二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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ポケモンバトルM・EVO【サン・ムーン編突入!】
日時: 2016/12/23 03:17
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: y0p55S3d)

『読者の皆様へ』

どうも、初めましての方は初めまして、タクです。今回のこの小説は、所謂対戦実況小説といったところでしょうか。
現在、他の小説の進みがなかなか良い感じになっているため、この小説の連載を決意しました。
タイトルはM(メガ)・EVO(エヴォ)、その名の通りメガシンカをテーマにした作品になると思います。また、第六世代で追加要素のあったポケモンに視点を当てていきたい所です。
また、今回のサン・ムーン発売に合わせて、第七世代を舞台にした対戦も描いていく予定です。

そして、この小説は種族値、努力値、個体値とった3値やHABCDSVなどの記号や、略称なんかが出てくる、所謂「廃人仕様」となっております。
一応、初心者の方にも配慮したような表現を極力心がけたいですが、あらかじめこういったことを知っている前提で読んでほしいと思います。

また、この作品と舞台は違いますが世界観を共有している、モノクロさん著『BOHパ対戦記録譚』があります。そちらの方も、よろしければご覧下さい。


ちなみに、作者のフレンドコードも載せておきます。XYにおけるフレンドサファリのタイプはノーマルで、ヒメグマ、ドゴーム、ラッキーが出ます。

フレコ:2809−9638−8089


※注意※
・本作品はバトルビデオを元にして作られたノンフィクションと一部フィクションです。
・そして、ストーリー中心です。小説という以上、当然ではありますが。
・ポケモンの擬人化あります。つーか、それらのポケモン中心です。
・分かりづらいかもしれない設定多々。
・選出画面があったり無かったり。
・イラストは後々用意するかもしれませんが、クオリティは期待しない方が良いです。
・メタ発言? んなもん日常茶飯事。
・にわか発言&下手糞プレイ? んなもん日常茶飯事。
・対戦相手の名前は改変して使用します。
・対戦相手への誹謗中傷はおやめください、メガボーマンダのスカイスキン捨て身タックルとシャンデラの眼鏡大文字が襲い掛かります。
・BGM置いてるけど、ポケモンじゃないかもしれない。



 また、作者は対戦・交換などは大歓迎です。フレコは自分の雑談スレ『タクのノベルス・ポケモン図書館』に置いています。バトルビデオをこの小説に使わせていただくかもしれません。

以上のことを守ってうちのポケモン達の活躍を生暖かい目で見守ってやってください。


目次

第一部:エリア開放編


プロローグ
>>01

パート1:謎の敵・静炎邸
>>02 >>03 >>04 >>05 >>06 >>07 >>10 >>11

パート2:遮断された箱庭・氷海水域
>>12 >>13 >>14 >>15 >>16 >>17 >>18 >>19 >>20

パート3:湖の決闘・中部緑域
>>21 >>22 >>23 >>24 >>25 >>26 >>27 >>28 >>32

パート4:忍の街・群雲街域
>>33 >>34 >>35 >>36 >>37 >>38 >>39 >>40 >>43 >>44 >>45 >>46 >>47

パート5:この風が泣いている・天獄峡域
>>48 >>51 >>52 >>53 >>54 >>55 >>56 >>57 >>58 >>59 >>60 >>61 >>62 >>63

パート6:雷電霹靂・雷電械域
>>75 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80 >>81 >>82 >>83 >>88 >>89 >>90 >>91 >>92

パート7:暴龍警報・頂龍山域

#1:絶望の淵へ
>>103 >>104 >>105 >>106
#2:反撃の狼煙
>>107 >>110 >>111 >>112 >>113 >>114 >>115
#3:龍の守護者
>>116 >>117 >>118 >>119 >>120
#4:最後の守護級
>>121 >>126 >>127 >>129 >>131 >>134 >>135 >>136


パート8:仲間達が待つ場所へ
>>137


第二部:新世代編

パート1:セントラル・フィールドへ
>>138 >>139 >>142 >>143 >>144 >>145 >>146 >>147 >>148 >>149 >>150 >>151 >>152 >>153 >>154

パート2:留学生は突然に……


登場携帯獣紹介
>>70

用語解説
>>71


番外編:始末屋の日常と非日常

パート1:前々前作でラスボス役やっててもキツい奴はキツいので以下略
>>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>101 >>102

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32



本日の後語り3 ( No.32 )
日時: 2015/02/27 12:22
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)

とゆーわけで、第3回・後語りだよー! 担当はこのあたし、チャモがお送りしまーす! 何であたしなのかって言うと、あっくんが「レイドさんが後語りやったら100%ヤバいネタが頻発するんで」って言ってれーくんを動けないように冷凍パンチで凍らせちゃったからだよー。

まず、今回の試合だけど、ぶっちゃけて指揮をやってるあっくんが色々ミスりまくった所為で、かなり危ない試合になっちゃったよ。
特に、クロバットにギガドレイン撃ったのは流石に悪手だったかなー? 後は、命中安定ってやっぱ偉大ってあっくんは言ってた。幾ら必殺技といったって、命中90のアクアテールを2度もぶっ放すのは、心臓に悪いみたいだよ。冷凍パンチをギャラドス倒すためにエッジに変えていたのがそもそもの原因なんだけどね。

とゆーわけで、あたしは前回と同じ型だけど、少し変えたから載せておくね!


チャモ:バシャーモ♀:うっかりや:加速:A116、C172、S220
持ち物:命の珠
技:大文字、飛び膝蹴り、目覚めるパワー(氷)、守る


ま、馬鹿力を飛び膝蹴りに変えただけなんだけどねっ。馬鹿力と違って連発できるのは良いけど、やっぱり外す可能性も在り得るから。
それに、あたし結構技を外しちゃうんだよね、あはは……。

次は、れーくん! 


レイド:ユレイドル♂:穏やか:HD252、残りB
持ち物:食べ残し
技:ギガドレイン、纏わり付く、ミラーコート、自己再生


見るまでもなく特殊受けなんだけど、ナットレイでやれって言う人もいるかも。でも、ナットレイと違うのは、自分から回復できる自己再生と、無効タイプが存在しない上に相手を逃がさない纏わり付く、そしてミラーコートと、ナットレイとは全然違うスタイルの特殊受けなんだよね。ナットレイが流す特殊受けなのに対して、ユレイドルは消耗させる受けポケなんだよね。
だから、ハマったときはとにかく相手を弱体化させてガリガリ削ってくれるんだ! だけど、アンコールとか、瞑想悪巧みみたいな積み技持っているのは言うまでもなく無理。そーゆーのは、他の面子でとっとと殴って倒すしかないよね。
心強いし、面白くてれーくんは嫌いじゃないんだけどさー、ほんっとにゅるにゅるだけはやめて欲しいよ……。

最後はあっくんだよ! 


アクア:ラグラージ♂:意地っ張り:H178、A224、B4、D4、S100
持ち物:ラグラージナイト
技:アクアテール、地震、ストーンエッジ、雨乞い


セルフ雨乞いで雨を降らせて、その圧倒的なパワーで相手を叩き潰す! メガラグラージの性能を100%引き出した型(スタイル)だと思うな! 
でもでも、マスターが育成の時ミスっちゃって、Hに余分に20振っちゃったんだよね、あはは……。だけど、性能は言うまでもがな、雨の下ならば135族までヨユーで抜けるんだよ! 後は、あっくんの自覚があれば命中不安技でもばっちり当ててくれるからダイジョーブ! 
でも有効打ない相手には本当有効打無いんだよね……。冷凍パンチを採用していたけど、ギャラドスを呼ぶからエッジに変えたってマスターが言ってた。今回の試合でもあっくんが最後にアクアテールだけで決めたのは、命中を優先したからじゃないかな。あそこで外してたら負けてたかもだけど、流石あっくん見事に当ててくれてよかった!

今日のあっくん、本当にカッコ良かったな……。いつもの賢そうな姿も好きだけど、たくましいあの姿も良いかも……ってヤダ、あたしったら! 違うんだよ!? 全然そーゆーのじゃないんだからっ!

こほん、とにかく今のパーティは格闘がきつすぎるんだよね。三すくみの基本タイプは揃ってるから、後は飛行タイプとかその辺が欲しいかな。ボマー先輩が言ってた子を仲間に加えたら心強いかな。
それじゃあ、まったねー! 次のパートもお楽しみにー!

パート4:忍の街(1) ( No.33 )
日時: 2015/02/28 01:07
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)

「暇そうで、尚且つ強い奴ねー」

 女は言った。此処はカフェ・闇羅魅。すごそうな漢字が並んでいるが、読み方はヤミラミである。
 ボックスの中でも、最もポケモンが多く集まり、住宅街や学校(何でそんなのがあるんだとか突っ込んではいけない)が建ち並ぶ”中央区域”。
 その裏路地の隅にある目立たない扉から地下につながる階段を降りると、辿り着くのがこのカフェである。
 しかし、此処はただのカフェではない。店主の女・ヤミミ(種族はヤミラミ)は情報屋も兼ねており、ボックス全体のポケモンのことから、他プレイヤーのポケモンのことまで、全てを把握している。
 しかし、これらの情報は信用のあるものにしか提供しない。普段は普通のカフェなのだ。好んで人など寄り付きはしないが。また、一度提供した情報は提供せず、誰に提供したのかも教えない。そうでもしなければ、情報が流出して商売上がったりになるのである。
 さて、彼女はBOHでレイドが埋まっていたエリアを教えてくれた上に、ボマー達には素性を明かさない代わりに、店を妹に任せて自分達のパーティに入ってくれたのだった。その代わり、アクアの財布はピンチになりかけたが。

「大方、あの影でしょう? あれを自分から討伐しに行ってるのは、あんたらくらいよ。他のエリアの連中は結構沸いてくる下級に抵抗しているらしいけど」
「下級……?」
「そんなのも知らないで戦ってたの、あんたら」

 彼女は息をつくと「仕方ないわね、特別に教えてあげるわ」と言って、タブレットを取り出した。

「これを見て」
「これって、メガアブソルですか?」

 彼女が見せたのは1枚の画像だった。
 男の画像だった。空間が裂けて、そこから現れている。
 ---------ん、そういえばボーマンダのときは、こんな感じだったな。エルレイドのときは、空間の裂け目に牙が付いていたような。

「これが、下級。奴らからすれば、こいつらはまだ雑魚同然ってことね。そのエリアにいる”守護級”の瘴気で自然発生するのよ」
「し、信じられません……そして、守護級って言うのは?」

 「こいつよ」、と彼女が見せたのは、たった今アクアが思い浮かべていた、昨日のエルレイドの擬人化体、というべきなのだろうか。
 空間の裂け目から現れた男。空間と男のいる瘴気の境に牙が生えている。

「そして、これがあんた達が昨日倒した奴だけど、そのエリアを収めるボス的存在、これが守護級よ」
「なるほど、連中にも階位があったわけですね」
「ネット犯罪対策機構のポケモンが、勝手にそう呼んでいるだけだけど」
 
 どっちが強いか、っていうのはもう分かるわよね、と彼女は念を押し、アクアも頷いた。
 さて、さっきの続きだけど、と彼女は話を戻す。

「はっきり言って、今は暇な奴なんていないわよ。中央区域の連中も身内が被害に遭ったり、あるいは尻込みしちゃったりで、あんたらの期待に沿えるようなのは居ないわ。別のエリアの連中は、今どうなっているかはまだ入ってきていないし」

 世の中、そう旨くはいかない。誰もがアクア達の力になれるわけではないのだ。再び、向かう別のエリアで仲間にするしかない。

「でも、もしも誰か見つかったら、その情報はあんたに取っておいてあげるから」
「感謝します。あ、それとエスプレッソを1つ」
「まいどー」

 ***

「というわけで、パーティについては何の成果も得られませんでした」

 午前9時。昨日と同じ時間に、全員静炎邸に集合していた。
 しかし、何も情報は得られなかったという報告を聞いて、チャモとレイドが口々に言う。

「えーっ、あっくんあんなに自信満々に言ってたのに」
「もし見つかんなかったら、『全裸で好きな人に告白します!!』とまで言ってたのによー」
「誰がんなこと言いましたか、表出ろや変態ユレイドル」

 チャモと変態ユレイドルを鎮めて(後者は沈めた)アクアは「その代わりですが」と言ってタブレットを取り出す。
 ボマーとフレイ、そしてムゥがそれを覗いた。

「これって?」
「ある人から取り寄せたデータです」

 アクアが提示したのは、影の携帯獣のデータだった。そして、先ほどヤミミから教えて貰った下級や守護級についてのことを説明した。

「へぇ、ネット犯罪対策機構が使っている呼称、か。でもどっから仕入れた、こんなデータ。今はネットには繋げられないのによ」
「知り合いのツテとかですよ」
「アクアさんは顔が広いのですね」

 ヤミミのことは、伏せねばならないことになっているので、アクアは誤魔化すのに毎度苦労する。

「さて、こいつらの話に戻しますが、以前、まだメガシンカが無い第五世代にも小規模ではありますが似たような事件が起こったらしいんです。その際に、当時のポケモンドリームワールドを構築していた、ドリームサーバーを乗っ取り、手下の影達でセキュリティプログラムを破壊していったようです。でも、結局乗り込んできたプレイヤー達のポケモンに一網打尽にされたそうです」

 ポケモンドリームワールド。第五世代当時にあったサービスで、ポケモンの夢の中にプレイヤーが入れる、というものだったが開設直後にサーバーが落ちてしまったのである。

「確か、それってアクセスの過多が原因じゃなかったです?」
「ええ、公式の発表は。ですが、本当は今言った影の携帯獣の仕業だったらしいです」

 それで、尖兵の下級とサーバーを守護する守護級の名称がついたのだ。

「さて、今日はどこに行くか、決めましょうか------------!」

 ***

 -----------イナク……ナレ……!!

パート4:忍の街(2) ( No.34 )
日時: 2015/05/06 11:37
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)

 ***

 ホウオウ戦のBGMが流れてきそうな季節はずれの紅葉、建ち並ぶ古き良き日本の町並み。
 群雲街域。それが、このエリアの名前だった。基本は、対戦用ではないポケモン達の中でも、大人しい部類のもの達が住んでいるのだ。くじで決定したボマー組の行き先は、平和な雰囲気漂うここだった。

「小倉山、峰のもみぢ葉心あらば。今一度の、みゆき待たなむ、か。相変わらず良い歌ね」

 いつか、主人に教えて貰った歌を詠んだフレイの頭に、紅葉の葉がひらり、と降ってくる。今も昔も、紅葉の美しさは変わらないのだ。

「日本って感じがしますね」
「ええ。でも--------------」

 フレイの顔が険しくなる。

「うおおおおおおお、どこだぁぁぁぁぁぁ、コンピュータァァァァーッ!!」
「あんたの所為で全部台無しよ、このバカマンダァァァァーッ!!」

 思わず怒鳴った。街を駆け巡り、コンピューターがどこにあるのかをレーダーを頼りに捜すボマー。

「どうしたのよ、一体」
「いや、よ。このエリアに入った途端、アクアのレーダーにある反応が---------」

 ようやく落ち着いたボマーは、レーダーの画面をフレイに見せた。
 そこには、コンピューターのある場所を示す赤い丸のマークが、1つだけではなく、2つ、3つ、いや10。全部で10個もあったのだ。

「何でこんなにあるのよ! あんたレーダー壊したでしょ!!」
「俺の所為にするんじゃねえ! レーダーは正常だ!」
「はわわ、喧嘩はよくないですよぉ」

 おろおろしながら止めるムゥ。

「いや、レーダーは異常か。どっちだ?」
「どうなってんのよ、反応がこんなにあるなんて。貸しなさい! ちょっと待ってて、あたしだってC145あるのよ! これくらい、どうにかしてみせるわ!」

 ポケモンの頭の良さは基本・特攻の比例するのである。ただし、ボマーとアクアという悪い意味と良い意味の例外こそ存在するが。
 だが、アクアは肉弾戦が好きじゃなかったから勉強しまくってこうなったからであり、ボマーは勉強しないだけであって、実際はそこまで頭は悪くないのである。いや、やっぱバカか、あいつ。
 
「おう、頑張れよ」

 うおおおお、とフレイの気迫の篭った声が聞こえてくる。
 ボマー的には全部、あいつに丸投げすればどうにかなるだろう、という発想だ。
 
「さ、鬼が居ぬ間に」

 くるり、と踵を返してボマーはその場を去ろうとした。
 あわてた様子でムゥが止めようとする。

「ボ、ボマーさん、丸投げはやめといたほうが良いですよぉ」
「知るか、折角こういうエリアなんだからよ、たまには息抜きして行こうや」

 
 ***


 というわけで、鬼の居る場所からさっさと離れ、ボマーとムゥは街を散策していたのだった。

「あ、おだんご屋さん……」

 実に子供らしい台詞だった。ぐぅ、と彼女のお腹が鳴り、同時に頬が少し赤く染まったのが見えてボマーは、はは、と笑みを思わず零す。

「確かに珍しいな、食っていくか」

 団子屋”隠れ蓑”と少々変わった名前ではあったが、迷わずその方に向かう。

「おーい、店の旦那ー。団子2つおくれー」
「あいよ」

 元気の良い声が返ってくる。
 勘定を先払いし、店主が皿に盛り付けた串団子を2本持ってやってくる。
 また、お茶も一緒に置かれていた。
 
「しかし、見ない顔だね。あんたらどっから来た?」
「あ? 俺は中央区域から、このガキは氷海水域の方からだ。ちーと用があって此処に来たのさ」
「へえ。何だか知らねぇが、頑張んな」

 そう労いの言葉をかけて、店主は奥に引っ込んでいく。
 ふぅ、と一息つくとボマーは呟いた。

「こーしてよ。何かゆっくりと物食うのは久々な気がするぜ」
「おいしーです、ボマーさん!」
「そうか。喉に詰めるなよ」

 私も、とムゥが言った。

「氷海水域から外に出ることって少なかったから、こうして誰かとおいしいものを食べることってあんまり無かったから、少し新鮮です」
「目の前には紅葉。ま、新鮮には感じるだろうな」
「はいっ。……フレイさんも一緒だったら良かったのに」
「そうだな」

 まあ、確かに少し寂しいものはある。

「俺は、あいつと知り合って結構たつ。あいつは強い。それはもう、信じられないくらい、とても強い」
「そうですよ。フレイさんって、一見そんな風には見えないのに、とっても強いんです。心も、身体も」
「ああ、そうだ。だから、俺もマスターもやばいときはあいつに頼っていた」

 ---------いや、頼り切っていたって言うべきか。

「だけど、その考えを改めることになった試合があったんだ」
「え?」
「あれは、地獄のようなクリスマスだった」

 ***


「……相手は氷統一パか。こりゃ、俺は無理だ」
「あたしが行ったら、こんな連中楽勝よ。マニューラ以外は相手できるわ」
「んじゃ頼む」
「それに、オニゴーリ如き、身代わり貫通してあたしの大文字で焼き尽くせるし」

 いつものフレ戦。氷統一パだったのは、クリスマスだからか余興のつもりだったのだろう。流石にデリバードはパーティに入ってはいなかったが。
 こんな連中、簡単に勝てるだろう、と俺は思っていた。
 だけど。


【オニゴーリの特性:ムラっ気発動!! 回避率がぐーんと上がった! 防御が下がった!】


「結構、能力上がってるわね……あたしが出るわ」
「大文字ブチ当てられねぇんじゃねえか。これ」
「じゃあ、シャドーボールで倒すまでよ!」

 だけど、現実はそんなに甘くなかった。


【オニゴーリの絶対零度!!】


「持ってたのか、絶対零度……! Aが上がっても生かせる地震かと思ってたが……このくらい、避けられるだろ!」
「そ、そうね!」

 再び見たオニゴーリの顔は-------------本当の鬼のようだった。

「----------------凍り付け、小娘」

 ビキッ、て音がしたときはもう遅かった。
 簡単に避けられると思っていた絶対零度の冷気はフレイの身体を確実に捕らえていく。

「えっ、嘘……いやだ、冷たいよ------------!」


【一撃必殺!!】


 その姿は、クリスマスの日の明かりにしては、陰惨過ぎた。完敗だった。害悪戦法だろうが、なんだろうが、俺はフレイに頼りすぎていたって、この時点で気づいていた。
 一撃技なんか食らったら、しばらくはかなりキツいはずだ。なのに、あいつは---------
 
「はぁ!? 炎統一ゥ!?」
「……ハァハァ、そうよ! 奴らを溶かさないと、気がすまないわ!」
「お前な……露骨すぎるだろ。マスターの許可も得てないのに、こんなことやって良いと-----------」
「うるさいわねっ!! あたしはマスターから信頼されているのよ!! その信頼に応えなきゃ、意味が無いじゃない!!」

 次見た相手のパーティは流石に、一見普通のパーティだった。
 だけど、フレイが重い構築には変わらなかった。炎に強いヤドランも、特防が低いから、こいつで処理できた。
 隅に、オニゴーリがいることを除けば。

「お、おい……ヤな予感しかしねぇぞ! ヤドラン処理できるのはお前だけなんだから、気をつけろよ!」
「分かっているわよ!」

 だけど、俺の予感は見事に的中した。
 中盤、フレイが鉢合わせしたのは、あのオニゴーリだった。

「小娘……また会ったな……!」
「ふんっ、今度は溶かしてあげるわ!」
「溶かせるもんなら……」

 相手のキーストーンと奴のメガストーンが反応する。
 さっきとは明らかに違う。メガシンカ型だったんだ。

「溶かしてみろォォォーッ!!」

 次の瞬間、奴の身体からビキッ、と音を立ててヒビが入る。ガコン、と顎が外れて目つきがより凶悪になった。
 そして、冷気と共に、奴は--------------


【オニゴーリの大爆発!!】


 爆ぜた。特性・フリーズスキンで氷タイプになった上に威力が増した大爆発の火力は-------------

「えっ、そんな、嘘------------!!」

 冷気と共に、あのフレイを一瞬で吹き飛ばした。
 当然、ヤドランに勝てるのは、フレイ以外いねぇ。そのまま、完敗だった。

パート4:忍の街(3) ( No.35 )
日時: 2015/03/01 11:52
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)

***

「やーっと、終わった……異常なしってどういうことよ……しかも、あいつらどこに行ったのよ!」

 ぷんすかぷんすか、怒りながらフレイは街角を走る。ボマーとムゥをひっ捕まえて、怒鳴り飛ばすために。
 すると、団子屋の前で談義に花を咲かす2人を見つけた。すぐに出て行こうと思ったが、思いとどまった。
 妙に難儀そうな顔をしているのだ。あのボマーが。仕方なく、店の裏に隠れてこそこそ2人の話を聞くことにした。

「そんな、あのフレイさんが……」
「俺達はあいつの火力や耐久を良いことに色々無理を押し付けちまってたんだ」

 まだ、内容がいまいち掴めていないフレイの頭の上にはクエスチョンマークが浮かぶ。

「その後、あいつは今まで無理してたのが全部出てバッタリ試合後に倒れちまってな。しばらく入院で離脱せざるを得なくなった。そんな中、当時のレートパーティも、俺以外はある事情で全員離脱」

 後、爆発したオニゴーリも再起不能。10ヶ月入院することになったようだ。

「そ、そんな……」
「しかも、フレイはそれですっかり元気を無くしちまったんだ」

 ---------あのときの話ね。あいつ、勝手に……
 だけど、とボマーは続けた。

「いや、だからこそ、俺はBOH(バトル・オブ・ホウエン)に出ようと思った。俺らの戦いを見て、元のうるせーあいつに戻ってくれたら、って思ってな。物足りないんだよ。もう考えられねぇんだよ、うるせーあいつが居ない日常は」

 ---------えっ……?
 フレイは、少し驚いた。彼の口からは、何故BOHに出たいか、というのは「レートパが全滅したから暴れたりねぇからだ」としか聞いていなかったのだ。
 そこまで言ってボマーが口をつぐむ。我ながらしゃべりすぎたか、と反省しているようだった。
 そこに油を注ぐように、

「……ひょっとして、ボマーさんはフレイさんのことが好きなんです?」

 ムゥが追い討ちをかける。
 
「ば、バカッ! ちげーよ、これはそういうのじゃねえんだよ!!」

 顔を真っ赤にして言い返すボマーを見ていたフレイの顔も、自分の顔が炎に負けず劣らず赤くなっているのが分かった。
 心臓の位置がどこにあるか、意識しなくとも分かる程に。

「違うわよ……あたしは、あんな奴……」

 目の前がくらくらしてくる。ボマーの顔が浮かんでは消えて、浮かんでは消えて、を繰り返す。
 いつも調子に乗って、バカばっかやってるあいつ。
 でも、自分がピンチのときは、仲間がピンチのときはいつも助けてくれたあいつ。
 自分が600族であることだけを糧に、厳しい下積みを重ねてきたあいつ。
 そして、ぶっきらぼうで、粗雑で、バカでも、多分世界一優しいボーマンダのあいつ。
 気づけば、フレイの口からは

「……ボマー」

 彼の名前が零れていたのだった。


 ***

「いやー、今日もお客さんが来てくれて、嬉しいね--------」

 店の奥でみたらしだんごを焼き続ける店主。この店には、店主である彼以外、店の外にいるボマー達を除けば従業員も誰も居ない---------はずだ。

「----------”役”に成り切るのは良いが、どうするつもりだ?」
「----------全部聞いていたのかい。あんたも人が悪いね。だけど、生憎団子屋は趣味なんでさァ」
「----------それは失礼した」

 店主はだんごを焼く手を止めずに続ける。

「----------あっしは、奴らが相応しいかどうか、見極めてるだけですゼィ」
「----------奴らを誘導するために仕掛けていたらしいな。しかし、どうやった?」
「----------方向を示す矢印をコンマ1秒、つまり見ても分からない程の割合で点滅させる透明なパネルを道に敷き、その方向に行くように誘導する。サブリミナル光彩パネルって奴ですが、脳の深層を刺激し、極端な言い方をすれば洗脳するサブリミナル効果の応用でさァ」
「----------何だ、それは」
「----------例えば、元は酒好きで禁酒している相手を毒殺したいとき。DVDと毒入りの酒を一緒に送る。そのDVDを相手は確認したくなるもんでァ。それで、もしもそいつの好きなDVDだったら見たくなるもんですぜ。ところが、すっとこどっこい中身は普通の内容に見えるが、実はコンマ1秒ほどの割合、そいつが意中では気づかなかった程の割合で同じ種類の酒の画像を挟んでいたら、どうなると思いやすか?」
「----------例え、禁酒していたとしても、無意識に脳が刺激され、手元にある毒入りの酒を飲んで、死に至る、でござるか」
「----------左様。今やったのは、それと同じでさァ。俺らも人間と脳の構造は殆ど同じように電脳世界で進化しているから尚更ですゼィ。さらに、あっしの能力を使えば、周りを近づけさせないように、光彩パネルを瞬時に片付けながら奴らの進む方に置くこともできる。あっしは、相手の視覚に干渉するのが得意で好きなんでさァ」
「----------流石、幻覚の忍者。感服した。そして、奴らを誘導しながら、自分の姿を消したまま店の中に入った、か」
「----------レートパ出身のあんたでも勝てなかった影を倒したボマーという野郎は、あっしにとって興味深い存在でさぁ。ありゃ、俺らの力になってくれる----------」

 そして、直後。店主は再び元気良く、「さっきの旅のお客さーん、まだいるかい? だんごをもう1本サービスしとくよ!」と叫んだのだった。


 ***

 機嫌の良い店主からサービスに団子を追加して貰ったボマーは、それを食べてから言った。

「好きか嫌いか、そういう風に聞かれたら、好きと答えるとは思うぜ、俺は」

 いよいよ、フレイの鼓動のスピードはMAXに達していた。そのまま爆発してしまいそうな程に。

「だけど、それでも俺とあいつの関係は”仲間”。それ以上でもそれ以下でもねぇ。フレイのためにBOHに出たのだって、あいつが仲間だから、それで説明が付かないか?」
「そ、そうですけど……」

 ----------そっか、何盛り上がってたんだろ、あたし。そうだよね、仲間。あいつはあたしの仲間、それ以上でもそれ以下でも無いじゃん。あたしは……あいつの仲間でしか無いじゃん。
 紅葉が切なく、ひらりと舞い降りたのが自分の手の平に触れた。

「ごめんなさい、でしゃばっちゃって……。でも、2人の今までの活躍とか聞いていたら、そんな風に、仲間っていう言葉じゃ表せないほどに互いを信頼し合ってるなっ、て思っちゃったんです」
「ケッ大体、あいつにゃ色気が致命的に足りねぇ。無理だね。あいつとは死んでも恋人になってやるもんか」

 ははっ、と笑い飛ばすように言うボマーにフレイはブチ切れそうになった。特に色気が足りないとか、明らかにぺらっぺらの胸部装甲のことを言ってるようにしか聞こえない。
 -----------何よ! あたしは傷ついてるのに! 追い討ちかけるのもいい加減-----------
 そこまで、言おうとして気づいた。
 -----------あれ? でも、傷ついてるって……あたしは、そんなにあいつのことを意識しちゃってる、ってことなの……?

パート4:忍の街(4) ( No.36 )
日時: 2015/03/02 20:20
名前: タク ◆K8cyYJxmSM (ID: oLjmDXls)

 ***

「さあ、食った食った! じゃあ、行くか-----------」

 と、ボマーが立ち上がったそのときだった。

「--------あり?」

 がくり、と自分の足が崩れるのが分かった。さらに、それだけではない。瞼が重くなり、視界がぼやけてくる。
 異常な倦怠感。これは----------眠気だ。それも、普通では考えられないほど強く、意識を闇に引きずり込もうとしてくる。
 ちらり、と後ろを見たが既にムゥも店の壁に寄りかかって眠ってしまっていた。

「ど、どうなってるんだ-----------!!」

 ばたり、と自分の身体が地面に倒れる。
 そして、そのまま何も考えられなくなった--------------


 ***

「ちょっ、どうしちゃったのよ、あいつら!」

 一部始終を見届けていたフレイはすぐに2人に駆け寄ろうとした。
 おかしい。団子を食した後に眠りに付くなんて。
 しかも、一向に起きる気配が無い。いや、当然か。
 次の瞬間だった。
 轟! と旋風が吹き、2人の身体を巻き上げていく。
 そして、そのまま2人の姿は------------霞んで見えなくなり、消失した。

「う、嘘でしょ……どうすんのよ、これ……」

 そして、団子屋に「ちょっと団子屋の人----------」と怒鳴り込もうとするが、中には既に人は誰もおらず、蛻の殻だった。
 外を見渡してもボマーとムゥの姿は見当たらない。

「あいつら……どこ行ったのよ!」

 そのときだった。
 アクアのレーダーに目を向ける。

「……これ、改造したら使えるかも……!」

 
 ***


 ----------腐るのも大概にしなさいよ、あんた。学校にも最近来ていないでしょ。マスターが考えた新しい型(スタイル)を試さなくていーの?
 ----------うるせーな、もう努力すんのは諦めたんだよ。例え、メガシンカを貰ったって、活躍できるか分からないんだぜ? もう良いさ。主人にちょっとの間だったが、相棒だの何だのって持ち上げられて、俺は満足だ。
 ----------へー。それで? 努力を諦めた奴が、何でこんなにボロボロな訳?
 ----------喧嘩しただけだ。
 ----------あんたに喧嘩売る奴が世の中に何人いるでしょーね。
 ----------自分から吹っかけたんだ。
 ----------バカね。あんたがそんなことする奴じゃないって、あたしは分かってるわよ。
 ----------チッ、全部お見通しか。そーだよ。バカな俺様はまだ無駄な努力を続けているのさ。それを笑いに来たのか?
 ----------笑いに来た? 止めに来たっていうのが正解ね。オーバーワークは身体に毒よ。二度とバトルができなくなる可能性すらあるわ。
 ----------見てたのか? 全部。
 ----------ええ。
 ----------それでもだ。俺は何かしねぇと気がすまねえんだよ。
 ----------……強さへの飽くなき執念、か。仕方ないわね、付き合ってあげる。
 ----------は?
 ----------今度練習の時はあたしがあんたを見張っておくわ。あんたが無理しないように、ね?
 ----------勝手にしろ。止めろって言われても俺は止めねぇぞ。
 
 あいつは、俺のことをいつも信じてくれた。

----------なーはっはっはーっ! 粉砕、玉砕、大喝采! メガシンカ、ついに手に入れたぜーっ!
 ----------荒れていたのが嘘のようじゃない。
 ----------やった……これでバトレボ時代のボーマンダ族の栄光、いやそれ以上の栄光が手にできるんだ……!
 ----------努力の賜物ね。それを知ってるからマスターもあんたにそれを託したのよ。
 ----------おうっ、お前が着いていてくれたから、練習を止めないですんだんだ、ありがとな!
 ----------違うわ。あんたが自分で掴み取ったものよ。さて、マスターが今度、あたしに闇の石をくれるらしいわ。やっと、あたしもシャンデラに進化できるのよ。
 
 あいつが傍に居たから此処まで来れた。

 ----------ギルガルドか……流石に俺は此処までだな。マスターの指示は?
 ----------当然、あたしが出ろって言ってるわ。
 ----------そーだな。行って来い!
 ----------言われなくとも、よ!

 俺もあいつを信頼していた。

 ----------え、そんな、嘘……。
 
 ……これは、何だ? フレイが、凍っていく-----------

 ----------助けて、ボマー……炎が……消えちゃう……

 おい、何やってんだよ俺……早く助けねぇと!!
 ……嘘だろ? 足が動かない……!?

 ----------ぼ、まー……冷たいよ……あたし、もう……

 おい、ふざけんなよ、こんなの、こんなの-----------


「フレイッ!!」

 気づけば、叫んでいた。
 そこで、思考は途切れた。全て、夢だったのだ。冷や汗が背を伝うのがボマーには自分で分かっていた。

「何で、あんな夢を……!! つーか、此処はどこなんだよ!?」
「ボマーさん、やっと起きたんですかぁぁぁ」

 ムゥが近くでしゃがんで座っていた。彼より先に起きていたらしい。しかし、うるうると涙目になっている。
 どうやら、見渡す限り木造建築の建物の中らしい。
 床は木、部屋は薄暗く、よく見えない。

「どうやら、何者かに連れて来られたようですよ。どうしよう、もし一生出られなかったら、私……うっ、うっ」
「おいバカ、泣くなって。俺が起きたからには大丈夫------------」

 と、言いかけたその時だった。
 ガラガラ、と音がする。次の瞬間、巨大な岩が-----------

「危ねぇっ!!」

 ムゥを突き飛ばし、自分も飛び退くことで難を逃れた。岩は砕けてデータの塵と化す。

「どこのどいつだ、オイ!! 姿を現せや!!」

 原型の姿と成り、目の前に何者かの気配を感じる。

「そこだなっ、ぶっ飛べやこのチビがぁぁぁぁーっ!!」

 敵は小柄なポケモンだ。こんな奴は、メガシンカするまでもない。
 捨て身タックルで突っ込んでいく。
 しかし、違和感を覚えた。

「--------避けない、だと!?」

 捨て身タックルは命中率100%の技。しかし、暗がりなので避けられれば外れる可能性もある(それならばボマーは旋回して再び突撃するつもりだったが)。
 しかし、相手の動きに避けようとかそういう意思が全く感じられない。
 そして、突撃は見事に目の前の敵に命中した。
 が。

「か、かってぇ!! どうなってんだ、こいつは!! 皮膚が岩石みたいにかてぇぞ!!」

 まさか、受け止められてしまうとは予想外だった。
 しかも、敵の肌の感触はかなり硬い。
 
「成る程、岩タイプか。なら----------これでも食らえ!!」

 と、地面を踏み鳴らそうとした瞬間、敵影が飛び掛ってくる。
 あまりにもすばやかったので避けられなかった。
 しかし、何とか振り払い、地面に叩き落す。
 そして----------

「ムゥ、床にしがみついとけよッ!!」
「は、はいっ!!」


【ボマーの地震!】


 床を踏み鳴らして揺れを起こす。
 相手が岩タイプならばこれで倒れたはずだ。
 岩タイプならば。

「お、おかしい……立ってやがる、だと!?」

 立っている。相手はボマーの地震攻撃を食らっても尚、立っているのだ。
 おかしい。先ほど攻撃したときは、岩タイプだったはずなのに。

「しかも影からして、飛行タイプには見えねぇ。どうなってやがるんだ!?」
「相手の特性が浮遊とか?」
「いや、違ぇ。何かが根本的に違ぇんだよ------------!!」

 姿が見えないだけではなく、タイプすらも見えない敵。
 ボマー達は次第に、暗い恐怖が心に巣食っていくのが分かった---------


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