社会問題小説・評論板

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Re:愛してる
日時: 2012/07/26 14:34
名前: おかゆ (ID: uOIKSYv5)

   『非常識だとしても皆が常識といえばそれは常識になるんだ』



こんにちわ。

名前を変えて他の所でもちょくちょくやってますが、社会系が一番書きやすいと思ってまた書いてみることにしました。
どうぞ生暖かい目で見守ってください。

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2012.0219

Re: Re:愛してる ( No.8 )
日時: 2012/02/29 23:36
名前: バード(,,・θ・) ◆Nlab369rtc (ID: Zyd32OLu)

コメ失礼します<(_ _)>
初めまして、私の名前はバード(,,・θ・)と申します。

長ったらしい話はよしとして……、小説更新お疲れ様です。

面白い小説ですね!個人的にとっても好きです。イジメ系の主人公って魅力的なキャラ設定じゃないと変に浮いちゃったりしますが、しっくりくる良い主人公をお持ちで。羨ましい。

良かったら僕のスレに遊びに来てください。

アナタの文才が本当に羨ましいっ(´∀`)ノ
良いなぁ……。

それではクソつまんない長文失礼しました。

お邪魔しました〜

Re: Re:愛してる ( No.9 )
日時: 2012/03/02 21:50
名前: おかゆ (ID: uzWnL3hE)

バード様(略してすみません)

そんなもったいない言葉、ありがとうございます!!

とても嬉しいです!!
ぜひバードさんのところにも遊びにいかせていただきます!

Re: Re:愛してる ( No.10 )
日時: 2012/03/02 22:16
名前: おかゆ (ID: uzWnL3hE)



「・・・・おま、何でいるの?」

そこに立っているのはクラスメイトでかなりもてるといわれている(実際そうでもないと思うが)伊藤 翔。

嫌でも耳に入ってくるので覚えた。

「・・・・・こんにちわ、伊藤君」
「いや、いいよ猫かぶらなくて」
「・・チッ」

ばれていたのか。

「いやいやいや、それより俺の質問に答えろよ」
「君こそなんでここを開いた」
「好奇心で」
「好奇心であけるものか?普通」
「あけるだろ」
「もしあけて見られてはいけないようなことを見てしまったらお前はどうする」
「・・・・・例えば?」
「・・・まぁ、それは考えろ」


しつこい。



「・・って、なんでお前の質問に答えてんだよ俺!そうそう!俺の質問に答えろよ」

・・なんでこんなに上から目線なんだ?


「——・・たまたまだよ」


もう面倒くさい。てきとうに言って早く帰ってもらうか。

「・・たまたま。君みたいに。扉が開いていたから入ってみたた・・それだけ」
「本当か?」
「ホント、ホント」
「じゃぁなんで漫画とか教科書とかあるんだよ」

そして彼はずかずかと入っていき、床に落ちてた教科書を拾った。


「・・・お前のだろ。これ全部」
「・・・」



これ以上何もいえない。



「・・・全部言ったら・・・あんた、ここから出て行ってくれる?」
「理由にもよるけどな」


そして彼は近くにあった椅子に腰掛け、カバンを下ろした。


「・・・・ここ、入学してちょっとした頃に偶然見つけた場所でちょくちょく愛用してるの。ここ、私の居場所」


はっきりと言った。そう、ここは居場所なの。
薄暗くてちょっとほこりっぽくて、でも住み心地がいい。

「だから、」
「確かにここいいよなー」
「はっ?」



え、何?今なんていった?



「確かに。俺もここ好きかも。俺もちょくちょく来ていい?」
「・・・・・・・・・ッハァ!?何言ってんの!?出て行ってくれるって言ったじゃ—」
「理由にもよるけどなってちゃんといったぜ?」


ムカツクほど意地の悪い笑顔で私に言った。




「俺もここ、居場所にしたい」



その時、ほんの一瞬だけ。伊藤が真剣な目をしていってきたからつい、




「・・・・・・別に、いいけど・・」




なんていっちゃったじゃない。



Re: Re:愛してる ( No.11 )
日時: 2012/03/02 22:50
名前: おかゆ (ID: uzWnL3hE)



「・・・・・・あ」
「まじで!?っしゃぁ!ありがと!」

そして一人ガッツポーズをしている。

「でもあんたなんか友達も多いし、居場所なんてどこにでもあるだろう」
「・・・・・まぁ、そうかもしれないけど・・・」


なんか居心地が悪いんだ。


彼が言ったのは私が予想していない言葉だった。


「・・・・俺、実を言うと父親が再婚しててさ。母親が血のつながってないってやつ。しかも再婚が中三のときで・・まだ『お母さん』って言いにくいっていうか・・家に帰るとたいていいるから気まずいんだ・・・それに、」
「もういい」


それ以上は聞かない。というより聞けない。



「お前、泣きそうな顔してるから」
「っ、」


さっきまで自分が泣きそう(てか泣いてた)だったのに。
なんで他人の気を使ってるんだ?


「・・・・まぁ家族関係のことなんてなんとなく私と似ている。それに友達のどうこうを私が聞いたって何の解決にもならない」
「・・・・それもそうだな」


そういってニカッと笑った。


「俺とお前は似てる」
「でも確実に違うところがある」
「どこ?」



似てる、なんて口先だけ。

決定的に違うのがある。




「——・・私は今いじめられている。嫌われている・・あんたはみんなに好かれている・・それが大きな違いだ」
「そうか」


そしたら彼は寂しそうに笑った。


「好かれてる・・ねぇ」


私はうなずいた。




「『お前の目にはそう見えてるのか』」





彼はつぶやいた。

Re: Re:愛してる ( No.12 )
日時: 2012/03/02 23:29
名前: おかゆ (ID: uzWnL3hE)

 

「何言って・・」
「なぁ、市川。世界には戦争とか飢餓とかで苦しんでいる人がどれだけいるか知ってるか?」
「何を急に」
「いいから」
「・・・・・・知らない」
「だよなー・・俺も知らない」
「何が言いたい」
「じゃぁさ、世界中でいじめにあって苦しんでいる人がどれだけいるか知ってるか?」
「・・・それも知らない」
「じゃぁ、そのいじめで自殺をした人の人数」
「・・・・知るわけがない」
「だよなー・・」


そしてカバンの中からペットボトルのお茶を取り出し一口飲んだ。



「知らない。よな・・」
「何が言いたいんだ」
「そう、知らない・・俺はお前のことも。お前は俺のことも・・何も・・」
「・・・・」

一人でぶつぶつと言い出す伊藤。


「うん・…ごめん。忘れろ」
「いや、きっと無理」
「世界中には飢餓で苦しんでる人もいれば腐るほど食料を持ってる奴だっている」
「うん」
「俺は思うんだけどその腐るほどの食料を飢餓で苦しんでる人に与えたいと思うんだよ」
「・・・私も、思ったことはある」
「・・・いじめられてる人がいるってことは、絶対いじめている人がいる」
「それは当たり前だ」
「でもお前は嫌われてるって訳じゃない。それなりにしゃべる相手だっていた」
「・・・・・」
「つい最近まで『居場所』と呼べる場所があった」
「つい最近まではね」
「でもそれは『本当の居場所』じゃない」
「・・・・っ、そうだけど」




「・・・・・俺も同じだ」







「・・・・・え?」



何を言ってるのか分からなかった。



「—・・正確に言えば俺は裏切られていないけど・・似たようなもんだ・・・きっと今の母親だって俺のことを邪魔だと思っている」
「・・・・被害妄想はやめろ」
「わかってる」


そして彼はゆっくりと立ち上がった。



「・・・・・世界ってさ、不公平だから面白いんだよ」


彼は私に向かってそういった。



「・・・あんた、あれでしょ。ついに頭がおかしくなったでしょう」
「ねぇよ」
「じゃぁ厨二病」
「ない」
「・・・・・まぁ私も思ったことは、ある」
「だろ」
「・・・結局何が言いたいの?」



「・・・・・・俺とお前の共通点。探せば沢山あるだろ?」
「・・・・そうかもね」









確かに私と彼は似ていた。


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