二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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機動騎士ガンダムInceptor(インセプター)
日時: 2015/07/25 13:01
名前: Laevatain (ID: rZuUN0S4)
参照: http://laevatain1408.blog.fc2.com/

今までのガンダムシリーズ(主に一年戦争以降からの時代観)を踏襲して
作成したガンダムの二次創作になります。

作成者は妄想大好きなおじさんです。

こんなつたない小説ですが、お付き合いいただければと思います。

STORY
かつて、人類は母なる大地「地球」を方舟に生活していた。
だが、その過剰な人口はやがて「地球」を取り合い、争いを引き起こした。
そして宇宙に生活圏を拡大させてもなお、「地球」をめぐる争いは終わらなかった。
やがて「地球」は人類の手によって汚染され、醜くなっていった。
人類は相談し、「地球」を巣立ち、新たな新天地「火星」に生活圏を移す。
それから約2世紀。
銀河系第35宙域管轄コロニー「サイドアルファ」。
ここにコスモポリスとして従事する青年「アレス・ウィザール」
彼と1体のMSの出会いから、全ての歯車は動き出す。
絶望の運命を希望の未来へ変える歯車が・・・。

—人は、誰かを守るために、「騎士」となる—

用語
セカンド・ノア(第二の箱舟)
第二の地球。火星をテラフォーミングし、地球と同じ環境にした惑星である。

ロスト・ガイア(失われた楽園)
過去の地球。過去の大戦やMSによる戦争により、自然環境コントロールが乱れ、化石燃料は
潰え、汚染されて人類が住めなくなった地球。火星移住から2世紀後、大気は完全に無くなり、
かつての青く美しい星は黒ずんだ地表が見える無残な姿となった。


GU(ギャラクシーユニオンズ:銀河連合同盟)
銀河惑星間での統治が進み、各惑星の政府による政治・法律上におけるルールを確約させる
政治機関。とどのつまり現代の国際連合。
現在は革新派(自由な未来と悪質企業の根絶を訴える派閥)と穏健派(現在の企業紛争を
黙認する派。闇献金を受け取る悪質な議員が多い。)の争いが激化している。

企業
地球時代における国がつぶれてから、企業が力を持つようになり、もはや企業が惑星政府と
同じ権力を持つようになった。それにより、圧政や重労働なども問題になり、
GUが企業の暴走を抑えようと奔走している。しかし、反発する企業も少なくは無い。
現在は各企業間における未統治惑星の資源獲得戦争や紛争が後を絶えない。
そのため、軍備拡大を急ぐ企業が増えつつあり、各企業がGU軍へ宣戦するのではと危惧されている。
そしてそれは、30年前の第一次企業戦争により現実のものとなった。

コスモポリス
GU管理下の宇宙警察機構。

オーディン
GU軍第01強襲攻撃部隊。
革新派の傘下軍であり、自由を目指し戦う軍。市民からはヒーロー扱いされている。
母艦はたった1隻だが、その実力は計り知れない。
母艦は強襲戦闘艦「バハムートゼロ」

プロジェクト ライト&ダークネス(光と闇の機兵計画)
「第二次企業戦争」において、アライアンズに対抗すべく計画されたGU軍極秘新型MS開発プロジェクト。
ライトサイドとダークネスサイドのコンセプトから成り立つ。
ライトサイド セイントガンダム
ダークネスサイド ナイトメアガンダム
この二機のMSを基盤に、アライアンズ撃破のきっかけを生み出そうとしていた。
このプロジェクトの進行部隊はオーディンである。

企業戦争グリードウォー
企業がGUに反発し、起きた戦争。
第1次企業戦争では、全企業が一斉に武装蜂起し、GU軍との全面戦争となった。
GU軍が市民の安全と自由を主張し、企業側が利益の優先、そのための人命の犠牲は必要経費だという反論。
もちろん企業の横暴を市民が許すはずが無い。各企業の従業員は一斉にボイコットしたため企業側の戦力補給がストップ。
企業は窮地に立たされる。
そして企業は、禁断の大量破壊毒物兵器による非人道的な虐殺を敢行。サイドクスィーとサイドツェーラを毒殺し、壊滅させた。
この悪行により世論は大激怒。GU軍はこの後押しもあり、ついに企業側を屈服させる。企業側も降伏を宣言。
これにより、18年間に続く第1次企業戦争は終幕した。
それから10年後、ちりばめられた解体企業を収束させて、新たに3つの大企業が設立される。
その企業達が軍事同盟と産業通商同盟を締結。組織名をアライアンズとする。
アライアンズは、約2年前にGU軍に向かい「復讐のときは来たれり!」と宣戦を布告。
こうして、第2次企業戦争の火蓋が切って落とされたのだった。

モビルスーツ
宇宙開発時代と呼ばれる「宇宙世紀」時代において勃発した、
「一年戦争」と呼ばれる戦争により生まれた人型戦闘兵器。
宇宙の微細粒子により、レーダーなどの無視界戦闘が不可能となった本戦争にて、
有視界戦闘の基盤を確立させた兵器でもある。
特に後述する「ガンダム」と、当時戦争を繰り広げた「ジオン公国」は、
歴史の教科書にその名を刻まれる程、
人類とモビルスーツの歴史を学ぶ上では欠かせない存在。
その後、様々な企業においてモビルスーツは建設用・土木作業用・宇宙開発用などが開発され、
あらゆる分野で人類の開発を支えてきた産業機械となり、今日の宇宙経済の基盤を固めている機械となった。
個人で所有するものも珍しくなく、モビルスーツは「兵器」としてではなく「ありふれたもの」として、
人々に浸透している。

ガンダム
「一年戦争」と呼ばれる、モビルスーツ最古の戦争において、
地球連邦軍が開発した高性能モビルスーツ。
さまざまな派生機種が存在する、由緒ある機体。
現在ではガンダムの特徴的なVアンテナとフェイス、G-ロンダクトプログラム
テクノロジー社が販売するGUNDAM OSを搭載した登録商標商品として流通しているモビルスーツを指す。
ガンダムは主に、フロンティアワークショップ社が
生産、販売を行っている主力商品として認知されている。
独占商品ではなく、さまざまな機種が他企業からも
進出しているが、ガンダム単体の性能では
フロンティア社の右に出るものはいない。
そのため、他企業はガンダムを上回る製品の開発に
奔走するケースが後を絶たない。
ちなみに、ガンダムは大衆の間では最も馴染み深く、
モビルスーツの象徴とも呼べる機体である。

ジェネレータ技術
ムーンレィス(∀ガンダム時代)戦乱後に始まった、宇宙開拓時代の中で新たに見つけた鉱物。
そこには、未知のエネルギーが詰まっているものだった。
その鉱物の名は「エーテライウム」。
このエーテライウムから抽出したエネルギーを「エーテネルゲンエネルギー」と呼ぶ。
エーテネルゲンエネルギーは、簡単な電気変換回路により電力へと変換される。
しかしその発電規模が、既存の化石燃料のおよそ3000倍〜5000倍に相当するものであった。
これにより化石燃料・原子力により起動されていた各機械のジェネレータは淘汰され、
エーテネルゲンエネルギー式のジェネレータ「エリクシル式ジェネレータ」へと移行される。
また、エーテネルゲンは人体への影響がほぼ無く、安全に使えるものとしての評価もあり、
瞬く間に時代はエーテネルゲンエネルギー循環型社会へと変貌する。
エーテライウムにはもうひとつ特徴があった。それは「精錬」に伴う「エネルギー付与」。
エーテライウムは加工のしやすさも売りであり、鉄などの金属の添加物にエーテライウムを数%含ませて精錬させると、
精錬された金属にエーテネルゲンエネルギーを帯びた状態で精錬することが出来るのだ。
これもあり、たやすくなおかつ大量にエネルギーの元を生産できるとして、化石燃料の枯渇に伴う人類の衰退の心配は完璧に無くなり
人類は安心して宇宙開発を行うことが出来るという現在の社会形態が確立したのである。

※この作品におけるビームサーベルは、ビームの噴出によって刃が形成されるものではない。
ビーム出力の上昇によって、ビーム噴出を維持することが
テクノロジー上不可能になったからである。
この作品でのビームサーベルは、折りたたみ式アンテナのように、
伸縮可能な棒状の兵装の表面からビームが噴出し
形成されるものである。
ビームサーベルにも耐久性があり、出力の低いビームサーベルは、
鍔迫り合いの際に負けて破損する可能性もある。

なお、このガンダムはジャンプ漫画の根源である
「努力・友情・勝利」をモチーフにしております。
何卒ご容赦ください。

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要望なども受け付けております。
上のURLからどうぞ。

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Re: 機動騎士ガンダムInceptor(インセプター) ( No.61 )
日時: 2013/05/24 07:07
名前: Laevatain (ID: VHURwkNj)


第二十六話 心無き敵—AI自律MS・機械仕掛けの人形— 前部

宙域の海を、3隻のふねが進む。
中型戦艦「ザッハーク」と「アリアンロッド」の姿。
そして、宇宙蛮族「センチュリオンズ」の総本山である大型旗艦「ギルガメッシュ」である。

「…と言うわけです。ざっくばらんに説明はしましたが、こんな状態です。
ふー、現在の状況を洗い直したが、かなりまずいなぁ…。」
巨大モニターの前にて、見覚えのある面々が見える。
ここは大型旗艦「ギルガメッシュ」のミーティング・ブリーフィングルームである。
モニターには、ターバンを巻いた男が数人見える。
その中には、黒いヴェールにて顔を隠した女性の姿も垣間見えた。
モニターの前で声を出していたのは、「センチュリオンズ」リーダーのオーランド=タイガー。
どうやら、顔見知りであるかのような立ち振る舞いにて、モニターの人物達に説明をしていたようだ。
結構長い説明だったのか、彼の表情からは喋り疲れのような表情が伺える。
そこへ、「真紅の百合三姉妹クリムゾンリリィシスターズ」の末女であるカリディア=ヴァーミリオンが
ギルガメッシュのミーティングルームに入室し、ミーティングに参加しているメンバー全員のコーヒーを持ってきた。
彼女のコーヒーは、原産地・製法・挽く道具・タイミング・湯加減など、全て厳選したこだわりの一杯である。
「皆さん、コーヒーが出来ましたわ。はい、お兄様。お姉様やデューク様も、どうぞ。」
柔らかい笑顔と共に、メンバーにコーヒーを渡すカリディア。
「ありがとう、カリディア。…ズズズ…。うん、美味い。」
早速、喉と口が渇いていたのかタイガーがコーヒーを口に含む。
苦味と甘みの絶妙なバランス。口から鼻腔に抜ける爽やかな香り。舌を唸らせ、喉に到達するまで継続し続ける深いコク。
…うん、いつものカリディアが淹れるコーヒーだ。タイガーはそれをしみじみと感じていた。
「…アライアンズとG.U.穏健派との連盟の横暴っぷりには正直飽き飽きしている。
こちらからも手を打ち、奴等を出し抜きたいものだが…判断材料が圧倒的な不足している現状と敵の展開スピードが速すぎる。正直対応し切れん。」
ターバンを巻いた初老の男が、モニター越しにセンチュリオンズメンバーに現状を伝える。
「ロンメル老師、そのことに関しては我々も重々承知しています。現在、様々な方向から情報収集と偵察をしていますが、迂闊に手を出せば
奴らの蜘蛛の糸に引っかかり、そのまま芋蔓式にエサとなってしまう危険があります。」
デュークが口を開く。
「そうですね…慎重な行動が必要かもしれません。私達工作員部隊も、全力を挙げて彼らの牙城を崩せる決定的な死角を引き続き探ります。」
黒いヴェールにて顔を隠した女性が話す。
「引き続き、御願い致します。作戦は、工作員部隊責任者であるエルドラーデさんにお任せします。」
タイガーの発言の後、全員が書類に目を通す。どうやら今後の作戦スケジュールであるようだ。
「では、約束の日時に一度【バーバリアンズ】と合流しましょう。我々センチュリオンズが、そちらに向かいます。」
「うむ。では兄弟よ、待っておるぞ。聖女アルシア様も、久しぶりに兄弟達の顔を見たいと仰っておられるからな。」
ロンメルと呼ばれた初老の男の言葉を最後に、モニターが砂嵐に変わり、やがて消えた。


一方、バハムートゼロ—

見えるのは、廊下に寝巻き状態のアレス。
エウリスハロと共に廊下に立たされている状態にも見える。まるで学校の一面のようだ。
ちなみに現在彼の部屋は、エリュシアとの共同相部屋になっている。
セパレートカーテンを用いて敷居を立ててはいるが、何かとアレスが気を遣う場面が多い。
今回もその事例の一点。彼女の着替え時である。流石に不味い。
よってアレスは、肌寒い廊下に彼女が着替え終わるまで外に出ているのだ。
やはり寒く感じるのか、肩を震わせて、時折くしゃみをする。
「…さすがに肌寒いな。何か羽織る物を持って来れば良かったなぁ。」
鼻を啜りながらアレスが呟く。
「なぁ、カーテンあるんだからそれでいいんじゃね?」
エウリスハロが、アレスの行動に疑問を持つ。
「なっ!?バカ野郎!万が一の間違いがあったら、俺がエリュシアに疑われるだろうが!」
一気に赤面するアレス。
…彼はどうやら女性の性の部分関係の話になると一気に恥ずかしくなるようだ。慣れていないらしい。

「お待たせ。ごめんね?」
5分後、エリュシアが部屋から出てきた。いつもの女性用軍服だ。
「ああ、大丈夫だよ。さて…俺も着替えたら向かうから、艦長に一言御願いできるかな?」
「ええ、わかったわ。」
ザックへの伝言をエリュシアに頼み、アレスは着替えのため部屋に入る。
アレス、部屋入室直後の会話。
「なぁなぁ、エリュシアの着替え覗けたんじゃね?」
「お前なぁ!?いい加減にしてくれ!俺を何処まで変質者扱いするんだ!」
「ホラホラ、ここら辺にエリュシアの服とか探せばあるんじゃ…」
「やめろおおおおおおおおお!」
その後、エウリスの声がしなくなった。
アレスが電源を切ったようだ。
一連の流れを扉越しに聞いていたエリュシア。

—ちょっとは、興味持ってほしいなぁ。私の気持ち、届かないのかなぁ…?—

淡い恋心。
思春期の少女、エリュシア。17歳の胸のときめきは、今はまだ、彼には届いていない。
残念そうにため息をつくエリュシア。
それを見ていたプラミスハロ。エリュシアに声をかける。
「エリュシア、何かあったの?相談に乗るわよ?お姉さんに任せなさい!」
「ええええ!?だだだだだ大丈夫だから!」
恋心を感づかれたのを恥じたのか、一気に赤面し大丈夫をアピールするエリュシア。

—もどかしい物を感じる—

Re: 機動騎士ガンダムInceptor(インセプター) ( No.62 )
日時: 2013/05/25 07:17
名前: Laevatain (ID: VHURwkNj)

第二十六話 心無き敵—AI自律MS・機械仕掛けの人形— 中部

朝礼の後、アレス達はMSドックへ向かう。MS調整のためである。
そこでは、バハムートゼロ所属MS部隊の洗礼行事である、トーマス=ギルバートとの
MSシュミレータによる模擬戦闘と名ばかりの圧倒的に乱暴な儀式が行われていた。
もちろん、トーマス=ギルバートの腕は落ちていない。
何の淀みをも感じさせず、MSを手足のように扱う。そして、ジュピア・マールの隙を突き、
的確に攻撃を当て、彼女達を撃破した。
シュミレータの戦闘状況は、外部のモニターからチェックできる。
シュミレートポッドから降りたジュピアとマール。汗だくだ。
「圧倒的な…実力差ね。これは技術と経験の差によるものだわ。」
「そうですね、ジュピア…二人掛かりでも倒せないなんて…。」
相当コテンパンにやられたようである。二人の顔には絶望と疲れがどっと押し寄せていた。
「んー、セクシーかつキュートなねぇちゃんたちに勝ちを譲ってやろうと思ったんだが、
どーも乗り込んじまうと、こう野生と戦士の血が滾ってくるもんでねぇ!やり過ぎちまったぜ!」
今日も元気なメカニック、トーマス=ギルバート。彼は72歳であるが、筋肉隆々の体、白髪ではあるが、髪はフサフサだ。
まるで、どっちが若者かわからない光景であった。

「しかし、ねぇちゃんたちは状況判断能力と的確なMS操作技術はある。俺が手を出せるのは、
カールやダグラス、アシュレイのような特化したMS操作に秀でた奴のMSだけだ。
よって、ねぇちゃんたちは本音を言うが、ガンダムソルジャー等の汎用高性能機を扱ったほうが戦果が挙げられる。
特化したMSは、ねぇちゃんたちは苦手のようだ。俺にはMSの基礎能力を損なわないようにチューニングするだけしか出来ねぇ。
ちょっと残念だが、まあ仕方ねぇなぁ。」
トーマスが、少し残念そうにジュピア・マールの戦闘能力からMS整備の方向性を話す。
しかし、それは彼女達に特化した戦闘能力が無いという通告でもあった。
「そうですか…。」
マールがこの発言を聞いてがっかりしたようで、若干力が抜けたような感じだ。
「トーマスさん、今から特化したMS技能は伸ばせないの?」
ジュピアがトーマスに詰め寄る。納得がいかないようだ。
彼女はやはりなんだかんだ言っても、カール・ダグラス・アシュレイの戦果に嫉妬していた。
彼らの足手まといは避け、なおかつ彼らと肩を並べるまでにはなりたい。努力家である彼女なりの答え。
「そうできれば苦労はしないさ。MSの操作には人間の【性格・癖・思考・判断・感情・意志】
こういった【人間の生きた性能】がモロにでるんだ。こいつは、20年以上生きていりゃ
まず変えることは不可能だ。省みて行動を改めることは出来るが、根本が変わったわけじゃねぇ。
生と死の入り混じった戦場において、行動は変えられてもいざって時には人間の根っこの部分が出ちまう。
それが特化したMSだった場合、得意な面で強化されていれば、それは目覚ましい戦果を得るだろう。
だが、それが苦手な部分に特化していたMSの場合はどうなる?
ここぞと言うときに力を発揮できず、無駄死にさ。味方も助けられねぇ。
まず、戦いの時には【敵を知り、己を知れば、百戦危うからず】ってことさね。」
現実を突きつけるトーマス。彼女たちのためである。
ジュピアは黙りこくってしまった。拳に力が入る。何処にも行き場の無い憤り。
「だが…俺の片割れなら、俺が見抜けなかったねぇちゃんたちの才能を見出してくれたかもな。」
トーマスに片割れ?MS部隊のメンバーは初耳できょとんとする。
「俺の友人で、俺と同等ぐらいかねぇ?そんな腕を持ったすげえメカニックがいたんだ。
そいつは、俺とは対照的で汎用戦闘MSのカスタマイズに優れていた。
その才能と、冷静沈着な意見と奇抜なアイディアを持っていた。流石の俺も舌を巻く程だ。
仲も良く、良いライバルだったんだが…G.U.派閥分断の際に、あいつは穏健派に行っちまってな。
穏健派の元で働くのはまっぴらだ!って軍を出て行ったよ。今、何処で何してるんかねぇ…?」
昔を思い出しながら、トーマスがその人物を語る。

その頃、サフィアとジェーンがレーダーに投影された小型の巡洋艦らしき影を見つける。
「サフィアさん、これって?」
「これは…、PMC(民間軍事企業)のMS搭載巡洋艦【アーケロン】ね。
識別番号から、株式会社オーダーオブフリーダム所有の物件だわ。」
「PMC?」
「ええ、企業間の戦争や紛争において外部から要請する傭兵・軍備などの戦闘系職務を仕事とする企業よ。
企業間の戦争や紛争にてそうやって外部軍備による代理を立てた「代理戦争」が今企業間でブームなのよね。
経費かかりにくいのが売りで、何より人件費と軍費と養育費かからないから、それが一番のメリットみたい。
死亡届とかそこらへんのアフターケアも全部PMCがやってくれるから、面倒なことがないのよ。」
「へぇ…なるほどですね。」

しかし、そのアーケロンが、何故かバハムートゼロに接近しつつある。
そして、MSドックのハッチが開く。
アーケロンは構造上、MSドッグが両開きする。
その中に構えられていたのは…
MSバル8機。
そして、アドバンスドインダストリー社の試作最新MS【ケイゼル・ケンプファー】4機であった。
瞬く間に、全てのMSは出撃する。

「艦長!アーケロンからMSが出撃!こちらに向かっています!」
「な!?まさか…!?総員、第一戦闘配備!MS部隊の出撃を許可する!警戒に当たれ!」
一気に緊迫化するバハムートゼロ。
丁度良くMSドックに居たMS部隊は、そのまま出撃体制に入る。
「お前ら、ぐずぐずするなよ!ホラ行って来い!」
トーマスが、MS部隊のケツを叩く形で吠える。

Re: 機動騎士ガンダムInceptor(インセプター) ( No.63 )
日時: 2013/06/02 08:09
名前: Laevatain (ID: VHURwkNj)

第二十六話 心無き敵—AI自律MS・機械仕掛けの人形— 後部

バハムート部隊も出撃し、ナイトメア、セイントが先導する形で展開する。

—プログラム再認識シーケンス起動。目標捕捉、敵機確認。戦闘体勢へ移行。目標、敵勢力の殲滅—

案の定、バルを含むMS部隊はバハムートMS部隊へと攻撃を開始する。
バルはスタンダードスタイル2機、巨大な対艦剣を持ったストライカースタイル2機、ガトリング二挺のヘビーアームズスタイル2機、
そして、ショットガン二挺と脚部にミサイルランチャーを携えたプロヴォケイタースタイル2機である。

まず先手はバル部隊。
スタンダードスタイル・ヘビーアームズスタイルによる射撃。
ストライカースタイルとプロヴォケイタースタイルが接近し、ショットガンと対艦剣「トゥーハンドソード」で格闘・弾幕射撃を繰り広げる。
様子を見る形で引き気味になるバハムートMS部隊。
シールドと対艦剣でショットガンと相手の剣閃を捌くカールのガンダムフェンサー。
後部射撃の位置取りをずらし、後衛部隊を分断させるマルスのガンダムセージとダグラスのガンダムガンナー。
センサーとレーダーを駆使し、敵の弱点を割り出すアシュレイのガンダムディスターブ。
どうやらこの4機だけでバルは大丈夫そうである。
「アレス、俺達だけで大丈夫そうだ!お前達は、あの新型っぽい奴を倒してくれ!」
「わかった!無茶するなよカール!」
カールが先に行けの合図を送り、アレス・エリュシア・ジュピア・マールが後方から接近するケイゼル・ケンプファーの迎撃に向かう。

センサーの中にバイオセンサーを取り入れているガンダムディスターブ。
ディスターブの解析結果から、アシュレイが接敵していた瞬間から感じていた【違和感】が明確になる。
一方、戦闘を行っているカール・ダグラス・マルスも、何とも言えぬ【違和感】を感じていた。

バルの動きに、人間的な予測不能な動きが無い。
機械的に座標を割り出し、戦っているかのような感覚。
まるで、機械人形を相手にしているような—

「わかったよ!このMS部隊…パイロットが居ない!つまり、自律で動いている…!
自律MSなんだよ、きっと!」

アシュレイの一言により、この違和感の正体がわかる。

—機械仕掛けのカラクリ人形。これを作り出した人間の業—

「頭おかしいな…こんなの無人で動かして、何が楽しいんだよぉ!」
静かなる怒りを爆発させ、彼は拮抗していたバル・ストライカースタイルの鍔迫り合いを押し切り、
そのままバルを一刀の元に両断させた。
「狂ってる…!戦争は悲しいものだ。あってはならないんだ…!これは、戦争をしてくれって
売りつける商品じゃないか!?戦争を経済活動の一環に…!?何考えてるんだよ!」
あまり怒ることのない温厚なダグラスでさえ、この所業に怒りを感じた。
「欲望の産物…これを、僕たちの描く明るい未来に残したくはありません!」
マルス、純粋無垢な瞳の奥に秘める意志の元、バル・スタンダードスタイルを
ビームスナイパーライフルから放たれる光の槍で貫く。

それぞれが怒りと憤りを感じる中、戦闘エリア外にて。

「そうだ、感じるぜ…怒りが!憎しみが!戦場を支配していくのを!
そうだ!これこそ俺の望む【人間の悪意】!この雰囲気こそ、俺の血を滾らせる!」

—ハイエナは静かに【人間の悪意】が醸されるのを待つ。
 一番、美味な果実が最適に熟れる時を—

Re: 機動騎士ガンダムInceptor(インセプター) ( No.64 )
日時: 2013/06/02 08:08
名前: Laevatain (ID: VHURwkNj)

第二十七話 飢えた牙—銀河を揺さぶる野獣の咆哮— 前部

「そうだ、感じるぜ…怒りが!憎しみが!戦場を支配していくのを!
そうだ!これこそ俺の望む【人間の悪意】!この雰囲気こそ、俺の血を滾らせる!」

漆黒の宇宙。まるで闇がその場にあるような感覚。
闇は欲望・悪意・罪悪感を包み隠し、それを無かったようにする。
我々人間には自覚が無くとも、無意識のうちにそう感じてしまう。
現代社会においても、犯罪の件数は圧倒的に夜間の方が多いのと同じように。
自身の欲望を抑えつつ、静かに時を待つのはオレンジカラーのバル・エキスパートスタイル。
通常、市販されているバル・エキスパートスタイルの標準装備は
ビームライフル、ビームランス「ナイトクーゼ」、ヒートチェーンシックル(鎖鎌)「トライゾン」、
肩部バックパック搭載リニアキャノン「ジョルノ・フィアンマ」の4種がカタログで設定されている。

が、このエキスパートスタイルは、完全に異なる装備を搭載していた。

両腕には厚めの円盤らしき武装が取り付けられている。
また、バックパックにはアンカーのような武器も搭載されていた。

胸部には、髑髏を被ったハイエナのエンブレムが見える。

そう、このパイロットこそギャレス=アードヴォルフ「ハイエナのギャレス」である。

ギャレスが戦況を確認している最中、背後から巨影が2機接近するのをレーダーが捕らえていた。
バルが後ろを振り向く。
そこには、小型巡洋艦「アーケロン」が2隻、戦場へと向かっていた。

間もなくして、ギャレスのバルに通信が入る。
「すみません、盗賊さん。
僕の娘達が成長するために、ちょっと多めにサンプルを取りたいので増援を向かわせました。
もし敵を全滅させてしまった場合には…ごめんなさいね。」
通信モニターウィンドウに映ったのはロバート=アケーディア。
彼お抱えのAI自律MS部隊の増援を戦場に向かわせたということだった。
「ああ、いいっすよ。俺は別に構いません。」
返事を返されたのを合図として、ロバートは通信を切った。

本来なら自分の獲物を横取りされるかもしれないこの状況で、反論の一つもあっただろう。
しかし、ギャレスは冷静だった。彼にはまず確信があったからである。

—たかが機械人形で、奴らは死にやしない。奴らはそこまで甘くない。
こないだのサイドオミクロンではただの新兵が集う烏合の衆だったが、今は違う。
一つの戦闘チームとして成り立っている。フォーメーションがまだ甘いが、
それでも互いが互いをカバーして戦っている。決して雑魚ではない。
だが、そんな強敵だからこそ、俺の欲望は満たされる!さあ、もっと成長しろ!もっと強くなれ!
俺が愉しめるまでになぁ!—

場を動かし、戦闘エリアにて。
火花と閃光が迸るエリアには、ガンダムソルジャーチーム。
少し前までは新兵だった彼らも、今では頼もしき戦士である。
破竹の勢いで、敵の機械人形を撃破していく。

バル・ストライカースタイルの対艦剣による脳天割りが、ガンダムフェンサーに向かって振り下ろされる。
「食らうかよぉ!はああああああああああああ!」
瞬間、火花を上げながら甲高い金属音と共にバルの対艦剣を押し戻すのは、ガンダムフェンサーの対艦剣。
「へっ!この程度だと思うなよカラクリ人形め!」
ガンダムフェンサーは手に握り締めた対艦剣の角度を少し動かす。
ガンダムフェンサーの対艦剣が、バルの対艦剣の刀身を滑りながら捌いていく。
迸る火花。チェーンソーで金属を切るような高い音。
滑りきった瞬間の衝撃で弾かれるバルの対艦剣。
火花と共に金属のソロパートを奏でたガンダムフェンサーは、流れるような動きで逆袈裟斬りの体勢へ。
弾かれた体勢のバル。斬り裂かれるは刹那。逃れる術はない。
ガンダムフェンサーが、対艦剣で逆袈裟斬りの軌道上に沿って、人型金属人形と言う名のキャンパスに光の筆一筋を描く。
光の筆に描かれた線に沿って、バルがずれて行く。
直後、バルはジェネレータエリア切断によるエラーとエネルギー暴発により爆発、炎上した。

「人が乗っていないなら遠慮はしません!破壊あるのみです!」
マルスのビームライフルが変形し、スナイパーモードへと変化する。
同時にガンダムセージのスナイパー用スコープバイザーも展開。照準モードへとコクピットのレティクルも変更される。
レティクルの円と十字が重なり、そこに機械人形を捕らえる。この間約0.5秒。
狙った瞬間からマルスがグリップトリガーを引き抜く。ライフルの口から、光と炎の入り混じった信念が飛び出す。
信念の乗ったビームは一心不乱に真っ直ぐを突き進み、バル・プロヴォケイタースタイルの胸部動力エリアを的確に貫く。
プロヴォケイタースタイル2機は、約5秒のうちに撃破された。秒殺にふさわしいタイムである。

後方では、ガンダムディスターブがセンサーによる敵の行動パターンを解析し、それをガンダムガンナーへ転送。
「ダグラス、敵の行動ルーチンとパターンを送るよ!これで敵の盲点がわかるはず!」
「ありがとうアシュレイ!さあ、追い込み漁の始まりだ!」
ダグラスが残りのバルを引き連れて疾走。
追いかけるバル。しかし、バルの周囲には—
機雷が仕掛けられていた。もちろん無人のバルは機雷を諸共せず通過する。
そこへ、ガンダムディスターブがタイミングを見計らったかのように対MS用EMPグレネードを投擲。
電磁パルスが発生し、敵のバルは完全に混乱した。
混乱し、動きがおかしくなった際に機雷に接触。周りの機雷に誘爆し、そのエリア全体を爆炎が包む。
バルは爆炎に飲み込まれ、消滅した。

「やったな!チョロいもんだぜ!」
ガッツポーズのカール。
「ふう、さあアレス達の援護に回ろう!」
安堵のダグラス。アレスとの合流を促す。
「!?見て!あれ…まさか!?」
高性能レーダーの遠方索敵モードにしていたアシュレイ。
レーダーに無数の機影と大型の機影が…
6。
先ほどの小型戦艦アーケロンは2隻だけではなかった。
総数で6隻。1隻あたりのアーケロンMS搭載数は12機。
従って…6×12=72機。

72機の無人バルが、彼らの前に押し寄せてきたのだ。

「ははは…冗談じゃねぇ…!」
カールが力ない笑いと共に、MSのグリップを握りなおす。
「さあ、ココからが本番ですよ!気を抜かずに行きましょう!」
マルスが全員を鼓舞する。

「「「おおっ!」」」

カール・ダグラス・アシュレイは、マルスの鼓舞により戦う意欲を取り戻す。
そして気合いを入れ直し、眼前の敵に飛び込んでいった。

Re: 機動騎士ガンダムInceptor(インセプター) ( No.65 )
日時: 2013/06/02 11:05
名前: Laevatain (ID: VHURwkNj)

第二十七話 飢えた牙—銀河を揺さぶる野獣の咆哮— 中部1


—同時刻、戦闘エリアを後方に置いたエリアにて。

ナイトメア、セイントの2機は、敵チームのケイゼル・ケンプファー3機に妨害されながら戦闘を繰り広げていた。

事の発端は、接敵した時。
ケイゼル・ケンプファー4機に接近したナイトメア・セイント率いるオーディン部隊の4機。
相手は完全な新型である。どんな武装があるかは、外装と手持ちの武器である程度の想像がつくだろうが
それだけで判断し、安直な攻撃を行えば確実に死を迎えるのが戦闘時のセオリーである。
よって、距離を取りつつケンプファーの様子を伺う4機。

コクピット内に居るバハムートMSチームの面々。
その中で、ジュピアだけが浮かない顔をしていた。

—特化したMSは、ねぇちゃんたちは苦手のようだ—

先程のトーマス=ギルバートとの会話が頭をよぎる。

(何故?何故彼らは特化したMSで、いわば自分に足枷を強いているのにも関わらずに戦果が出せるの?)

ジュピアがMS操縦グリップを強く握り締める。行き場の無い憤り。

—特化したMSだった場合、得意な面で強化されていれば、それは目覚ましい戦果を得るだろう。
だが、それが苦手な部分に特化していたMSの場合はどうなる?
ここぞと言うときに力を発揮できず、無駄死にさ。味方も助けられねぇ。
まず、戦いの時には【敵を知り、己を知れば、百戦危うからず】ってことさね—

(敵を知るのは、事前情報や見た概観なりで推定は出来るわ。でも…何が足りないの?
私がまだ私を知らないって事なの?私を…知る?どうやって?わからないわよ…!)

ジュピアはどうやら困惑しているようだ。自分の成長の限界ではないかと錯覚しているようにも取れる。

—自分の限界は、自分自身にも、そして他人にも見抜くことは出来ないし、判断も出来ない—

ここがブレている。自分で自分自身を値踏みしたらそこまでである。成長も、限界も、そこで止まる。
先を見なければ、上昇することは出来ない。

(やるしかない…!答えをこの戦いで見出さなきゃ、私は…強くなりたいの!)

無理矢理導いた答え。しかし、それは正解では無い場合もある。

ジュピアが単独でガンダムソルジャーを発進させ、単騎突撃をする。
他のガンダムチームはジュピアのいきなりの行動に驚き、焦る。
無策な単騎突撃は敵の格好の餌食になりかねない。

「ジュピア待って!危ないわ!」
マールがすかさず後を追う。
「アレス!私達も行きましょ!」
「ああ、このままじゃジュピアが危ない!」
ナイトメア、セイントも追いかける形で敵に接近していく。

一方、ケイゼル・ケンプファーチーム。
「ガノヴォ主任、敵が接近します。いかが致しましょう?」
部下であると思われるアライアンズ戦闘社員が、ガノヴォ主任と呼ばれた男に指示を仰ぐ。
「お前達は【死神】と【聖女】の妨害に入れ。俺は残りの雑魚相手にこの機体の検証データ取得を行う。
今回の業務目標を再認識させる。全員、業務目標の復唱をしろ。」

「「「業務目標:機体サンプルデータの取得!撃破を避け帰還すること!可能ならば【死神】及び【聖女】の撃破!」」」

「宜しい。では散開!各自業務に当たれ!」
ガノヴォの一声により、ケンプファーチームが散開する。

ナイトメア、セイントがマールとジュピアを追いかける中、上からビームの雨が降り注ぐ。
ショットガンのように拡散率の高い散弾型ビームのようだ。
雨をすり抜けるように回避するナイトメア、セイントの2機。
現れたのは、ケイゼル・ケンプファー3機。
「ここから先は通さん!我々に付き合ってもらうぞ、【死神】と【聖女】!」
足止めを余儀なくされたナイトメアとセイント。
ケイゼル・ケンプファーの武装である剣のような武器からは迸る炎を、
そして背中に携えたバズーカらしき武器の砲口からは水分が飛び出しては一気に凍り、やがて蒸発していくのが見えた。

ジュピアの単騎突撃に追いついたマール。
そこには、隊長機であるマークのついたケイゼル・ケンプファーが構えていた。
「ジュピア、無茶しないでよ!たった一人で勝てるわけ無いじゃない!」
「マール…ごめんなさい。でも、私は…彼らに近づきたいの!」
「彼ら…?」
一連の会話から、マールはすぐその人物達がバハムートのカスタムガンダムチームメンバーであることを理解する。
そして、ジュピアが抱える憤りの正体も、推察することが出来た。
「ジュピア!?トーマスさんの言葉を思い出して!特化した自分の技量は、結局は人間一個人のスタンスから成り立つの!
変えるには膨大な時間と努力が必要になる!そんな一朝一夕でできることじゃない!
ましてやこんな戦場で…死ぬかもしれないのよ!?」
「でも!私は…私は強くなりたい!強くならなきゃいけないのよ!」
マールは、ジュピアの強さに対する執着に違和感を感じていた。
誰かのためじゃない。これは、彼女自身のプライドによるものだと言う事を、マールはうっすらと気づき始める。

これが、ケンプファーチームとの戦闘発生となったきっかけである。


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