二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- とある彼らの逃走中2!〜天使の歌、悪魔の旋律〜
- 日時: 2016/04/02 23:11
- 名前: ユリカ (ID: vEgGwqGr)
サユリ「タイトルコールだよ!」
トキヤ「今回は逃走中第2作目となり、さらに作者さんが逃走者となります。彼らの活躍にも期待がかかりますね」
レン「舞台は音楽と水の都『アトランティス』。この神秘的で美しい街で彼らは逃げ回るよ」
ユリ「逃走者は既存メンバーは勿論、新ジャンルの皆も参加だよ!人気のスマブラファイターや学生、アーティストに加え作者さんとたーくさん!これだけでもワクワクするのさ!」
アイコ「黒くて怖ーいハンターから逃げ切って賞金を手に入れるのは果たして誰なのか!?ううっ、あたしドキドキしちゃうよ!」
ラクーナ「そろそろ始まるわね。ふふっ、楽しみね!」
凛「それでは、どうぞ…!」(緊張する…!)
皆さん、お久しぶりです。そして初めましての方は初めまして!ユリカです!いよいよ第2回逃走中始動です!今回もどうぞよろしくお願いします!そして本格的な執筆は4月後半からとなりますので、お楽しみに!
タグ:逃走中、クロスオーバー、アニメ、漫画、ゲーム、スマブラ、ぷよぷよ、ダンガンロンパ、ストライクウィッチーズ、世界樹の迷宮、ポップン、うたプリ、SB69、QMA、オリジナルキャラクター、キャラ崩壊要注意、オリジナル設定あり、カオス、裸族、NL、ゲストあり
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- 推理 ( No.290 )
- 日時: 2016/04/26 11:22
- 名前: ユリカ (ID: W3pbx6e8)
貴重なヒントを得るとすぐに書き込む。スケブはほぼ真っ黒になり、白いページはどんどん減っていく。何か掠りそうであるがどうしても結びつかない…。再度聞き込みをしようと彼女とダンガンロンパの主人公は自室から出る。食堂へ向かうとそこにはリソルートとアモーレとジュストがいた。声をかけると彼らも気が付き、挨拶をする。
アモーレ「トワルさん、随分疲れていたから声を掛けなかったのよ。お昼の残りがあるけど、食べる?」
トワル「あ、いただきますー。まだ雨が降ってるね…」
リソルート「台風のことがあるからな…。ジュスト君、紅茶をよそってくれないか?エレジア君の件についても話したいしな」
ジュスト「畏まりました、旦那様。…エレジアさんは本当に罪を犯していなければあの部屋から出ることはないでしょうし…」
苗木「あの部屋?あの、それってどういうことですか?」
リソルート「この館の西側にある屋根裏部屋にある特別な部屋だ。そこはかつて問題を起こした劇団員を閉じ込めるお仕置き部屋だ。鍵はワシの持つこの1つだけでスペアはない。まあ中にある程度の娯楽はあるし、本当に何もしていなければ明日の朝には彼女を開放するがね」
アモーレ「今は彼女に疑いの目がかけられているし、そうした方が良いと判断したのよ。鍵は団員達が交代で所持しているし、外からしか開けられないのよ?…エレジアさんが無実であることを信じましょう…」
彼らの発言を聞くとエレジアは密室に閉じ込められていることが分かった。この情報もスケッチブックに書き込み、彼らと食事をした…。
一方、屋根裏部屋に閉じ込められていたエレジアは相当苛立っていた。理由は自分が犯人扱いされたこととドルチェに一撃食らわされたこと…。苛立つ彼女は壁をすらりと伸びた足で蹴る。
エレジア「どうしてこんな目に遭わなきゃいけないのよ!台風で島に足止めされるわ、犯人扱いされるわ、おまけにドルチェの奴にビンタされるわ、もう最悪よ!しかも殺人が起きるなんて!…それに…」
エレジア「ヴィーヴォとピエットが殺されるなんて、絶対『あれ』が原因でしょ…!?」
苗木「このスコーン、とっても美味しいです!イチゴのジャムも…!」
ジュスト「マコト様のお口に合ったようで光栄です。このスコーンは特別なものですので…」
アモーレ「うん、若い子にもそう言って貰えて嬉しいわ。…これね、私もだけど娘が好きだったのよ」
抜間さん「そうなんですか」(ドルチェちゃんじゃなくて、ジゼルさんのことかな…。「娘」ってわざわざ言ってるしね)
リソルート「…そろそろ遅い時間になるな。エレジア君に昼食を運びに行こう。君たちも手伝ってくれるかい?」
劇団長の頼みは断る理由がなく、絵描きの作者とダンガンロンパの主人公は食事を運ぶ。屋根裏部屋に行くには長い廊下を通らなくては行けず、反対側にある西側の屋根裏部屋は封鎖されており、隙間からは人1人通ることすら出来ない。また長い廊下には無数の仮面が飾られていた。
抜間さん「…うーん、これは…。中々アーティスティックな感じだね。好みは分かれそうだけどさ」
リソルート「ああ、この館はある芸術家が建てたものでな。この仮面は現代の人間を表したものだと言われているのだよ。『人は皆仮面を被っている』というな!ワシはそのエスプリは中々気に入っておるぞ。はっはっは!!!」
苗木「そうなんですか…。まあ確かにそうとも言えるかもね。でも、ちょっと不気味かな?」
仮面の並ぶ廊下を眺めつつ屋根裏部屋へ行き、食事を渡す。それが終わるとしっかり施錠し、扉を閉める。確かに立派な密室だ…。
その夜、抜間さんと苗木は目覚めてからずっと食堂にいた。理由は何か怪しい行動をしている人物がいないか観察したかったから…。人が多く出入りし、やがて夜も更けていく…。
レガート「…そろそろ夜の9時か。今鍵を持っているのは俺だ。エレジアに飯を持っていかないとな」
苗木「あ、僕たちも手伝いますよ」
演出家を手伝うため、2人は食事を持つ。屋根裏部屋へと進むが、その時不自然な点に気付く。昼は廊下にあったはずの仮面がなくなっていたのだ…!抜間さんは壁にかかっていたはずの仮面がないことに驚いて腰を抜かし、嫌な予感がした他の2人は走り、ドアを叩く!
苗木「エレジアさん!返事して!エレジアさん!」
レガート「…返事がない。まさか…!」
苗木「ドアを開けて!」
ノックをしても相手の声は聞こえない。密室から音がしない事に嫌な予感を覚えた一同は大急ぎで鍵を開け、扉を開く。そこには…。
苗木「な、に、これ…!?」
喉から大量の血を流したプリマドンナが返り血を浴びた多くの仮面に埋もれていたからだ…!これが3度目の殺人…!!!
十神「何だこの殺害方法!?密室殺人か!?」
八雲「血のついた大量の仮面に埋もれるなんてもうホラーだろ…;」
マック・りんご・美園・タクミ「あばばばばばばばばばばry」
蘭丸「これ、殺すのは無理じゃねえか!?どうやったんだよ!?」
ボッスン「今までのは分かりかけてたけど、これで分からなくなった…!!!」
- 推理 ( No.291 )
- 日時: 2016/04/26 11:21
- 名前: ユリカ (ID: W3pbx6e8)
レガート「嘘だろ…」
苗木「レガートさん、この部屋に皆さんを近付けないで!落ち着いてね!」
殺害現場に絶対入るなと釘を差し、死因を調べる。死因は喉をナイフで突き刺されたことによる大量出血死…。凶器は落ちていたナイフだ。
苗木「首から失血してる!凶器はナイフだよ!」
抜間さん「密室で殺人とか普通にないんだけど…!?」
必要なことをメモし終えた作者はスケッチブックに情報を書き込む。と、ふとあることに気付いた。それはナイフの状態と散らばっていた無数の仮面。
抜間さん(あれ?何か違和感があるよ…?)
奏「3件目の殺人が…!しかも、密室!?」
マヤ「こんなのっておかしいわ!?」
抜間さん「うちもあり得ないと思ってる。…最後のヒントを使うよ」
3つ目の殺人が起こったことで場に妖精全員を出せるようになった。ラストスパートになったことを感付き、多くの殺人にうんざりする抜間さんはスケッチブックの最後のヒントを起用。現れたのは…。
・仮面を重ねれば貫くことも出来る
ついに最後のヒントを使い終えてしまった。あとは自分と味方の力のみで解くしかない…!
ウィッチ「もう1度最初から調べてみましょう?何か見落としていることがあるかもしれません!」
抜間さん「そうだね…。まずはシャンデリアから調べてみよう!皆、力を貸して!」
事件を起きた順を調べようと、最初に1番目の殺人が起こったホールへと向かう。ホールのシャンデリアや地下を調べ、何度も確認をする。全員が見ている中での殺人方法を考える中、スケッチブックのヒントを思い返す。
・手綱はその手に手繰り寄せよ
抜間さん「これって、まさか…!?奏ちゃん、ちょっとあの席を調べて!マヤ、ついてきて!」
奏「はい!」
マヤ「分かったわ!」
何かを閃いた絵描きの作者と巻き込まれ委員長気質は地下で見た擦れがある穴に目印を付け、再びホールに向かう。地下の天井とホールの床が繋がっているため、目印はすぐに見つかった。その場所は擦れがある穴と席がある。奏に調べさせたその席を見た瞬間、3人はふっと笑う。
奏「抜間さんの言うとおりでした!これで間違いない…!」
マヤ「シャンデリアの件が分かったわ!そういうことだったのね…!」
サーニャ「次はえっと…。ピエットさん殺害のことよね」
殺害現場を見た儚いナイトウィッチとぷよぷよシリーズの魔女は食堂を中心に調べる。するとゴミ箱にあるものがあり、すぐさま回収。ウィッチのスキルで分析させると面白い結果が出た。
・身体に取り込みし悪魔はその身を蝕む
ウィッチ「これは…そういうことですわね」
サーニャ「これならちゃんとピエットさんを殺せるものね…!」
抜間さん「2つ分かった!後は密室と仮面だよね?苗木、聞き込みは任せるからこっちに専念させて…;」
苗木「うん、分かったよ。こういう時のために交渉術を磨いておいて正解だったね;」
交渉術に長ける苗木なら確かな聞き込みをするだろうと判断した抜間さんは任せ、自分は密室のトリックを解きにかかる。仮面の数は多くあり、ナイフには柄にまで返り血が飛んでいた。また仮面の1つには大きく返り血が飛んでいたが、他はそうでもない…。仮面を掴んだり建物の構造を地図を見て考える中、ふとスケッチブックのヒントを思い出した。
・仮面を重ねれば貫くことも出来る
抜間さん「まさか、そんな…!?確かにこれはすごいトリックだけど、実行不可能な訳じゃない!そういや似たトリックを使った殺人事件があるアニメであったっけ…!!!」
苗木「抜間さん!」
時間をかけて掴んだトリックに抜間さんは驚き、震えつつも実行不可能ではないことを暴く!問題はだれがそれを実行したのかだが、ここで聞き込みを終えた苗木が戻ってきた!
苗木「今皆さんの話を聞いてきたんだけどさ、少し変わったことを言っている人がいたんだ…!」
抜間さん「嘘、それってマジ!?」
話を詳しく聞くうち、絵描きの作者は確信した。それと同時に仲間たちもこの一連の殺人事件について気付く。これは同一犯の犯行であり、その犯人は…。
抜間さん「…まさか、あんたが犯人だったなんてね…!!!」
ドルチェ「…犯人が分かったの!?」
- 推理 ( No.292 )
- 日時: 2016/04/26 11:44
- 名前: ユリカ (ID: W3pbx6e8)
台風が通り過ぎ、空は青く澄み渡っていた。だが館内にあるホールは神妙な空気に包まれる。犯人の正体を確信した絵描きの作者は劇団員たちを呼び出した。探偵が全員を呼び出すときは犯人が分かったとき…。呼び出した本人は静かな表情で席に座っており、スケッチブックとマジック・スペルペンを手にしていた。
リソルート「トワル君、犯人が分かったのかい?」
アモーレ「一体誰がこんなことを…!?」
抜間さん「今からそれを説明するよ。…リソルートさん、ステージの上に立ってくれる?」
リソルート「あ、ああ…。だけどちょっと気味が悪いな…;」
名指しされた劇団長はステージへと足を進める。だが指定されたのは「立つ場所はシャンデリアが落ちた場所」。不吉な場所に行くことになった彼はさすがに気味悪がる。
リソルート「ここはヴィーヴォ君の遺体のあった場所だな…」
奏「リソルートさん、ごめんなさい!」
リソルート「ん?カナデ君…?」
すとん
いきなりのことに慌てて飛び退くも、腰に縄を付けた心優しき少女がステージへと舞い降りた。いきなり妖精が登場したことに全員は驚く。そしてシャンデリアの落下を思い出す…。だが、全員見ている中でどうやって…?
マヤ「これね、トワルさんが犯人と同じ手口でカナデを登場させたんです」
ペンチを取り出す黒髪の少女の物騒な発言に全員ざわつくも、彼らとは対照的に抜間さんは静かにスケッチブックに絵をかきながら進める。
抜間さん「犯人はシャンデリアを落とす仕掛けを作ろうとワイヤーを鉄骨に一時的に固定してたの。それを地下の穴に通し、自分の座る席のボルトにワイヤーを引っかけた。これで仕掛けは完成。…つまりね、犯人はリールの所に行って切ったんじゃなくて、自分の所にワイヤーを手繰り寄せたんだよ」
レガート「手繰り寄せてた…?」
マヤ「そうです。後はヴィーヴォさんがシャンデリアの真下に来たところでペンチでワイヤーを切っちゃえば…!」
ドルチェ「シャンデリアが落ちてきて、あいつが潰される…!?じゃあ、今あんたたちがやったのって犯人がやった手口ってこと!?」
サーニャ「うん、そうなの。…ヴィーヴォさんたちを殺した犯人はこの中にいるわ!」
ワイヤーが長かったのと穴の擦れはシャンデリアの仕掛けのために生じたものだった。ワイヤーは別の場所にも通したため長くなり、穴の擦れはシャンデリアの重さで引っ張られていくワイヤーが引きずられたために残った。…と、いうことは…。
アモーレ「トワルさんが座っていた場所って、犯人が座っていた関ってことじゃない…!?」
リソルート「そこの席に座っていたのは…!?」
彼の座っている席こそ、犯人が座っていた席だと驚くと同時にその席に座っていた人を思い出した。その人物のことを思い浮かべ、全員が愕然となる。それと同時に絵描きの作者は立ち上がり、完成させた絵を見せる。書き上げられたのは1人の人物画であり、それこそが犯人の姿…!
抜間さん「犯人はあんただよ!執事のジュスト!!!」
そう、犯人はプリモウェールである執事の青年だった…!誠実で気の利く執事であり素晴らしいダンサーである彼の正体は3人ものダンサーを葬った殺人鬼だった…!
抜間さん「ジュスト、あんたはある時は劇団のエースのプリモウェールとして、またある時は団長夫妻に仕える誠実で優秀、恭しい執事として過ごしてきた。表はそうだったけど、裏ではあんたは冷酷な殺人鬼でエレジアたちをその手で殺した。…皆あんたには騙されたよ…」
- 推理 ( No.293 )
- 日時: 2016/04/26 12:36
- 名前: ユリカ (ID: W3pbx6e8)
ジュスト「と、トワル様!?一体何を仰るんですか!?いきなり犯人扱いなんて…!!!」
レガート「おいトワル、いくらその席に座っていたからってジュストを疑うのか…?しかも3つ目のは密室だったんだぞ…!?」
犯人扱いされたジュストは当然怒り、横にいた演出家も驚く。勝手な言いがかりに反論の声は上がるも、彼女の推理は続く。
抜間さん「まあまあ、落ち着いてよ。順々に説明していくからね。次はピエットが何で死んだかについて。思い出してみて。ピエットの死因は?」
ドルチェ「…確か、毒殺が濃厚だったんじゃなかったっけ…。ピエットの食べてた食事に毒が盛られてたらしいし…」
サーニャ「そう、毒殺で合ってるわ。…でもね、あれってピエットさんだけを狙ってやったと思うでしょ?実はそうじゃなくてね、私たち全員のご飯に毒が盛られていたの!」
アモーレ「そ、そんな…。ご飯に毒が!?でも作った私もジュスト君も毒なんて入れてないわ!!!」
抜間さん「でも毒は盛られてたんだよ。だけどうちらは死ななかった。毒を解毒できたからね」
リソルート「解毒…?ワシらはいつの間にか解毒していたのか…?」
サーニャ「そうです!私やウィッシュやトワルさん、皆さんはちゃんとした方法で毒を解毒できた。でもピエットさんだけはそれが出来ずに亡くなった。どうしてだと思いますか?」
レガート「…おい、まさかアレか!?解毒剤って…!?」
ウィッチ「察しがついたようですわね。思ってらっしゃる通りだと思いますわ。そう、解毒剤はあのそば茶でしたのよ?あの時の夕ご飯は何でしたっけ?そば茶とミネストローネでしたわよね?あのミネストローネには遅行性の毒が盛られていたの。まあ多分アモーレさんがドルチェさんを呼びに行った隙にジュストさんが入れたのでしょうけど…」
サーニャ「そば茶の中にはその毒を中和する作用のある解毒剤が盛られていた。私たちはそば茶を飲んだから毒を解毒できたの。でもピエットさんはそばアレルギーだから飲めなかった…」
ウィッチ「今思えば納得出来る部分は大きいですわ。来客でよく知らない私やトワルさんやリリーヤにちゃんとした説明をせずそば茶を取りに行かせ、自分だけが台所にいる…。これは毒を盛るチャンスとしか言いようありませんよね?」
ピエットによそられたミネストローネに毒が盛られてたと誰もが思うが、実際彼は初日の夜に解毒剤を口にする事が出来ずに後から動き出す毒で死んだのだ…。よくよく考えればその際鍋のそばにいたのはプリモウェールの執事であり、相手のそばアレルギーという特徴を見事に使った犯行に全員は納得する。
ジュスト「ですが、それは単なる偶然なのではないですか?私がいなくなった際にも毒を入れることくらい出来るでしょうし、私だけの犯行なんて…」
アモーレ「…ジュスト君、ごめんね?私、トワルさんや皆の話が正しく思えて来たの…!」
ジュスト「!?」
犯人扱いされたジュストは救いの手を求めるも、彼以外の劇団員は作者の話を信じる。そして最後の事件の謎は…。
抜間さん「あの屋根裏部屋ってさ、行くのに手間がかかると思いがちだけど実はそうでもなかったんだよね。ちょっと手間はかかるけどエレジアをあの方法で殺すことは出来るよ」
ドルチェ「え!?だって鍵は皆が交代で持ってたし、あんな派手な方法で殺すなんて…!?」
リソルート「今までのも信じたくはないが、それだけはジュスト君がやったとは思えない…。あんなひどい殺し方を、ジュスト君が…!?」
抜間さん「落ち着いて聞いてね?あのトリックは屋根裏部屋の反対側にある西側の部屋を利用したんだ。あの西側の部屋は封鎖されていて入れなかったけど、それでも扉の上の隙間からならナイフを通すことができるんだ」
レガート「…どうやって…?」
抜間さん「まずナイフをゴム紐に通す。次に仮面を回収して数珠つなぎにし、部屋の隙間を通して屋根裏部屋にナイフを入れる。あんたは執事だから掃除や廊下の管理はしているだろうし、仮面の手入れをしたいとか何とか言えば怪しまれにくい。…この状態でゴム紐を引っ張れば先端にナイフのついている仮面が長くなって屋根裏部屋にいるエレジアの元まで届く!…後はけ麺を物差しとか押すか何かしてエレジアの喉元にナイフを突き刺して殺害、紐を切って仮面を散らばせちゃえば良い。これで密室かつあんな怖い殺人現場の完成って訳」
苗木「ちなみにあの仮面の1つは派手に返り血がついていたんだけど、あれってナイフを付けた先の先頭に合った仮面だからだよ?それとナイフも普通に刺したんじゃ柄のところまで血はつかない。だってジュストさんは直接ナイフを握ってなんかいなかったから。…このトリックの最大の盲点はエレジアさんの自殺に見せかけられないことなんだよ!」
密室殺人かと思いきや、遠くからナイフを差し込んでの殺害。大胆かつ巧妙なトリックに一同は唸り、同時に怪しまれずに廊下や仮面の手入れをしそうな人物ということで納得しかける。だが…。
ジュスト「…確かにその方法なら普段廊下の掃除や手入れをする私に注目が集まりやすいのでしょう。納得は行きます。ですが、それだけで私の犯行を裏付けは出来ませんよね?他の皆様にも出来るものではありませんか?」
何とここにきてジュストが反撃してきたのだ。確かにトリックは暴いたが、これをジュストがやったという証拠は薄い。冷静に反論する執事だが、それは強力な最後の切り札によって阻まれる。
苗木「あなたがやったってことは証明出来ます。…皆さん、さっき僕に言った証言をもう1度全員がいる前で言ってみてください。エレジアさんが亡くなった時、どこで何をしていたか…。あ、違う発言をしても僕がいるからごまかすのは無理だからね?」
リソルート「ワシは食堂で妻と話していたぞ。なあ、アモーレ?」
アモーレ「ええ。夫と一緒にいたわ。お茶を飲みながら…」
ドルチェ「私、怖くて部屋に戻って寝てたの。皆騒ぎ始めたから起きたら、エレジアが死んでたって…!」
レガート「…そこの探偵と妖精と食事を運びに行った。当時鍵を持っていたのは俺だったからな。そうしたらエレジアの遺体が…!」
ジュスト「…花壇の手入れをしておりました。すると屋根裏部屋の方からマコト様の悲鳴が聞こえて…。殺害現場を見てしまったのでしょう、部屋には食事を運んだレガートさんとトワル様、マコト様が入ったのですよね?」
苗木「うん、ありがとう。確かに皆同じ証言をした。間違ったことは言ってないよ。…だけどね、今ので完全に犯人は分かったからね」
アモーレ「え…?」
ダンガンロンパの主人公は落ち着いて語り、矛盾を指摘に入る。と、ここで厳しい演出家が疑惑に満ちた表情で執事を見やった。
レガート「…おい、部屋に入ったのは俺と妖精だけなんだぞ?お前、何を言ってんだ?」
ジュスト「…え?しかし、エレジアさんの食事を運ぶために3人で向かったって…」
抜間さん「あんまりこういうのは恥ずかしいから言いたくないんだけどさ、うちあのとき仮面がごっそりなくなってるのを見てしばらく腰を抜かしちゃったの;部屋に入ったのは遅れてなんだよ。第1発見者はレガートとマコトだけなの。…そう、うちはいなかったんだよ!」
ジュスト「…!?」
苗木「きっと、西側の部屋を利用していたあなたは屋根裏部屋に向かう僕とレガートさん、それとトワルさんの声を聴いて3人で部屋に入ったと勘違いしたんだ。だけどトワルさんは途中で腰を抜かしてしまい、すぐには部屋に入れなかった」
ドルチェ「…そういえば絵描きの探偵さん、腰を抜かしちゃったから湿布をくれって言ったよね…!?」
決定的な発言の矛盾。きっと殺害を実行したジュストは屋根裏部屋にやってくる3人の声を聴いて勘違いをし、「3人で殺害現場に入った」と思い込んでしまったのだろう。だが実際は抜間さんが腰を抜かしたことにより2人で部屋に入っていた。このことは全員に聞き込みをした苗木が確認しており、部屋で寝ていたドルチェの部屋は屋根裏部屋からかなり遠い場所なので容疑者から外される。他の者もアリバイがあり、犯行立証は容易だった。
この瞬間、決着はついた…!
レスキューミッションクリア
- 推理 ( No.294 )
- 日時: 2016/04/26 13:20
- 名前: ユリカ (ID: W3pbx6e8)
ジュスト「…分かってしまいましたか。流石は有名な絵描きの探偵・トワル様に優秀な助手の妖精の方々…」
リソルート「…おい、ジュスト君…!」
ジュスト「…はい、旦那様。私があの3人を手にかけ殺しました。…俺はプリモ・ウェールなんかじゃない」
本性を露わにしたプリモウェールの執事はステージに上がり、1曲踊って見せる。執事服姿でも見事に踊りあげる彼は素晴らしいダンサーだったが、その表情は悲しく瞳は憂いの色を帯びていた。そして、その口から衝撃の真実が告げられた。
ジュスト「ジゼルが心無いものから穢れたプリマドンナと例えられても俺は彼女を愛していた…。ジゼルは、俺の全てだったんだ」
レガート「お前、まさかジゼルを…!?」
リソルート「ジゼル…!?ジュスト君、君はジゼルの恋人だったのかい!?」
ジュスト「全てを話しましょう。俺は貧しい家に生まれましたが、ある時唯一幸運にも譲り受けたエスメラルダ劇団のバレエを観劇することが出来ました。当時のプリマドンナだったアモーレ様とプリモ・ウェールだったリソルート様の演技を見た俺はバレエダンサーになることを決意した。両親に必至で頼み込んだ俺はアルバイトで生活を繋ぎながらバレエ学校に通い、エスメラルダ劇団のオーディションに合格し、そこでレガートさんらからスキルを学んだ。お金のなかった俺だったが、劇団長のリソルート様のご厚意で執事として住み込みで働かせてもらえることになった。…その時出会ったのが…」
ジュスト「ここで執事として働くのか…。不安だけどやるしかない。むしろ、お金のない俺を住み込みで働かせてくれるのはラッキーとしか言いようがない!リソルートさんに感謝して結果を出せるように頑張らないと…!」
ジゼル「…あなたが、今日から住み込みでここに来た劇団の…?」
ジュスト「!?…そうですが、あなたは…?」
ジゼル「私はジゼル。お父さんは劇団の団長のリソルートなの。えっと、この家の長女なんだ。よろしくね!」
ジュスト「その瞬間、俺はジゼルに恋をした。彼女は早い段階から才能を発揮してプリマドンナとして活動していた。そんな彼女に追いつこうと、舞台で共に共演しようと夢見て練習を重ねた…。そしてついに、劇団のプリモ・ウェールとして認められた。その頃には俺とジゼルは互いに惹かれあっており、両親であるリソルート様とアモーレ様にも認めてもらおうと努力していた。…そんなある日…」
ジュスト「新人指導の先でこんなことになるなんて…!」
劇団に属した新人たちの指導を担当していたジュストだが、その時火災が発生した。そこでは多くの期待の才能が命を落とした…。火の回りは予想以上に早く、彼は中にいたジゼルを探していた。
ジュスト「ジゼル、どこにいるんだ!?いるなら返事をしてくれ!」
ジゼル「ジュスト…」
ジュスト「ジゼル!良かっ…」
その際、彼が見たのは崩れた瓦礫に足を挟まれた愛しい女性の姿だった…。無我夢中で助け出したが、救われた彼女を待っていたのはバレエダンサーとしては致命的な脚のケガだった…。
ドルチェ「…まさか、その時お姉ちゃんを助けてくれたのって…!?」
ジュスト「そうです、ドルチェ様。あの事件で足のケガが決定的なものとなり、ジゼルはもう満足いくようには踊れないと宣告を受けた。だが彼女は決してあきらめなかった。それまで以上に練習を重ね、舞台に上がり続けた。そんな彼女を俺も支えたし、共に舞台で踊れたのは大きな幸せだった。その時にはお互い結婚を考えていたし、両親であるリソルート様らにも俺のことを紹介することになっていた。心無いマスコミや一部の人間からは偏見の目で見られたが、ジゼルは決して屈しなかったし俺も彼女を誇りに思っていた。…あの時が来るまでは…」
アモーレ「あの時って、ジゼルが海に身投げして自殺した時のこと!?」
ジュスト「そうです、アモーレ様。…彼女を失った俺は嘆き悲しんだが、その告別式の終わった数日後、遺品から彼女の遺書を見つけた。そこにはそこには信じ難いことが書かれていた…!」
ジゼルの遺書「この手紙を見ているとき、私はこの世にいない。これは真実よ。エレジア、ヴィーヴォ、ピエットはあの時の火災の主犯格なのよ!あいつらは自分より優秀な新人たちの才能をねたみ、わざと火を放ったの!そのせいで多くの才能ある新人が命を落としたわ…。プリマドンナである私のことも葬ろうとしたらしいけど、私はジュストに助けられた。それに怒り狂ったエレジアは私の足が悪いことをいいことにヴィーヴォとピエットをけしかけて私を犯した…!火災のことと合わせてそれを私が告発しようとしたら、『もし警察に言ったらどうなるか分かってるわよね?本当に穢れたあんたなんか誰もプリマドンナとして見ないだろうし、家族や恋人だって逃げていくわよ』って私を脅した…!あいつらだけは絶対許さない…!お父さん、お母さん、ドルチェ、劇団の皆、ごめんなさい…。ジュスト、愛してるわ。例えこんな身体になっても心はあなただけのものよ。ごめんね。…さようなら…」
レガート「あの火災ってあいつらが起こしたものだったのか!?」
アモーレ「ジゼル、そんな…!嘘だと言って…!!!」
ジュスト「俺は信じたくなかった。あいつらのせいで多くの人が殺され、愛する人が犯された…。ジゼルや新人たちには輝かしい未来があったのに、あいつらは自分たちの都合でめちゃくちゃにした。真実を知った時から俺は闇に堕ちた。表向きは劇団のプリモウェールとして、団長夫妻の執事として過ごしてきたが、裏では亡くなったプリマドンナを追うただの男だ…」
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