二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- レッドレイヴン —からっぽの人形—
- 日時: 2012/05/11 17:40
- 名前: 黒猫 (ID: okEdKXH3)
- 参照: http://www,kuroneko.cc/novel
小説、書きまーす。
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- Re: レッドレイヴン ( No.134 )
- 日時: 2012/05/06 21:54
- 名前: ユカ (ID: f7lRTJvX)
すごく面白いです!!
天才ですね!!
あ!
すみません・・・
私ユカといいます
- Re: レッドレイヴン ( No.135 )
- 日時: 2012/05/07 15:04
- 名前: 黒猫 (ID: 0/Gr9X75)
闇色グラフィティさん、詳しい感想ありがとうございます。
お互い頑張りましょう!
鴉咲さん、お久しぶりです!スレッドロックされてしまったことには驚きました。
ユカさん、初めまして。そう言われると(書かれると?)とてもうれしいです。これからもがんばります!
- Re: レッドレイヴン ( No.136 )
- 日時: 2012/05/07 16:51
- 名前: 黒猫 (ID: 0/Gr9X75)
(様子が変わった…)
血紅色の瞳がヘーゲルから動かない。そこには殺意はなく、あるのはただの“無”だ。
レイは右手に握った短刀を手に中で半回転させ、逆手持ちにする。
「…悪あがきはよ—ッ!?」
ヘーゲルは体をそらした。顔面すれすれのところを刃物が通った。
(速い!!)
立ち退きながら、ヘーゲルはナイフを振るう。レイはそれをかいくぐり、左腕を薙ぎ払う。
逆手持ちの欠点は動作が大きくなるところだ。反面、1つ1つの技が相手にとって大きな痛手となる。レイは身のこなしの速さで欠点を補っていた。
いくらレイに腕力がないと言えども、ヘーゲルの左腕は骨が見えるほどの傷ができた。
「て、てんめぇぇぇぇええええ!!」
ヘーゲルは左手で刃物を握りしめた。どうせ折れている手だ。攻撃に生じられないならば、盾として使う。
ナイフを突き出した。しかし、レイは短刀を放し左足を横に引く。最小限の動きでヘーゲルの左腕に体をずらしたレイは、右肘を内側から固定すると同時に、短刀を引き抜く。
まだレイが動いてから、1分程度だ。その間にヘーゲルは行動を制された。
恐怖よりも、驚愕が勝る。
レイはそんなヘーゲルの目に、ためらいも狂いもなく、切っ先を向けた。
- Re: レッドレイヴン ( No.137 )
- 日時: 2012/05/07 16:54
- 名前: 黒猫 (ID: 0/Gr9X75)
金属の弾ける音が響いた。
短刀が大きくぶれ、切っ先が耳たぶをかすめた。
ヘーゲルはレイの手を強引に振りほどくと、渾身の力で蹴り飛ばした。レイが濡れた地面を転がる。
ヒュッ—空気を切り裂く音にヘーゲルはレイとは反対側の道に避けた。
赤いコートを着た小柄な少年が空を薙いだギロチンのスピードを殺し、ヘーゲルを見る。
(仲間がいたのかよ!)
だとすれば、分が悪すぎる。重傷を負った自分にとって…いや、負っていなくてもこの少年は危険だと勘が告げた。レイのことは惜しいが、引かせてもらおう。
ヘーゲルはナイフを投擲した。
アンディはギロチンでナイフをはじくと、すぐに視線を青年に戻した。
「—っ、いない?」
たった数秒の間で、どこに行ったのだろうか。
追いかけたかった。きっとスキャッグスに関する情報を持っていたに違いないであろう青年を今すぐにでも。
だが—
「レイ、大丈夫かい?」
レイを放っておけなかった。
ノアは愕然とアンディを見た。
「あなた…本当にあのアンディ?」
「あのって…いったい僕をどんな風に思っていたのさ」
不満を口にしつつ、立ち上がったレイに怪我がないかと手を伸ばした。
とたん—胸ぐらをつかまれた。
「リリーを…助けてくれ。頼む、医者を呼んできてくれないか」
消えそうなくらい、小さい声。
ノアはうつむいたままのレイに、どう答えていいかわからなかった。
レイが青年を切りつけた理由はすぐに分かった。ノアが止める前にアンディはレイのケースから空砲入りの拳銃を手にして鳴らした。そうでもしなければ、レイは青年の目をつぶしていた。
そんなレイがリリーの死に気付いていないわけがない。しかし、現実から目をそらしたくてアンディに頼み込んでいるのだろう。
アンディもノアと同じ考えに行き付いた。だから
「…リリーは死んだ」
現実を突きつけた。
目をそらすことは自分で自分をだますようなものである。以外にも楽で、同時に苦しいことだ。
顔を上げたレイに思わず、アンディは息をのんだ。
血の気が失せた唇と頬を伝う黒い水は雨で溶けた染粉だろう。
アンディにはそれが、涙のように見えた。
(言わなきゃ…よかったかも)
自分の言葉に後悔した。
- Re: レッドレイヴン ( No.138 )
- 日時: 2012/05/07 15:52
- 名前: 黒猫 (ID: 0/Gr9X75)
「モニカ、レイの具合はどうだ?」
「今も熱でうなされています」
雨に打たれたレイは見事に熱をだし、自室で休んでいる。
「…彼女、立ち直れますかね?」
モニカが見たレイは、人形のように表情をなくしていた。戦意喪失していたようにも見えた。
カルロは書類から目を離すと、
「大丈夫だろ」
少し笑いながらコーヒーを口にした。
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