発砲した人って・・・!?

 色々気になります!
続き、楽しみにしてますね♪

Re: レッドレイヴン ( No.123 )
日時: 2012/04/28 18:50
名前: 黒猫 (ID: XsTmunS8)

 レイは出てきたネズミに切っ先を向けた。
 ウォルターと同じくらいの年齢の青年。手には見慣れた—見慣れたくはないが—マークが入った拳銃。
 「気付くの速ッ!!もっと後から姿を現すつもりだったのに、チクショー」
 「うわー、レイの苦手なひとだね」
 レイはどちらも無視して、問う。
 「君はマフィアの人間かね?」
 「あいつらと一緒にするな!…一緒に来てもらうぞ」
 「ボクはその拳銃を持っている者についていかないようにしている。…判定書に載っているものは特にだ」
 青年—ヘーゲルは銃口をレイに向けた。
 「なら…死ぬなよ?」





 再び、銃口から弾丸が飛び出した。


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