二次創作小説(新・総合)
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- 繋がる世界と未来の物語【Ep.04-2完結】
- 日時: 2025/10/03 21:52
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: 2EqZqt1K)
―――これは、"全てを元に戻す"物語。
それが例え、紡いできた絆が離れる結果となったとしても……。
どうもです、灯焔です。
新シリーズ発足です。大変お待たせいたしました。プロットの詳細を決めている間に相当時間がかかってしまいました。
サクヤ達がどういう運命を辿るのか。この終末の物語を、どうぞ最後までよろしくお願いいたします。
この作品は版権作品同士の『クロスオーバー』を前提としております。
また、オリジナルキャラクターも登場します。
苦手な方はブラウザバックをお願いいたします。
※物語を読む前に必ず目を通してください※
【注意事項】 >>1
【取り扱いジャンル】 >>2
<目次>
Ep.00【舞い戻れ、新たな異世界】 完結
>>3-7 >>11 >>12-17
Ep.01-1【繋がりの王国】 完結
>>21-25 >>28-33 >>36-37
Ep.01-2【宇宙からの来訪者】 完結
>>39 >>40-48 >>49-53
Ep.02-1【強者どもの邂逅】 完結
>>55-56 >>57-59 >>60-63 >>66-67
Ep.02-2【黒と白と翡翠の車掌】 完結
>>70-73 >>74-76 >>77-78 >>79-81
>>82-85 >>86-89
Ep.03-1【ドルピックタウンにて最高のバカンスを!】 完結
>>112-113 >>114-119 >>122-126 >>127-130
Ep.03-2 【音の街と秘密の音楽祭】 完結
>>137-138 >>139-144 >>145-148
ep.04-1 【天下五剣が集うとき】 完結
>>166 >>167-171 >>172-176
Ep.04-2【新世界の砂漠の華】 完結
>>178 >>179-180 >>181-185 >>186-188
※サブエピソード※
Ep.01
【新たな世の初日の出】 >>38
【商人の魂百まで】 >>54
Ep.02
【夢の邪神の幸せなお店】 >>68
【襲来!エール団】 >>69
【線路はつづくよどこまでも】 >>90
【記憶はたゆたい 時をいざなう】 >>109-111
Ep.03
【合流!若きポケモン博士】 >>131
【六つの色が揃う時】 >>132
【狭間の世界での出来事】 >>133-134
【翡翠の地からの贈り物】 >>135-136
【繋がりの温泉街】 >>151
Ep.04
【月と超高校級の来訪】 >>177
※エクストラエピソード※
Ep.02-ex【再度開催!メイドインワリオカップ】 完結
>>91-95 >>96-101 >>102-104 >>107-108
Ep.03-ex【とある本丸の審神者会議】 完結
>>152-154 >>155-160 >>161-163
<コメント返信>
>>8-10 >>18-20 >>26-27 >>34-35
>>64-65
>>105-106
>>120-121
>>149-150
>>164-165
最終更新日 2025/10/03
以上、よろしくお願いいたします。
- Ep.02-ex【再度開催!メイドインワリオカップ】 ( No.104 )
- 日時: 2022/05/07 22:30
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jX8tioDf)
「ストリンダー!ほうでん!!」
「モルペコ!オーラぐるま!!」
ストリンダーの身体からほとばしる電気の濁流により、分身がまた少しずつ小さくなっていく。最初に鬼丸が斬りかかった時より、現在の分身の大きさは小さくなっていた。あともう少し攻撃を与えれば倒せるかもしれない。そんなところまで来ていた。
しかし、対峙する鬼丸達の体力も徐々に奪われている。特に、後ろに控えるネズとマリィを護りながら戦っている鬼丸のダメージは計り知れないものだった。
「これが…分身の本当の姿なの?あの男の人の、本当の姿…」
「あぁ。分身は元々特別な個体を持たない。だからこそ様々な姿に擬態が出来る。おまえの友人や、あの車掌共の言っている少女を攫った奴も違う姿だったんだろう」
「イリュージョン?魔術師のように姿変えるってか!」
「アニキ!ハイテンションに分析しないで!」
しかし会話が出来る余裕はある。それもこれも、ネズとマリィが勇気を出して加勢してくれたおかげだった。分身とはいえ神を相手取ることに関して、最初は鬼丸も一振で何とかしようと思っていた。しかし、一太刀いれたところで彼も気付いたのだ。"一振ではどうあがいても倒すことは不可能"だということに。
そんな彼の元に分身からの攻撃が襲い掛かる。刀で受け止めようとした矢先、自分とは違う太刀が目の前に見えた。思わず鬼丸はその刀剣男士の名前を口にする。
「―――大典太」
「……少し遅くなったか?だが、もう少しみたいだな」
「そっちはどうなんだ」
「……あんたのお陰で予定より早く解呪が終わったよ。だから加勢に来た。オービュロンは今ノボリと一緒に避難している。信濃はオービュロンが持っているから…ここにはない」
「そっか。あの短剣、オービュロンさんが持っててくれてるんだ」
「……あぁ。あんた達も加勢助かる。鬼丸の負担が減ったし…これなら何とか倒せそうだな」
「だがまだ曲は終わってねぇ。ネズのラストライブは、相手に刻み付けるまでは終わらないのだ!!」
「(……ハイテンションになるとああなるんだな…)」
背後でポケモンに指示を出しているネズとマリィにも声をかけている。ライブではないのにネズは何故かハイテンションになっていた。恐らくノボリと同じような感じなのだろうと大典太は最終的には解釈し、分身の方向を向き刀を構えた。
同時に、会話をしている暇など無いとでも言うように分身から黒い塊が物凄い速度で飛んでくる。しかし、大典太は素早く太刀で受け止め逆に切り裂いてしまった。連動するように分身も小さくなっていく。
「大典太。連携して切り刻むぞ。粉々にして、あのトゲ頭の持っているポケモンの雷で焦がす」
「……トゲ頭じゃない、ネズだ。ちゃんと名前で呼べ」
「いまはどうでもいい話だろ」
「……だが、作戦に関しては理解したぞ。随分と力業じゃないか」
「そっちの方が手っ取り早い。戦いを長引かせても意味がないからな」
鬼丸と大典太の話し声が聞こえていることを祈り、後ろのネズを見る。彼は足でリズムを取りながらも、顔をくいくいと分身に向けて動かしていた。しっかりと二振の作戦は耳に届いていた。最後のとどめはきっちりやってやると。だから思いっきり切り刻んで来いと。ネズは目でそう訴えていた。
彼の瞳を再度確認した大典太は、鬼丸と同時に分身へと飛び掛かる。
「―――斬る」
「……斬るッ!」
―――力強く、鋭い斬撃。大典太と鬼丸の連携を見ていたネズが最初に抱いた感想はそれだった。一寸の狂いもない、互いを信頼しているからこその切り裂かれる音のハーモニー。彼らだけにしかできない連携攻撃。その前に、倒すべき敵も成す術がなかった。
分身の身体は二振の刀剣男士によって切り刻まれ、粉々になっていく。しかし、相手も神なるものである。すぐに再生しようと、切り刻まれたところから這い寄ってくっつこうともがく。
―――大典太はその隙を見逃していなかった。
『……今だ!ネズ!』
『ストリンダー!オーバードライブ!!』
―――刹那。
ストリンダーが奏でる雷の旋律に分身は全身を焦がされる。再生能力をも全て黒く焦がすように。
分身は黒く焼かれ、灰になった身体はさらさらと空中へ浮遊し消滅したのだった。
「終わったの、デショウカ…?」
「―――終わったようですね。我々も合流いたしましょう」
物陰から分身との戦いを見届けていたノボリとオービュロンは小さくそんなことを口にし、物陰から出て一同と合流を果たした。オービュロンは、ノボリが武者震いを無意識にしていたことに気付いていた。彼は本当にポケモン勝負が。他人の役に立つことが生きがいなのだと改めて感じた。
ネズもマリィもポケモンをボールに戻し、"お疲れ様"と声をかけている。勝負が終わった途端、ネズはいつものように陰気な顔で大典太と鬼丸に顔を向けたのだった。
「お疲れ様でございます。皆様無事に…任務を果たされたようで。本当ならばわたくしも加勢したかったのですが…」
「いいんですよ。オービュロンを一人にしなかった。それがあんたの今回の仕事です。来てくれて助かりましたよ」
「肝が冷えマシタ。激しい戦いデシタ…」
「……俺はあんたの行動に背中が冷えたがな」
「オービュロンさん、短剣持ってっちゃうんだもん。そのまま置いておけば良かったのに」
「あー…。いや、それはおれの責任です。マリィとオービュロンと合流した時にそのまま回収しておけば良かったんですよね。すみません」
「……いや。結果的に信濃の邪気の解呪も出来た。"終わり良ければ総て良し"だ」
「素晴らしいニポン語デス!」
「はて?夢の中でそんな言葉を聞いたことがあるような…」
「思い出さなくていいんですよノボリ」
無事に一同が合流し、無事を確かめ合う。信濃の解呪も無事完了したことも告げると、皆安心したような表情になった。
それと同時に、ネズのスマホロトムが懐からふよふよと浮かび上がる。"ダンデから通信ロト~!"という声に繋げるよう指示すると、画面にぱっとダンデの顔が映った。
『おお!皆無事みたいだな!いやー、良かった良かった。これで無事に表彰式を続けられそうだぜ』
『アニキは呑気だな…。会場滅茶苦茶だし、直すまで少し時間かかるんじゃないのか?……あ。あとノボリさん。クダリさん怒ってたぞ!』
「えっ」
『観客みんなの避難が終わったと思ったら、"ノボリが飛び出していった!"って慌てた様子でオレに話しかけてきてさ。凄く心配していたぞ』
「……クダリに了承を取って来たんじゃないのか?」
『取ってない!勝手にぼくの名前使わないで!』
「あの時は緊急事態だったのです!お許しくださいまし!」
『ノボリが給湯室に隠してる、最近買った紅茶味のカステラくれたら許す』
「なっ…!クダリ、どこからそれを!」
「うちにはとんでもなく口が軽いお喋りなジムリーダーがいますからねぇ。大方そこなんじゃないんですか?おれもダンデに過去を晒された腹いせがあるんでね。殴りに行くので…もしよければ1発から2発に増やしておきますよ」
「ぼ、暴力は良くありませんよネズさま?!」
「スキンシップの一種です」
「……あんたのあれもスキンシップか?」
「殴ってやろうか」
「……何でもない」
クダリが通信が繋がったことに気付き、ノボリに対して言いたいことを言った。どうやら了承を得たのではなく、皆が大変なことになっていると予感がした為単身暴走特急のように走っていったのが真実だった。
ノボリはクダリの名前を勝手に使ったことを謝罪し、紅茶味のカステラもちゃんと分けることを約束した。
観客の方はどうかと進捗を訪ねると、ダンデは笑顔でこう答えた。
『大典太さんが治療を担当してくれた観客以外の無事は全員確認済みだ。怪我人もいないぜ!』
「そっか。本当に良かった…」
『……ねえ。それ繋がってるの?』
『ん?うん。そうだけど、どうしたの?』
『……いいたいことがあるわ』
ダンデとそのまま進捗の確認をしていると、ぬっと画面に割り込んでくる黒髪のツインテールの少女が見えた。彼女は確か"アシュリー"と呼ばれていたはずだ。
何事かと尋ねると、彼女は淡々とした口調でこう口を開いた。
『ソニックっていう参加者も…みんなの為に率先して動いてくれていたわ。それを伝えたくて…。……今は、ありがとうと言っておくわ』
『アシュリーが素直に感謝するなんて滅多にないことなんやで~!胸に刻み付けないとな!』
『……レッド』
『そんな怒らんでもええやんてアシュリー!別に悪口言ったわけじゃないんやし!』
『……チッ』
「……その参加者にも改めて礼を伝えておいてくれ。落ち着いたら会場に戻って来てもらっていい」
『分かった。改めて全員の無事を確認した後、徐々に会場に戻ってもらうようにするぜ。それじゃ、一旦切るぞ!』
「はい。気を付けて戻ってきてください」
どうやら観客はもう少ししたら戻ってくるらしい。ネズはダンデの通信が切れるのを確認し、一同の方を向き直った。
会話が落ち着いた後、ノボリが気になったことがあるのか口を開く。
「あの。皆様が戦闘していらっしゃった液体のようなものが…ネズさまとわたくしに呪いをかけたという"分身"なのでございますか?」
「あぁ。ああいった奴らが世界中に散らばっている。擬態までしてな。もしかしたらおれ達の知り得ない世界にも蔓延っている可能性がある」
「知り得ない世界…。それって、この世界にまだ混ぜられてない"異世界"ってことになるのかな」
「ソウダト、思いマス。コノ世界ダケデ問題が解決シテイナイノガ問題ナノデス」
「今はその散らばっている分身を少しずつ削って、力を削いでいきながら本体を探すことしかできない。相手が雲隠れしているんだから探しようがないだろ」
「探している存在が"同じ世界" "同じ時代"にいるとは限らない…。ポケモン勝負も、探し物も。視野を広げねばそこまでの景色となってしまうのでございますね」
「ノボリがそれを言うと違う意味に聞こえてくるんでそこまでにしましょう。ね?クダリが泣いちまいますよ」
「は、はぁ…」
鬼丸が渋い表情をしながら淡々と事実を語る。一同のやり取りに、薄々兄が隠し事をしていると悟っていたマリィも全てを納得した。兄が隠していた事実は"このこと"なのだと。ユウリ達を探す協力をしてもらう代わりに、兄はこんな危険な事柄を協力すると言ったのだと。
ネズも議事堂に世話になる以上、いずれこの話が耳に入ることは覚悟していた。しかし、自立しているとはいえ兄として妹は守らねばならない。ノボリに茶々を入れつつも、内心彼は悲しんでいた。
しかし、その不安を取り払うようにマリィは拳をぎゅっと握り、口を開いた。
「みんな、大変なことに向かってぶつかってるんだ」
「マリィ?」
「アニキ。たぶん、あたしを巻き込まないようにこのことずっと隠してたんだよね?」
「う…。確かにそうです。命が散るかもしれないって物事に妹を巻き込みたくはないですよ。兄として当然の気持ちです」
「ネズ…」
「アニキならそう言うと思っとったよ。でも…あたし、このまま守られてるだけじゃ駄目。あたしにも出来ることが何かある筈。
あたし…今回みんなに助けられた。だから、こうして無事でいるんだと思ってる。あたしもみんなの為に出来ることをしたい。遠慮しないでマリィの力も頼ってよ。これでもジムリーダーやけん、あたし」
「……無理しなくてもいいんだぞ?あんたはまだ子供だ」
「前田くんだって子供!ホップだってまだ子供!」
「あのですね妹よ。ホップはともかく前田はあんな見た目ですが、おれ達よりずっと年上ですよ」
「えっ…そうなの?」
「実はそうなのでございます…。わたくしも最初は驚きました。彼らは物に宿る"付喪神"と呼ばれているのです」
「世の中、不思議なこともあるもんやねぇ…」
「……俺達のことならまだまだ序の口だ。この前会った茶髪のもみあげが目立つの少年なんて…小学生くらいに見えるが、俺と大体タメだった筈だ」
「みつよサンは確か1000歳クライダト聞いてイマシタノデ…。エッ、同い年?!」
「なんと!」
「見た目で物事を判断したら痛い目を見るといういい教訓になりましたね」
「……何か過去にあったのか?」
「戦闘中に『トゲ頭』という言葉が聞こえて来たもんで。言われ慣れてるんで気にしてませんがね」
「…………」
「何をおっしゃいますか!ネズさまの髪型は大変前衛的でブラボーでございます!わたくし、非常に好ましく思っておりますよ!」
「ちょっと黙りんしゃい天然暴走特急列車」
「(……ネズも方言使うんだな)」
結局おかしな話に転がってしまったのを聞きつつ、マリィは改めて皆に協力することを誓った。
もう兄だけに背負わせることはしない。自分に出来ることは、ちゃんと自分でやろうと思ったのだった。
- Re: 繋がる世界と未来の物語 ( No.105 )
- 日時: 2022/05/08 08:32
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: CE4YyNoS)
どうも。久々に失礼しますおろさんです。
・・・一応世界がそれなりに復興したりとか、ダイヤモンドシティで色々騒ぎがあったり、ポケモン世界で誘拐だったりとか死人出かけたりとかタイムスリップとは何か色々ありますねぇ
そして今回はメイドインワリオカップが再び開催ですか。それで優勝賞品がまぁ・・・今までのメイドインワリオシリーズでの話といい今回といいワケアリな物品が多いですなぁ;
ソニックが初登場したり、マリオが再登場(で良いんですよね・・・?)したりして、優勝はマリィですか。凄いなぁ(?)
・・・そしてまた出てきたアンラの分身。計算外の事とかが起きたお陰か無事に自体を解決できたようですね。
ウィッチ「ところで、あの短剣はどうするつもりでしょうかね。」
むらびと「さぁ?」
・・・それでは、今回はこれで失礼します。
- Re: 繋がる世界と未来の物語 ( No.106 )
- 日時: 2022/05/08 22:20
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jX8tioDf)
どうもです。灯焔です。
欲求に走る前に"これは自己満足"と自分を暗示して平静を保っています。恐ろしいですね。
>>おろさん 様
どうもです。コメントありがとうございます。
今までに様々な事件やら起きました。1つ1つを乗り越えていく中で協力者が現れたり、支えてくれそうな人間が出てきたりと悪いことばかりでもなさそうなのが現状です。
今回の話、何故"2回目"なのか。初回はゴージャスのあれだからです。ワリオが見つけてくるものは大体が碌なものではないですが、今回も例に漏れず…という訳ですね。
実はこちらの"ソニックさん"、実在しておられます作者さんにオファーをして出ていただいた形となっておりますので、某ハリネズミではないのです。一応それを表す台詞はあるのですが、見ていただけましたかね?
この作品では何気に初登場のマリオとマリィが最終的に争い、マリィが優勝をかっさらいました。媒体が違うとはいえスターに勝った。本人も満足気なので良しとしましょう。
ただでことが終わるわけではなく、別の目的を持って参加していたアンラの分身が本性を現し襲ってきました。ですが、見事な連係プレイで犠牲を出さずに分身を撃破。ブラボーですね。
さて。解呪された信濃の行方はどうなるのでしょうか?今回の話は残り2話程となっております為最後までどうぞお楽しみください。
お忙しい中コメントありがとうございます。筆者のモチベアップにも繋がる為、お気軽にいただけるととても嬉しいです。
- Ep.02-ex【再度開催!メイドインワリオカップ】 ( No.107 )
- 日時: 2022/05/08 22:35
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jX8tioDf)
会話も一通り落ち着いた後、オービュロンはマリィに信濃を返そうと動いた。元々は優勝賞品としてワリオが用意したものだ。安全になったのなら、彼女に渡すのが筋というものだろう。
しかし、その手をマリィは拒否した。呪いは既にないと説明を受けても、彼女は首を横に振った。
「うーん。あたしが貰っても…って感じ。なんか、オービュロンさんと一緒にいたがってる気がする」
「―――何?」
「あたしにはみんなが何言っとるか理解は出来ない。けど、何となくわかる。だから、あたしはいいよ。マリオさんに勝てたっていう実績だけで充分嬉しいから」
「まりぃサン…」
マリィのその言葉を聞いた大典太は、確信を持った。"オービュロンならば信濃を顕現出来るだろう"と。ならば行動は早い方がいい。そう判断し、彼はオービュロンに向かって信濃を顕現するように言った。
唐突な言葉に、オービュロンはぎょっとする。自分なんかが出来るわけない、と。
「エッ?ワタシナンカが顕現出来る訳がアリマセン!モット、心の強い人の方が適任デス!」
「……俺からしてみれば、邪気を纏った短刀を危険も顧みらず俺のところまで持っていく奴に"心が弱い"なんて言われたくないんだがな」
「ウゥ…。ソウ言われてシマウト反論が出来まセン」
「……ほら、ジンベエが前にやっただろう。あれと同じようにすればいいんだよ。信濃に向かって声をかけてあげてやればいい」
「ワタシニ出来るデショウカ」
「……出来る。信濃の声が聞こえたんだろう?だったら大丈夫だ」
不安がるオービュロンに大典太は優しく背中をさする。信濃の声が聞こえたのなら大丈夫だと。だから、優しく彼に向かって呼びかけてあげてほしいと。そっと彼の背中を押した。
オービュロンは大典太の言葉を受け、遂に覚悟を決める。信濃の本体を両手でそっと握り、宿っている付喪神に向かって心の中で語りかけた。
自分はここにいる。もう大丈夫だ、安心して出てきてもいい、と。
オービュロンが意識を集中させた刹那。信濃の本体が淡い光を放つ。その様子を初めて見るポケモントレーナーは目を見開くことしか出来なかった。
「不思議な光…。でも、何だか心が安らぐ気がする」
「もしかして、これが本来の"付喪神の霊力"というものなのでしょうか?心が洗われるようでございます」
「分かりません。でも…不思議と心が落ち着きます」
淡い、白い光は徐々に人の姿へと変貌した。そして―――その中から現れたのは、赤髪が特徴的な少年だった。彼が"信濃藤四郎"。信濃の本体に宿っている付喪神。刀剣男士の一振である。
少年はぱちぱちと瞬きをした後、視界が開けていることに驚く。しかし、今まで味わってきた苦しみからやっと解放されたことの方が強かったのか、へなへなと座り込んでしまった。
「だ、大丈夫デスカ?!」
「あれ…?目が…視界が…光…なんで…?」
「……落ち着け信濃。あんたは顕現されたんだよ。あんたに燻る邪気はもう存在しない」
「そ、そっか…。俺、助かったんだ…?」
大典太の言葉を聞いて安心したのだろう。こわばっていた表情がいくらか和らいだような気がした。そして、信濃は一同に頭を下げ、自己紹介を始めたのだった。
「俺、信濃藤四郎。うちは兄弟多いし、俺、秘蔵っ子だから…。あんまし知らないかも。でも仲良くしてね!」
「しなのサン。トテモ可愛らしい刀剣男士サンデスネ!」
「藤四郎…前田さまのご兄弟なのでございますか?」
「えっ?前田がいるの?」
「はい。今ここに戻って来ている筈ですよ。確かによく見れば…前田と軍服のデザインが似ていますね」
「そっか…。みんな、みんな一気に苦しみだして。俺も次第に苦しくなって。今まで酷い悪夢を見てきたような気がする。でも…優しい声に導かれて、俺は起きることが出来たんだ」
「……今まで、辛かったな。あんたは…よく頑張ったよ。踏ん張ってくれたお陰で助けることが出来た。ありがとう、信濃」
「大典太さん…言い過ぎだよ!いつの間にそんなにネガティブ克服しちゃったの?」
「……主の、影響だろうか。それとも…」
「???」
「……お人好しの元ジムリーダーのせいもあるかもしれない」
信濃は今まで邪気で苦しんでいた。でも、彼が諦めずに踏ん張ってくれていたからこそ助けることが出来た。大典太はそのことに感謝し、信濃の頭を撫でた。無骨だが優しい大きな手に嬉しそうに反応を返す信濃だったが、常にネガティブ全開な大典太にしては珍しいその行動が気になっていた。
実際に口にされると、返す言葉が見つからない。サクヤの影響はもろに受けているのは自覚はしていたが…。直近でお人好しが増えているのだ。もしかしたらその影響もあるかもしれない、と大典太はネズの方をそっと見やった。
その反応が不思議だったのか、ネズはきょとんとした顔で首を傾げていた。
数刻後、会場にノボリを呼ぶ声が聞こえてくる。その方向を向いてみると、クダリが手を振ってこちらに近付いてきているのが分かった。観客の無事も確認できたため、戻ってくることにしたのだそうだ。
ワリオカンパニーの面々はすぐに表彰式を仕切り直すと準備を始めた。優勝者であるマリィを除く一同も元居た席の椅子を直し、再び腰掛ける。
「もう!ノボリが暴走特急になるからこっち大変だった!」
「それに関しては本当に申し訳ございません…。ですが、あの場で燻っているよりも動いた方が先決だとわたくしふと思った次第でございます。許してくださいまし」
「目的が定まったらすぐ行動に移せる判断力は評価しますが、あんたそれで一度命落としかけてるのそろそろ自覚してくださいよノボリ」
「わたくしが暴走特急なのは自覚しております故!何事もお客様の安全が第一でございます!それに命を落としかけているのはネズさまも同様!同じお考えをお持ちのはず!」
「割とブーメラン発言してたのを今自覚しました」
「うんうん。ノボリもネズさんももっと自分を大切にしてほしい。いくら他人を守れたとしても、いつも怪我してちゃ意味がない」
クダリの愚痴を2人で受け止めている隣で、前田と信濃も再会を果たしていた。兄弟刀が無事に顕現出来たと聞き、居ても立っても居られなかったのだろう。前田の顔には笑顔が花開いていた。
「信濃!お久しぶりです!」
「本当に久しぶりだよ…。俺達元々いた本丸は全然違うけど、兄弟刀に会えて凄く嬉しい!んもう!会える距離にいるなら早く言ってよ大典太さん!」
「……そういう話の流れじゃなかったもんでな…うぅ…」
「光世には話を受け流す方法を今後レクチャーしなきゃなりませんね」
まさか前田と一緒に行動していたとは思っていなかったようで、"近くにいたなら早く言ってほしかった"と信濃は悪態をついた。そんな彼の突拍子もない言葉の攻撃に、思わず大典太はたじろいでしまう。
返す言葉が思いつかずおろおろとしている大典太を横目で見つつ、ネズは上手く話を受け流す方法を教えてやらねばと心に誓ったのだった。
談笑が続く中、表彰式の準備が終わったらしい。ペニーがマイクを持ったのを皮切りに、ざわついていた空気も一気に静まり返る。
そして、改めて表彰式が始まった。ワリオの代わりにモナがステージに上がり、マリィに頭を下げたのだった。
「マリィちゃん。あの刀、あんなに危険な物だとは思わなくて…。ワリオおじさまが大丈夫っていうから、みんな止められなかったの。おじさまが優勝賞品にするって言った時は"変だな"とは一瞬思ったんだけど…。まさかこんなことになるとは思わなくて。
結果的にみんな無事だったから良かったけど、本当にごめんなさい!」
「ううん。あたしも気付けなかったのが悪い。オービュロンさんが叫んでくれたから。アニキや鬼丸さん達が勇気を出して悪い奴に立ち向かってくれたから。ノボリさんやクダリさんが率先してお客さんを安全な場所まで動かしてくれたから。大典太さんが怪我人をすぐに治療してくれたから。こうしてみんな無事なんだよ。
みんな悪くない。やれることをやって、みんな無事ならそれであたしはいいよ。謝らないで」
マリィのその言葉に、思わずネズは再び涙する。兄として妹の成長に感動できない訳がない。顔を覆って泣く彼に、ノボリとクダリはいたわるように優しくよしよしと頭を撫でたのだった。
彼女には信濃の代わりとして、後日ダイヤモンドシティにある高級レストランのタダ券が贈られることになった。
こうして、波乱を巻き起こした第2回目のメイドインワリオカップは無事に幕を下ろしたのだった。
- Ep.02-ex【再度開催!メイドインワリオカップ】 ( No.108 )
- 日時: 2022/05/09 22:00
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jX8tioDf)
表彰式も無事に終わり、観客が次々とダイヤモンドシティから去っていく。湧いていた余興も落ち着き、街は元の静けさを取り戻した。そんな中、会場を荒らしたからと大典太達は社員に混じり、会場の片付けを手伝っていた。
それを聞いたオービュロンは最初、"客なんだからそんなことをしなくてもいい"と言ったのだが、ほぼ全員がやりたいとその場を動かなかった。後ろで様子を見ていたネズも、言葉には出さずとも手伝う気満々だった。彼らの好意を無下にする訳にも行かず、ワリオに話した結果あっさり了承。こうして手伝っている訳である。ちなみに、当のワリオは人数が増えた為しっかりとさぼっている。
人数が増えたおかげで、予定よりもずっと早く片付けが終わった為撤収することとなった。社員は解散し、各々の帰路へ着く。オービュロンも手伝ってくれたお礼を言いに、大典太達がたむろしているところまで歩いて行ったのだった。
オービュロンが戻ってきたところで、信濃の今後の処遇を決める話し合いを行うこととなった。本来ならばサクヤの元で行うべきなのだが、ある程度話を纏めておいた方がいいとのノボリの提案で、こうして意見を交わすことになったのだ。
「……とはいうものの。もう信濃はオービュロンの刀だ。どうするかは信濃とオービュロンが決めるべきだと俺は思うがな…」
「まぁ、そうだよね?でも、俺最初から答えは決めてるよ。大将と一緒にいる!」
「"たいしょう"ッテ…ワタシ?!」
「あなたさまでございますね」
「つまり、この宇宙人と一緒にいる……議事堂に来るということだな」
「そういうこと!前田もいるし、身内がいた方が俺も安心できるからね」
「信濃さんの言うこと分かるよ。あたしもアニキが議事堂に行くって言ったから、シュートシティじゃなくて城下町に行くって決めたもん」
「……確かにそれはそうだ。ここには前田もいる。安心できるのは事実、なんだが…」
「引っかかることでもあるんですか?大典太さん」
「……まぁ、な」
信濃は刀剣男士の為、当然神域が"見える"存在である。入出できるかどうかについては大典太はあまり心配をしていなかった。しかし、問題は別にある。自分達の本来の目的を話しても、信濃は納得してくれるかどうかだった。オービュロンには既に全て話してしまっている為、彼に仕えている状態である信濃にも伝わるのは時間の問題。それを聞いて、彼が理解し、受け入れてくれるかどうか。大典太は内心不安だったのだ。
しかし、信濃は大典太が表情を曇らせたことも関係ないかのように言い放った。
「助けてもらった恩は返さなきゃ。どんな事情だって、俺はみんなについていく。それは変わらないよ」
はっきり言い切ったその言葉に、大典太は少しだけ心が晴れやかになった気がしたのだった。
―――話し合いも終わり、一同はリレイン王国への帰路についていた。各々今日の成果などを楽しそうに話している。
ネズとノボリは大典太と共に、一番最後尾で皆がそうしているのを見守っている。そんな折、気になることを質問したかったのかネズが大典太に首を向ける。
「光世。さっきから気になっていたんですが…。"大将"ってどういうことなんですか?」
「……あんたも知っているとは思うが、あいつらは"契約した仲"だ。だから、オービュロンが主で信濃が仕える者。令嬢と執事…王と配下…審神者と刀剣男士。
まぁ、厳密にはオービュロンは審神者ではないんだが…。それを"大将"と呼んでいるに過ぎないだけだ…」
「へぇ」
「大典太さまがサクヤさまに"主"と呼びかけるようなものと同じなのでございますね。刀剣男士さまごとに、呼び名は異なる…わたくしはそう解釈いたしました」
「……それで合っているさ。呼び名は違おうとも、主に仕えていることは変わらないんだからな」
感心そうに相槌を打つネズの隣で、ノボリも納得したように言葉を返す。今はまだ彼らも主ではないが、いつかオービュロンのように仕えられる側に回るのかもしれない。そう思ったら、興味が湧いたのだそうだ。
しかし、ネズはともかくノボリには『仕えられる』とう感覚があまりなさそうだった。そもそもサブウェイマスターとして客を日々もてなしている立場である以上、根付いてしまっているのだろう。そういう考えが。
「いつか、おれ達もこうなる日が来るんでしょうかね」
「感覚は分かりませんが…。未来など、誰にも予想は出来ないのです。可能性を見据えることは大事でございますよ」
「……あんた達ならいい主になると思うがな…」
「いつものように陰気な考え方をしないんですね。珍しい」
「……茶化すな。どこかの誰かのお陰でネガティブになってられないだけだ…」
「ですが、後ろ向きよりは前向きの方がずっとよろしいとわたくし思うのです。後ろを向いても過去しか見えませんが、未来は前を見据えないと分からないのですから。電車の進行方向と同じでございます」
ふと目の前を向いてみると、大典太の名前を呼びながら信濃が大きく手を振っている。早く城下町に行きたいという興味がその仕草から伝わった。
それに反応するように、2人と一振は人影を追いかけたのだった。
―――無事に城下町に到着し、一同は解散をした。信濃は大典太に案内され、神域へと通される。しんがりを務めていた鬼丸がそっと襖を閉め前を向くと、そこには静かに座っているサクヤがいた。
大典太のスマホロトム越しで大体の事の顛末は知っているが、大典太は改めてサクヤに今日起きたことの報告をした。無事信濃の邪気が祓われ、オービュロンの刀になったことも。
その報告を聞いたサクヤは安心したように微笑む。やはり、長年邪気を纏っていたことで心配が拭えなかったのだろう。
「本当に良かった…。町で戦闘が起きたと聞いた時は気が気でならなかったのです。分身だとはいえ、相手は強大な力を持つ神。よく皆様無事に戻って来てくださいました」
「今回ばかりはそこの悪使いの男とその妹に感謝せねばならんな。思った以上に分身の力が強かった」
「……だから、名前で言えよ。失礼だろう」
「知らん」
「いいですよ別に。トゲ頭から呼び名を変えてくれたことに関しては見直しましたんで、今」
「オービュロンさんも信濃さんのこと、本当にありがとうございました。これから大切にしてあげてください」
「イエイエ!今回はワタシ何もシテマセンシ…。しなのサンと契約デキタノダッテ、皆さんのお力添えがアッタカラデスヨ」
サクヤが感謝を告げると、オービュロンはいえいえと首を横に振った。自分だけの力ではない。今回は特にそう思っていたが、信濃が自分を信じてくれると真っすぐな目を向けている為それにはしっかり応えるつもりだと答えた。
粗方報告も終わり、信濃もこの神域を使っても良いことになった。オービュロンの刀なのだから許可するのは当然だろうとサクヤがあっけらかんとした表情で答えると、前田が嬉しそうに笑顔を綻ばせた。
「これから賑やかになりますね!信濃、沢山お話しましょうね!」
「うん!俺、この世界の事いっぱい知りたい。だから沢山教えてね!大将、前田。みんな!」
前田も兄弟刀が祓われ、無事に顕現がされたことを自分のことのように喜んでいた。
そんな彼らの微笑ましい光景を見守りながら、大変な一日は幕を下ろすのだった。
―――神域にも夜が訪れる。皆が寝静まった深夜。オービュロンは中々寝付くことが出来ず、こっそりと縁側で粗茶を嗜んでいた。
そんな彼の隣に、信濃がやってくる。やはり興奮で眠れていないようだった。彼は主に気付いた後、ぴったりとくっつくように座る。
「しなのサン。眠れないノデスカ?」
「うん。なんだか目が冴えちゃって。こっそりこっちまで来ちゃった」
「ワタシと同じデスネ!デモ、皆寝静まってイマス。お話をスルナラコッソリシマショウネ」
「そうだね。起こしちゃったら忍びないもんね」
お互いを見やり、くすくすと笑う。そして、信濃は改めてオービュロンにお礼の言葉を述べたのだった。
「大将。助けてくれて本当にありがとう。大将の声で俺は怖い夢から目覚められたんだよ」
「改めて言われると照れてシマイマスネ。デスガ…しなのサンが無事で本当に良かったと思ってイマス。……しなのサン。ツカヌコトヲお伺いシテモイイデスカ?」
「いいよ。なーに?」
「しなのサンの見ていた"夢"のお話デス。ソノ…実は、のぼりサンも不思議な"夢"を見たとワタシ達に話してクレタコトガアッタノデス。デスカラ、興味が出てきてシマイマシテ。
しなのサンが嫌ナラバイイデスガ、モシ良ければ…しなのサンガ見ていた"夢"を教えてはクレマセンカ?」
ふと、オービュロンにそう問われ信濃はきょとんと表情を崩すも、彼に隠す必要もないと素直に言った。
―――真っ暗闇の中に沈んでいく夢。いくらもがいても浮上することはない、ずっと息苦しい思いをする夢。右も左も分からず、自分がどこにいるのかも分からず、ただただ苦しみながら沈むことしかできない…。そんな夢を見ていたと、信濃は答えた。
ノボリが話していた鮮明な夢とは反対に、信濃の話してくれたことはあまりにも抽象的で具体性がなかった。だが、信濃の表情から"苦しい気持ちだった"ことは本当なのだと理解する。
「苦しい思いをシテキタノデスネ」
「そうだね…。でも、この夢を見ているのは俺だけじゃない。今邪気に囚われてる刀剣男士みんなが同じ思いをしている筈だよ。だから…俺も、大典太さん達の力になりたいんだ。兄弟を、同じ同胞を、助けてあげたいんだ」
「ハイ。絶対に皆さんを助けてアゲマショウ!ソレニ、しなのサンはコレカラ沢山"楽しいコト"を体験スルンデスカラネ!」
「………!」
オービュロンは決めていた。信濃に、これから沢山の楽しいことを教えてあげようと。主としてではなく、一人の友として。一緒に経験して、楽しい思い出をこれから沢山作っていこうと、彼はそうはっきりと言った。
その言葉を受けた信濃は嬉しくなり、思わずオービュロンを膝の上に乗せ抱っこをした。ぎゅう、と抱きしめられオービュロンは思わず照れてしまう。
「ワタシ、子供デハナイノデスケレド…」
「俺も子供じゃないよ?だからいいじゃん。ね、大将!これから沢山一緒に楽しいことを探していこうね!」
「……ハイ。ソウデスネ!」
オービュロンと信濃を優しく照らす月は、1人と一振を優しく見守る様に輝いていたのだった。
Ep.02-ex 【再度開催!メイドインワリオカップ】 END.
to be continued…
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