二次創作小説(紙ほか)
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- FAIRYTAILの小説書きましょう♪ふぉー!
- 日時: 2017/05/12 06:28
- 名前: 妖音ミユ(音願) (ID: MGNiK3vE)
うも!こんにちは〜(*`・ω・´*)ノ
妖音です!
3のスレがロックかけられてしまったらしく、書けないので、燐さんと相談し「4」をつくることにしました。
さて、このスレの説明でもしますか!
このスレは基本リレー小説を書いています。
まあ、たまにこのバカが番外編とか書きますがww
あ、感想よろしくおねがいします!ヨロ(`・ω・´)スク!
では、お願いします!!ヽ(*´∀`)ノ
あと、ここが設立するまで、アニメのほうでやっていたので、そちらの方も後で載せます。
- Re: 【見てくださ】FAIRYTAILの小説書きましょう♪ふぉー! ( No.155 )
- 日時: 2016/12/25 23:34
- 名前: ほたる (ID: fnyLTl/6)
メグミside
ワタシは複数の違和感を感じていた。
気配も匂いも無かったのに今、何故そこにいるのか…。
滅竜魔道士の嗅覚やカンの鋭さは伊達じゃない。
絶対に間違えることはないのだ。
グレイ「大丈夫か?なんか魘されてたみてぇだけど…。」
カノ「え?うん大丈夫〜。」
リオ「…。」
リオさんだって薄々気づいてるはず…。
それでも聞かないのは恐らく彼にとってデリケートな…彼の中の深い…不快…部分だから…。
この時ワタシは確信した。
"あの時"感じた違和感は確かなものだったと…。
そして…ワタシはそれには触れていけないと…。
そう考えると今の彼に出来る、すべき事は何か…その答えは明白だった。
勿論、これが正解だ…そうとは言いきれないが…。
きっと"ワタシ"が出来ることはこれなんだ。
メグミ「…えと…カノさん!お腹…すいてませんか?」
カノ「え?」
メグミ「えへへ…実はたくさん走ったのでワタシもうお腹ぺこぺこなんです!
良かったらどこか食べに行きませんか…?」
「気分転換にもなりますしね!」と付け足す。
普段ならこういう時にあまり言葉を発しないワタシ。
だからこそ当然視線が集まる。
だけど怖くない。
だってワタシに出来ることはこれだけなんだもん…。
カノさんをこの場から離すこと…それが答えではないだろうか?
これは本当にただのカンなのだが…。
カンと悪運には定評があるから…なんとかなるよね!?
カノ「…うん。そうだね!僕もお腹空いちゃった〜!いこっか。」
メグミ「はい!」
「それじゃあ着替えてきますね!」、そう告げ医務室から外にでる。
今のワタシに出来ることは見守ることと聞くこと。
昔からそうだった。
ひとりじゃ何も出来ない弱虫で…
でも聞くことは出来るって教えてもらったから。
見守ることくらいはできるから…。
いつだって物語でいう…言わば主人公ポジションの隣…つまりは引き立て役だったから…。
決して嫌ではない。
それが楽で、それが嬉しい。
だからこそでてきた"甘え"。
ワタシの弱さ。
だから…決心意味も込めて…
いつも違う…甘さ控えめな服を羽織ると再び木製の扉を開いた。
- Re: 【見てくださ】FAIRYTAILの小説書きましょう♪ふぉー! ( No.156 )
- 日時: 2016/12/30 19:46
- 名前: 燐 (ID: PZX6sAnA)
カノside
元気よく飛び出していったメグちゃんを半ば呆然と見つめながら暫くして、漸く逃げ道を作ってくれたのだというとこに気がつく。何とも情けないが、今はこの手に乗るしかないのだ。
外に出るという口実を元に、僕も服を着替えるからと皆を部屋から強引に追い出す。皆どこか納得がいかないようだったけどどうにか外へ出てくれたのだけど、問題はこの人。
元々リオちゃんは鋭いから気をつけてたんだけど、今日ばかりは仕方がない。何か言われる前にさっさと追い出してしまおう。
リオ「…カノ、」
カノ「はいはいリオちゃんも出た出た!なーに、そんなに僕の着替えるとこ見たい?」
リオ「そんなわけない」
カノ「はっきり言われると傷つくよね…」
何か言いたそうにしていたリオちゃんの言葉を遮って、そのまま背中を押してこれまた無理矢理外へと押し出す。リオちゃんはいろいろと、本当にいろいろと追及してきそうでめんどくさいからね。
心配そうにこちらを見るリオちゃんに手を振って、僕は笑った。そしたらどういう訳かリオちゃんが泣きそうに僕の名前を呼ぼうと口を開くから、慌ててドアを閉めてしまったんだ。
皆を外に追い出してぽつんと1人になったところで大きな溜息をひとつ。やっと震えが止まった僕の体は、それでもどこか動きがぎこちない。
汗でぴたりとひっついた服を脱ぎ捨てて体をタオルで拭き、青髭の能力を使って脱ぎ捨てたパーカーのポケットから新しい服を取り出した。
青髭の能力は至ってシンプルなもので、簡単に言うと四次元ポケットのようなもの。青髭で繋いだ場所から好きな時に好きなものを取り出せるのだ。でも入口と繋げる場所は2個と限られてはいるけれど。
ちなみに今繋いでいるのは僕の服が入ってあるタンスと、武器庫。圧倒的に武器庫から物を取り出すことの方が多いけどね。
カノ「……よし。メグちゃんはどう出てくるかなぁー」
ジーパンを履いて、赤いカーディガンを腕まで捲って黒縁のメガネをかけて。いつもと違うジャンルの服を着て、意外とイケてる…なんて自惚れる。
恐らくメグちゃんも良い線いってると思うからそれなりに何か仕掛けてくるはずだ。それさえわかっていればもう何も怖くない。メグちゃんならばいくらでも躱すことができるだろう。
そんな浅はかな考えのまま、僕は医務室の窓から飛び出した。どうせドアの裏側にリオちゃんが腕組みして待っているんだろうから。
.
.
カノ「うわ、メグちゃんかわいいね!」
メグミ「え、そそ、そうですか…?」
えへへといつもよりどちらかというと清楚な服装で笑ったメグちゃんはとても可愛らしい。ほんと、キドもこのくらい素直だったら良かったのに、何て思うくらいには向こうの世界にも依存していたらしい。
どこに行こうかと聞くと、オススメの場所があるんです!と嬉しそうに答えた彼女は果たして何を考えているのか。
僕をどうにか元気づけようと必死に明るく振舞ってくれているが、生憎もう吹っ切れているのだ。でもそれを自分から言ってしまうのもどこか勿体ない気がして。
僕は、過ぎてしまったことはもう仕方ないと割り切れる主義なのだ。
だからあの悪魔に心臓を盗られてしまったことも、僕の仲間があいつらに捕まってしまったことも、何もかももう仕方がないのだ。でも、だからといって諦めるつもりなど毛頭ない。
盗られた心臓はいつか絶対に取り戻すし、あいつらを倒して仲間を解放する。今はその為の翻弄劇で、確かにそれで怖い思いをしたり堕ちることもあるけれど、基がこんな性格だから直ぐに立ち直ることができる。
そう、感情を押し殺して溜めて溜めて。然るべき時のために蓄積する。それをいつ曝け出すのかは今のところ未定だが、その時は確実に来る。
それまでの我慢。それだけの代償。
今僕に与えられているミッションはこのポケットに入ってある無効化のラクリマをフェアリーテイルのギルドに置くだけ。後は流れに身を任せれば、何かが見えてくるはずだ。
それまではこうやって楽しく、充実した日々を送ろう。
- Re: 【見てくださ】FAIRYTAILの小説書きましょう♪ふぉー! ( No.157 )
- 日時: 2016/12/30 21:48
- 名前: ほたる (ID: fnyLTl/6)
メグミside
白いブラウスに深めの赤いリボン。
リボンと同色のプリーツスカートに茶色のローファー。
髪型はいつもより少し下めの二つ結び。
ワタシがこんな…"らしくない"服装にしたのは意味がある。
今までの服装だと動きにくく戦闘に不向きだから。
思えばよく今までなんの不便もなく戦えてたなと思う。
それに…ワタシの中の何かが訴えてくるのだ…
これまで以上の戦闘が今後、起こることになると…。
…それに…きっとカノさんが抱えてる問題も…解決するには戦闘が必須であろう。
この…争いに満ちた世界で話し合いなどという平和的解決策が生まれるとは思えない。
結局"ワタシたちが元々いた世界"も"ワタシたちがいる世界"も争いが耐えないのは変わらない。
だから敢えてワタシは問いたい…なぜ人々は争うのか……、
その答えの先に何があるものは何かを___。
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
メグミ「ここです!」
カノ「へぇ〜なんかおしゃれだね。」
マグノリア中心部、大聖堂も近いため沢山人で賑わうこの通り。
そこにできた新しいカフェがワタシ達の目的地である。
外装も内装もアンティークな作りになっていておしゃれな為か、女性客やカップルが多いようだ。
メグミ「入りましょう!」
カノさんの手を引き、店内に入る。
店員さんの挨拶と共に甘い焼き菓子のような香りがワタシ達を包む。
ワタシはこの香りが大好きだったりする。
(お目当てのものは…っと…)
思ったよりお目当てのものはすぐに見つかった。
レジ近くの棚に並べられたカラフルな焼き菓子。
ワタシはそれを数個手に取る。
メグミ「カノさんは何を食べますか〜?」
カノ「うーん。僕もそれ、食べてみようかな?」
カノさんの言葉になんだか嬉しくなる。
マカロンファンが増えてくれることはこの上なく嬉しいのだ。
しかも男性!
比較的男性はマカロンなんて可愛くて食べたくないって人が多いから…。
レジに向かおうと方向転換をすると目の前に店員さんであろう女性が立っていた。
店員「お決まりですか?」
メグミ「…は、…はい…。」
店員「あの方、彼氏さんですか?」
メグミ「い、いえ!違いますよ!」
どこからどう見たらカップルに見えるのか…
頑張って兄妹くらいにしか見えないだろうに…。
- Re: 【見てくださ】FAIRYTAILの小説書きましょう♪ふぉー! ( No.158 )
- 日時: 2017/01/01 20:09
- 名前: 燐 (ID: PZX6sAnA)
- プロフ: あけおめだぜ!!
カノside
女性をレジに向かわせるのは忍びないけど、声をかける前にメグちゃんが行ってしまったから仕方がない。
レジで店員さんと何かを話しているらしい。顔を紅くして手をぶんぶんと降っている姿が、服も相まって兎に見えてしまう。…まぁ、かわいいという褒め言葉だ。
メグちゃんに向かって、席とっとくねーと声をかけると、店員さんがクスクスと笑ってメグちゃんは一層顔を火照らせた。
……とりあえず席とっとこう。
確保した席は日当たりの良いテラスの一席で、こんな良い場所なのに周りはあまり人がいない。というのも、席が店内にもあるからなのだが。つまりこのテラスに訪れるのは1人になりたい人や店内から溢れた人のみ。
メグミ「カノさん、お待たせしました!」
カノ「ううん、ありがと」
彼女が持ってきたプレートの上には、2つのカップに色とりどりに盛られたマカロンの山。
どんな味が美味しいとかがよくわからないから、そのへんはメグちゃんに任せたのだけれど。
カノ「…いっぱい買ったのね」
メグミ「こ、これはワタシが食べたいとかそんなことじゃないですよ!?カノさんにいろんな種類のものを食べてほしくてですね!」
もごもごと口篭りながら必死に弁解するメグちゃんにわかったわかったと笑いながら、黄色いマカロンをひとつぽいと口の中に放り投げた。
サクッとした生地に、ペースト状まではいかないがしっとりとしたクリームが美味しい。これはバナナだろうか。
メグミ「…ふふ、美味しいですか?」
カノ「うん、凄く美味しいよ!いやー、今までお菓子とかに興味なかったからなー」
余程顔が破綻していたらしく、メグちゃんが嬉しそうに微笑む。
そういえば元の世界にもこんなお菓子あったような気がする。うん、きっとあったんだろう。僕が知らなかっただけで。
美味しさにつられてぱくぱくと勢いのまま食べ続ける僕と、それをニコニコと笑いながら見つめる彼女。
食べないの、と聞くと淡い緑色のマカロンをひとつ口にして、食べてますよと返ってくる。でも、それきりで殆ど食べていない。
そういえばと、口の中にあるものを全て噛み砕いてごくりと飲み込んでポケットを探る。お金を渡していないじゃないか。危ない危ない。
カノ「メグちゃん、これいくらだった?」
メグミ「か、カノさん!!」
カノ「………どしたの?」
少し大きめの声で呼ばれた僕の名前。びっくりして呆けて、やっと出てきた言葉はそれだけ。
いつもと違う服に緊張した顔。ほんのそれだけで、全く違う人のように思えて思わず喉が鳴る。
せっかくメグちゃんが頑張って話そうとしてくれているのだから、僕も茶化さずに見守っていよう。そう思ってまた甘い甘いお菓子をひとつ。
メグミ「……カノさん、今、どうしても聞きたいことがあります」
カノ「んー、なーに?」
本当に聞きたいなら酒場でもどこへでも連れていって、お酒なんか飲んだら勝手に喋るだろうに。そういうことを考えないから、この子は純粋なままなのだろう。
目的の為なら手段を選ばない、そんなクズな発想は1ミリもないんだろうな。
メグミ「カノさん…………自分の“音”、聞こえてますか?…自分の“心臓”、ちゃんとありますか?」
その代わりにド直球で聞いてきたけど。まぁ、リオちゃんみたいに言わせようとしないだけましかな。
カノ「……聞いてみる?“僕”の心臓」
メグミ「えっ」
メグちゃんの手を掴んで、強ばってぎゅっと握りしめた爪の跡がついた手を広げる。
はいはい怖がんなくていいよーなんて言って、手をぎゅっぎゅっと握っては離すのを4、5回繰り返す。
メグちゃんがほっと一息ついて安心したような顔を見せると、そのままその手を心臓の位置に持っていく。胸の中央へと。
カノ「……どう、聞こえてる?」
とくとくと心地良いリズムと暖かい体温。誰が何と言おうとそれが確かな答えで。
メグミ「…はい。でも、カノさんの昔はどうなんですか?さっきカノさん言いましたよね?“僕”の心臓だって。それじゃあ、“俺”の心臓はどうなんですか?」
カノ「……へぇ、気づかないと思ってた!」
僕は少し驚いたように口を開けた。そう、これが僕の仕掛けたひとつめの罠。
正直言って気づかないと思っていたから少しびっくりしたよ。
一度メグちゃんの手を離して、少し意地の悪い、大人気ないような笑みを浮かべる。
カノ「それじゃあ“俺”の音も聞くか?メグミ」
メグミ「はい。その為の、今です」
強い決心に満ち溢れた彼女には申し訳ないけど、俺には俺のやり方があるんだ。悪く思わないでくれよ?
自らもう一度俺の心臓へと手を伸ばすメグミは何かを確信したような顔をしていた。さて、この顔はどんな崩れ方をするのだろうか。
カノ「……残念、これが答えだ。俺と入れ替わったときに何かあったかもしんねーけど、そいつは勘違いだ」
メグミ「っなん、で……カノさん、これは本当にカノさんの心臓ですか?」
先程とは打って変わり、ふにゃりと泣きそうな顔をして聞いてくるのだから少しばかり良心が傷んだ。
だから、あえて答えは言わずにはぐらかすことにしたのだ。
カノ「さぁ、どうだろうねぇ〜」
ニヤリと大人びた笑い方をする俺を彼女はどう見るのか。
あえて答えを出さないから予想が当たっているのだと喜ぶのか、それとも俺と僕に惑わされてぐるぐると考え込むのか、それとも……。
カノ「あ、これお金ね。いやぁー、マカロンってこんなに美味しいんだね。ハマっちゃったよ!そうだ、この話は皆にはナイショね?」
彼女の目を見てにっこり笑って、手にお金を握らせた。そして彼女の服と同じ、赤と白が混ざったマカロンを彼女の口に放り込んで、僕もまた黄緑色のマカロンを食べる。
口止め料のソレは、甘い甘い砂糖の味がした。
- Re: 【見てくださ】FAIRYTAILの小説書きましょう♪ふぉー! ( No.159 )
- 日時: 2017/01/02 19:05
- 名前: ほたる (ID: atRzAmQi)
メグミside
…どうしてなのだろうか…。
何故何故何故…?
ワタシの中では複数の感情が混ざりあっていた。
赤と白とマカロンが混ざり合うように…
二つの味がごちゃごちゃに混ざりあって訳が分からなくなる。
どうして明確な答えを示してくれないのか…
ワタシ達を…ワタシを信用してくれていないのか…。
……悲しい…なぁ…。
本人が言いたくないのなら無理に聞き出さないのがいいのかもしれない…。
それでもそうしたら何か…手遅れになる気がして…。
その時ふと…とある伝承を思い出した。
優しさが…空回りしてしまった、優しい優しい騎士のお話。
メグミ「…これは…小さい頃読んだお話なんですけど…」
突然、話だしたワタシにカノさんは少し目を見開くがすぐに"いつもの顔"に戻る。
メグミ「ベディヴィエール、という一人の騎士がいました。
彼はアーサー王、アルトリアの率いる円卓の騎士でした。
彼は円卓内では決して強くはありませんでした。がアーサー王、アルトリアは彼のことを大層気に入っていたそうです。」
メグミ「ある戦で、アルトリアは瀕死の傷を負ってしまいます。
動くことの出来ないアルトリアはベディヴィエールに背負われ森の奥に身を隠しました。
すぐに死んでもおかしい状態。
それでも彼が生きていたのは彼の剣に秘密があったからなのです。
アルトリアの剣、約束された勝利の剣にはある"力"がこもってました。」
突然話し出したワタシよくわからない話…。
それでも…静かに聞いてくれるカノさん…。
それに感謝をして話を続けるべく、口を開く。
ワタシがこの話をする理由…それは、
…ワタシはこの話を通して彼に伝えたいことがあるからだ。
それは不死。
アルトリアはエクスカリバーがある限り生き続けると言われていました。
が、アルトリアはベディヴィエールに言いました。
『私の剣を湖に投げてほしい』と。
ベディヴィエールは嫌と言いました、しかしアルトリアはそれでもベディヴィエールに頼みました。
仕方なくベディヴィエールは湖に向かい、剣を捨てた"ふり"をしました。
それはエクスカリバーがなくなればアルトリアが死んでしまうことを知っていた彼なりの優しさでした…。
ベディヴィエールはエクスカリバーを隠し、何食わぬ顔でアルトリアの元へ戻りました。
…が、アルトリアは彼が剣を捨てて無いことに気づき、もう一度行くように促しました。
それは私の"最後"の願いだと…。
…それでもベディヴィエールは捨てられませんでした。
再びベディヴィエールがアルトリアの元へ戻るともうそこにアルトリアの姿はなかったと言われています。
そこでベディヴィエールは後悔します。
自分が剣を湖に還さなかったからアルトリアの魂はこの世界を永遠にさまよい続けるのだと…。
気づいたのです。還さなかったからアルトリアの魂がずっとエクスカリバーに縛り付けられることになった事に…。
…そして3度目…せめてもの償いの為に再び湖に向かいます。
…でも…それでも捨てることが出来なかった…。
アルトリアが大好きだったから…。
アルトリアが大切だったから…。
ベディヴィエールは旅に出ることにしました。
長い長い…時の旅に…。
永遠に続く…時空の旅に…。
エクスカリバーの不死の呪いを受け継いで…。
アルトリアを救う術を探して…ずっと…ずっと…。
これが唯一の"償い"だと…。
メグミ「…だから…。」
顔を上げて立ち上がり…真っ直ぐカノさんの目を見つめる…。
メグミ「他人を気にする優しさも…嘘も…全部全部…!」
『後悔として…その人を縛り付けるものになるんですよ…。』
メグミ「うまく言えないけど…少しでも伝われば…」
思わず溢れ出した涙を隠すべく、そのまま走ってカフェを出る。
メグミ「…はッ………ふぇ………ひぐッ…!……ぐすッ……。」
人通りの多い通りを抜けて人気のない路地裏に走り込む。
メグミ「…ぐす…っ…。」
???「まーた、泣いてんのか?相変わらず泣き虫だなねりぃは。」
突如、ワタシの目の前に現れた人影。
…その声を…ワタシは誰よりも知っている……。
懐かしい…大好きな…大好きな…声………。
メグミ「…ひ…ーく…ん…ッ!」
ワタシの大切な大切な…この世で一番大好きな人。
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