ダーク・ファンタジー小説

I live with ヴぁんぱいあ。【5/20更新】
日時: 2019/05/20 01:12
名前: はるた

「しばらく更新停止します(通常更新です)」 byはるた


 




 初めましてor(知っている人がいましたら)お久しぶりです。
はるたと申します。

 はるたの五作目となる今回の小説のテーマは「ヴァンパイアと人間の少女の恋」になっております。
今回は皆様に少しでも「ドキドキした」と言ってもらえるようなお話にしていきたいと思っています(思っているだけ)ので、どうぞよろしくお願いします。





【参照記念】

 参照300記念小説 >>55
 参照600記念小説 >>81
 参照900記念小説 >>111
 参照1200記念小説 >>112
 参照1500記念小説 >>121








【お客様】

◇ゴマ猫様
◆ひよこ様 
◇雨空様
◆朔良様
◇覇蘢様
◆占部 流句様
◇いろはうた様
◆錦歌赤兎様
◇紗悠様
◆如月 神流様
◇みるく様
◆波璃様
◇星来様
◆蒼様
◇美奈様
◆ゆーき。様
◇戒壇様
◆ことり様
◇顔無し@様
◆村雨様
◇佐渡林檎様
◆Garnet様


【目次】

*Prologue >>09
*Episode01 >>113



【設定資料集】

*「ゆたか&鉋」 >>77
*「八朔&海里」 >>78
*「恭也&庵」 >>104
*「悠真&千影」 >>105





 参照9000感謝です。
 



では、物語の世界へどうぞ。





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Re: I live with ヴぁんぱいあ。【お知らせ】 ( No.166 )
日時: 2015/12/31 11:19
名前: 榛夛 ◆OCYCrZW7pg







 Blood15「逃道」



 時が経つほどに、自分が何者なのかが分からなくなっていく。
私が鉋と出会ってから、約一か月。最近年を越してまた新しい年がやってきた。私は鉋に抱くこの不思議な気持ちを伝えることはなく、ただ淡々と日常を過ごしている。


 ヴァンパイアである鉋に出会ってから、私の人生の歯車が大きく狂いだした。いや、悠真が居なくなったあの日から私の人生はもうすでに狂っていたのかもしれない。
 隣で可愛い寝息を立てて眠る鉋を横に、私は彼をじっと見つめた。こいつは、また私のベッドにもぐりこんできたな。睨みつけながらも、それが「嫌」なことではなく、私は怒ることさえできない。
 遠い存在、けど一番近いのは私。
 壊れた私を救ってくれた鉋に近づきたくても、私は気づいてしまう。私が彼を好きになってはいけないのだと。溢れそうになる涙を隠すように、私は服の袖で涙を拭った。


「あれ、ゆたか。泣いてるの?」


 時刻はもう4時近くになっているのだろうか。もう寝ていると思ったのに、ドアの前には眠そうに目をこすった子供の姿があった。



「…………八朔?」


 こんな時間にどうしたのだろう。もしかして起こしてしまった?
 私は隣で眠る鉋から目を逸らして、ベッドから降りた。
 冬の朝はとても冷え込む。八朔は寒いのかぶるぶると震えていた。私が八朔の方に向かうと、彼はついてきてと言わんばかりにリビングの方のこたつに走っていった。小さな背中が弟の姿と重なって、私はさっき我慢した涙がまた溢れそうになる。
 また、夢みたいなこと考えちゃった。



 悠真もお母さんもお父さんも元気で、笑っている光景。
 絶対にないって分かっているからこそ、だから求めてしまうのかもしれない。
 今、鉋や八朔といる日常もとっても楽しくて嬉しくて……かけがえのない日々だというのに。どうして、どうしてこんなにも胸にぽっかり穴が開いたように感じるんだろう。



「ゆたか、座って」


 珍しく八朔はこたつに潜ることはなく、普通に足だけ入れて座って見せた。驚きながらも私もこたつの中に入ると、見えたのは八朔の真剣な顔。
 こんな八朔初めて見た。いつもふざけたように……バカっぽく笑っている八朔とはまるで別人だ。
 「演じていた」――と言わんばかりの、そんな、



「ど、どうしたの? 八朔」
「話があってさ」
「う、ん?」

 喉の奥から込みあがってくる気持ちは、これはきっと恐怖。


「ゆたかは、さ。鉋のこと、好き、なの?」


 この言葉、聞いたことがある。
 私がこの家に来た、一番最初に八朔が私に尋ねた言葉だ。
 あの時は私は無表情でその言葉の真意を分かった上で否定できた。だって私は鉋のことなんか絶対に好きになんかならないって、そう信じてたから。
 そうだ、恭也のことすらも一ミリたりとも「好き」だなんて思わなかったんだ。だから、私には自信があった。


 鉋のこと……好きにならないってあの時はそう思ってたんだ。




「――う、いや。まぁ、えっと。………………うん」


 やっぱり、八朔には嘘はつけない。
そう思って私はこくりと頷いた。
 私がゆっくり顔をあげると、目に映ったのは悲しげな表情の八朔の姿。私からも目を逸らして、ただ表情をを濁す。
 八朔はこたつから出て窓の外の景色を見に行くという、いつもなら絶対にすることがない行動をしながら、私にようやく振り向いてぽつりと言葉を零した。



「やっぱり、ゆたかはは鉋のことが好きになっちゃうんだね。――これって運命ってやつなのかな。……ああ、前もそうだった、ゆたかも鉋もいつのまにか好きになって、結局悲しい思いをするのは二人だったんだよ。ねぇゆたか、現実は残酷だよ。好きになってもゆたかと鉋は絶対に結ばれないんだよ。だからさ、俺、もう「また」傷つく二人の姿を見たくないんだ」



 意味の分からない言葉を零す八朔は、儚げな表情がよく似合う少年だった。
 何を言っているのだろう。
 八朔はゆっくりと窓を開けた。冷たい風がびゅーっと音を立てて中に入ってくる。それでも八朔は動じることなくその風を受け止めた。
 いつもなら寒い寒いってこたつに脱兎の如く飛び入るのに、それも嘘みたいに彼は寒空を見つめる。

 好きになっても、「無駄」ってことを八朔は私に伝えたかったのかな。


 そんなの、私の方がよく分かってるよ。




「――鉋とゆたかはさ。ずっと前に、出会ってるんだよ」






    空気の張りつめた、冷たい、雪落ちる日に。



 

Re: I live with ヴぁんぱいあ。 ( No.167 )
日時: 2015/12/04 23:00
名前: 榛夛 ◆OCYCrZW7pg







 Blood16「夜風」



 暗い闇が太陽の光によって照らされて、辺りがぱぁっと色づいていく。八朔は空を見つめて、長ーい溜息をついた後こちらに振り返っていつもの笑顔で笑ってみせた。
 

「今のは、もう忘れて」

 八朔の笑顔はいつもと同じはずなのに、なぜか不気味だった。
私は忘れることなんてできない、そう思ったけれど軽く頷く。
 暫く経って、ぎゅるるるっと可愛いお腹の音が聞こえたかと思うと、八朔はしゃがみこんでぎっと私をにらんだ。
 お腹がすいていたのだろうか。だから目が覚めて私とお話でも、みたいなくだりだったのかな。私はこたつから足を出してキッチンの方足を進めた。

「ちょっと待っててね。今からご飯作るから」
「ごめんね、ゆたか。すっごくお腹すいてて」



 表情を崩して笑う八朔は、さっきの八朔とは別人だ。
 本当は「――鉋とゆたかはさ。ずっと前に、出会ってるんだよ」っていうさっきの言葉の意味を知りたいけれど、それを聞くことはできなかった。それを聞けば、何かが終わってしまうような気がした。何かが、傷ついて、何かが、壊れるような……。
 ただ分かること、これは私が触れちゃいけないことってこと。



 キッチンに立って、私は冷蔵庫から幾らか材料を取り出して朝ご飯を作り始める。溶いた卵を熱されたフライパンに流し込んでじゅーと音がたったとき、階段から誰かが下りてくる音が聞こえた。
 「おはよー」と大きな欠伸をしてリビングに入ってきた鉋は、まだ目がちゃんと開いていない。こたつで蜜柑をほおばっていた八朔の隣に腰を下ろし、料理をする私の背中をぼーっと見ていた。


「なぁ、ゆたか」
「…………な、なに?」

 鉋はやっぱり私の背中をじーっと見ている。
振り返ると、じっと私を見つめる鉋の姿。彼と目を合わせるのが少し怖いのは、きっとさっきの八朔の言葉が引っかかっているからだ。八朔は私に何かを伝えてくれようとしているのに、当の本人である鉋は何も言おうとはしない。


 鉋は、私に何も教えてはくれない――


「変な顔してるぞ」
「……は、え? 変な顔なんかしてないよ」
「いや、何かむすってなってる。機嫌悪いのか」


 表情筋が固まっていたのか、確かに私の表情は暗かった。
 表情筋を緩ませるように口角をぎゅっと上にあげるけれど、それでも笑うことはできなかった。
 

「鉋、俺がゆたかにちょっと話をしたんだ」
「……ん、話って」
「ゆたかと鉋の昔ばな――」

 言い切る前だった。
 バシーン、大きく鳴り響いたその音に、私の息が止まった。
目に映ったのは、鉋の怖い表情。見たこともないような、鬼のような形相。八朔は鉋にはたかれた頬を右手で軽くそえて、鉋をにらみつけた。
 睨まれても一切表情と態度を変えない八朔もすごいが、鉋のここまでキレた姿も初めて見た。

「ちょっと、二人とも……」


 仲裁しようとしても、これはきっと無理だ。
震える声。私はビクついて持っていた包丁をストンと落してしまった。床に突き刺さった包丁にまたビクつきながら、私は目に涙をためた。
 いつも仲がいいはずの二人の雰囲気が急に悪くなると、こんなにも怖いんだ。


「わたしは、わかんないよ。だって、私と鉋は会うの初めてでしょ? 絶対に私は鉋となんか会ったことないもん。それなのに、昔話なんておかしいよ。今朝も言ってたけど、私と鉋がずっと前に会ってるなんて、そんなの嘘だ。八朔、私はそんなウソ信じない!」


 八朔は私の表情を確かめるように一度こちらに目線を逸らし、すぐに八朔の方に向き直った。
 そして、はーと深いため息をついた後、やっぱり悲しげな表情をして言葉を紡いだ。



「ゆたかは何にも知らないよ、知ってるのは当の本人だけ。鉋だけが覚えてるんだ、そして俺はそれをただ遠いところから見てただけ。――ゆたかはまだ俺たちのことが信じれないみたいだから、だから言おうかどうか悩んだんだ。でも、ゆたかはまた鉋のことを好きになってた。だから、もう、運命は変わんないから。だから、ゆたかはまた「死んじゃうんだ」。ゆたかが死ぬ運命は、絶対に変わんない。ねぇ、ゆたか。一つだけゆたかには知っていてほしいんだ……。


 ゆたかはね、今年の二月十五日に、渡せなかったチョコレートを握りしめて、死んじゃうんだ。
 大好きな人に、「好き」と伝えてしまった罪悪感とともに、死んじゃうんだよ」




 私の知らない、私の話は、とてつもなく残酷な物語だった。



Re: I live with ヴぁんぱいあ。【11/30更新】 ( No.168 )
日時: 2015/12/02 16:58
名前: Garnet


こんにちは、Garnetです。柘榴石です。
今更のこのことやって来ました。
何となく頭が働かないので 誤字や文としておかしいところが多いかもしれません、先に謝ります、ごめんなさい(笑)


先月は、態々わたしのスレッドへのコメントを下さり、有難う御座いました。

……テンション低く見えるのは気の所為です、ハイ。


ゆたかちゃんが迷子になって、怪しい男の正体が発覚したところまで読みました。
ひとつの区切りかなと思い、きたねぇ文字をぽちぽちと打ち込んでいます←

わたしにも、恋とか愛とか、よく解らないです。
何時も一方通行なので。此方からにしても、相手からにしても。
同じ方向を向いていたとしても、捻れの位置。虚しいことこの上ない。
……今のひとりごとです色々すみませんでした!((スライディング土下座


こんな阿呆餓鬼ですが、これから時々"読んだよ報告"をペタッと残しに来ます。
また彼奴が来やがったなと思いながらでも構いませんので、良かったら構ってやってください(笑)
Garnetは何気にかまちょです、めんどくせー女子です(^^;

ゆたかちゃん、どうなっちゃうんだろう……?!
早速続きを読んできます。

失礼しました。



P.S.的なもの

Twitterをやっていたら、「いろはるた」さんという方にフォローしていただいたのですが、はるたさんでしょうか…?
違うかなとも、思ったのですが。
念のため、確認させてください(汗)

Re: I live with ヴぁんぱいあ。 ( No.169 )
日時: 2015/12/02 23:06
名前: 榛夛 ◆OCYCrZW7pg






Garnet様


 ようこそいらっしゃいました。今更じゃないですよ、私なんかコメントとか残すのに普通に一か月以上かかるタイプの奴なので、全然早い方です。
 柘榴石……いいですね、その自己紹介。はるたもそういう自己紹介してみたいです。何か良い案ないかなー。

 いえいえ、定期的にいろいろな小説を見て学ばせてもらっているのですが、何分コメントを残すのが苦手な奴なので特に気に入った小説にしかコメントしないんです。ということで、そんな小心者のはるたが勇気を振り絞ってコメントした小説の作者様が私の小説においでくださっているなんて、なんですか、これはドッキリですか。
 大丈夫ですよ、私も基本はテンション低いタイプの人ですから。多分顔文字とか感嘆符とかあまり使わないからなのでしょうが、そのせいで結構年齢を自分の年より上に見られることが多いです。まだ私は未成年だー、お酒は飲めないのだー、と現実の方でもお酒等は断ってます(笑)

 おぉ、正解ですよ。そこが一つの区切り目です。一章はその迷子になるところで話が一つ。ヴァンパイアの鉋と出会って契約するお話が二つ目。そしてそっから先が三つ目(適当)と三個のお話に分けてます。
 いえいえ、独り言はいいことですよ。人の恋愛観は学びですから。私も正直愛だの恋だのちゃんとわかっていないです。だからこそ、略奪愛とか好きになるんですよね。友達に恋人を奪われたことありますか、yesと答えそうになる自分の口をめいいっぱい塞ぎましょう←

 かまちょさん、はるたはそういうタイプの人好きですよ。大好きですよ、むしろ愛しています(真顔
 めんどくさくないですよ、女の子というのはそれくらいが可愛いのです! と、変な自論をすみません。

 コメントありがとうございました。



 申し訳ないです、はるたはTwitterさんはやってないのですよ。若い人たちがやるものなのかなーとか、機械をちゃんと使いこなせるか心配(←そういう学校に通ってたのですが)とかで全く触れようとしてませんでした。最近友達に誘われたので「はるた」名義で来年くらいにTwitterさんを始めようと思うのですが、その時はフォローさせていただきますね。
 


 

Re: I live with ヴぁんぱいあ。 ( No.170 )
日時: 2016/02/06 12:09
名前: はるた ◆OCYCrZW7pg





    ◇ご挨拶◇


 今更になりますが、改めましてシリアスダークに引っ越してまいりました、はるたです。
 知ってる方はお久しぶりです、榛夛というHNを見かけたことがあるという方はどうもお久しぶりです。いや、どっちみちお久しぶりてことになるのですが……(汗
 八か月ほど放置していました作品も、そろそろ完結に向けて頑張りたいという意欲がわきましたので、此方の板に移動して再スタートを切りました。
 ついでですが12月より「榛夛」というHNを停止します。はるたというHNひとつに絞りたいと。長編の場合に限りますが。

 二章より、ドキドキ等の甘さが少なくなりますが(微糖)、物語のストーリー上は一応ラブストーリーです。シリアス要素が強くなり、物語の全貌が露わになっていくので……はい、頑張って伏線回収していきますね。
 12月中に完結は無理そうですが、とにかく目標として掲げているのは「年内完結」です。他の小説の更新よりは優先することになってます。
※人気キャラ投票よりの番外編は二章終了時にて。



12/6追記

 今年もまた小説大会やって参りましたね。
毎回恒例なので、とりあえず今回もたくさんの作品が読めることを楽しみにしてます!十二月は正直忙しいですが、カキコ内での小説が増える大会時期。そしてたくさんいい小説を読んで学ばせてもらえる時期。
 私自身も最初は小学生のような駄文を書いていましたが、取り敢えず現在は読める文まできたかと。なので、今年最後もたくさん小説を読んでいっぱい小説を書けたらと思います。
 皆さん、頑張ってください。







 好きというのは簡単で、
     でも、それを言えば誰かが傷つくのは明白で


 夢でもいいから、君に好きと伝えたくて
     私はまた、紅い血の海に溺れ深い眠りにつく。




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