二次創作小説(映像)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

機動騎士ガンダムInceptor(インセプター)
日時: 2015/07/25 13:01
名前: Laevatain (ID: rZuUN0S4)
参照: http://laevatain1408.blog.fc2.com/

今までのガンダムシリーズ(主に一年戦争以降からの時代観)を踏襲して
作成したガンダムの二次創作になります。

作成者は妄想大好きなおじさんです。

こんなつたない小説ですが、お付き合いいただければと思います。

STORY
かつて、人類は母なる大地「地球」を方舟に生活していた。
だが、その過剰な人口はやがて「地球」を取り合い、争いを引き起こした。
そして宇宙に生活圏を拡大させてもなお、「地球」をめぐる争いは終わらなかった。
やがて「地球」は人類の手によって汚染され、醜くなっていった。
人類は相談し、「地球」を巣立ち、新たな新天地「火星」に生活圏を移す。
それから約2世紀。
銀河系第35宙域管轄コロニー「サイドアルファ」。
ここにコスモポリスとして従事する青年「アレス・ウィザール」
彼と1体のMSの出会いから、全ての歯車は動き出す。
絶望の運命を希望の未来へ変える歯車が・・・。

—人は、誰かを守るために、「騎士」となる—

用語
セカンド・ノア(第二の箱舟)
第二の地球。火星をテラフォーミングし、地球と同じ環境にした惑星である。

ロスト・ガイア(失われた楽園)
過去の地球。過去の大戦やMSによる戦争により、自然環境コントロールが乱れ、化石燃料は
潰え、汚染されて人類が住めなくなった地球。火星移住から2世紀後、大気は完全に無くなり、
かつての青く美しい星は黒ずんだ地表が見える無残な姿となった。


GU(ギャラクシーユニオンズ:銀河連合同盟)
銀河惑星間での統治が進み、各惑星の政府による政治・法律上におけるルールを確約させる
政治機関。とどのつまり現代の国際連合。
現在は革新派(自由な未来と悪質企業の根絶を訴える派閥)と穏健派(現在の企業紛争を
黙認する派。闇献金を受け取る悪質な議員が多い。)の争いが激化している。

企業
地球時代における国がつぶれてから、企業が力を持つようになり、もはや企業が惑星政府と
同じ権力を持つようになった。それにより、圧政や重労働なども問題になり、
GUが企業の暴走を抑えようと奔走している。しかし、反発する企業も少なくは無い。
現在は各企業間における未統治惑星の資源獲得戦争や紛争が後を絶えない。
そのため、軍備拡大を急ぐ企業が増えつつあり、各企業がGU軍へ宣戦するのではと危惧されている。
そしてそれは、30年前の第一次企業戦争により現実のものとなった。

コスモポリス
GU管理下の宇宙警察機構。

オーディン
GU軍第01強襲攻撃部隊。
革新派の傘下軍であり、自由を目指し戦う軍。市民からはヒーロー扱いされている。
母艦はたった1隻だが、その実力は計り知れない。
母艦は強襲戦闘艦「バハムートゼロ」

プロジェクト ライト&ダークネス(光と闇の機兵計画)
「第二次企業戦争」において、アライアンズに対抗すべく計画されたGU軍極秘新型MS開発プロジェクト。
ライトサイドとダークネスサイドのコンセプトから成り立つ。
ライトサイド セイントガンダム
ダークネスサイド ナイトメアガンダム
この二機のMSを基盤に、アライアンズ撃破のきっかけを生み出そうとしていた。
このプロジェクトの進行部隊はオーディンである。

企業戦争グリードウォー
企業がGUに反発し、起きた戦争。
第1次企業戦争では、全企業が一斉に武装蜂起し、GU軍との全面戦争となった。
GU軍が市民の安全と自由を主張し、企業側が利益の優先、そのための人命の犠牲は必要経費だという反論。
もちろん企業の横暴を市民が許すはずが無い。各企業の従業員は一斉にボイコットしたため企業側の戦力補給がストップ。
企業は窮地に立たされる。
そして企業は、禁断の大量破壊毒物兵器による非人道的な虐殺を敢行。サイドクスィーとサイドツェーラを毒殺し、壊滅させた。
この悪行により世論は大激怒。GU軍はこの後押しもあり、ついに企業側を屈服させる。企業側も降伏を宣言。
これにより、18年間に続く第1次企業戦争は終幕した。
それから10年後、ちりばめられた解体企業を収束させて、新たに3つの大企業が設立される。
その企業達が軍事同盟と産業通商同盟を締結。組織名をアライアンズとする。
アライアンズは、約2年前にGU軍に向かい「復讐のときは来たれり!」と宣戦を布告。
こうして、第2次企業戦争の火蓋が切って落とされたのだった。

モビルスーツ
宇宙開発時代と呼ばれる「宇宙世紀」時代において勃発した、
「一年戦争」と呼ばれる戦争により生まれた人型戦闘兵器。
宇宙の微細粒子により、レーダーなどの無視界戦闘が不可能となった本戦争にて、
有視界戦闘の基盤を確立させた兵器でもある。
特に後述する「ガンダム」と、当時戦争を繰り広げた「ジオン公国」は、
歴史の教科書にその名を刻まれる程、
人類とモビルスーツの歴史を学ぶ上では欠かせない存在。
その後、様々な企業においてモビルスーツは建設用・土木作業用・宇宙開発用などが開発され、
あらゆる分野で人類の開発を支えてきた産業機械となり、今日の宇宙経済の基盤を固めている機械となった。
個人で所有するものも珍しくなく、モビルスーツは「兵器」としてではなく「ありふれたもの」として、
人々に浸透している。

ガンダム
「一年戦争」と呼ばれる、モビルスーツ最古の戦争において、
地球連邦軍が開発した高性能モビルスーツ。
さまざまな派生機種が存在する、由緒ある機体。
現在ではガンダムの特徴的なVアンテナとフェイス、G-ロンダクトプログラム
テクノロジー社が販売するGUNDAM OSを搭載した登録商標商品として流通しているモビルスーツを指す。
ガンダムは主に、フロンティアワークショップ社が
生産、販売を行っている主力商品として認知されている。
独占商品ではなく、さまざまな機種が他企業からも
進出しているが、ガンダム単体の性能では
フロンティア社の右に出るものはいない。
そのため、他企業はガンダムを上回る製品の開発に
奔走するケースが後を絶たない。
ちなみに、ガンダムは大衆の間では最も馴染み深く、
モビルスーツの象徴とも呼べる機体である。

ジェネレータ技術
ムーンレィス(∀ガンダム時代)戦乱後に始まった、宇宙開拓時代の中で新たに見つけた鉱物。
そこには、未知のエネルギーが詰まっているものだった。
その鉱物の名は「エーテライウム」。
このエーテライウムから抽出したエネルギーを「エーテネルゲンエネルギー」と呼ぶ。
エーテネルゲンエネルギーは、簡単な電気変換回路により電力へと変換される。
しかしその発電規模が、既存の化石燃料のおよそ3000倍〜5000倍に相当するものであった。
これにより化石燃料・原子力により起動されていた各機械のジェネレータは淘汰され、
エーテネルゲンエネルギー式のジェネレータ「エリクシル式ジェネレータ」へと移行される。
また、エーテネルゲンは人体への影響がほぼ無く、安全に使えるものとしての評価もあり、
瞬く間に時代はエーテネルゲンエネルギー循環型社会へと変貌する。
エーテライウムにはもうひとつ特徴があった。それは「精錬」に伴う「エネルギー付与」。
エーテライウムは加工のしやすさも売りであり、鉄などの金属の添加物にエーテライウムを数%含ませて精錬させると、
精錬された金属にエーテネルゲンエネルギーを帯びた状態で精錬することが出来るのだ。
これもあり、たやすくなおかつ大量にエネルギーの元を生産できるとして、化石燃料の枯渇に伴う人類の衰退の心配は完璧に無くなり
人類は安心して宇宙開発を行うことが出来るという現在の社会形態が確立したのである。

※この作品におけるビームサーベルは、ビームの噴出によって刃が形成されるものではない。
ビーム出力の上昇によって、ビーム噴出を維持することが
テクノロジー上不可能になったからである。
この作品でのビームサーベルは、折りたたみ式アンテナのように、
伸縮可能な棒状の兵装の表面からビームが噴出し
形成されるものである。
ビームサーベルにも耐久性があり、出力の低いビームサーベルは、
鍔迫り合いの際に負けて破損する可能性もある。

なお、このガンダムはジャンプ漫画の根源である
「努力・友情・勝利」をモチーフにしております。
何卒ご容赦ください。

ツイッターやってます。ご意見ご感想はこちらまで。
要望なども受け付けております。
上のURLからどうぞ。

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28



Re: 機動騎士ガンダムInceptor(インセプター) ( No.6 )
日時: 2013/05/11 12:21
名前: Laevatain (ID: C5nAn.ic)

第四話 戦闘—交わし合う光と炎— 後部

圧倒的な弾幕の中、少なからずの損傷を受けている緑色の指揮官バル。
しかし、ガンダムコマンダーはほぼ中破状態である。左腕は損失しており、メインカメラに砂嵐が舞う。
「すまない、私はここまでかもしれない。だが、君たちに頼みがある。」
ガンダムコマンダーの指揮官から01・02号機のガンダムソルジャーに通信が入る。
「地下にある極秘MS…もしかしたら君たちなら扱えるかもしれない。頼む…奴らの手には渡したくない…くっ!」
指揮官からの通信が急に途絶える。
緑色のバルが、肩部にある重粒子砲によりガンダムコマンダーの胴部を貫き、大破させたためである。
「くっ!すまない、俺が食い止める!ロン、君が極秘MSを使うんだ!」
アレスがバルをビームサーベルにて応戦しながら通信を入れる。
「わかった…あ、アレス!危ない!」
アレスの01号機に、もう一機のバルがビームサーベルを構えて襲い掛かる。
「ここまでか…!今まで幸運だったなぁ…!だから最後まで!」
何とか相打ちにしようと、アレスは反撃の体勢を整える。

—決死の覚悟をしたはずだった。自分にはいつでも死ぬ心構えは出来ていた。
しかし、家族のためにこれから頑張らなければいけない人間が死ぬ。
これに対する心構えは全くしていなかった—

何かの間違いであってほしい。何故なんだ。
アレスの脳裏には、その事だけが頭をグルグル回っていた。
何故なら…

アレスに刺さるはずのビームサーベルは、ロン=イシューリーが乗る02号機の胸部に突き刺さっていた。
アレスの身代わりに、彼は自ら身を呈したのである。

「ロオオオオオオオオオオオオオン!」

落下する02号機を追いかける01号機。

「い…いんだ…これで…。アレス…君と出会えて…よかった…。僕の分まで…い…き…て…」

次の瞬間、02号機は爆発した。まるでその一瞬が長い時間のように思えた。
自分の大事なものが、守れなかった瞬間が長いように感じた。

アレスは怒りに満ちていた。
命を奪う横暴な暴力だけではなく、守りたいものが守れなかった弱い自分に。
その目には涙に満ちていた。

彼はオーバーロードクロックを起動させる。
これは、ジェネレータの出力をリミットオーバーにさせることにより、一時的に本来の機体性能を
上回る運動性能と反応性能を手に入れることが出来る。

「お前ら…お前らがあああああああああああああ!」

バルのパイロットは戦闘慣れしている。幾多の戦場を駆け抜けた戦闘のプロである。
戦場において彼らは恐怖しない…はずだった。
しかし、彼らは恐怖していた。

—その目の前には、新兵ではなく、「戦士」が居たからだ—

オーバーロードクロックを起動させたガンダムソルジャー01号機は、
関節部やエネルギー噴霧口から青白い光を放ち始めた。
次の瞬間、01号機はバルの反応速度を超えた速度でバルに接近し、
瞬く間にバルをビームサーベルでズタズタに切り裂いた。
背後からバルが接近し、脚部を切断されるがそのバルの頭部をつかみ上げ、もう一機のバルへ投げつけた。
バル2機は激しく衝突し、落下する。
「おのれえええええ!」
緑の指揮官バルが、ガトリングガンを乱射しながら01号機に接近する。
これを01号機はシールドと回避にて退け、指揮官バルにシールドによる体当たりをぶち当てる。
体当たりに負けた指揮官バルは姿勢を崩し、転落する。

「アレス!大丈夫かい!?」
03号機パイロットのダグラスが、研究所の地下シェルターから通信を入れる。
「うう…ロンが…ロン…」
コクピット内にて泣き崩れるアレス。
「落ち着け!まず落ち着いたら、ガンダムソルジャーから降りるんだ!OSHDDを取り外して持ってきてくれ!
そしたら、極秘MSにお前が乗るんだ!お前が、ロンや、みんなの敵を取るんだ!」
カールがアレスに呼びかける。
アレスはすこし錯乱状態であったが、オーバーロードクロックアウトとなり、エネルギー枯渇したことによる落下中に
ようやく落ち着きを取り戻した。
その後不時着し、OSHDDを取り外して、研究室内部へ走った。

「やっとMS部隊が撃破できたか…新兵相手になんてザマだ。しかしあの01号機の小僧…末恐ろしい。今ここで
叩き潰しておかねば厄介だ!研究所を破壊し、MSを奪うぞ!新兵は皆殺しだ!」
防衛システムを全て沈黙させた緑のバルから研究所への破壊命令が下る。
しかし、それを上空から白銀の影が、ビーム砲による絨毯射撃により阻む。
まるで、竜の王のようなフォルムの巨大な影…オーディンのシンボルであった。
「間に合わなかったか…!おのれ竜王…!」

「アレス!無事だったか!ロンは…あいつは思うところがあってお前を守ったんだ。
さあ、今度はこっちが反撃に出るぞ!」
カールがアレスに駆け寄り、極秘MSの入ったコンテナへと案内しようとする。
「あ…ああ。そう…だな。だけれど…俺…」
アレスには迷いがあるような感じがあった。
現実とのギャップ。自分の弱さ。戦争の残酷さ。
それを払拭したのは、ジェーンの平手打ちだった。
「目を覚ましなさい!ここは現実!私たちはまだ生きている!ロンの死を無駄にするの!?」
ジェーンの目は涙が浮かんでいた。
「私だって苦しいの!つらいの!今すぐにでも逃げ出したい!でもそうじゃないでしょう!?
あなたもそう!戦うのよ!向き合うの!こんな現実、変えてやればいいじゃない!」
ジェーンの涙、ロンの行動、すべて自分に対する—絶望を打ち破る力—への希望を守るための行動。
アレスは思い知らされた。そして、その期待に応えるために、戦うことを決意した。
「…ごめん。俺、行くよ!」

生体認識センサーとセキュリティ解除により、コンテナが開く。

研究員から一通りのMS操作要領を5分程度で済ませ、OSHDDをセットする。
各部のインストールを済ませて起動させる。
起動と同時にエレベーターが稼動し、地上へ向かう。
「ジジ…よーう!お前が新しいパイロットってか。まあ、俺も起動するのは初めてなんだが…。」
「な、なんだ!?MSが喋った!?」
動揺を隠せないアレス。MSが喋るなど前代未聞である。
「ああ、俺はこのMSの制御AIである「エウリス」だ。よろしくな、相棒!」

上空の銀の影による爆撃のせいで、研究所へ近づくことが出来ないバル部隊。
「くっ!おのれ!…ん!?あの機影は…まさか、あれが試作MSか!?」
エレベーターから上がってきたのは、緑色に、黒のフレーム、背中には大きな黒ずくめのマント。
そして大きな鎌を収納したロッドを携えているMSだった。

「おし、起動確認!こいつの名前は「ナイトメアガンダム」だ、アレス!」

「ナイトメアガンダム」。「死神」が、友の死を乗り越えて、今、起動する!!

Re: 機動騎士ガンダムInceptor(インセプター) ( No.7 )
日時: 2013/03/03 21:44
名前: Laevatain (ID: 2xWGAyvP)


第五話 ナイトメア起動—友ノ死ヲ乗リ越エテ— 前部

戦火に降り立つ死神—
その衣 死に伏した魂を糧に 
鬼神と成りて 眼前の敵を冥府へ送らん

漆黒のマントに身を包んだ異質のMS。ナイトメアガンダム。
ロン=イシューリーの死を乗り越えたアレスが、このガンダムを乗ることになった。
競りあがるエレベータの中、アレスはコンソールから機体情報を確認する。
「す、すごいな…5倍以上のエネルギー出力リゲインに10倍のエネルギーコンデンサか…!
ジェネレータはアポロン社の最新パーツじゃないか!?スラスター出力はソルジャーの3倍出力で
優良メーカーのトウール社製…!フレームはペルセウス社の
高性能マニピュレータにハイレスポンスサスペンションつきのバランサーフレーム!
装甲はエウロペ社製のカオスライトとアビスニウムの耐衝撃性と耐弾性に優れた合金「ゼウスメタル」を
ふんだんに使っている!一流企業のハイエンドパーツをつけた実験機っていうことか…!」
MSの構造・機能・関連会社に精通し、興味を持っているアレスは、ナイトメアガンダムに使用されている
パーツの性能やメーカーを確認しては興奮している。
「おいおい!敵との交戦前に興奮すんな!武装の説明をすこしするから、コンソール画面変えるぞ!」
呆れた声色で、ナイトメアガンダムのAI「エウリス」がアレスに呼びかける。

緑カラーの指揮官バルと量産型バル2機。残存するアライアンズ戦力は、ギリーMS研究所への攻撃と極秘MSの奪取を
行おうとしていたが、上空より現れた白銀の巨影から光の雨が降り注ぎ、アライアンズ戦力を牽制していたために
攻撃をためらっていた。
「おのれ竜王め!爆風が激しくて近づけん!」
その爆風の中で、近づいてくる1つの機影を3機は目撃する。
漆黒のマント、緑と黒に塗られた機体。
まるで死神、または戦陣の殺し屋とも見れるフォルムであった。
「し、死神のMS!?夢でも見ているのか!?これは地獄か悪夢なのか!?」
量産型バルのパイロットが驚愕する。
「うろたえるな!しかし、極秘MSを研究員が操縦するとは思えない…!恐らくエースだ!気を抜くな!」
指揮官バルのパイロットが警鐘を鳴らす。
しかし、アライアンズ戦力は次の瞬間ナイトメアガンダムの性能と実力を味わうことになる。
「さあ、死神の凱旋だぜ!アレス!」

アレスがスラスターペダルを踏み込む。
一気に加速し、シートに押し付けられる感覚。
まるで、乗用車に乗り続けていた運転手が、いきなりレーシングマシンに乗せられたような感覚。
あらゆる感覚、感触が、別次元のものとなっていた。
「おおお!持ってかれるな…!」
異次元のスピードで一気に量産型バル2機に接近する。
「う、うわああああああああああ!くるなぁ!」
バル2機がビームライフルを乱射する。
しかし、スラスター出力の高いナイトメアは、難なく回避する。
「す、すごいな…!反応速度、機体の運動性能、全てがソルジャーと段違いだ…!」
そしてバル1機に近づき、パンチを腹部に当てる。
その後、キックを腹部に当て、もう一機のバルに向けて吹き飛ばす。
もちろん、回避できずもう一機のバルに命中し、2機まとめて吹き飛ばされる。
このとき、指揮官バルの仕官が感づく。
「ま、まさかこのパイロットは先ほどの新兵なのか!?新兵が操縦してもなおこの性能だと言うのか!?
くそっ!これでも食らうがいい!」
指揮官バルが、背後からガトリングガンを発射する。
「あわてず騒がず、バリアントマント起動だ!」
「わかってるよ!」
バリアントマントという兵装ボタンを起動させると、ナイトメアが羽織る
マントが緑色に発光し、電磁スパークをまとう現象が発生した。
「そんなハッタリに…!?馬鹿な!」
指揮官バルのパイロットは驚いた。無理もない。
貫通性と与衝撃性に優れるカオスライト弾頭のガトリングガン射撃は、全てバリアントマントがまとう
ビームバリアにより相殺され、ナイトメアに全くのダメージを与えていなかったからだ。
「な…んだと!?カオスライト弾頭がたかがマントに阻まれただと!?そんな馬鹿な話があるか!
近接戦だ!近接戦からビームライフルとビームサーベルにて奴の息の根を止めろ!」
姿勢を回復した二機のバルは、ビームライフルとサーベルを用意し、ナイトメアに立ち向かう。
「格闘戦なら、ブラッド・ペインだ!背中に在るぜ!」
ナイトメアは、背中にマウントされているロッドを取り出した。
ロッドに折りたたまれた刃が展開し、鎌の状態を形成する。
そして刃が赤熱し、ヒート状態となった。これがヒートビームシックル「ブラッド・ペイン」である。
二機の量産型バルが果敢に向かい、一機目がビームライフルにて射撃する。
これをバリアントマントで防御する。ビームはバリアによってエネルギー衝突を起こし、相殺した。
これにより、バリアントマントのビームバリアがエネルギー不足によりリチャージとなった。
「もらったぁ!」
1機目の陰に隠れたバルが、ビームサーベルを展開しナイトメアに斬りかかる。
「させるかあああああ!」
ナイトメアはブラッド・ペインのロッド部でビームサーベルの斬撃を受け止める。
「そのまま折れろ…!」
しかし、バルのビームサーベルが放つビームエネルギーによる融解を全く見せないブラッド・ペインのロッド部。
それもそのはず。ブラッド・ペインのロッド部は融解温度が非常に高い金属「フェンドリン」により作られていた。
フェンドリンの融解温度は約5000℃。汎用ビームサーベルの発熱温度は平均で2500℃である。
これでは、ビームサーベルの斬撃ではブラッド・ペインを破壊することはできない。
「はあああああああああ!」
ナイトメアがバルの斬撃を押しのけ、ブラッド・ペインを振り上げ横に一薙ぎした。
バルはビームサーベルにて防御しようとするが、斬撃はビームサーベルの発熱ロッド部を
ぶち壊しながらバルの胴体を二つに切り裂いた。
「ぐあああああああああああああああああ!」
切り裂かれたバルはまもなく爆発した。
「う…うあああああああ!逃げろ!」
あわてて逃げるバルを、ナイトメアは逃がさなかった。
ビームライフルを持っている右腕と左足を一瞬にして切り裂き、バランスを失ったバルが落下する。
バルからアライアンズ兵が降り、逃げおおせる。
しかし、指揮官バルがその兵士にガトリングガンを発射し、その兵士は爆風に飲まれ塵と化した。
「貴様!仲間に向かってなんてことを!」
アレスは、敵が行った血も涙も無い行動に、激しい怒りを覚えた。
「敵前逃亡した奴に情けをかける必要は無い!」
指揮官は淡々と人の命すら踏みにじる冷酷さを露わにした。
「貴様あああああああああああああああ!」
アレスが激昂し、指揮官バルに斬りかかる。

Re: 機動騎士ガンダムInceptor(インセプター) ( No.8 )
日時: 2013/03/03 21:45
名前: Laevatain (ID: 2xWGAyvP)


第五話 ナイトメア起動—友ノ死ヲ乗リ越エテ— 後部

しかし、上空からオレンジ色に塗られたカスタム型のバルが現れ、シールドにより斬撃を止めた。
さらに、上空から飛来してきた紫のMS「アーガイグ」のショットガンとマシンガンの弾幕により、
ナイトメアは後退を余儀なくされた。
「あ、あいつらは!?おいアレスやべえ!あいつらはエースだ!無計画な戦闘は死を招くぞ!」
「エースだって!?しまった!」
敵エースの出現に我に返るアレス。
「てこずったようだな…アレが極秘MSか。」
「はっ。面目ありません。」
「俺達が緊急で出撃して正解でしたね。」
MSのパイロットは、ハイエナのギャレスと仮面の男グラニットであった。
「劣勢だ。退くぞ。体勢を立て直す。」
「…了解いたしました。」
中破状態の指揮官バルを抱えながら、二機のMSがその場を離れていく。
追いかけようとするが、入ってきた通信によって止められた。
「こちらオーディン母艦、バハムートゼロ!ナイトメアに登場するパイロットよ、応答願いたい!」
中年の男性の声が聞こえる。
「は、はい!こちらは、アレス=ウィザール上等兵です!」
「上等兵だって!?ギリーMS研究所のビリーズ=ミリオン中尉はどうした!?」
アレスは、ガンダムコマンダーにて善戦し、戦死した指揮官を思い出した。
「中尉は…私達新兵を庇い、戦死しました…」
「…そうか。とりあえず、新兵全員はバハムートゼロに帰還せよ。そこから新たに指示をだす。」
こうして、アレスたちはバハムートゼロへと帰還することになった。

バハムートゼロは、オーディンの母艦である。
その白銀のカラーリングに塗られたまるで竜の如きフォルムは、市民のヒーローであり、守護神であるようだ。
最新装備を搭載した、ハイスペックな戦艦である。

「新兵の諸君、いきなりの戦闘任務についてもらい感謝する。君たちの努力と大いなる犠牲の元に、
敵から極秘MSを死守することができた。私の名前はザック=ドラウロトだ。階級は中佐である。よろしく頼む。」
ザックの顔の中に、深い悲しみが伝わってくる。
「その中でアレス、不本意とはいえ今回の件にて君が極秘MSを乗りこなしたのには驚いた。
本来なら極秘MSはしかるべきパイロットを選定する予定であったが、生憎このMSは、生体認証を搭載しているため、
一度登録してしまうと他の人間では操縦できないんだ。従って、アレス=ウィザール上等兵含む君たち新兵を
多大なる功績により特例昇進とする!アレスは2階級特進で伍長、その他の新兵は1階級昇進で兵長とする!
なお、これにより戦死した全ての兵士に3階級特進とし、その偉業と敬意を表して10秒間の黙祷を行う!」
長く感じられた黙祷の10秒。そしていきなりの昇進。
誰もが舞い上がってしまう戦果であるが、アレスは素直に喜べなかった。
彼は、大事な友人を失ってしまったのだから。
「さて、君たちもそして私も人間だ。一度気持ちの整理が必要であろう。ギリーMS研究所は大破したため、必要な
機材を乗せて別MS研究所へ移送することになる。その作業の間、君たちは一度体を休めてもらいたい。
心を落ち着けるのもまた任務だ。では、部屋を教えるので、その部屋にて休むといい。」

アレスは自分の部屋に着き、荷物の整理とロンの遺品を整理していた。
その中に、ロンが軍服の姿で映っている写真を見つけた。
何故、何故彼ではなく、自分が生き残ったのか。
しかし、それにも必ず意味はあるのだ。
はるか未来で、そう成るべくして成ったという意味が。
「ロン…俺はもう、悲しまない。君の分まで生き抜く。そして見ていてくれ。見守っていてくれ。
この悲しい戦争を…人類の悲劇を…ナイトメアで断ち切る!」
頬を伝う涙と共に、アレスはロンの写真をパイロットスーツの胸ポケットにしまいこんだ。
これからは、ロンと共に戦う決意を決めて。
その中に、とあるメモリーユニットが隠されているのを、まだアレスは気づいていなかった—

バハムートゼロ、甲板にてたたずむザック。
「ガスト。アレスはいい青年だ…。彼が、未来を切り開いてくれるだろう。」
「やっぱりですか、先輩の眼力に適っちゃいましたか…。」
どうやら、ガスト警視と話しているようだ。
「で、どうだ?穏健派の状況は?」
「最近は落ち着きすぎて、やたら不気味ですよ…。」
「そうか、引き続き監視を頼む。いつ手のひらを返すかわからないからな。」
「了解しました。では後ほど。」
「ああ。」
ここで会話は途絶えた。

ウェザーコントロールスケジュールにて雨が晴れ、人工太陽光により夕焼けの空に変わるコロニー内。
多数の犠牲と共に動き出したナイトメアガンダム。

アレスは自分の部屋で眠っていた。
疲れがどっときていたのだろう。

目覚めた死神、そして決意の戦士。今はまだ、休むといい。
戦いはまた、黒い牙をむき出して迫ってくるのだから—

Re: 機動騎士ガンダムInceptor(インセプター) ( No.9 )
日時: 2013/03/03 21:58
名前: Laevatain (ID: 2xWGAyvP)


第六話 竜王凱旋—それぞれの思いと新しい朝— 前部

体勢を立て直すため、一度サイドオミクロンから離れた巨大戦艦「アーリマン」。
オミクロン内部のブリーフィングルームで、会合が開かれていた。
「新兵部隊相手に自部隊がほぼ壊滅状態とは…いかがなものかな?指揮官殿?」
仮面の男グラニットが、威圧にて指揮官を脅す。
この指揮官は、先ほどの戦闘にて緑色の指揮官バルを操っていた。
「…返す言葉もございません。」
グラニットの威圧に、なす術が無いようだ。
「まあ、貴殿が撃破したビリーズ=ミリオン中尉は、G.U.軍の中でも手練れのパイロットだ。
先の大戦にて数多くの武勲を挙げていた。そういった強敵を撃破できたことは評価できよう。なあ、主任?」
主任と呼ばれた指揮官は黙って歯を食いしばっている。
「この功績に免じて、【懇談会】への報告はやめておこう。主任も長生きしたいだろうしな?」
【懇談会】と聴いた瞬間、指揮官の額から脂汗がにじみ出る。かなり焦っているようだ。
「だが、私は失敗を重ねる役立たずは大嫌いなのだよ主任。もう一度だけチャンスをやろう。
貴殿に我が社の新型MSを支給しよう。これを持ち、命を賭して敵の極秘MS、コードネーム【死神】を撃破してみせよ。
さすれば、私から【懇談会】へ貴殿の昇進を強く推薦しておこう。
なお、失敗しおめおめと生き延びていた場合、私自ら貴殿に【永久免職処分】を言い伝えよう。」
この瞬間、主任が震えだす。
「そ、それだけは何卒ご勘弁を!」
「黙れ主任!ならば死を超えて【死神】を破壊してみせよ!我が社の第一主義である【実力主義】を
忘れたわけではあるまいな!?」
アーリマンのブリーフィングルームに極度の緊張が伝わる。

Re: 機動騎士ガンダムInceptor(インセプター) ( No.10 )
日時: 2013/03/06 23:21
名前: Laevatain (ID: 2xWGAyvP)

第六話 竜王凱旋—それぞれの思いと新しい朝— 後部

バハムートゼロのMSドックルームにて。MSシュミレータエリアにて3人の男の影があった。
「だー!何度やっても勝てねぇー!!爺さん強すぎだっつーの!」
「カッカッカ!お兄ちゃんは単純だねぇ!MS戦闘はあらゆる要素を考えなきゃ勝てないんだぜ?」
カールが頭を抱えて悶絶する。ダグラスは深いため息をつく。無理もない。
カールとダグラスは、バハムートゼロメカニックチーフであるトーマス=ギルバートと
MSシュミレーション戦闘をしていたのだが、全くトーマスに勝てなかったのである。
「お兄ちゃん達、まだまだ若いねぇ!こう単純なのが若いさね!」
「ちっくしょー!この爺さんムカつくわぁぁぁ!」
「悔しがるのも無理は無いけれど、トーマスさんは実歴のある元パイロットだから、僕らが束になっても
勝てないのはわかるな。」
ダグラスがカールをなだめる。
「しっかし、お兄ちゃん達の戦い方はよーくわかった!よーし、腕が鳴るねぇ!
俺っちがお兄ちゃん達のMSを得意なコンセプトスタイルに沿って改造しちまおう!
どーせボロボロなんだ、リビルトしねぇと動かねぇぞこのガンダム達は!」
二人はきょとんとしている。
「ああ、言い忘れてたが、俺っちはまずMSシュミレータでパイロットの癖をみるのさ!
そんで、ソイツのガンダムソルジャーからコンセプトを引っこ抜いたカスタムタイプを
造るんだよ!」
「そのための…MSシュミレーション戦闘を…?俺たちを誘ったのは…?」
「そうさね!さあて若手メカニックのケツをたたかにゃならんな!おーいお前ら!さあ仕事開始といくぜ!」
MSドックが慌しくなってきた。

「おお!動けるぜ!屈伸腕立ていろいろできるぜコレ!」
白と黒の丸い小さなロボットが、いろいろと準備体操をしている。
「こうしたほうが、持ち運びできる上にみんなとの会議にお前も参加できるだろう、エウリス?」
「サンキューだぜアレス!いやーMSの電源OFFられるときにすっげえ退屈なんだよ!
これでいろいろ情報収集できるな!」
「まさか市販のハロの人格メモリーカードスロットに、MSのAIデータが適合できるとは思わなかったよ。」
どうやら、この丸いロボットは【ハロ】と呼ぶようだ。
球体状態になり、あちこちを飛び回るエウリスハロ。
「やっふぅーーー!快適だぜー!」
「あまり飛び回るなよ…。」

ジェーンは、ブリッジのオペレーティングエリアにて、先輩にあたる
サフィア=クリスタという女性から、オペレーションに関する講習を受けていた。
「…っていう感じなの。ここまでは大丈夫?」
「はい。」
メモを取りながら、話を聞いていく。
「…貴女も辛いわよね。どうして軍へ?」
サフィアが尋ねる。
「…恋人が戦死したんです…。凄く悲しかった。辛かった。
でも、それじゃいけない。だから軍に志願し、彼と同じ場所で戦えば、彼に近づける気がして…。」
ジェーンは心の内を明かす。
「それが貴女の出した答えなら、私は何も言えないわ。
ただ、勘違いしないでね。彼も、そして私達も、貴女の死を望んではいない。」
サフィアは、ジェーンに強く忠告する。
自らの命があってこその人間の絆であることを、サフィアは言葉にせずにジェーンに語りかける。

かくして、それぞれの想いと会話を経て、やがてコロニー内の夜が明けた。

早朝、誰もいないバハムートゼロのブリッジにて、スケジュールファイルを確認するザックの姿があった。
「あっちゃー。このルートか…。こりゃまた難儀なスケジュールだなぁ…。」
コーヒーを飲みながら、苦々しい表情のザック。
「あ…砂糖入れるの忘れたよ…どうりで苦いわけだ。」
どうやら砂糖を入れ忘れたらしい。
「全く、どうしてせっかちなんですか?私からコーヒー奪い取って砂糖忘れるなんて…。はい、どうぞ。」
給湯室経由でブリッジに入ったサフィアがスティックシュガーを1本渡す。
「ああ、すまないね。しっかし、このルートがどうも曲者でねぇ。」
「おうふ…こりゃまた難易度高いルートですねぇ、艦長。」
艦長席の後ろから、まだ12歳ぐらいの少年が顔を出す。
「お、早起きだなカロラス。」
ザックが珍しいと言った表情を見せる。
「ぼ、僕だって早起きしますよーだ!って、このルートだと、このアステロイドエリアから敵が撒けそうですね。
あと、この周辺ジャミングエリア入ってるから、耐電波妨害対策しないと通信遮断されてそのまま孤立しちゃうね。」
カロラスという少年。彼は飛びで軍役に就いている天才オペレーターである。
実質、彼の意見は大体的を得ているのだ。
「ふむ、カロラスの意見を集約させると…この想定ルートで進行していくほうがよさそうだな。安全率は?」
「うーん、大体70%かな?敵の出方次第でしょうねぇ。」
「十分だ。よし、纏まり次第朝食後ブリーフィングだな。」
どうやら、これからの指標が固まったようだ。

「諸君、おはよう。ギリーMS研究所の設備が全て収容できたので、本艦はサイドオミクロンを離れ、
ロスト・ガイアを経由。ガイア衛星であるクレセント・ムーンにあるスフィンMS研究所に向かう。
このMS研究所に研究設備系と人員を格納し、極秘MSの回収を行う。」
ザックから、大まかな作戦指示が下る。
「して、諸君らにあまり好ましくないニュースがある。どうやらギリーMS研究所にあった光と闇の機兵計画
(プロジェクトライト&ダークネス)のダークネスサイドMSプランニングデータが完全に破損していたそうだ。
さらにコピーされた形跡もあるらしい。敵の手に渡った可能性が非常に高い。
そのため、ライトサイドMSプランニングはなんとしてでも死守しなければならない。
諸君らも心するように!」
朝のブリーフィングが終わり、持ち場にそれぞれ散回する。
アレスを含む、新兵全員は新しい持ち場にて活動することになった。
ジェーンはMSパイロットを離れ、オペレーターへ。
アレス、カール、ダグラスは引き続きMSパイロットおよび遊撃部隊として行動することになる。
命令があるまではブリッジで最新情報を逐一確認する任務となる。

ロストガイア内のアドバンスドインダストリー管轄 試作MS開発部にて、
先ほどの主任とハイエナのギャレスが、見慣れないMSの前にたたずんでいる。
どうやら、先手を持ってアーリマンはロスト・ガイアに到着したようだ。
「これが…新型MSか。」
「そうですよ主任。さあ、これで心置きなく【死神】を倒せますね?」
「黙れ盗賊が。自分の失態は、自分で取り返す!」
主任がギャレスを邪険に扱う。
(まあ、アンタの汚名返上は、俺の眼中にはないんだよな。あくまで俺は監視役。)
ギャレスはそう心の声を残した。
そして彼らの前にたたずむ新型MS。

新たなる脅威。オーディンの受難は終わらない—

「【死神】め、【悪魔】に恐怖するがいい!このゲルググ・ベリアルナイツが、貴様に引導を渡す!」


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28



この掲示板は過去ログ化されています。