社会問題小説・評論板

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Re:愛してる
日時: 2012/07/26 14:34
名前: おかゆ (ID: uOIKSYv5)

   『非常識だとしても皆が常識といえばそれは常識になるんだ』



こんにちわ。

名前を変えて他の所でもちょくちょくやってますが、社会系が一番書きやすいと思ってまた書いてみることにしました。
どうぞ生暖かい目で見守ってください。

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2012.0219

Re: Re:愛してる ( No.43 )
日時: 2012/04/08 21:04
名前: おかゆ (ID: r7gkQ/Tr)


「—————・・は?」



思わずカバンを落とす。



「・・、あっ、じゃぁねぇ。本当にありがとう!理紗」

それに気づいた麗華はもう一度、わざと私に言い聞かせるように『理紗』といった。




———・・逃げろ。



私の頭の中で警報。本能的な何かが、脳全体が、体中のすべてが、『逃げろ』と叫んでいた。



「あれー?瑠璃じゃん。この間のこと、私全然気にしてないからね?」

わざと皆に聞えるように言った。


「私もビックリしたけど、多分瑠璃気が狂っちゃったのかな?色々あったもんね?」


作ったような声。


「・・・お前、今・・理紗、て・・言っ、」

あぁ、嫌な予感しかしない。


言葉が浮かばない。




「え?理紗?あぁ!!理紗ね。瑠璃も仲が良かったじゃん」
「・・・何で知ってるの?」
「えー?覚えてない?」


悲しいな。

なんていいながら笑う。今日の麗華違う。


「・・ま、無理もないか。あんた理紗にべったりって感じだったしぃ?」

急に声のトーンが低くなった。
誰にも聞えないように、私の耳元でささやく。


「・・・?」


逃げろ。危ない。



「あたしとあなたと理紗、実は同じ中学校だったって事、知ってる?」



危険だ。危ない。


「言いにくいんだけどね?」


逃げろ。




「私、理紗をいじめた主犯なの」
「————・・!?」






危ナイカラ。






Re: Re:愛してる ( No.44 )
日時: 2012/04/08 23:29
名前: おかゆ (ID: r7gkQ/Tr)


「・・・・嘘・・」
「本当よ。だから同じ高校って聞いた時は驚いた。それと同時に喜びもした。次はこの子にしようかなって♪あんたったら、主犯が誰なのかも知らずに、今まであたし達と遊んだり、いじめられたりしてたって・・聞いただけでも笑えるでしょ?」


笑いを殺したような声が耳元で響く。


「——・・ねぇ?なんで、親友をいじめていた主犯が分からなかったの?なんであたし達と仲良くしてたの?・・理紗のこと、何も分かってなかったんじゃない?」
「・・・・っ!!!!」
「理紗、泣いてたよね?髪、切ったよね?制服ぼろぼろだったよね?それ、何でだか分かる?」



麗華はそれが快感だったかのように語りだす。



「——・・私達が、いじめてたからだよ」




「言うなっっっ!!!!」




廊下に響く声。全員がこちらを見た。




「・・・・え?瑠璃、どうしたの?」


『いつもの』麗華に戻る。




「・・・・お前か」
「えっ!?何?・・キャァッ!!!」



私は思わず麗華を押し倒す。
麗華の首に手をかける。


「・・瑠璃っ・・やめて・・」



麗華は目に涙をためる。これは演技。



「お前が理紗をっ・・!!!」
「あれ?でもさ、これが初めてじゃなかった気がする」
「・・?」
「あぁ、そうだ。あたしもちょっと今忘れてたんだけど。『瑠璃が一番最初に殴りかかってきた時』、あたし達はこの話をしてたんだ」
「・・・・・・っ」

そうだ。私は全てを思い出した。忘れていた記憶。



『瑠璃ってさぁ、実は中学校の頃親友がいたんだよ?』
『えぇ!?まじで?』
『それがさぁ、その子が瑠璃と正反対なのよ、性格が!!しかもあまりにもムカついたからさぁ』
『ムカついたから何ー?』
『・・・いじめちゃったんだよね』


「なーんか、忘れてたみたいだから・・でも思い出したんだ。良かったじゃん」
「・・・・っ、」
「——今この間みたいなことしたら・・あんたはどうなると思う?・・しゃべっただけの人間の首をしめた・・こういうの理不尽って言うんだよね?」
「・・・」



首をつかんでいた手をはなす。



「・・・・最低」


私はカバンを持って資料室へむかう。




急がないと。



「市川!!!!!」



急がないと。



「大丈夫?麗華」
「うん・・大丈夫だけど・・どうしちゃったのかな、瑠璃・・」



急がないと。






——————・・バンッッッ!!!




勢いよく扉を開けて床に座り込む。



急がないと。


「・・・・・ぅあ・・」



一気に流れ出す。


「ああぁあ」



この感情を、





「あぁあぁ・・ああぁあぁぁぁああああぁぁぁあ!!!!!!」



とめることが出来ないから。

Re: Re:愛してる ( No.45 )
日時: 2012/04/15 08:42
名前: クロスダム (ID: LuHX0g2z)
プロフ: 。

実はこっそり見ていたものです…初めまして〜。
うーむ、瑠璃とか理沙とかなんか可哀想ですよね。麗華にいじめられて。

Re: Re:愛してる ( No.46 )
日時: 2012/04/17 20:43
名前: おかゆ (ID: c7fD2IHa)

クロスダム様>>はじめまして。コメントありがとうございます!
んー・・なんか書いていく内にかわいそうな方向に進んじゃいました・・(汗

ちゃんと2人とも幸せになる予定ですけどまだまだ先は長そうです・・

また遊びに来てくださいね♪

ReRe:愛してる ( No.47 )
日時: 2012/04/17 22:00
名前: おかゆ (ID: c7fD2IHa)


なんで?

「———!!」

なんでだ?


「———————!!」


私が過ごしてきた高校生活は、友達は、グループは全部——・・


「———・・っ!?」


突然胃からこみ上げる何か。

口の中がすっぱくなって思わず近くの手洗い場に駆け込んだ。



「———っ、ハァ・・ハァ・・」


水で流して処理をした。




「————!!」

もう一度大声で泣いた。



今まで理紗がどこかで幸せに生きていると思えば頑張れた。

なのに——・・



「・・・・っ!!オエッ——・・ハァ・・ハァ・・」


自分のせいで理紗がまだ苦しんでいるのなら・・・



「・・・っ・・」


自分が今までやってきたことはなんだったのか——?



「———・・市川!!」

どこか聞き覚えのある声。

「・・!?お前、その顔・・・、とりあえず資料室に戻るぞ!お前叫んでたろ、声が遠くからでも聞えた」

そして—・・伊藤は私の手を引っ張り資料室へ連れて行った。



「なぁ、お前どうしたんだ・・?」

どうやら伊藤は最初からは見ていなかったらしい。

「・・・林だろ・・?・・なんで急に林の首なんか・・」
「・・・・、」

理由はいいたくなかった。

言ったら今までの自分を否定するようで—・・

いや、




もう自分は——・・



「・・・・・かな・・」
「は?何言って・・もう一回、」





「・・殺してもいいかな・・、」



「・・・・え?」
「・・私・・許せないの・・」
「おい・・いくらなんでもそれは—」
「違う」


私はゆっくりと首を横に振った。



「自分・・自分を殺しても、いいかな——・・?」
「——!?」





——・・自分は、どうしようもないクズ人間だ。



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