ダーク・ファンタジー小説

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人食い病(ゾンビもの)
日時: 2016/09/13 14:25
名前: 斎藤メロン (ID: k7pNoPCO)

はじめまして、メロンです。
ゾンビもの投稿します。グロ描写などがあるので、苦手な方はご遠慮くださいね。
あ、ちなみに作品に登場する地域、団体名等はすべてフィクションであり、現実に存在しません!

——————プロローグ——————

北海道某所。大晦日の前々日私たちは実家で年を越そうとある町に向かっていた。

周りを山々に囲まれた町の名前は「布浸町」(ふしみちょう)。人口2万人、高齢者はその20%を占めている錆びれた町である。

夫の実家である布浸に行く旅路、彼女は不機嫌だった。
都会生まれの彼女にとって田舎へ向かうことは苦痛でしかなかったのだ。
そしてもうひとつ…。

彼女は何か嫌な予感をしていた。

彼女の名前は小田真由美(おだまゆみ)。本作の主人公である。

>>1


Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.87 )
日時: 2014/01/02 01:14
名前: 斎藤メロン (ID: 6.Nua64i)

テレビデッキには、古めかしいなんの動物かわからない様な木彫りの置物が4つばかりおいてあった。テレビやテーブルには埃がついており、しばらく掃除もしていない様子だった。

見てみると、テーブルには注射器セットみたいなものがおいてあったが、抗生物質はどこにも見当たらない。

ベットは突然飛び起きたかのように乱れており、惨劇の鱗片を見ているようだった。

「あ、また神棚。」ベットの上を見上げた時、今にあった神棚が目についた。

その部屋にも、一回り小さな変わった神棚があったのだ。

そこで真由美はある事を思い出す。

Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.88 )
日時: 2014/01/11 02:32
名前: 斎藤メロン (ID: mGXNpy6x)

立ち尽くした真由美に、必要なものを持ってきた武志が声をかける。

「おい、あったのかよ。」

立ち尽くした真由美を見ると、小さく舌打ちしテーブルの注射器と棚の薬を取り出した。

部屋を去ろうとするが、ただ何も言わずに立っている真由美に不信感を抱き立ち止まる。

「おい、早くしなよ。」

「…言ったわよね。」

「えっ?」

「あなたのおじいさん、確かに言っていた。」

「だから何をだよ?」

真由美は振り返り、武志を見つめた。

「あなたのおじいさんは私たちの苗字を小田かと聞いて、しかも安心と答えた。それはどういう意味?」

その言葉を聞いた武志の表情が一瞬で変わったのを

真由美も気付いた。

Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.89 )
日時: 2014/01/12 15:26
名前: 斎藤メロン (ID: BoToiGlL)

武志は明らかに動揺した様子でいる。

「あの男に聞いたわ。貴方理憫会は大災害の際に人間を生贄にする。本来なら小田家の人間が生贄になる筈だが、旦那は死んだ。でも小田家の血の繋がった弘美なら生贄としての役割を十分果たしてくれる。だから私たちがいて安心したと、助かったと思ったんでしょ!」

真由美は武志を追い立てる様に言う。

「な、なにを言ってるんだ。あんた…んなわけないだろ」

「私たちの敵はあの男じゃなかった。私は選択を間違った。」

「おい、落ち着けよ。」

武志が近寄ろうとすると、真由美はすごい剣幕で「近寄らないで!」と叫ぶ。

「ヒステリーもいいかげんにしろよ。あの男の口車に乗せられてるだけだ。」

「もうあなたたちは信用出来ない。私と弘美は違う道を探します。」

そう言い放ち、武志を押しのけて真由美は玄関に向かおうとした矢先、

台所を抜けた真由美の額には銃口が突きつけられた。

その先には老人が立っていた。

「悲しい結末じゃ。私たちはあなたを助けたかった。あなたと弘美ちゃんは私たちに希望を与えてくれた。これは神の意思、お導きを受けたのだ。あなたの娘は神の身元に送られ、現世に平穏をもたらす存在。それをみすみす逃がすわけにはいかない。」

「やっぱり…あなたたち。」

「過激派とでもなんとでも言うがいい。私たちは神のお導きに従い、あの子を神の身元に送るだけ。世界は救われるのだ。」

「母親としてそんな事はさせない。」

「……貴方に神のご加護があれば理解出来たでしょう。しかし、残念です。どうしても私たちを邪魔するというなら…、」


「殺すより他ないようじゃ。」




Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.90 )
日時: 2014/02/07 00:54
名前: 斎藤メロン (ID: YNBvTGT8)

老人が猟銃から弾丸を放とうとした瞬間。武志が血相を変えて飛び込んできた。

「やばい、じいちゃん奴らがそこまで来てる。」

「何だと?」

老人が武志の言葉に気を取られたほんの数秒を

真由美は見逃さなかった。

真由美は老人に勢いよく体当たりした。
老人はその場に倒れこみ、後ろの茶箪笥の食器が勢いよく落ちる。

真由美はすぐに起き上がり、居間を抜けて裏口から外へと走り出した。

武志はそれを棒立ちで見ているだけだったが、老人は違った。

「させるか!」

老人は倒れたまま、弾丸を真由美に向け発射する。
弾丸は真由美の肩に命中する。

あまりの激痛に真由美は其の場に倒れこむ。

「じいちゃん急ごう。すぐそこまで来てる。」

トドメをさそうと真由美に歩み寄る老人を武志は制止し、老人も惜しそうに家を後にした。

「どうせ、奴らに食われるだろう。急ぐぞ。」

意識が薄れていく中で、最後に聞こえたのがその言葉だった。

車のエンジン音が微かに聞こえ、真由美は「弘美、ひろみ。」と娘を呼び続ける。

しばらくして真由美は意識を失ってしまった。




扉が開けられた家に外から風が吹き抜ると同時に、獣の声がこだましていた。

Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.91 )
日時: 2014/02/08 10:52
名前: 梅雨前線 (ID: gF4d7gY7)

うまぁぁあああああっ!( ゜д゜)
貴方は文才の神様の愛娘ですか?
文才分けて欲しいorz
ゆっくり頑張って下さい!


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