社会問題小説・評論板
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- Re:愛してる
- 日時: 2012/07/26 14:34
- 名前: おかゆ (ID: uOIKSYv5)
『非常識だとしても皆が常識といえばそれは常識になるんだ』
こんにちわ。
名前を変えて他の所でもちょくちょくやってますが、社会系が一番書きやすいと思ってまた書いてみることにしました。
どうぞ生暖かい目で見守ってください。
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2012.0219
- Re: Re:愛してる ( No.153 )
- 日時: 2013/11/02 22:19
- 名前: おかゆ (ID: R1HrIXSx)
伊藤翔目線
「じゃぁ次どこいく?」
皆でカラオケを出た後、飛鳥がそんなことを明るく持ち出す。
「まぁそこらへんぶらぶらしてるのもいいっしょ」
「プリクラでも撮る?」
「こんな大人数でかよw」
周りの奴らがそんなことを言ってるのを流しながら俺は市川のことを考えていた。
・・・・あいつ・・泣いてた、よな。
まぁ多分大方林のことだろうけど。
「・・あれほど関わるなっていったのによ・・」
「・・伊藤?」
「ぅおっ!?」
いつの間にかその問題の林に話しかけられていた。
「・・・伊藤はどこか行きたい場所とかある?」
「・・、あー、いや特に・・」
なんてあいまいにする。
「なぁ、この辺に大きい公園あったよな?」
「えっ?・・あぁ、あったけど・・」
「そこでかくれんぼしねぇ?」
「「「はぁっ!?」」」
皆の声が重なった。
「お前いくつだと思ってんの!?」
「いや、久しぶりにやってみたくて・・」
なんてヘラッと笑うそいつをみてたまには悪くないかもなんて思ってしまった。
「・・・・まぁ確かに、やってみるか」
どうやらそれは他の皆も同じだったらしい。
「おっし!!なら決まりだ!!いくぞ!!」
なんて元気に声を張り上げる。
「伊藤」
その間ずっと近くにいた林が小さく俺の名前を呼んだ。
「・・・・・大丈夫?」
何でそんなことを聞くんだ。
そんなに俺は顔に出てたか。
「・・・どうしてだ?」
そんなことを聞くと、
「——・・なんとなく」
なんて言って笑った。
そして、
「ねぇ、伊藤?」
「瑠璃のこと、」
「どう思ってるの?」
(その言葉は思った以上に大きく、重かった)
- Re: Re:愛してる ( No.154 )
- 日時: 2013/11/02 23:34
- 名前: おかゆ (ID: R1HrIXSx)
「・・・・・え?」
今聞こえた言葉は気のせいだろうか。
いいや。
「・・・・それはどういう・・」
「おーい林さんと翔ー!!行くぞーって、何だお前ら・・そんな関係だったのか」
聞こうとしたところで思わぬ邪魔。
「そんなんじゃねぇって・・っおい林あのさ——」
「また後でね」
そして林は皆と行く準備をしていた。
* * * *
「んじゃっ、俺が鬼な!」
「百秒数えろよー」
公園についてじゃんけんをして鬼を決めて。そのやりとりすら皆楽しんでいた。
「・・・・・はーぁ、どこにしようかな」
てきとうに見つからなさそうな場所を選んで隠れる。
「・・・・あっ、」
「え?」
どうやら林も隠れる場所を探していてここを見つけたらしい。
「・・・いい?」
「あー・・うん」
そしてとなりに座る。
この距離でお互い無言ってのはちょっとキツイ気が・・
「・・・・ねぇ伊藤、さっきのなんだけど」
突然林が話し出した。
「うん・・」
「・・・・私が瑠璃に嫉妬してるって言ったら、伊藤は笑う?」
「は?」
何を言ってるのか。
林の言葉をゆっくりと咀嚼し、林を思わず見る。
「あのね、伊藤・・・正直私、瑠璃に嫉妬している・・・うん、嫉妬してるんだよ・・・」
自分でもその言葉を確かめるように何回か言った。
「なんで私が瑠璃に嫉妬してるか、知ってる?」
俺は動けなかった。
こんな俺でも想像ができたんだ。
そして——・・
「私が、伊藤のことが——ー好きだからだよ」
- Re: Re:愛してる ( No.155 )
- 日時: 2014/01/12 00:55
- 名前: おかゆ (ID: nQ72gOzB)
動けなかった。
「・・えっ・・と、」
「———・・ごめん」
何に対してのごめんなのか、俺は、訳が分からずただ林を見ていることしか出来なかった。
でも、どこかでこれを客観的に捉えている俺もまたいたわけで。
「・・・・伊藤、あんた瑠璃が好きなの・・?」
『瑠璃が好きなの?』
その言葉を脳内でゆっくりと咀嚼していった。
「私ね、最近ずっと思ってたんだ・・なんで私より瑠璃なんかと仲良くしてるのかなって・・単に面白かったから?興味を持ったから?・・・ううん、伊藤は優しいから可哀想な子を見ててほっとけなかったんだよね?
知ってる?あの子のお父さん亡くなってるんだよ?それでも葬式の時泣かなかったんだって。——あの子には心がないのかって、可愛げがない子だってすごい噂になってたんだから。
だから伊藤と一緒にいる瑠璃はなんとも思ってないのかもよ?だって瑠璃は心のない冷たい人間だからね。
伊藤は瑠璃のことが好きなのに瑠璃は伊藤のことをなんとも思ってない・・そんなのって悲しいじゃん」
心がない?何を言っているんだこいつは。
「でも・・・・でも、私は伊藤のことが・・・その、好きだから・・・・だから・・・・」
あぁ、そっか。
「——俺的にはさ、そうやって言ってだからなんだって話しなんだよね。人のことを『なんか』って見下す時点で所詮林もその程度の人間なんだよ。お父さんの葬式で泣かなかった?だからなんだよ。市川だってちゃんと悲しんでる。心がないわけじゃないんだ・・それに、お前らは知らないだろ?あいつ、あれでもちゃんと進んでんだぜ?いろんなことに向き合ったからな。
最初は俺のことなんとも思ってないただのクラスメートだと思われてても今は——」
そこまで言って一瞬ためらったけど。
「・・・ちゃんと友達だからさ」
そこまで言って自分の顔が熱くなった。
「それに俺がいつ市川のことを好きなんて言ったよ?・・・・・まぁ、うん・・でも————」
『市川のことは、好きだけど』
そして林は目を見開いて驚いた。
あーもう。
勢いに任せて何言ってんだろ俺。
———でも案外、悪くない。
- Re: Re:愛してる ( No.156 )
- 日時: 2013/12/16 23:53
- 名前: ルリ (ID: qHfVjGdk)
( ; ω ; )ダパァ あっとすいません!あまりにもおかゆさんの小説が感動するので…
それにしても主人公の市川さんと私の名前(まぁ私は偽名ですが、)が同じ『るり』というところでかなりの運命ですね!私はおかゆさんの小説を読むために生まれてきたみたいな…( .ω. )
おかゆさんの小説読んでいくたびに登場人物たちに感情移入出来ちゃいます! このまま本とかだせるんじゃないですか!? この神級の文才は売れちゃいますよ(`・ω・)
長々と書いちゃいましたけど本題は
「おかゆさん最高です!ずっと応援します!」
ということだけなんですけどね(^ ^;)
続き楽しみに待っています(`・ω・)>
- Re: Re:愛してる ( No.157 )
- 日時: 2014/01/12 00:49
- 名前: おかゆ (ID: nQ72gOzB)
ルリ様>>うわぁぁあありがとうございます( /; ω ; )
返信遅くなってごめんなさい・・そして素敵なコメントありがとうございます!
もうすごく嬉しいです!!その言葉だけでいくらでも頑張れちゃいそうです。
ただ、今リアルで忙しく、なかなか更新が出来ないのでもう少し時間がかかります・・
だけど、いろんな面で妥協したくないのでこれからもルリ様に、そして皆様に素敵な小説をとおこがましくも思っています。
こんな私ですがこれからも応援してくれると嬉しいです。
では、長々と失礼しました。
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