二次創作小説(新・総合)
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- 繋がる世界と未来の物語【Ep.04-2完結】
- 日時: 2025/10/03 21:52
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: 2EqZqt1K)
―――これは、"全てを元に戻す"物語。
それが例え、紡いできた絆が離れる結果となったとしても……。
どうもです、灯焔です。
新シリーズ発足です。大変お待たせいたしました。プロットの詳細を決めている間に相当時間がかかってしまいました。
サクヤ達がどういう運命を辿るのか。この終末の物語を、どうぞ最後までよろしくお願いいたします。
この作品は版権作品同士の『クロスオーバー』を前提としております。
また、オリジナルキャラクターも登場します。
苦手な方はブラウザバックをお願いいたします。
※物語を読む前に必ず目を通してください※
【注意事項】 >>1
【取り扱いジャンル】 >>2
<目次>
Ep.00【舞い戻れ、新たな異世界】 完結
>>3-7 >>11 >>12-17
Ep.01-1【繋がりの王国】 完結
>>21-25 >>28-33 >>36-37
Ep.01-2【宇宙からの来訪者】 完結
>>39 >>40-48 >>49-53
Ep.02-1【強者どもの邂逅】 完結
>>55-56 >>57-59 >>60-63 >>66-67
Ep.02-2【黒と白と翡翠の車掌】 完結
>>70-73 >>74-76 >>77-78 >>79-81
>>82-85 >>86-89
Ep.03-1【ドルピックタウンにて最高のバカンスを!】 完結
>>112-113 >>114-119 >>122-126 >>127-130
Ep.03-2 【音の街と秘密の音楽祭】 完結
>>137-138 >>139-144 >>145-148
ep.04-1 【天下五剣が集うとき】 完結
>>166 >>167-171 >>172-176
Ep.04-2【新世界の砂漠の華】 完結
>>178 >>179-180 >>181-185 >>186-188
※サブエピソード※
Ep.01
【新たな世の初日の出】 >>38
【商人の魂百まで】 >>54
Ep.02
【夢の邪神の幸せなお店】 >>68
【襲来!エール団】 >>69
【線路はつづくよどこまでも】 >>90
【記憶はたゆたい 時をいざなう】 >>109-111
Ep.03
【合流!若きポケモン博士】 >>131
【六つの色が揃う時】 >>132
【狭間の世界での出来事】 >>133-134
【翡翠の地からの贈り物】 >>135-136
【繋がりの温泉街】 >>151
Ep.04
【月と超高校級の来訪】 >>177
※エクストラエピソード※
Ep.02-ex【再度開催!メイドインワリオカップ】 完結
>>91-95 >>96-101 >>102-104 >>107-108
Ep.03-ex【とある本丸の審神者会議】 完結
>>152-154 >>155-160 >>161-163
<コメント返信>
>>8-10 >>18-20 >>26-27 >>34-35
>>64-65
>>105-106
>>120-121
>>149-150
>>164-165
最終更新日 2025/10/03
以上、よろしくお願いいたします。
- 注意事項 ※作品を読む前に必ずお目通しください※ ( No.1 )
- 日時: 2022/03/19 22:35
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jX8tioDf)
※注意事項※
・この作品は『逃走中#CRシリーズ』『AfterBreakTime#CR 記憶の軌跡』の続編にあたるシリーズのお話となっております。
上記作品をこの作品を見ていただく前に拝見していただくと、物語がぐっと理解しやすくなるかと思います。
・登場するキャラクターは全て履修済みの作品からの出典となります。
基本的な性格、口調等は原作遵守を心掛けております。しかし、表記上分かりやすくする為キャラ崩壊にならない程度の改変を入れております。
・原作の設定が薄いキャラクター等、一部の登場人物に関しては自作の二次設定を追加している場合がございます。
苦手な方はブラウザバックをお願いいたします。
・原作でモブ扱い(モブトレーナー等)されているキャラクターに性格等の設定をしている場合がございます。
予めご了承ください。
・誤字、脱字、展開の強引さ等見られる可能性がございますが、暖かい目でお見守りの方をよろしくお願いいたします。
また、展開の矛盾を起こさない様徹底して作成してはおりますが、もし矛盾が見つかった場合は申し訳ございません。
・コメント等はいつでもお待ちしております。積極的にコメントを下さると私も執筆する気力が上がります。
ただ、『1回の更新ごとに感想を送る』等安価をつけにくくする行動はお控えください。
・明らかに筋違いのコメントや中身のないもの、悪意のあるもの、宣伝のみのコメントだとこちらが判断をした場合、返信をしないことがあります。
また、誹謗中傷など明らかに悪意のあるものが散見された場合、管理人様に報告後このスレへの投稿を禁止することがございます。
・時たまこの作品の登場人物である『サクヤ』と筆者を同一視する読者様がいらっしゃいますが、彼女と筆者を同一視するのは絶対におやめください。
・この作品では数回に1回の頻度で『読者募集型小説』を執筆する予定であります。
募集はこのスレではなく、Twitterなど別媒体で行う予定です。
・取り扱いジャンルは別個記載いたします。ジャンルの登場人物が増えた際に更新致しますので、気長にお待ちください。
また、『このジャンルのキャラはいつ出てくるんだ』等の催促は絶対におやめください。
注意事項は今後増える可能性があります。
以上を守った上で、終末の物語をどうぞお楽しみください。
最終更新日 2022/03/19
- 取り扱いジャンル ( No.2 )
- 日時: 2022/08/20 22:03
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: jX8tioDf)
※取り扱いジャンル※
・オリジナル
・刀剣乱舞
・バディミッションBOND
・ファイアーエムブレムシリーズ
・おそ松さん
・スーパーマリオシリーズ
・メイドインワリオシリーズ
・ポケットモンスターシリーズ
・pop'n musicシリーズ
・ダンガンロンパシリーズ
・星のカービィシリーズ
・白猫プロジェクト
・Miitopia
取り扱いジャンルは物語の進展で増える予定です。
以上、よろしくお願いいたします。
最終更新日 2022/08/20
- Ep.00【舞い戻れ、新たな異世界】 ( No.3 )
- 日時: 2021/09/04 22:29
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: F1WKsNfT)
―――ここは どこだろう。
……とても 懐かしい雰囲気がした。
懐かしくも暖かな記憶。神々に捨てられた存在が、また『神』を信じてみようと思えるようになった場所。だが、そこは既に壊されて跡形も無くなっている筈だ。
―――では、何故そこにいるのだろう。疑問を思い浮かべながら、少女はぱっと目を開けた。
―――目の前には、未来を共に約束した大男が立っていた。目に入って来た景色も、懐かしんでいたかつてのものと一緒だ。だけど…どこか違う。自分はこんなに目線が低くない。大男の方が身長が高いことは分かり切っているとはいえ、首が痛くなるほどに見上げなければならない差では無かったはずだ。
更に、問題はそれだけではなかった。自分が経験した記憶を探ってみても、この『蔵』の景色が赤く染まっているものは無かった。……おかしい。
この異様な景色に気付き逃げようとするが、身体が動かない。叫ぼうとしても口が動かない。まるで陶器人形にでもなったようだ。だが、少女は必死に目線を動かし恩人を探す。
―――いない。
いない。自分をこの姿にしてくれた、人間への擬態をする方法を教えてくれた老人がいない。そもそも、この蔵に落ちてきた時に彼らが言っていたはずだ。
『俺達は老人の手により付喪神として顕現した』と。
その老人が、いない。しかし『かれら』はいる。何故、どうして。頭の中がその言葉で埋まり始めると同時に、少女は見てはいけないものを見てしまう。
月が。数珠が。鬼が。童が。床に転がっていた。
彼らを彩る鮮やかな衣装は醜く、赤黒く染まっている。服は所々が擦り切れており、そこには痛々しい生傷が残っていた。そのどれもに生気を感じない。まるで『かれら』の全てを否定するように。
少女は目線の真下にいた白い肌を掌でぺたぺたと触ってみた。触られることを嫌がる彼のことだ、こうすれば眉間にしわを寄せて "やめろ" と言ってくると思った故の行動だった。
だが、そんな少女の儚い希望は悉く打ち砕かれていく。触れた掌は赤く、触った彼がもう『生きてはいないのだ』と認識するのに時間はいらなかった。触れた腕は、氷のように冷たかった。
恐怖で足がすくむ少女の耳に、コツコツと聞きなれた靴音が響いて来る。目線を上にあげてみると、視界に広がったのは優しく微笑む黒い光だった。
見た目はたった一振生き残った刀剣男士に見えそうだが、そうではない。少女にもまた、彼の生気を感じ取ることは出来なかった。それを象徴するように、人間の心臓にあたる部分が抉れ、そこが黒い液体のような何かで塞がれている。
少女はすぐに気付いた。目の前の大男が『未来を預けてくれた大切な存在』ではないのだと。
少女は逃げようと身体を捻り始めるが、やはり目覚めた時の感触と同じだった。足も、腕も、身体が動かないのだ。それを良しとしたのか、目の前の大男は目線を少女に下げて、優しく抱きしめる。
暖かいはずなのに、彼の身体は冷えていた。真っ白な鬼と一緒だ。生きてはいないのだ。頭の中で分かってしまった瞬間、思わず目元から涙がポロポロと零れ落ちる。
こんなのは嫌だ。もうこんな悪夢から目覚めたい。少女は心からそう思った。
『あんたはどこの存在でも無くなったんだな。だから…こんな夢を見る』
優しく響いて来るその声は、未来を守ると誓い合った存在と全く同じだった。やめて。やめてくれ。頭の中で拒否反応を示す。
しかし、男の言葉の中で引っかかるものがあった。恐怖で支配される前に、男はなんと言ったかを思い返す。彼はこれを『夢』と言った。夢。悪夢。
男は彼女の考えを見透かすように、はっとした表情の少女にくつくつと喉で笑いながら言葉を続ける。
『『世界を守る』なんて…。守る世界もないのにどうするんだ?あんたが守るべき世界は、もうないんだ』
そうだ。男の言葉と同時に少女の頭がクリアになる。
自分に何が起きたのか。何故こんな夢を見続けるのか。……自分が守る世界はどうなってしまったのか。彼女には―――かつて神として世界を守っていた存在である彼女には、それを知る権利がある。
見えないだろうが抵抗だけはしておこう。睨むことでその考えを目の前の男に伝える。男はしばらく沈黙を続けていたものの、少女が全てを理解したことに気付き、感情のない声で言い放った。
『……もう少し遊んでやるつもりだったが…。まぁ、貴様の心を引き裂いても何も面白くはない。
いいだろう。守るべき世界を失っても尚『世界を守る』などと宣うならば……。
戻ってくるが良い。我が世界へ』
最後の言葉は、既に男のものではなかった。
声の正体に気付いた少女だったが、彼女が反応するよりも早く襲い来る強烈な光。目も開けていられないそれに、少女は顔を塞ぐことしか出来なかったのだった。
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「あ……」
カラカラの空気がひゅっと喉に入る。痛さに思わずぱちくりと瞬きをする。身体も軽く、気だるさは残っているものの夢の中よりはずっとマシだった。
やっとあの悪夢から目覚めることが出来たのか。覚醒しかかっている頭で、黒髪の女―――『サクヤ』は考えていた。
「最近……あのような悪夢をよく見る。何故なのでしょう」
開口一番に呟いた言葉はそれだった。そう。邪神に異世界に堕とされ、その世界の住人に助けてしばらく入院することになったのはいいものの…。時たま、今日のような悪夢を見る。前は、自分がかつて建てた『本部』と呼ばれる場所で血塗れの神々が倒れていた光景だった。その時も自らの近侍を模した『男』はいたな、と冷静になった頭で夢を整理する。
サクヤはこの世界の住人ではなかった。かつて守るべき世界があったが、一瞬の判断の謝りでその『守るべき世界』から切り離されてしまった。
その後、飛ばれた異世界で善良な人間に助けられ、長めの入院生活を送っていた。その善良な人間が見舞いに来てから二週間後。サクヤは順調に快復し、今日が退院する日だった。
退院。
その二言を思い出し、はっとなりながらサクヤは準備を始めた。体感的に一か月も入院していたのだ。その間に情勢が変わっているというのはよくあることだろう。
窓からは夏の終わりを告げるように、朝日が部屋を照らしていた。
用意された朝食を食べ終え、病院着から普段着に着替える。黒いインナーと青い法被のような装束に袖を通すのも随分と久々に感じた。この装束も気に入っているが、そろそろ衣替えもいいかもな、と着替えながら彼女は考えていた。
身支度が出来た後、サクヤは傍の机に置いてあった二振の太刀を腰に携えた。その折に少し力をぶつけてみるが、どちらからの反応も無い。彼らは主を助ける為、有り余る霊力の殆どを使い切り深い眠りについていた。
かつて自らがいた世界ならば武器を帯刀していてもよかったが、この世界ではそうは行かない。魔法よりも化学が発展しているこの世界で、武器を堂々と持ち歩いていたらどうなるだろうか。
以前自らの手伝いをしてくれた、白い学ランの青年の言葉を思い出す。病院から出たところで捕まってしまっては意味がない。そう思った彼女は、刀剣に再び手を触れ、キーホルダー状のような形にして腰にぶら下げた。
「これならば、武器だとは誰も気付かないでしょう。それにしても…。やはり反応が無い。声も気配も感じ取れないとは。
……心にぽっかりと穴が開いたようです。寂しさの象徴なのかもしれません」
ぽつりと零すように呟いたそれを、受け止めた者は誰もいなかった。
こんなところで感傷に浸っている場合ではない、と彼女は気持ちを切り替え、早速病室を出て受付まで歩いて行ったのだった。
「……あっ!おはようございます、お身体の調子は如何でしょうか」
受付で目線が合わさる。心配していたのだろう、係の女性がこちらに向かって笑顔を見せてくれた。嬉しい心遣いに沈んでいた気持ちもどことなく和らいでいくような気がした。
退院することを告げる為、速足で受付へと急いだ。軽く会話をしてみると、どうやらこの若い女性はサクヤが担架に乗せられて集中治療室まで走っていく病院のスタッフを目で見ていたらしい。ならば心配するのも当然だろう、と彼女の脳内で妙に納得したのだった。
「随分と衰弱なされていたとお話を受けまして…。快復されたようで何よりです」
「この度はご心配をおかけいたしました。お陰様でこの通りです」
「はい。ご退院おめでとうございます。どこからいらしたのかは知りませんが、あまり無茶をなさらぬよう。健康が一番、ですからね!」
「(……『健康が一番』ですか)」
女性が放った言葉にサクヤは懐かしさを覚えた。自分に仕えていてくれた短刀がそんなことを過去に言っていたような気がする。……顔を浮かべたと同時に、無事だろうかと心配が込みあげてきた。
一緒に飛ばされてきた太刀二振とは違い、彼はかつての世界に取り残されている。自分のことを忘れてしまっているのではないか、と不安が募る。
「あの…。私、何かおかしいことを発しましたでしょうか?」
「えっ? あ、いえ、大丈夫です。個人的なことなので」
「はぁ…。そうであればいいのですが。また体調を崩したら、すぐに病院にいらしてくださいね」
「はい。今回のことは本当にありがとうございました」
改めて礼をしたサクヤは、受付の女性に別れの挨拶を済ませ病院の自動ドアを潜った。
外に出た彼女の目に入って来た景色は……。それはそれは、綺麗な青空だった。
まるで、自らが守らねばならなかった世界…『コネクトワールド』の空と同じように。
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