ダーク・ファンタジー小説

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

人食い病(ゾンビもの)
日時: 2016/09/13 14:25
名前: 斎藤メロン (ID: k7pNoPCO)

はじめまして、メロンです。
ゾンビもの投稿します。グロ描写などがあるので、苦手な方はご遠慮くださいね。
あ、ちなみに作品に登場する地域、団体名等はすべてフィクションであり、現実に存在しません!

——————プロローグ——————

北海道某所。大晦日の前々日私たちは実家で年を越そうとある町に向かっていた。

周りを山々に囲まれた町の名前は「布浸町」(ふしみちょう)。人口2万人、高齢者はその20%を占めている錆びれた町である。

夫の実家である布浸に行く旅路、彼女は不機嫌だった。
都会生まれの彼女にとって田舎へ向かうことは苦痛でしかなかったのだ。
そしてもうひとつ…。

彼女は何か嫌な予感をしていた。

彼女の名前は小田真由美(おだまゆみ)。本作の主人公である。

>>1


Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.128 )
日時: 2015/05/22 15:02
名前: 齋藤メロン (ID: bOxz4n6K)

ガスマスクの男がこちらに大きく手を降っている。

「こっちです。」

真由美たちが近くまでくると、男は町の方へ走り出した。

「生きていたのか、速水。」

「生きていたのかじゃあありませんよ!あんたが町で待機してろっていったんでしょうが!」

福井と速水という男は親しげだ。
真由美はこの男が福井の言っていた協力者だという事がすぐわかった。

「とりあえずついてきてください。はぐれないように!」


速水を先頭に町の中に入っていく。

荒廃した町中を走り抜けると、奴等の影がそこらじゃうで蠢いているのを身体中で感じる。
ここはもう奴等の巣窟なのだ。

速水は建て物の間を入っていく。
裏路地に入るとその先には柵があり、速水はそれを軽々とよじ登り奥に抜けた。

「さぁ、早く。よじ登って」

速水は建て物の間を警戒し銃を構えながらそう言う。

真由美が先に登り、次に福井と続いた。
柵の先には建て物の裏口があり、そこから中に入る。
建て物は老舗の定食屋さん様で、そこは調理場だった。

調理場を抜け、階段をかけ上がると、屋上に出る。
屋上には細長い木の板が隣の建て物に架けられていた。

三人が隣の建て物に移ると速水が架けられていた板を回収する。

「ここまでくれば大丈夫です。はぁ、疲れた。」

速水はその場に座り込んだ。

Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.129 )
日時: 2015/05/24 06:39
名前: 齋藤メロン (ID: bOxz4n6K)

しばらく速水が休憩すると、福井は時間が惜しいと速水をはやしたてた。

三人はすぐに建て物の中に案内される。
建て物の中には小学校で使うような木の机が無数にあった。

それを不思議そうに見つめる真由美に速水は話しかける。

「珍しいですか?」

「あ、いえ。私地元が札幌だから木の机なんて見たことなくって…。」

それを聞くと速水が含み笑いをする。

「いや、田舎でもこんな机使わないですよ。これ、多分かなり昔に無くなった小学校で使ってたやつです。使わなくなったからここに追いやられたんでしょうね。もったいない、まだ使えるのに…。」

「そう、なんですか。」

「僕が有効活用してあげました。」

速水はそう言うと建て物の一階に降りる階段を指差した。
階段には机が積み重なっており、バリケードの役割を果たしていた。


速水がガスマスクを外す。
中から現れたのは童顔の少年の様な男だった。
真由美は高校生くらいだと予想した。

「あ、今高校生とか思ったでしょ。これでも25ですよ。」

爽やかな笑顔を浮かべた速水は冷蔵庫から缶ジュースを取りだし真由美と福井に差し出した。

素直に受け取り、真由美はジュースを勢いよく飲んだ。ジュースは冷蔵庫に入っていたにも関わらずぬるい。

「あ、ごめんなさい。ぬるかったですか?この冷蔵庫電気が入ってなくて、気分だけでもと思って入れてるだけなんです。」

「大丈夫です。喉が乾いていたから。」

真由美は缶ジュースを飲み干すと一息ついた。


福井が口を開ける。

「速水こちら小田真由美さん。真由美さん、こちら速水健太郎。俺の犬だ。」

速水がずっこける。
「福井さん、犬はないでしょう。あ、申し遅れました僕速水健太郎(はやみ けんたろう)です。」

真由美は軽く会釈した。

Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.130 )
日時: 2015/05/24 22:44
名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: wJ5a6rJS)


こんにちは。
いつも、小説読んでいます。
メロン様の文才にとても憧れます。

お話にグイグイ引き込まれ、読む度ハラハラドキドキしています。
この後どうなるんだろう……と、いつも思います。
ただ単に『殺した』、『血を流した』などのグロ系の描写ではないのにスリルを感じます。(;´Д`A

これからも更新頑張って下さい。
応援しています!

Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.131 )
日時: 2015/07/26 16:29
名前: 斉藤メロン (ID: GudiotDM)

「それにしてもあんな無茶させて…。恨みますよ福井さん。それに待ち合わせからかなり時間が掛かっているし 。おかげで逃げ遅れちゃったじゃないですか。」

速水は腕を組んで、鼻息を荒くした。

「少し野暮用が出来てな。すまないが速水、予定変更だ。スキー場にいくぞ。」

「はぁ!?なにいってるんですが?嫌ですよ。」

「どうしても行く。協力してもらうぞ。」

「えー。まだここにいるんですかー。」
速水はがっくりと肩を落とした。しかし、すぐに顔を上げ、真由美を見つめる。

「…スキー場に用事って、一体なにをするつもりですか。この女の人、小田さんが関係しているんですか?」

「そうだ。」
福井が真剣にそう答える。

しばらく沈黙が続き、速水は再度真由美を見つめた。

「なるほど…似てますね。」

真由美を見つめながら速水はそう言うと、2回うなずいた。
何かを理解した速水に真由美は困惑した。

「わかりましたよ。あんたに従います。でも事情は話してもらいますよ。」



真由美と福井は速水に今までの経緯を説明した。



Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.132 )
日時: 2015/07/26 17:38
名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: pmOIN4oE)


更新されている!∑(゜Д゜)
読みました!続き、待っています。凄く続きが気になっています。
久しぶりにメロン様のお名前を見つけて飛んで参りました。
2ヶ月ぶりくらいかな?これからも頑張って下さい。


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31



小説をトップへ上げる
題名 *必須


名前 *必須


作家プロフィールURL (登録はこちら


パスワード *必須
(記事編集時に使用)

本文(最大 7000 文字まで)*必須

現在、0文字入力(半角/全角/スペースも1文字にカウントします)


名前とパスワードを記憶する
※記憶したものと異なるPCを使用した際には、名前とパスワードは呼び出しされません。