ダーク・ファンタジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 人食い病(ゾンビもの)
- 日時: 2016/09/13 14:25
- 名前: 斎藤メロン (ID: k7pNoPCO)
はじめまして、メロンです。
ゾンビもの投稿します。グロ描写などがあるので、苦手な方はご遠慮くださいね。
あ、ちなみに作品に登場する地域、団体名等はすべてフィクションであり、現実に存在しません!
——————プロローグ——————
北海道某所。大晦日の前々日私たちは実家で年を越そうとある町に向かっていた。
周りを山々に囲まれた町の名前は「布浸町」(ふしみちょう)。人口2万人、高齢者はその20%を占めている錆びれた町である。
夫の実家である布浸に行く旅路、彼女は不機嫌だった。
都会生まれの彼女にとって田舎へ向かうことは苦痛でしかなかったのだ。
そしてもうひとつ…。
彼女は何か嫌な予感をしていた。
彼女の名前は小田真由美(おだまゆみ)。本作の主人公である。
>>1
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.123 )
- 日時: 2014/08/30 12:02
- 名前: 斎藤メロン (ID: 4IM7Z4vJ)
桜井さん
ありがとうございます(´ω`)
真由美は逞しい女性です!
弘美の為に為に命がけなお母さんとして主人公として活躍させます!
しばらく仕事も休みなのでもうちょっと書いていきます!
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.124 )
- 日時: 2014/08/30 12:24
- 名前: 斎藤メロン (ID: 4IM7Z4vJ)
怪物たちはガラス越しに見える真由美たちに襲いかかろうとガラスを狂ったように叩く。
その衝撃に耐えられず、ガラスにヒビが入り始める。
「やばいぞ。進め」と福井が言う。
おちおちもしてられない。二人は死体が転がる道を慎重かつ出来るだけ早く進む。
車内は血が飛び散り、死臭が漂う。本来ならこんな所を通ること自体真由美には不可能だったのだが、今回はそうもいかない。
床には死体が無数に寝転がっている為足の踏み場もない。仕方なく死体を足蹴にしながら進んでいく。
足の裏に肉が食い込む感触が伝わり、体重を掛けると肉片が床とこすれる音がする。
「こいつら本当に襲って来ないんでしょうね!」
「多分この人達は感染する前に死んでる。車内で感染者が出て、変異する前に殺しあったのだろう。」
そこまで言うと、電車がゆっくりと動き出す。
「動いてる!なんで!」
「雪崩れ込んだ奴らが押してるんだ!しかも、傾いてるぞ!急げ急げ。」
電車は脱線しており、奴らの勢いに押され徐々に傾いてきている。
このままだと崖に落とされてしまう。
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.125 )
- 日時: 2015/03/02 18:49
- 名前: 荒らしをなくす会 ◆68TfnL.y/. (ID: mJV9X4jr)
斎藤メロンさんへ。
前にここで荒らしがありましたが、その後はどうしていますか?
待つのが惜しい人はいますが、自分としてはあのようなことは許せません。
僕は正当に、何年でも待っています。また続きが観たいです。どうか、頑張ってください。
荒らしをなくす会
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.126 )
- 日時: 2015/03/21 12:49
- 名前: 齋藤メロン (ID: DMJX5uWW)
お久しぶりでございます。
更新が非常に遅くなりまして申し訳ありませんでした。
続きを書いていきます。
老朽化した鉄橋が押し寄せる人の重さに耐えきれず、ミシミシと音を鳴らす。
福井が反対側にたどり着き、扉から外に出る。
真由美もそれに続こうとした矢先、車掌席から血だらけの男が真由美の前に立ちはだかった。
脇腹から内臓が垂れ落ち、目には生気が感じられない。
こいつも怪物だ。
車掌の格好をしているそれの腕には手錠がしてあり、手すりに繋がれている。
真由美が拳銃を取り出そうとした時、車内がさらに傾き、体勢を崩してしまう。
その拍子に拳銃が車掌の足元に滑っていった。
「なにしてる!早くするんだ!」
「落としたのよ拳銃を!」
「拾え!早くしないと橋ごと崩れ落ちるぞ!」
もはや、一刻の有余もない。
真由美は拳銃にめがけて飛び込んだ。
車掌はその動きに合わせるかのように、真由美に牙を突き立て、襲いかかる。
真由美が拳銃を手にし、振り替えると車掌の顔はもう目と鼻の先だった。
車掌の口の中に拳銃を押し込み叫びながら引き金を引く。
銃声と共に後頭部から肉片が飛び散り、車掌の身体から力が抜け、真由美にもたれ掛かる。
「崩れるぞ!飛べ!」
車内が揺れ始める。橋が崩壊を始めたのだ。
福井の言葉に反応し、真由美が起き上がり、入り口に走り出す。
真由美は川底に落ちる列車から飛び出し、福井の腕に捕まる。
間一髪のところで真由美は脱出に成功し、福井に引き上げられる。
列車は押し寄せてきた奴らもろとも川底に落ちてしまっていた。
「危なかったです…本当に」
息を荒らげながら、真由美と福井は鉄橋に仰向けになる。
「引き上げてくれて、ありがとう。」
「私は肉体派じゃないんだ。こんな事これっきりにしてください。」
安心もつかの間、ここは奴らの巣窟の近く。
みるみるうちに奴らが集まってきた。
「やばいですね。」
やつらの集まる音を聞き、また二人は走り出す。
鉄橋の反対側にはもうすでに数体集まってきている。
「拳銃を貸して。」
真由美から拳銃を受けとると、弾薬を確認する。
「後3発か…」
福井は拳銃を構え、「走りますよ。ついてきて。」
- Re: 人食い病(ゾンビもの) ( No.127 )
- 日時: 2015/04/14 10:23
- 名前: 齋藤メロン (ID: bOxz4n6K)
一発、二発、三発。
拳銃から放たれた弾が一直線に怪物たちに命中する。
崩れ落ちるやつらとは反比例するかのように集まってくる数は膨れ上がっている。
福井は次に襲いかかってくる怪物に拳銃をぶつけ、怯んだ隙をついて脇を抜ける。
やつらを越えても次のやつらが行く手を塞ぐ。
真由美は気づけば福井と手を握っていた。
引っ張られる手につられる彼女の視界はゆっくりとスローモーションに流れていた。
踏み込んだ足元から飛び出した粉雪がゆっくりと舞い、白の中には時折赤色も混じっている。
真由美は「キレイ…」と、そう呟いた。
そんな真由美に福井は叫ぶ。
「諦めるな!」
その言葉とともに真由美の視界はもとに戻る。
福井を見ると、怪物に捕まれていた。
怪物に襲われているのにも関わらず、福井は真由美を見つめていた。
「諦めるな。諦めなければ、なんとかなるんだ。いいか。進め。娘の事だけ考えろ!」
福井は怪物を振り払い、再び彼女の手を掴み、走り出す。
その時、発砲音と共に目の前のやつらがどんどんと崩れ落ちる。
橋の先にはガスマスクをした人物が立っていた。
「福井さんこっちです!」
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31