ダーク・ファンタジー小説

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人食い病(ゾンビもの)
日時: 2016/09/13 14:25
名前: 斎藤メロン (ID: k7pNoPCO)

はじめまして、メロンです。
ゾンビもの投稿します。グロ描写などがあるので、苦手な方はご遠慮くださいね。
あ、ちなみに作品に登場する地域、団体名等はすべてフィクションであり、現実に存在しません!

——————プロローグ——————

北海道某所。大晦日の前々日私たちは実家で年を越そうとある町に向かっていた。

周りを山々に囲まれた町の名前は「布浸町」(ふしみちょう)。人口2万人、高齢者はその20%を占めている錆びれた町である。

夫の実家である布浸に行く旅路、彼女は不機嫌だった。
都会生まれの彼女にとって田舎へ向かうことは苦痛でしかなかったのだ。
そしてもうひとつ…。

彼女は何か嫌な予感をしていた。

彼女の名前は小田真由美(おだまゆみ)。本作の主人公である。

>>1


Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.61 )
日時: 2013/05/02 03:33
名前: 斎藤メロン (ID: OypUyKao)

真由美は一瞬白衣の男が何を言ってるのかわからなかった。
突然、唐突にそんな事を言われても理解出来るはずがない。

白衣の男は黙っている真由美を尻目に話を続ける。

「理憫会の連中は毎年祭り毎に、髪の毛なり、爪なり、なんでもいい。自分たちの身体の一部を神に捧げます。普段はそれでいいのですが、しかし…かなりの代償を支払わなければならない時があります。それはつまり、大災害が起きた時です。…災害に立ち向かう為に、その時だけ理憫会は人間の命を捧げ、大見ノ神の力を授かろうとする。今までも彼らは災害が起こる為にそうしてきた。そしてまさに今、再び災害が起きたのです。死んだ人間が生き返り人間を襲うという災害が…。」

「ちょ、ちょっと待って、いきなりで何がなんだかわからないわ!」

「先ほど、大災害の時には人間の命を捧げるとありましたが、その人間とは、大見ノ神に一番近い存在とされる者。つまり小田家の一族が生贄となるケースが多い、あなたの旦那が死んだ今、真っ先に狙われるのは血の繋がったあなたの娘、弘美ちゃんでしょう。」

「あり得ないわ!今時生贄なんて…!?私たちは年越しここへ来ただけよ!それなのに命まで狙われるなんて」

「信じられないかもしれない、受け入れられないかもしれないが、あなたがこの話を信じなくてもその時は必ずくる。あなた方はもう当事者なんです。だからこそあなたは備えなくてはならない。」

真由美は簡単には信じられなかった。
私たちはただただ年越しに来ただけ、毎年変わらない里帰りをしただけなのに…娘の命が突然狙われると言われても、心と身体の準備が出来ていなかった。

「あなたの話は一旦、分かったわ。だからこうすればいいんでしょ?その理憫会とかいう人たちに会わずにこの町を出れば。全て解決よね?」

真由美は震えながら、強くそう言った。

「理屈はそうですが、事態はそう簡単じゃなくなりました。あなた方を狙っている人間が近くにいます。」

真由美はとっさに当たりを見回した。

「近くって…どういうこと?」

白衣の男は真由美の後ろをゆっくりと指差す。
その指差した方向には二人で話している老人と武志がいた。

Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.62 )
日時: 2013/05/23 01:57
名前: 斎藤メロン (ID: Kot0lCt/)

信用していたわけではないが、自分たちを狙っている人間があの二人だとは信じる事ができなかった。一連の話でさえ、まだ飲み込めていないというのに真由美は戸惑う。

「えっ、まさか…あの二人は私たちを助けようとしてくれたのよ。」

「それはあなたの娘を生贄にする為です。先に死なれたのでは意味がないですからね。」

「そんなバカなっ!さっきここへ来る途中だって…!」

真由美は言いかけてある事を思い出した。
それは、怪物に襲われた時、老人が弘美の事を案じていた事を。

「思い当たる節があるでしょう?何処から嗅ぎつけたのか、あなたの娘が小田家だとわかって守っていたのですよ。利用する為に」

真由美は、落胆した。この様な状況でも人間は自分の為に人間を利用するのか…

Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.63 )
日時: 2013/05/29 02:20
名前: 斎藤メロン (ID: 6lLQchPF)


真由美が顔を下げていると、白衣の男は真由美の肩に手を当てた。

「大丈夫。貴方の娘を私は気に入っている。あの子が危険な目に合わないように私も協力しますよ。」

優しい声で真由美を励ます。

「まずは、彼らに悟られない様に娘を連れてきてください。裏口から外へ出ましょう。」

真由美は言われた通り頷いて、二人はその場を離れた。
白衣の男は他の扉の鍵を開けに向かい、真由美は弘美のもとへ小走りで駆け寄る。
しかし、明らかに真由美の顔は引きつっており、動きも不自然だった。
真由美が影から戻ってくるところを武志は見ていた。

「おい、あんた。どこいってたんだ?」

真由美は一瞬体をビクつかせた。しばらく無言になる。
老人もその様子を不思議がっていた。

「い、いや、ちょっとトイレの場所を聞いていたの。」

明らかに真由美の声は震え、目が泳いでいた。

Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.64 )
日時: 2013/05/29 02:51
名前: 斎藤メロン (ID: 6lLQchPF)


武志が真由美に駆け寄る。
「なんだ、顔色が変だぞ。」

「む、無理もないわよ。こんな状況じゃあ。」

「確かに無理もないじゃろ。真由美さん、娘さんの事は任せてちょっと横になっていたらどうですか?」

老人が近寄ろうとするが、真由美は咄嗟に「だめ!」と大声をあげてしまった。

二人は驚いて、立ち止まる。

真由美が自分の失態に気づいた時にはもう遅かった。二人は不審がる。

「あんた…、あの男に何か言われたな…?」

確信をつかれた真由美の顔をみるみる青ざめていく。
真由美自身も血の気がすっーと引いていくのが、わかった。

「あー、あれだろ?俺らの町の事でも吹き込まれたんだろ?大体予想がつくよ。よそ者の考えなんてさ。」

武志は頭をぽりぽりとかきながら、つぶやくようにいった。
真由美は否定出来なかった。

「真由美さん。何を言われたかは知りませんが、あの男の言う事を信じてはダメです。あの男は最低の男だ。」

「どーせ、理憫会の話をされたんだろ。古い習わしの話を」


そこまで話すと白衣の男が、ぬっと顔を出す。

「その通りですよ。あなた方が人殺しだと説明していたのです。」

武志は白衣の男に銃構える。

「あんた、この男が何をしたか知ってるのか?」

「そうです真由美さん、この男は研究の為といって町の人間を解剖したんです。しかも、生きたままで。」



Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.65 )
日時: 2013/05/29 14:15
名前: あさ (ID: waXL6s/9)

早く書いて続きがきになる
あっ
ぼくはあさです早く書いてね


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