コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 二話解禁
- 日時: 2011/09/01 02:20
- 名前: だいこん大魔法 (ID: qd1P8yNT)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id=758.jpg
初めての投稿です!!そして初めての小説です。まだ途中ですががんばって書いていきたいと思います!!内容の細々とした設定は後々追加していく予定ですのでどうかよろしくおねがいします!!そして、初めて書くので全然下手で文章力もないですが、荒しとか、下手だからやめとけとか言わないでください。そう思うならとっとと帰っちまえ!!とおもう所存ですゆえ・・・。^^;
タイトル変更のお知らせ 【紅蓮の契約者】からErret Crimson〜紅蓮の契約者〜になりました^^;オリキャラ募集は引き続き行っています^^;おねがいします〜
参照200突破したので主人公から一言—————「え?は?おまえなにいっちゃってんの?そういうのは作者がするもんだろ?」———いいからいいから———「いいからじゃねーよ!恥ずかしいだろ!?」———いいからやれよ馬鹿!!———「逆切れされた!?」———・・・いつまでもこのヘタレが私に逆らってくるので今回はこの辺で———『一言終了』
参照300突破したのでヒロインから一言—————「こんにちは、エルシャロン・ユアハーツです♪この度は私と裕介のイチャイチャラブストーリーを読んでくださり」———ちょ、エルさん?違う、違うからね?———「・・・はぁ?人間風情が気軽に私の名前を呼ぶんじゃないわよ」———おーい・・・本性でちゃってますよ〜———「ていうかそもそもこれを裕介が見るわけじゃないんだし、一言とか必要ないじゃない」———・・・あー、エルさんが帰っちゃったので今回はこの辺で———『一言終了』
参照400突破したので先生から一言—————「こんにちは(キラッ)髪の毛がワイルドなほどに生えている雉田信之助デスッ(キラッ)」———うそはよくないと思います、先生———「う、うそじゃないもん!!ほんとだもん!!」———きもいんでやめてもらえますか?———「フン・・・キサマはどうやらこの私を怒らせてしまったようだな・・・喰らえ!!ハゲビーム!!」———えー、この先生相手にするのがめんどくさいので———『一言終了』
参照500突破したので西野から一言—————「始めてまして、西野です。鎖牙裕介の友達やってます。好きなことはゲームで趣味はゲームで将来結婚したいのはゲームで」———おいオタク。お前は自己紹介でなにいってやがんだよ———「今発言してきた人は無視してください。ゲームの中の登場人物の声ですので」———おいお前、作者にむかってそんなこといってっと登場させないぞ?———「では、ここらで俺がオススメするゲームを紹介し」———・・・どいつもこいつもまじめな挨拶ができないと私が失望したのでここらへんで———『一言終了』
参照600突破したので昌子から一言もらおうと思ったけどもうなんか前のやつらがとてもめんどくさい反応をしていたのでこの企画はなかったことに———「ちょ、ちょっと作者さん!!私にもやらせてくださいよぉ!!」———えー・・・だってどうせふざけるんでしょ?———「ふ、ふざけないです!!だからお願いします!!」———まぁそこまでいうならやらせてあげないでもないけど———「そうですか?ならもうあなたには用はないのでとっとと帰・・・」———はいはい、強制終了します—————『一言終了』
参照700突破したのでサブキャラクターみたいな感じになっている佐々木さんから一言—————「う、うぇ?わ・・・わたしですか?」———うん、おねがいね———「う・・・うう・・・あ、あの・・・こ、この物語は・・・ええと・・・あの・・・そのぅ」———緊張しなくていいよ〜、一言いってくれればそれでいいから———「え、あ・・・はい。え・・・と、この作品は、んと・・・」———む、無理しなくてもいいよ?———「ふぇ・・・お、お役に立てなくて申し訳ありません」—————というわけで、一番まともな挨拶をしてくれようとした佐々木さんに盛大な拍手を!!『一言終了』
もうすぐ一話終了だっていうことで、ここでひとつ、主人公に一言もらおうと思います、どうでしょう?こんどこそやってもらえますね?—————「よ・・・よし、今度こそはいけそうだ。ちゃんとやってやる」———そうこなくっちゃな、主人公さんよ———「うーん・・・若干作者がうざいけどまぁしょうがねぇ・・・やってやらんこともないぜ」———いいから黙って始めなさいこのヘタレ主人公———「あーあー!!わかったよくそっ・・・えーと・・・なになに?」———プッ・・・セリフも覚えられてなかったのかよこの子———「うぐっ・・・う・・・うるせぇこの駄作者!!ちょっとだまっとけ!!」———といわれて黙る私だとお思いですかな?———「・・・もしかして、最初のやつ根に持ってんのか?」———・・・———「ぷっ・・・器のちっちぇやろうだなぁ」———・・・えーと、では、次回から主人公はこのヘタレ男ではなく雉田先生に———「え?まじ?よっしゃああぁぁ!!この髪の毛がワイルドなほどに生えている雉田信之助様にすべておまかせあれええぇぇぇ!?」———「先生はだまってろ・・・!!」———「なんだと?このワイルドなほどに髪の毛・・・もといワイルドなほどに髪の毛が生えているこの雉田信之助様にただのヘタレのお前が勝てるとでも?ハーッハッハッハ!!」———「・・・ハゲ、育毛剤、つるつる、カツラ、テカテカ、抜け落ちる髪の毛、ワイルドほどになにもなかツルツル頭」———「うわああぁぁ!!ヘタレ男がいじめるううぅぅ!!」———「きしょいんだよこのくそやろう!!くっつくんじゃねぇ!!」———
・・・と、いうわけで、一話終了まじかの一言でしたー、また次回〜———「「っておいなにかってに終わらせてんだこのくそ作者!!」」———そういうところだけはそろうんですね、そしてきしょくが悪いですね、先生———「うわあああぁぁん!!」———というわけで、まぁ・・・最後ぐらいはお前に閉めさせてやるよ、ほら、最後に挨拶ぐらいしときなさい———「ぐっ・・・まぁいい、ていうか一言とかなにもいってないような気がするけど・・・ま・・・いいか。んじゃ、Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜の一話を読んでくださりありがとうございました。引き続き、二話もこの駄作者が書いてくださるということなので、期待せず、むしろ作者を罵倒しながら待っていてください、んじゃ・・・というわけで」———一言終了。そして作者から一言
—————————まだエピローグが終わってないんだぜ——————————
最近かいてて思ったこと『別の小説に熱が入ってしまってなかなか進まない・・・』
山下愁様による、この作品の宣伝文です!!なんというかもう神ですね^^小説本編が宣伝文に劣っているという真実が———^^;
↓
————————
「僕は君を——守りたいんだ」
夕日が赤く染める空き地で、少年は少女に『力』を入れられた。
それは、彼女を守る為の能力——。
その日を境に、主人公・裕介の物語は始まった。
それから高校生になった裕介の日常は、至って普通だった。
幼なじみと登校し、
友達と馬鹿騒ぎを起こし、
普通に授業を受けると言うありふれた人生を送っていた。
人生の脇役を演じる裕介の前に現れたのは、
1人の転入生だった————。
そして、その転入生は、裕介が昔好きだったと言う女の子だった。
予測不能なファンタジー小説が、コメディライトにて活躍中!
裕介の未来はどうなってしまうのだろうか?!
Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜
「この世界に空気が存在するように、光が存在するように、太陽が存在するように月が存在するように、『これ』も存在するの」
————————
>>6 登場人物紹介&オリキャラ素材
第一話 サブタイトル【邂逅】
プロローグ>>0
一章、始まりを運ぶ者 >>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>7 >>8
二章、再会の意味を知る者 >>8 >>9 >>10 >>11 >>13 >>18 >>23 >>25 >>26
三章、紅蓮の契約者 >>29 >>32 >>33 >>34 >>39 >>43 >>44
四章、幽霊屋敷の能力者 >>47 >>48 >>49 >>52 >>53 >>54 >>55 >>57
五章、孤高の翼をもつ者 >>58 >>59 >>60 >>61 >>62 >>63 >>64 >>71 >>74
六章、孤独の愛する者 >>75 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80 >>83 >>84 >>85 >>86 >>87 >>88
七章、結社最初の襲撃者 >>89 >>92 >>94 >>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>103 >>104 >>105 >>106 >>107 >>109 >>115 >>116 >>120 >>121 >>122 >>123 >>124 >>125 >>126 >>127 >>132 >>172 >>176 >>177 >>180 >>182 >>183 >>184
エピローグ>>186 >>187 >>188
第二話 サブタイトル【解禁】
プロローグ>>199
参照800突破初企画始動 裕介、中学時代のバレンタイン >>133 >>134 >>135 >>136 >>137 >>138 >>140 >>147 >>148 >>149 >>155 >>158 >>162
>>165 >>166 >>167 企画END
魔法の詳細てきなもの>>142
秋原かざや様による小説紹介文>>185
作者自作イラスト(裕介) >>56 >>110 (エル) >>67 >>93 >>189 (リーナ) >>91 扉絵>>0
凡さまの神イラスト>>170
スペシャルサンクス(コメントをくれたお客様) >>67
では、そんなこんなで本編スタートです!!↓
プロローグ、涙とともに消える記憶
「この世界に空気が存在するように、光が存在するように、太陽が存在するように月が存在するように・・・『これ』も存在しているのよ」
なにもない。ただの空き地となってしまったこの場所で、一人の幼くも美しい、それでいて不気味な雰囲気をまとっている少女の声が響く。
夕日に照らされた少女の髪はオレンジ色に染まり・・・顔は、影にかくれて見えない。草が適当なサイズに切られているこの空き地には、もう一人の少年らしき人物がたっていた。
その少年らしき人物は少女の声に聞き入り、うんうんとうなずきながら、少女のほうをみつめている。その少年のほうは影になっておらず、六、七歳の男の子だということがわかる。とくにといった特徴の無い顔、少しだけ長い漆黒の髪、身長はその少女よりも少しだけ大きい。
少女は子供が無邪気に笑っているのとは程遠い、美しい笑みを浮かべながら、その少年のことを見ている。その少女の雰囲気には、まるで愛しい人をみているかのような空気がまとっているようにも思えた。
少年は早く続きが聞きたいのか、早く早く、と少女のことを急かす。少女はニッコリは笑った後、再び声をだす。
「『これ』は使える人には使える。たとえば、それが得意な人にとってはそれが簡単にできて、それが得意じゃない人はそれは簡単にできない。つまりそういうことなの。『これ』は、私のように使える人にとっては簡単に使えて、あなたのように、使えない人にはできないの。わかった?」
首をかしげながら少女は少年に聞く。少年はそんな少女の言葉にガッカリした雰囲気をだしていた。それを察した少女は、慌てて言葉をつけたした。
「あ、あ、でもね、あなたも使えるようになれる方法が一つだけあるよ」
それに少年は顔を上げる。その少女の顔を見ながら少年が感じたのは、疑問だけだった。まだ幼い少年の頭では、理解ができなかったのだ。
だが少女は、やはり愛しそうにその少年を見つめる。見つめながら顔をよせてきて、理解できていない少年の耳元でそっと・・・ささやく。
「そう・・・ひとつだけ。私の力をあなたに入れる。そうすれば、あなたは『これ』を使えるようになる」
「ほ、本当!?」
そのときはじめて少年は歓喜の声をあげた。だけど少女の言葉はまだ続いていて・・・
「でも・・・それをやったらあなたは、あなたの人生は・・・捻じ曲がる。私のような狂った化物しかいない、最悪の人生・・・違う、もう人生ともいえない道を進むことになる・・・それでも、いいの?」
さっきとは裏腹、少女の声には寂しさが宿っていた。それは自分に対する言葉でもあったかのように、少女は寂しそうに顔をゆがめる。
少年はそんな少女の顔を見るのが嫌いだった。少女とあって二ヶ月の間にこの表情を何度みたことだろうか、見るたびに、少年の頭の中にはひとつの言葉が浮かび上がる。————守りたい————と。
それは小さい子供の我が侭な感情なのかもしれない。でも少年は、自分のことなんかどうでもいいから、少女を守りたい・・・と、そう思うのだ。好きな人を———守りたいと、思うのだ。
だから少年は、すぐ近くにいる少女の腰に手を回し、思い切り抱き寄せてから、言うのだ。
「・・・僕は君を、———を守りたいんだ」
その言葉に少女は目を見開き、驚きの表情を見せる。今までに無かった反応に少年は笑いながら、もっと強く少女を抱き寄せる。その細くてしなやかな体を、抱き寄せる。
少女は少年の抱擁をうけいれながら、うれしさに笑顔を見せる。今までに自分に近づいてくる奴は大抵汚いやつばかりだった。『これ』を使おうと自分を利用したりする、汚いやつらだったり、この力を恐れた連中による、自分を殺そうとするものばかりだった。だけど、この少年からはそんな汚いものは見えない。あるのは、自分を守りたいという純粋な・・・気持ちだけ———
「じゃぁ・・・力をいれるよ?」
そう小さく少女が呟く。うれしさを押し殺したかのような声で、そうつぶやく少年はその少女の言葉に返す。
「どうやって?」
少女はやはり、愛しそうに少年の言葉を聞く。だけど、ちゃんと答えてあげないとだめだと思った少女は、少年の胸から少しだけはなれて、目をみて言う。
「簡単だよ〜。ただあなたの手にわたしの力を込めた手を重ねるの」
よくわからない、といった表情をみせた少年だが、一応少女から離れて、両手を前に突き出す。少女は少年の行動の速さに納得して、両手に力を込める。その瞬間、その小さく滑らかな手に黒い幾千の文字が生まれていく。その手を少年の手に重ねるようにして差し出した少女は、こう呟く。
「はい、これで私の力があなたのなかに入った。でも、最後の言葉を交わさないと、契約は完成しないの」
「契約?」
「そ、力を分け与えるための契約の儀式。その段階が今ので、言葉がこれから言わなければならないもの」
「えと・・・なにをいえばいいの?」
「ただ私のことを愛しているといえばいいの」
「え・・・」
「もしも愛していないもの同士が力を共有すると・・・その力は互いを拒絶して、暴走してしまうの・・・あ、あの・・・それで、あなたは私のこと、嫌い?」
「き、嫌いじゃ、ないよ」
「じゃぁ言ってよ、好きだって」
少年の顔が真っ赤に染まっていく。夕日に照らされている今でもわかるほどに、紅く染まっていく。それに少女は笑い、言葉を発する。
「私は、裕介のことが好きだよ」
おそらくその少女の顔は、真っ赤に染まっていたのだろう。わからないのは、影にかくれているからだ。
そして———、少年は言葉を発する。少女を愛しているといおうと、言葉を発しようとする。
そこで———————すべての物語は始まったのだ。ゆっくりと、着実に・・・鎖牙裕介の物語は、始まったのだ。
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- Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 更新速度低下 ( No.126 )
- 日時: 2011/03/17 20:48
- 名前: だいこん大魔法 (ID: IZus4UZf)
そんなふうに好き勝手言った後、レイは俺からはなれてローラたちの横につく。あいつはあいつなり、馬鹿は馬鹿なりに考えるところがあるらしい。今回もその類だろう。いくら馬鹿だといっても、本能的な恐怖には勝てない。それなりに長い魔術師は敵の強さを見間違えたりはしない。だから、今回はふざけている場合ではないと思ったのだろう。普通ならさんざん俺を罵倒してもいいはずなのに、それをしなかったということは、そのことをはっきりとわかっているのだろう。でもまぁ所詮馬鹿だけどな。
「んで、ルミはなんかいいたいこと、あるか?」
レイとのやり取りが終わってすぐに、俺は抱きついたまま一言もしゃべらないルミに話かける。ルミはローラたちと同じく、昨日であったばっかりだ。だけども、その一日で、俺はルミのことを少しだけ知った。長年≪結社≫により実験され、孤独を味あわされてきた少女。それは自らが望んだことではないことも、実験が繰り返されるたびに泣き叫んでいたことも、俺は知った。そんな過去があるルミだが、今は、普通の女の子と、魔術が使える以外普通の女の子とかわらない生活をおくっているルミを、妹みたいに思っている。孤独のせいで幼い心のまま止まってしまっているルミだって、別れは寂しい、共感しあえばうれしいはずだ。だから、唯一、ルミの能力の一環で見えてしまうあの現象を共感できる相手———俺は、おそらく彼女の中で、すこしだけ特別な存在になっていたのだと思う。それがたとえ俺の思い違いでも、少なくとも俺は、ルミのことを少しだけ特別に思っている。
「・・・う〜ん、まぁ・・・今回は許してあげる!!それじゃね!!」
そう言い放つとすぐに俺からはなれて、ルミはローラたちのほうにむかって走って言ってしまう。うーん・・・ルミなりにも思うところはあったのだろうか?・・・それでもま、いいか。
「ボ、ボクは・・・えと・・・ああもう!!ボクをおいていくんじゃない!!」
・・・すると、その後ろに隠れていたはずのリーがとびだしていってしまう。・・・ううん、やはり俺はリーに嫌われてしまったのだろうか?でもそれはしょうがないさ。俺は・・・一度、裏切ったも同然な行為をしたわけだしな。
それでも、だ。それは些細な問題だ。俺にとって、今一番大切な人はただ一人、いま一番俺が話しかけたい人はただ一人。仲間として、自らの主として、契約者として、友達として———そして、恋を抱くものとして、俺は・・・エルシャロン・ユアハーツに、話しかけたい。
・・・俺はエルのほうを静かにみつめる。エルは、俺のことにまだ気がついていない。突然の炎の出現によって、グレンがうごけなくなり、少しでもいいから休憩しようと、魔力を大気中から吸収して、この戦いだけでも乗り切ろうとしている。そんなエルのことを俺はみつめながら歩み寄る。静かに、エルの集中を切らさないように、歩み寄る。
後ろではまだ、俺のはなった炎が火柱をあげて燃え上がっている。その中でグレンがどうしているかはわからない。だけどそれがけして致命傷ではないことはわかっている。だけど、俺は静かに、一歩一歩と、歩みを進めていく。
辺りの凍りついた空気は溶けて、普通にもどっている。逆にいえば、俺の炎のせいで少し酸素がたりないぐらいだった。でもまぁそのぐらいなら生死にかかわる問題ではない。空気が凍っていてしまっては、微量の魔力しか体内に取り入れることが出来ない。それが意味することは、魔法の力を強めることが出来ないということだからだ。
魔法は、その人の元からの魔力と、その場で取り入れた大気の魔力の量によって力がかわる。俺の場合は、『イフリートティア』によって魔力を底上げしたりするから、そういうことはやっていない、ていうかむしろやりかたがわからないからやっていないのだが。エルとか、ローラとか、蛍とか、ルミとかは・・・同属性のレイのように、魔力を大気から取り入れることが出来なくなってしまっていたのだ。だからどうしても、押され続けていたのだろう。それがおそらく、グレンの狙いで『ロンギヌス』の・・・力だ。
それが今はなくなっているから、エルは思う存分に大気から魔力を取り入れることが出来る。そのことによって、枯渇にむかっているエルの中の魔力を補強できるのだ。それを少しでも多くさせるために、俺はゆっくりとエルに近づいていく。
右手に力を入れる。すると、そこから赤い、紅い・・・業火の剣から現れる。その炎の剣から絶えることなくあふれでる炎は俺の右腕全体を包んでいく。左手にも力をいれる。そこからは白い光がはじける。その光はやがて剣の形となり、俺の左腕はガントレットにつつまれる。
だが、俺はだしたところで、剣だけをしまう。エルと対話するために、剣はいらない。剣があっては、逆にエルを傷つけてしまう可能性がある。俺の主はエル、魔力の主もエル。だからエルのことを傷つけないとは思うのだが、念には念をいれて、だ。
紅き業炎をやどし、白き火焔を宿し、俺はエルの前に立つ。エルはうつむきながら集中して、魔力を必死に溜め込んでいる。俺はそんなエルの肩にポン、とやさしく手をおき、こちらに注意をひく。
- Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 更新速度低下 ( No.127 )
- 日時: 2011/03/17 21:04
- 名前: だいこん大魔法 (ID: IZus4UZf)
そこでエルは、初めて俺のほうを見た。その美しく、可憐で・・・でも感情の色が消えうせてしまっているその顔に、驚愕の色がうかぶ。
そんなエルのことを、俺はただただみつめるだけだった。かける言葉が今になって思い浮かばないのだ。
・・・俺は情けない。いや、無様といってもいい。脇役にふさわしい男だ。そんな俺が、自分のことを本当にただの脇役なんだとエルに見せ付けた・・・つまり、なさけない姿をさらしたばかりなのだ。その姿をみてエルは・・・深い絶望を押し殺した、悲しみの表情を、した。
なのに俺はのこのこと戻ってきた。あんな顔をさせた張本人の俺が、戻ってきたのだ。
・・・再び俺は、逃げ出してしまうかもしれない。そのことによって、エルを再び悲しませてしまうかもしれない。俺が戻らなければ、二度とエルはそんな思いをせずにすんだというのに、俺はそんなことおかまいなしに戻ってきてしまった。それ相応の覚悟はしたつもりだ。
俺は弱くても主を、そしてその仲間を、守る、あるいは逃がすための囮になってみせると、決意したはずだ。だけど、それとこれとは別だ。
今俺は———どうエルに言葉をかければいいかなんて、わからない。
「・・・ゆう、すけ?」
か細い声で、今にも消え入ってしまいそうな声で、エルがつぶやく。だけどその声には、疑念の色しか宿っていない。次第にそれは大きなものになっていく。エルは肩におかれる俺の手を思い切り振り払い、瞳に激情の色を宿らせ、吼える。
「・・・なに!?なんでもどってきたの!?どうして!?どうしてなの!!もうこの世界からいなくなってよ!!私のことなんてほっといていいから!!一度逃げて・・・また帰ってきて、もう一度一緒に戦おうとでも言うの!?この世界はそんなに生易しいものじゃない!!裕介が思っているほど簡単じゃないの!!だからもういいよ・・・っ、裕介には・・・死んで欲しくない・・・から・・・もう・・・この場から、この世界から・・・いなくなってよ・・・!!」
頭をぶんぶんとふり、俺を拒絶する。魔術師は契約者のことを一生愛する、という言葉を俺を思い出す。エルは・・・俺を愛するがために、この世界から逃げて欲しいと・・・言っているのだ。これ以上エルと俺の間になにかが生まれたら———俺は一生この世界からはなれられなくなる。その文・・・死ぬ可能性が、大いに高くなる。だからエルは、もういいと言っているのだ。この戦い、全員で挑んでも傷一つ負わすことの出来ない相手を目の前にして、俺は命の危険を感じて逃げた。エルは、俺に死んで欲しくないと願い、それを止めなかった。な
のに、それを俺は裏切った。主を裏切ったのだ。・・・でもよ、それは———あのまま逃げて、エルのことを忘れて、のんきに脇役として過ごすよりは・・・正しい判断だったと思うぜ?だからさ・・・エル
「もう、そんなに悲しそうな顔は・・・するなよ」
俺はエルのことを真っ直ぐとみつめてそういう。その言葉にエルは、またぶんぶんと頭をふる。その言葉を聞きたくないというふうに、もう俺の声なんか聞きたくないといわんばかりに、拒絶する。
「悲しくなんてない!!寂しくなんかない!!だから・・・もう裕介は私のことなんかほっといて逃げてよ!!そしたら・・・私も思い残すことなく・・・死ねるから———」
「———簡単に死ぬとかいうんじゃねぇよ」
「・・・え?」
「簡単に死ぬとかいうんじゃねぇっつってんだよ!!」
その言葉とともに俺は右手をふるう。振るったと同時に右腕に宿る炎が反応し、人間の簡単につつみこめるほどの大きさをもつ炎の球がエルにむかって飛んでいく。エルはそれに目を見開く。咄嗟にかわそうと思ったのか横にジャンプしようとするが、混乱のせいで足がもつれて、その場にたおれてしまう。
もとよりあてるつもりのなかった炎の球はそのままエルの上を通過していき、フェンスを貫いて爆発する。
エルをそれをみて、泣きそうな顔をする。俺は、昔からエルのことを人一倍大切にしていた。そんな俺が・・・エルのことを攻撃した。そのことから、エルは俺に嫌われてしまったのではないか———と、悲しみに満ち溢れて、涙を流し始める。
それはやがて嗚咽となり、エルはたおれたまま泣く。そんなエルに俺は近づいていき、しゃがみこんで、左手で・・・そっとエルの頬にふれる。
その瞬間、左手に宿る白い火焔がエルをやさしくつつみこむ。頬から体全体に伝わり、俺の左手に宿っていた力がすべて、エルに流れ込んでいく。それにエルは不思議そうな顔をする。俺は、エルの頬にふれながら、やさしく笑い、話しかける。さっきまで思い浮かばなかった言葉が次々に思い浮かんできている今なら・・・話せる。
「・・・エル、簡単に死ぬなんていわないでくれ。俺は・・・お前に死んで欲しくなんかない。・・・お前が俺に死んで欲しくないっていっているのと同じさ、俺はお前に死んで欲しくない。だから・・・さ、俺だけ逃げるってのは無し、エルだけ残るってのも無しだ」
「・・・」
「どっちかが生き残ってどっちかが死ぬなんて洒落にならないだろ?だからよ、今回はちゃんと乗り切ろうって俺は決めたんだ。二人で・・・、いや、みんなで乗り切ろうってな。それが生易しい覚悟かなんて自分じゃわかんねぇけど・・・、俺はお前と一緒に戦う。いや違う、
戦わせてほしい。」
俺は真摯な思いをこめてエルに自分自身の言葉を話す。エルはその言葉にどういった反応をしていいかわからず、いつのまにかやんでしまっていた涙にも気がつかない。そんなエルの上半身をやさしくもちあげて、ギュッと、自分自身の体に密着させる。エルの体は細くしなやかで・・・今にも壊れてしまいそうだ。だけどそこにはたしかな体温がある。そして俺は誓う。か弱き主を・・・守ると。
ああくそ・・・!!主人公っぽくなるとやっぱり言葉がおかしくなっちまう。・・・ちゃんと伝わっといてくれよ、んで・・・今から口にすることはもう絶対恥ずかしくて口にだせないと思うから。
「俺は・・・エルと一緒にいたいんだ」
その瞬間、ボッと言う音が聞こえる。何事かと思ってエルの体をはなしてみると・・・エルの顔が普段より一倍か二倍ぐらい・・・紅く染まっていた。・・・ておい、今のって・・・ものによれば告白とかじゃねぇだろうな!?や、やべぇ、俺はいつのまにかそんな大胆なやつになっちまったんだ!?
「あ・・・あの、だな、今のはこ、告白とかじゃなくて、だな、あー・・・その、た、ただエルには死んで欲しくないってだけで・・・うぇ」
自分の言葉の意味に気がついて俺はそれを弁解しようと言葉を発するがそれはしどろもどろなものになってしまう。く・・・くそ!!さっきまで思い浮かんでいた言葉はどこにいきやがった!?
- Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 更新速度低下 ( No.128 )
- 日時: 2011/03/21 15:19
- 名前: だいこん大魔法 (ID: IZus4UZf)
あ・・・あれ?見ないうちにいつの間にか参照800突破してた・・・!?
ま・・・まずいぞ、今の今までなにも企画を立ててこなかったから読んでくれている人に示しがつかないぞ・・・。キャラクターの一言だけでは満足してくれてないと思うし・・・うーん・・・ここは一つ、派手にやってみようか!!失敗したらそれはまぁ自業自得ということで!!
え〜・・・それでは、ここで一つ、三択の質問をしてみたいと思います。
まことに恐縮ながら、その中のひとつに○をつけてもらいたいと思います。期間は・・・うーん、いつまでにしようか・・・参照820を超えたら終了とします。(短いwww)その中で、○が多かったものをこの私が責任をもってやらせていただきたいと思います!!もしも一人もご回答なさらなかった場合、この心が小さい作者は泣き叫んで絶叫してどっかに走り去ってしまうという可能性が無きにしも非ず———というのは冗談で、私の独断でなにかひとつやらせていただきたいと思います!!
それでは———
——————初めての企画、ご回答願う——————
この質問は三択です、どれかひとつに○をつけてください
一 裕介、中学時代のバレンタイン[ ]
二 鎖牙家長女の奮闘日誌[ ]
三 魔法の詳細を教えろこの駄作者ああぁぁ!![ ]
————————————————————————
うーん・・・本編の更新をなかなかしないくせにこんなことをやろうっていうのはなんだか厚かましい様な気もしますが・・・とりあえず、諸刃の剣でもなんでもいいからやってみせる・・・!!
というわけで、コメントまってます!!べ、べつにコメントなんてしなくてもいいんだからね!!
- Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 【初企画始動】 ( No.129 )
- 日時: 2011/03/21 17:53
- 名前: 野宮詩織 ◆oH8gdY1dAY (ID: CrVsa58M)
どうも、野宮詩織です!!
またまた来てしまいましたー♪
地震、すごかったですけど、データはともかく(←殴っとくので安心して下さいwww)、だいこん大魔法様本人は無事なようで何よりです!!
ヤバいです!! 続きが気になりすぎます……!!
エルと裕介が良い雰囲気すぎる……!!
後、羽咲瞬誰を投稿した時に載せ忘れたのですが、「Unknown Child」の歌詞の、
「咲」いたままこの花は朽ちた
「瞬」いたその刹那消えた
「羽」ばたいた鳥は今落ちた
「誰」も皆記憶から消した
という部分の頭文字を順番入れ変えて組み立てました。
分かりにくくて、済みませんでした………。
企画にも僭越ながら解答させてもらいます!↓
——————初めての企画、ご回答願う——————
この質問は三択です、どれかひとつに○をつけてください
一 裕介、中学時代のバレンタイン[○]
二 鎖牙家長女の奮闘日誌[ ]
三 魔法の詳細を教えろこの駄作者ああぁぁ!![ ]
————————————————————————
これからも、頑張ってください!
陰ながら応援してます!!
- Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 【初企画始動】 ( No.130 )
- 日時: 2011/03/21 18:43
- 名前: No315 (ID: mUcohwxZ)
ほほほう☆
おもしろくて読んでいたら企画ですかぁ☆
僕も回答させていただきます
——————初めての企画、ご回答願う——————
この質問は三択です、どれかひとつに○をつけてください
一 裕介、中学時代のバレンタイン[○]
二 鎖牙家長女の奮闘日誌[ ]
三 魔法の詳細を教えろこの駄作者ああぁぁ!![ ]
————————————————————————
では続きを楽しみにしております☆
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