ダーク・ファンタジー小説
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- 人食い病(ゾンビもの)
- 日時: 2016/09/13 14:25
- 名前: 斎藤メロン (ID: k7pNoPCO)
はじめまして、メロンです。
ゾンビもの投稿します。グロ描写などがあるので、苦手な方はご遠慮くださいね。
あ、ちなみに作品に登場する地域、団体名等はすべてフィクションであり、現実に存在しません!
——————プロローグ——————
北海道某所。大晦日の前々日私たちは実家で年を越そうとある町に向かっていた。
周りを山々に囲まれた町の名前は「布浸町」(ふしみちょう)。人口2万人、高齢者はその20%を占めている錆びれた町である。
夫の実家である布浸に行く旅路、彼女は不機嫌だった。
都会生まれの彼女にとって田舎へ向かうことは苦痛でしかなかったのだ。
そしてもうひとつ…。
彼女は何か嫌な予感をしていた。
彼女の名前は小田真由美(おだまゆみ)。本作の主人公である。
>>1
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.92 )
- 日時: 2014/02/09 20:16
- 名前: 千本桜 (ID: TYA.e2hl)
これからがきになります。頑張ってください
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.93 )
- 日時: 2014/03/22 20:32
- 名前: 斎藤メロン (ID: EM5V5iBd)
梅雨前線さん
文才なんて全くありませんよ(´ω`)
でもありがとうございます!
これからも応援よろしくお願いします!!
千本桜さん
かなりノロノロ書いております。
申し訳ありません。
これからも見ていただくために頑張ります(`・ω・´)
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.94 )
- 日時: 2014/03/22 20:59
- 名前: 斎藤メロン (ID: y68rktPl)
どれくらい気を失っていただろう。
真由美の薄れていた意識が次第にはっきりしてくる。
「弘美…弘美!」
起き上がろうとした時、右肩に激痛が走る。
肩には、銃弾でえぐられた傷跡があり、血がしたたり落ちていた。
「弘美を…助けなきゃ。」
激痛を堪えながら、真由美は立ち上がる。
なんとか立ち上がれたが、歩くたびに肩が千切れそうに痛い。
しかし、動き出さなければならない。真由美の身体を動かしていたのは娘への想いだけだった。
真由美が立ち上がると、玄関の扉が開けっ放しになっており、風に運ばれた雪が少し室内に入り込んでいた。
玄関に歩き出そうとした時、玄関をゆっくりと影が横切る。
奴らだった。
今まで気づかなかったが、うめき声が建物の周りに無数にする。
すでに囲まれている。いや、それだけじゃない。
もしかしたら、室内にも入り込んでいるかもしれない。
真由美は玄関の死界に身を隠す。
壁に寄りかかるだけで肩に痛みが走り、あまりの痛さに声が出そうになるが、必死に口を抑え耐えた。
呼吸を荒げながら、台所を見回す。
テーブルには刃渡り15cmくらいの刃物が無造作においてある。
それを急いで手に持ち、次の行動を考える。
すると、テーブルに鍵の束があるのが目についた。
あの白衣の男がいた館の鍵だ。
真由美はそれをポケットにしまうと、キッチンの小窓から外を覗く。
裏には奴らはいないようだ。
「よし、行くしかない。」
裏口から出ようとした時、フローリングが軋む音が聞こえる。
奴らが玄関からはいって来たのだ。
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.95 )
- 日時: 2014/03/22 21:21
- 名前: 斎藤メロン (ID: v8Cr5l.H)
獣は不気味なうめき声をあげながら血の匂いを探している。
キッチンから玄関まではおよそ4m程だった。
真由美は床に落ちていたガラスの破片を拾い、ゆっくりと玄関の方に向ける。
ガラスにはふらふらと歩く男の姿が写っていた。
中に入って来たのはそいつだけらしい。
しかし、男はキッチンとは反対に進み、死界に入ってしまった。
その瞬間、真由美は裏口に急いで向かい外に飛び出る。
裏口を出たところは段差になっており、真由美はそこにけつまずいて転んでしまった。
新雪に落ちたのでどこも痛めなかったが、肩の激痛を感じるには十分な衝撃だった。
「あっ!がっ…」
激痛に耐えながらも、真由美は新雪の中を這うように進む。
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.96 )
- 日時: 2014/03/26 03:54
- 名前: 斎藤メロン (ID: 6nOSsJSp)
新雪を這いながら進む真由美の後から、赤い血が後を追うようについてきた。
真由美がやっとの思いで雪を抜けると、正面玄関にあたる場所が見えてきた。
そこには真由美が乗ってきた車はなく、代わりに奴らがわらわらとそこらじゅうをうろついていた。
8.7体がいるだろうか。
真由美は憎悪の化身の群れに震え上がった。
「あいつらを…なんとかしなきゃ。……弘美待っててね。」
見渡すと、老人の平屋の後ろには大きな車庫が二個連なっていた。
あそこになにかあるかもしれない…
真由美は出来るだけ音をたてないように車庫に向かった。
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