ダーク・ファンタジー小説
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- 人食い病(ゾンビもの)
- 日時: 2016/09/13 14:25
- 名前: 斎藤メロン (ID: k7pNoPCO)
はじめまして、メロンです。
ゾンビもの投稿します。グロ描写などがあるので、苦手な方はご遠慮くださいね。
あ、ちなみに作品に登場する地域、団体名等はすべてフィクションであり、現実に存在しません!
——————プロローグ——————
北海道某所。大晦日の前々日私たちは実家で年を越そうとある町に向かっていた。
周りを山々に囲まれた町の名前は「布浸町」(ふしみちょう)。人口2万人、高齢者はその20%を占めている錆びれた町である。
夫の実家である布浸に行く旅路、彼女は不機嫌だった。
都会生まれの彼女にとって田舎へ向かうことは苦痛でしかなかったのだ。
そしてもうひとつ…。
彼女は何か嫌な予感をしていた。
彼女の名前は小田真由美(おだまゆみ)。本作の主人公である。
>>1
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.82 )
- 日時: 2013/10/06 19:54
- 名前: 斎藤メロン (ID: oBZmVaf2)
「さあ、行くぞ!」
武志が言った。
「お前さんも来い」
老人が白衣の男を睨み付け、銃口を頭に当てながら言った。
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.83 )
- 日時: 2013/10/09 23:22
- 名前: 叶 夜時 ◆OVbMLFBtTo (ID: VHEhwa99)
メロンさんおひさしぶりですね。金賞、おめでとうございました(*≧∀≦*)
体調が悪いとのことですが、無理せずに頑張ってください。
こんなに文才のあるかたに頼むのも大変恐縮なのですが、私の書いている小説、チャンネルも、もしよろしければ見に来てくださいm(__)m
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.84 )
- 日時: 2013/12/12 09:34
- 名前: 斎藤メロン (ID: oc2mnTQ1)
ブラッドベリーさん
ありがとうございます^_^
勉強と小説の両立たいへんですよね‼
年齢は内緒ですが、敬語など堅苦しくせずにフレンドリーに絡んでくれたら嬉しいです(´ω`)
のび太さん
ありがとうございます^_^
いえいえ、全然面白くないですよ。゜(゜´Д`゜)゜。
でも同じゾンビ作品を書いているなんて素敵です^_^
お互い頑張りましょう‼
叶さん
お久しぶりです^_^
こうやって何度もコメントいただける私は幸せものなのでしょうね!
叶さんの作品また見に行きます!
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.85 )
- 日時: 2013/12/12 09:59
- 名前: 斎藤メロン (ID: .bb/xHHq)
白衣の男は力なく老人についていこうとする。
それを許さなかったのが武志である。
武志は勢いよく、白衣の男の手から鍵の束を奪い取り、腹部を蹴り上げる。
白衣の男は予期せぬ衝撃に倉庫の中まで吹っ飛んだ。
積み重なったポリタンクが音をたてて崩れ落ちる。
「こら武志‼なにをしている!」
武志は倉庫の扉を閉め鍵を掛けながら
「あんな危険なやつとはやっぱり一緒には行動できねぇ!」
そう言い放つ。
「まったく…、仕方ない行きますぞ。」
老人もそれを黙認するように洋館の入口に向かおうとする。
「あの…いいの?」
真由美は老人に質問するが、老人は歩みを止めずに話始める、真由美もそれについて行きながら話を聞く。
「仕方ないんです。彼はワシらを脅かした。武志のした事は強引であったが間違いではなかったと、そう思います。それにあそこなら奴らに襲われる心配もありません。」
真由美はその言葉でなんとなく納得してしまい、それ以上は何も言わなかった。
洋館を出ると、轟々と音をたて吹雪が吹き荒れていた。
来た時よりも、周りが見えずらく、地面の積雪は数センチ厚くなっている。
足を踏み込むと、積もった雪の重さが身体中伝わる。
対した重さじゃないのに、真由美には足枷をつけて歩いてるようにも感じられた。
かなり疲れていたのだ。
吹雪に紛れながら進み、三人はなんとか平屋まで辿り着く。
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.86 )
- 日時: 2014/01/01 22:52
- 名前: 斎藤メロン (ID: FvI/oER9)
かなりの吹雪で視界が悪いが、オレンジ色の軽自動車が平屋の前に停まっているのがうっすら見える。
武志は手に持っていたポリタンクを車の前に奥と、真由美に近づくと手の平を出した。
「鍵。」それだけ言う武志に、少し苛立ちを覚えながらもふてくされた顔で服のポケットにいれていた車の鍵を渡す。
老人は平屋の中に入り、ガソリンを補給するためのチューブを持ってくる。
二人は手早くガソリンを補給する。
真由美は吹雪の中で寒そうにしている弘美を車の後部座席に座らせる。
「すぐにここから出られるからね。もう少しの辛抱よ。」
真由美は弘美の髪を撫でた後、頬をさする。リンゴの様に真っ赤な頬は冬の寒さで冷たかった。
真由美は髪についた雪の粒を払うと、自分のきていたコートを羽織らせた。
「ねぇ、あのおじちゃん、どうして閉じ込めたの?」
弘美は素朴な疑問をする。
一呼吸置いて、真由美は「あの人は悪い人だったの。いつも言ってるでしょう。怪しい人には近づいちゃダメなの。」
「でも…かわいそうだよ。」
「それは…」途中までいいかけた時に、老人に背中をたたかれた。
「すまんが、孫と一緒に必要な物を集めてきてくれんかのう?ワシは車のバッテリーが弱ってないか調べる。必要な物は孫に聞いてくれ。」
「わかりました。…弘美、ここでおとなしくしているのよ。」
そういうと、小走りで平屋の中に入る。
平屋に入ると、台所で武志が食料を調達していた。
真由美は武志に近づき、「何を集めればいい?」と聞く。
武志は台所のテーブルに鍵の束を置くと
「奥の部屋の開き戸に狩猟銃の弾倉があるから、持ってきて。それとその部屋に懐中電灯もあるからそれも。…あとは隣の部屋のテーブルにじぃちゃんの抗生剤と注射器セットみたいのがあるから。後はー」と淡々と必要な物を言う。
さすがにすべてを聞き取れなかった真由美はもう一度、聞き返す。
「ちょ、ちょっと待って。もう一回言って!聞き取れなかった。」
武志はため息をつく。
「あんた見かけ通り頭弱いんだな。…いいよ。俺弾と懐中電灯とってくるから、そこの部屋からじいちゃんの薬と注射器。取ってきて。行けばわかるから」
武志はふすまの部屋を指差すと、台所を後にする。
真由美は心ない言葉に怒りを隠せなかったが、ぶつける相手がもういないので小声で
「ムカつく。くそガキ。あんな説明でわかるかっての。」
と言う。
そんな事をブツブツいいながらも襖の部屋にいく。
襖を開けると四畳半程の和室だった。
部屋の中心にはテーブルがあり、すぐ横にベッド、テレビデッキと並んでいた。
察するに老人の部屋だろう。
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