社会問題小説・評論板
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- Re:愛してる
- 日時: 2012/07/26 14:34
- 名前: おかゆ (ID: uOIKSYv5)
『非常識だとしても皆が常識といえばそれは常識になるんだ』
こんにちわ。
名前を変えて他の所でもちょくちょくやってますが、社会系が一番書きやすいと思ってまた書いてみることにしました。
どうぞ生暖かい目で見守ってください。
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2012.0219
- Re: Re:愛してる ( No.3 )
- 日時: 2012/02/20 00:13
- 名前: おかゆ (ID: mt9AeZa7)
「・・へぇ・・市川さんってただの喧嘩とかじゃない感じ?」
いつの間にか思い出にひたっていたらしい。高木さんに話しかけられていた。
「・・・あー・・うん」
ボソッと言った言葉が聞えていた。
「・・まぁうちたちも林さんたち少し怖くてあんま表立ったことは出来ないけど、うちに出来ることがあったら何でもいってよ」
そしてニコリと笑う。
「・・・ありがとう」
多分この先高木さんの力は使わないと思う。
それに、
どんだけいじめられても私はへこたれない自信があった。
* * *
「・・・今日はありがとう」
「ううん!!うちも楽しかった!また一緒にやろうね」
そういって彼女は他の友達の所へ行ってしまった。
「・・・・ふぅ」
誰もいない廊下で私は静かに携帯を開き、そしてなれた手つきでとあるサイトを開いた。
<ひまわりさんが入室しました>
ひまわり>>こんにちわーって、誰かいますかね?
偶然見つけたチャット。私含めて三人いるらしく、本当の自分をさらけ出せる数少ない場所だった。
心>>あ、こんにちわ。ひまわりさん
ゆーし>>なんだ来たのか。
ひまわり>>ゆーしさんひどいww
ゆーし>>あ?だって俺は心と楽しく話をしてたのにお前が急に入ってくるから。
ひまわり>>話してたっていったってチャットの中でしょ?
心>>まぁ俺はひまわりさんがきて嬉しいと思ってますよww
ひまわり>>ww←これはなんだww
このやり取りについ笑ってしまう。
どんなに悲しい事があったってここに来ると忘れてしまうんだ。
ひまわり>>てか何はなしてたの?
ゆーし>>ひまわりを消す方法
ひまわり>>え、ひどい
ゆーし>>冗談だよ
ひまわり>>知ってるよ
心>>wwwwwwwwww
ゆーしがへんなことを言って私が突っ込んで、心が間で仲裁して。
これをやることがいつの間にか楽しみになっていた。
- Re: Re:愛してる ( No.4 )
- 日時: 2012/02/20 18:46
- 名前: おかゆ (ID: 10Uu3dBQ)
「ねぇ、瑠璃。話しがあるんだけど」
麗華たちに連れられて人気のない場所に移動した。
「あたしたちが言いたいことって何かわかるよね?」
・・・めんどくさい。
「何がいいたいの?」
「はぁっ!?この間のやつだよ!!」
「お前が暴力振るってきただろ!」
・・・・私そんなことしたっけ。
あぁ、思い出せないんだ。
「・・・・ごめん、そのことなんだけど・・私覚えてないんだよね」
「おぼえっ・・はぁっ!?ふざけないでよ!!」
だって本当のことだし。
「まぁまぁ麗華落ち着きなって・・・瑠璃、もう一度あたし達のグループに入れてあげるよ」
田宮美沙。このグループの中で唯一キライじゃなかった子。
たまにイライラするときもあったけどこのなかではマシな子といってもいいだろう。
「・・・入れてあげるって・・どういうこと」
「いや、瑠璃も反省してるだろうし私達も鬼じゃないからさ。もう一度あたしたちのグループに入って一緒に遊ぼうよ」
・・・・お前らはグループに入らなきゃいちいち遊ぶことが出来ないのか。
ま、そんなのはごめんだけど。
「(反省・・ね)いや、もう私はいいよ」
「いや、でも瑠璃が一人でいるのは見たくないって言うか・・」
・・・・疲れる。
そんなバレバレの嘘をつかないで欲しい。
まだ『お前は使いやすい』だの『いじれる奴がいなくて退屈』だの言ってくれた方が楽だ。
・・実際言われても困るんだけど。
それに一人でいるのは見たくないって・・一人にさせてクスクス笑ってたのはあんたらだろ。
「・・・・ごめん、もう私あんたらと一緒にいる気ないからさ」
そういってその場を離れる。
「・・ちょっ、おい!!瑠璃!!」
「なんだよマジふざけんなよ!」
ふざけてるのはどっちだ。
「マジうぜー。調子のってない?」
なんとでも言えばいい。
別に、悲しくなんてない。
・・・・・あぁ、チャットもう少しやっていたかったな。
- Re: Re:愛してる ( No.5 )
- 日時: 2012/02/20 19:17
- 名前: おかゆ (ID: 10Uu3dBQ)
・・・・とはいえ、私も普通の女子高生なわけで。
あんなに言われたらさすがに落ち込む。
まぁ苛立ちの方が勝ってるんだけど。
「・・・・・・本当に麗華の奴・・ムカツク。死ねばいい」
誰もいない、誰も使わない、誰も気づかない資料室でぶつぶつとつぶやく。
「あ、死ねは言い過ぎたか。じゃぁ転校すればいい・・私の視界に入らないところに行けばいい」
私は近くにあった消しゴムを投げつけた。
ここは私が高校入学して間もない頃に偶然見つけた場所。
始めは軽い好奇心で入ったがだんだん居心地がよくなった。
そして今ではここを私の第二の家のように扱っている。
「・・・・・・はぁ・・・・この間まで友達だったのにもう赤の他人か」
実際他人なんだけど。
でも、まぁ。
楽しかった日もなくはなかった。
「・・・・女子って面倒くさいね・・自分も女子だけど」
「ずっと親友って言ってたのはどこのどいつだ」
「この間までホント・・友達とか言って・・・」
「これだから・・女子は汚いんだよ。やり方とか・・いろいろ・・さ・・・」
独り言をずっと言ってるしかなかった。
だって涙を止める方法を知らなかったんだもの。
- Re: Re:愛してる ( No.6 )
- 日時: 2012/02/24 22:58
- 名前: おかゆ (ID: HrRq9w/x)
『可愛くない子ね』
「・・・・、」
久しぶりに昔のことを思い出した。あぁ、なんで今になって。
「・・・そんなこと分かってますって・・」
『可愛げのない子』
生まれてから十数年、何度も言われた言葉。
「はぁ・・」
別に小さい頃はもっと笑顔な子だった・・と思う。
あ、思い出した。
父親が死んでからこうなったのか。
確か今日は遅く家を出るんだとかで珍しく私が学校に行く時間まで家にいて。
私が行ってきますって笑顔でいって、そのあと父さんも仕事に行って。
でも、帰ってこなくって。
お母さんがたくさん泣いていたけど私は泣けなかった。
『父親がなくなったのにあの子、泣いてないんですって』
『心がない子なのかしら』
『泣いたっていいのにねぇ』
『まったくなんて、』
『可愛げのない子』
お母さんは『悲しすぎて逆に泣けなくなったんだよね』って言ってくれた。
それからも私は悲しい事があっても泣かなかった。
いや、
泣けなかったのか。
今もそれなりに笑うことも出来る。
でも泣くことは出来ない。
『可愛くない子』
なんども言われてるけどやっぱりまだなれてなくて。
「・・・・・・」
家に帰りたくない。
お母さんもまだ仕事だし。誰もいないし。
私は何を望んでるんだろう。
- Re: Re:愛してる ( No.7 )
- 日時: 2012/02/29 21:19
- 名前: おかゆ (ID: DUzeI13G)
「・・・・暇だ」
資料室の中をぐるりと見回し、特にやりたいこともやらなければいけないこともなかった。ただ居場所がなかったからここにきただけ。
「落ち着いたし・・帰ろうかなぁ」
独り言をつぶやく。資料室の中には家から持ってきたある程度のお菓子や遊べそうな物はある。
「あー、だりー」
「!?」
男子生徒の声。こっちに近付いてくる。
でもここにはめったなことがない限り入ってくることは——・・
「・・・あれ?なんでここあいてるんだ?」
「!?」
しまった。扉を完全に閉めてなかった。
「・・・・・・・」
やばい。隠れる?あ、でも隠れる場所がない。
「・・・・・失礼しまーす」
キィ・・と言う音とともに薄暗い部屋から光がささった。
「・・・・・」
「・・・・・」
無言。お互い、無言。
「・・・・・えと・・市川?」
まさかのクラスメイト。
「お前、何してんの?」
お前こそ、何勝手にあけてんの?
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