社会問題小説・評論板

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Re:愛してる
日時: 2012/07/26 14:34
名前: おかゆ (ID: uOIKSYv5)

   『非常識だとしても皆が常識といえばそれは常識になるんだ』



こんにちわ。

名前を変えて他の所でもちょくちょくやってますが、社会系が一番書きやすいと思ってまた書いてみることにしました。
どうぞ生暖かい目で見守ってください。

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2012.0219

Re: Re:愛してる ( No.38 )
日時: 2012/03/23 21:08
名前: おかゆ (ID: UTKb4FuQ)



「・・・・伊藤・・今、」
「・・・っ!?・・!!」

私が呟いた途端、伊藤はしまったというような顔をして、そのあとすぐに自嘲的に笑った。

「あー・・、うん・・気にするな」

そしてまたぱらぱらと漫画をめくった。

「伊藤・・・あの、その・・今の話って・・」
「さて、そろそろ帰るか」

伊藤は私の話をさえぎるようにして席を立ち、帰るしたくをした。

「市川もそろそろ帰れば?だんだん暑くなってきたし熱中症になったら大変だろ?」

そして彼はいつもより早い時間でこの資料室をでた。


「・・・・・」


胸につっかえたような何か。

私に嫌な過去があるように、

伊藤にも何か思い出したくない、嫌な過去があったんだ。


「・・・・何か」

何か私に出来ることはないのだろうか。

(なんて、)

今まではそんなこと理紗以外の人間には思わなかったのに。


「・・・・あぁ、」

そっか。

伊藤にメールで『今日もお疲れ様』と来た時。
彼に私の過去の話をしたら、彼なりに私を励まそうとしてくれた時。


この気持ちは全部。




嬉しかったからなのか。


だから私は彼に


恩返しをしたいと思ったんだ。





Re: Re:愛してる ( No.39 )
日時: 2012/03/24 23:59
名前: おかゆ (ID: miRX51tZ)



<ひまわりさんが入室しました>

心>>あ、ひまわりさん。

心>>久しぶりです。

ひまわり>>本当だ。久しぶりですね^^

ひまわり>>今日はゆーしさんいないですねw

ひまわり>>うるさい人がいないと落ち着くというか寂しいというか。

心>>寂しいんですねwわかりますww

ひまわり>>なんですかそれ(笑)

ひまわり>>まぁ実際、寂しいというか。多い方が落ち着くというか。

心>>あぁ、そういう時ありますよね。

ひまわり>>ちょっと知り合いと気まずい感じになったというか、何というか・・

心>>知り合い?

心>>友達じゃないんですか?

ひまわり>>いえ・・クラスメイトなんですけど、いろいろあって。

ひまわり>>今は知り合いなんです。

心>>喧嘩って訳でもないんですね。

ひまわり>>まぁそうですね。

心>>確かひまわりさんって高一でしたよね?

ひまわり>>はい。

心>>高一かぁ・・、まだまだ難しい時期なんだよな・・

ひまわり>>そういえば心さんは先輩でしたっけ。

心>>まぁ、少しだけ。

ひまわり>>実は私、中学校の時親友を裏切っちゃって。

ひまわり>>助けに行けなかったんです。いじめが怖くて・・親友を裏切っちゃったんです。

ひまわり>>それをその知り合いに話したんです。

ひまわり>>だから・・まぁ、もう・・知り合いじゃない・・というか・・

ひまわり>>でも・・知り合い、なんです・・今はまだ・・

ひまわり>>なんかよく分からないですよね・・

心>>いや、わかんなくてもいいと思いますよ。

ひまわり>>え?

心>>今はわかんなくても、お互い傷つき泣いたとして、すれ違ってしまっても、その気持ちは忘れないでください。

心>>いつか、分かる時がきて、そのときにその『知り合い』の人と『親友』になるくらい仲良くなってれば・・ってなんか自分でも言ってて意味が分からなくなりました(笑)

ひまわり>>いえ。

ひまわり>>ありがとうございます。

ひまわり>>なんか元気でました

心>>それはよかった^^

ひまわり>>じゃぁ私はこの辺で。

ひまわり>>本当にありがとう。


    <ひまわりさんが退室しました>

心>>ひまわりさんも大変だな・・

心>>ま、俺がとやかく言える立場でもないか・・

心>>今はひまわりさんがんばって欲しいですね。

心>>独り言乙って感じですが・・((汗





心>>—・・すべての若者に幸あれ。

心>>では。





    <心さんが退室しました>

Re: Re:愛してる ( No.40 )
日時: 2012/04/07 23:44
名前: おかゆ (ID: TBnh9QgM)


——ここは遊びだ。


「おはよー」
「あ、おはよー」


「今日小テストあるって」
「え、マジ?」


高校に行っても中学の延長上だ。
皆まだ子供だ。
だけど子供ではない。

皆は演技をしている。


「あいつマジうざくない?」
「あー、だよね」


たとえ思ってなくても口にしなきゃいけないときがあるのだ。
たとえ嫌でも演技をしなきゃいけないときがあるのだ。


「あんたはどう思う?」
「えっ!?あ、あぁ・・うちも嫌いかな」
「だよねー?」


あわせないと、仲間はずれにされるので。

だから今日も皆は悲しそうに、楽しそうに遊ぶ。

私はそれが嫌いだ。



「・・・いたのか」
「もともと見つけたのは私だ」
「まぁ・・そうだな」



あのときから、私と伊藤との間に何か。

亀裂。

ゆっくりと。



「・・・そういえば、テストどうだった?」
「まぁまぁ。そっちは?」
「俺多分ダメだ」


なんて。

いつものようにしている話なのになんか。


切ない気持ちになって。


「・・伊藤」
「んー?」
「・・友達って、いつからなってるもんなの?」

つい思ってることを口に出して。

「・・・・んー・・なんだろうな」

つい、伊藤を困らせて。


「・・・自分を隠してまで『友達』をやるのなら・・それは本当に友達って言わないから・・だから、」

おいおい何を言っているんだ自分。


「・・・・、そうだよなー・・」
「・・・・うん・・」


今日はめったにしない話ばっかする。


「親友なんて・・出来たらそれは、奇跡なことで・・」



それは、


「伊藤はいた・・の?」
「・・え?」
「あ、」




あのときの話の続きを聞きたいから。

Re: Re:愛してる ( No.41 )
日時: 2012/04/08 18:27
名前: おかゆ (ID: r7gkQ/Tr)


「・・は?」
「や、あの、その・・違くて・・えと、」
「どうした、市川・・」


おかしい。

いつもの私じゃない。
伊藤を傷つけないようにと気を使っている自分がいて。


「・・・・ごめん」
「なんで謝るんだよ」

そして伊藤が机に寝転がる。


「・・・・・なんで・・、謝るんだよ」


もう一度。伊藤はゆっくりとつぶやいた。


「・・・・っ、」

何かを思い出したかのように手で顔を隠す。


「・・・伊藤?」
「あー・・ごめん、市川・・うん。親友はいたよ・・中学のときに」
「あっ?あぁ・・そうなんだ・・今も仲いいの?」

すると伊藤の手がかすかに動いた。


「・・・あ、うん。仲・・いい、かな」


答え。かすかに戸惑う伊藤の声。


「・・・・伊藤、中学校の頃・・なにかあったの?」

私は思い切って聞くことにした。


「・・・・・」


沈黙。肯定を表した。


「・・・・・あった、うん。あった・・・」

そして自分で確かめるように私に言った。


「でも今は・・言いたくない・・」
「そう」
「ごめんな」




そしてへラッと笑った。




Re: Re:愛してる ( No.42 )
日時: 2012/04/08 19:32
名前: おかゆ (ID: r7gkQ/Tr)




次の日も、またその次の日も何もなかった。
まるで・・


「・・・(資料室で会う前のような)」


あの日から資料室に伊藤は来なかった。


「ちょ、やめろって伊藤!」
「マジ意味わからんわー」
「お前らだってそうだろ?」


あぁ、そうか。

資料室に来なくても伊藤にはたくさん友達がいるから。
こんなひねくれた人間と一緒にいなくても・・・



ここまで考えてやめた。

そんなこと、最初から分かってたのに。




馬鹿だなぁ。




なるべく依存しないように。


そんなこと、ずっと前からやって来たことじゃないか。


「・・・・っ」

だから、


「(寂しいな)」


こんな気持ちは、


「(つまんないなぁ)」


あってはいけない感情なんだ。





*    *    *



「・・・・今日はいつもより疲れた気がする・・・」

考え事ばかりしていて何も出来なかった気がする。


皆がちらほらいる中、私は一人でいつもの場所に向かった。





「あ、もしもしー?久しぶりー!!元気だった?」

学校で堂々と電話をだした林麗華。


「あははっ!!変わってないねぇ。またアンタにお願いしても言いかなぁ?」
「そんな難しいことじゃないんだよ?」
「あんたとあたしの仲じゃない」



うるさいなぁ。

皆がそんなことを思っているだろう。



「あっ!!まじぃ?ありがとう!!」

どうやら電話が終わるらしい。

だけど次の瞬間、私は予想もしない出来事に耳を疑う。














「いやぁ、助かるよ———・・・理紗」




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