コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 二話解禁
- 日時: 2011/09/01 02:20
- 名前: だいこん大魔法 (ID: qd1P8yNT)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id=758.jpg
初めての投稿です!!そして初めての小説です。まだ途中ですががんばって書いていきたいと思います!!内容の細々とした設定は後々追加していく予定ですのでどうかよろしくおねがいします!!そして、初めて書くので全然下手で文章力もないですが、荒しとか、下手だからやめとけとか言わないでください。そう思うならとっとと帰っちまえ!!とおもう所存ですゆえ・・・。^^;
タイトル変更のお知らせ 【紅蓮の契約者】からErret Crimson〜紅蓮の契約者〜になりました^^;オリキャラ募集は引き続き行っています^^;おねがいします〜
参照200突破したので主人公から一言—————「え?は?おまえなにいっちゃってんの?そういうのは作者がするもんだろ?」———いいからいいから———「いいからじゃねーよ!恥ずかしいだろ!?」———いいからやれよ馬鹿!!———「逆切れされた!?」———・・・いつまでもこのヘタレが私に逆らってくるので今回はこの辺で———『一言終了』
参照300突破したのでヒロインから一言—————「こんにちは、エルシャロン・ユアハーツです♪この度は私と裕介のイチャイチャラブストーリーを読んでくださり」———ちょ、エルさん?違う、違うからね?———「・・・はぁ?人間風情が気軽に私の名前を呼ぶんじゃないわよ」———おーい・・・本性でちゃってますよ〜———「ていうかそもそもこれを裕介が見るわけじゃないんだし、一言とか必要ないじゃない」———・・・あー、エルさんが帰っちゃったので今回はこの辺で———『一言終了』
参照400突破したので先生から一言—————「こんにちは(キラッ)髪の毛がワイルドなほどに生えている雉田信之助デスッ(キラッ)」———うそはよくないと思います、先生———「う、うそじゃないもん!!ほんとだもん!!」———きもいんでやめてもらえますか?———「フン・・・キサマはどうやらこの私を怒らせてしまったようだな・・・喰らえ!!ハゲビーム!!」———えー、この先生相手にするのがめんどくさいので———『一言終了』
参照500突破したので西野から一言—————「始めてまして、西野です。鎖牙裕介の友達やってます。好きなことはゲームで趣味はゲームで将来結婚したいのはゲームで」———おいオタク。お前は自己紹介でなにいってやがんだよ———「今発言してきた人は無視してください。ゲームの中の登場人物の声ですので」———おいお前、作者にむかってそんなこといってっと登場させないぞ?———「では、ここらで俺がオススメするゲームを紹介し」———・・・どいつもこいつもまじめな挨拶ができないと私が失望したのでここらへんで———『一言終了』
参照600突破したので昌子から一言もらおうと思ったけどもうなんか前のやつらがとてもめんどくさい反応をしていたのでこの企画はなかったことに———「ちょ、ちょっと作者さん!!私にもやらせてくださいよぉ!!」———えー・・・だってどうせふざけるんでしょ?———「ふ、ふざけないです!!だからお願いします!!」———まぁそこまでいうならやらせてあげないでもないけど———「そうですか?ならもうあなたには用はないのでとっとと帰・・・」———はいはい、強制終了します—————『一言終了』
参照700突破したのでサブキャラクターみたいな感じになっている佐々木さんから一言—————「う、うぇ?わ・・・わたしですか?」———うん、おねがいね———「う・・・うう・・・あ、あの・・・こ、この物語は・・・ええと・・・あの・・・そのぅ」———緊張しなくていいよ〜、一言いってくれればそれでいいから———「え、あ・・・はい。え・・・と、この作品は、んと・・・」———む、無理しなくてもいいよ?———「ふぇ・・・お、お役に立てなくて申し訳ありません」—————というわけで、一番まともな挨拶をしてくれようとした佐々木さんに盛大な拍手を!!『一言終了』
もうすぐ一話終了だっていうことで、ここでひとつ、主人公に一言もらおうと思います、どうでしょう?こんどこそやってもらえますね?—————「よ・・・よし、今度こそはいけそうだ。ちゃんとやってやる」———そうこなくっちゃな、主人公さんよ———「うーん・・・若干作者がうざいけどまぁしょうがねぇ・・・やってやらんこともないぜ」———いいから黙って始めなさいこのヘタレ主人公———「あーあー!!わかったよくそっ・・・えーと・・・なになに?」———プッ・・・セリフも覚えられてなかったのかよこの子———「うぐっ・・・う・・・うるせぇこの駄作者!!ちょっとだまっとけ!!」———といわれて黙る私だとお思いですかな?———「・・・もしかして、最初のやつ根に持ってんのか?」———・・・———「ぷっ・・・器のちっちぇやろうだなぁ」———・・・えーと、では、次回から主人公はこのヘタレ男ではなく雉田先生に———「え?まじ?よっしゃああぁぁ!!この髪の毛がワイルドなほどに生えている雉田信之助様にすべておまかせあれええぇぇぇ!?」———「先生はだまってろ・・・!!」———「なんだと?このワイルドなほどに髪の毛・・・もといワイルドなほどに髪の毛が生えているこの雉田信之助様にただのヘタレのお前が勝てるとでも?ハーッハッハッハ!!」———「・・・ハゲ、育毛剤、つるつる、カツラ、テカテカ、抜け落ちる髪の毛、ワイルドほどになにもなかツルツル頭」———「うわああぁぁ!!ヘタレ男がいじめるううぅぅ!!」———「きしょいんだよこのくそやろう!!くっつくんじゃねぇ!!」———
・・・と、いうわけで、一話終了まじかの一言でしたー、また次回〜———「「っておいなにかってに終わらせてんだこのくそ作者!!」」———そういうところだけはそろうんですね、そしてきしょくが悪いですね、先生———「うわあああぁぁん!!」———というわけで、まぁ・・・最後ぐらいはお前に閉めさせてやるよ、ほら、最後に挨拶ぐらいしときなさい———「ぐっ・・・まぁいい、ていうか一言とかなにもいってないような気がするけど・・・ま・・・いいか。んじゃ、Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜の一話を読んでくださりありがとうございました。引き続き、二話もこの駄作者が書いてくださるということなので、期待せず、むしろ作者を罵倒しながら待っていてください、んじゃ・・・というわけで」———一言終了。そして作者から一言
—————————まだエピローグが終わってないんだぜ——————————
最近かいてて思ったこと『別の小説に熱が入ってしまってなかなか進まない・・・』
山下愁様による、この作品の宣伝文です!!なんというかもう神ですね^^小説本編が宣伝文に劣っているという真実が———^^;
↓
————————
「僕は君を——守りたいんだ」
夕日が赤く染める空き地で、少年は少女に『力』を入れられた。
それは、彼女を守る為の能力——。
その日を境に、主人公・裕介の物語は始まった。
それから高校生になった裕介の日常は、至って普通だった。
幼なじみと登校し、
友達と馬鹿騒ぎを起こし、
普通に授業を受けると言うありふれた人生を送っていた。
人生の脇役を演じる裕介の前に現れたのは、
1人の転入生だった————。
そして、その転入生は、裕介が昔好きだったと言う女の子だった。
予測不能なファンタジー小説が、コメディライトにて活躍中!
裕介の未来はどうなってしまうのだろうか?!
Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜
「この世界に空気が存在するように、光が存在するように、太陽が存在するように月が存在するように、『これ』も存在するの」
————————
>>6 登場人物紹介&オリキャラ素材
第一話 サブタイトル【邂逅】
プロローグ>>0
一章、始まりを運ぶ者 >>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>7 >>8
二章、再会の意味を知る者 >>8 >>9 >>10 >>11 >>13 >>18 >>23 >>25 >>26
三章、紅蓮の契約者 >>29 >>32 >>33 >>34 >>39 >>43 >>44
四章、幽霊屋敷の能力者 >>47 >>48 >>49 >>52 >>53 >>54 >>55 >>57
五章、孤高の翼をもつ者 >>58 >>59 >>60 >>61 >>62 >>63 >>64 >>71 >>74
六章、孤独の愛する者 >>75 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80 >>83 >>84 >>85 >>86 >>87 >>88
七章、結社最初の襲撃者 >>89 >>92 >>94 >>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>103 >>104 >>105 >>106 >>107 >>109 >>115 >>116 >>120 >>121 >>122 >>123 >>124 >>125 >>126 >>127 >>132 >>172 >>176 >>177 >>180 >>182 >>183 >>184
エピローグ>>186 >>187 >>188
第二話 サブタイトル【解禁】
プロローグ>>199
参照800突破初企画始動 裕介、中学時代のバレンタイン >>133 >>134 >>135 >>136 >>137 >>138 >>140 >>147 >>148 >>149 >>155 >>158 >>162
>>165 >>166 >>167 企画END
魔法の詳細てきなもの>>142
秋原かざや様による小説紹介文>>185
作者自作イラスト(裕介) >>56 >>110 (エル) >>67 >>93 >>189 (リーナ) >>91 扉絵>>0
凡さまの神イラスト>>170
スペシャルサンクス(コメントをくれたお客様) >>67
では、そんなこんなで本編スタートです!!↓
プロローグ、涙とともに消える記憶
「この世界に空気が存在するように、光が存在するように、太陽が存在するように月が存在するように・・・『これ』も存在しているのよ」
なにもない。ただの空き地となってしまったこの場所で、一人の幼くも美しい、それでいて不気味な雰囲気をまとっている少女の声が響く。
夕日に照らされた少女の髪はオレンジ色に染まり・・・顔は、影にかくれて見えない。草が適当なサイズに切られているこの空き地には、もう一人の少年らしき人物がたっていた。
その少年らしき人物は少女の声に聞き入り、うんうんとうなずきながら、少女のほうをみつめている。その少年のほうは影になっておらず、六、七歳の男の子だということがわかる。とくにといった特徴の無い顔、少しだけ長い漆黒の髪、身長はその少女よりも少しだけ大きい。
少女は子供が無邪気に笑っているのとは程遠い、美しい笑みを浮かべながら、その少年のことを見ている。その少女の雰囲気には、まるで愛しい人をみているかのような空気がまとっているようにも思えた。
少年は早く続きが聞きたいのか、早く早く、と少女のことを急かす。少女はニッコリは笑った後、再び声をだす。
「『これ』は使える人には使える。たとえば、それが得意な人にとってはそれが簡単にできて、それが得意じゃない人はそれは簡単にできない。つまりそういうことなの。『これ』は、私のように使える人にとっては簡単に使えて、あなたのように、使えない人にはできないの。わかった?」
首をかしげながら少女は少年に聞く。少年はそんな少女の言葉にガッカリした雰囲気をだしていた。それを察した少女は、慌てて言葉をつけたした。
「あ、あ、でもね、あなたも使えるようになれる方法が一つだけあるよ」
それに少年は顔を上げる。その少女の顔を見ながら少年が感じたのは、疑問だけだった。まだ幼い少年の頭では、理解ができなかったのだ。
だが少女は、やはり愛しそうにその少年を見つめる。見つめながら顔をよせてきて、理解できていない少年の耳元でそっと・・・ささやく。
「そう・・・ひとつだけ。私の力をあなたに入れる。そうすれば、あなたは『これ』を使えるようになる」
「ほ、本当!?」
そのときはじめて少年は歓喜の声をあげた。だけど少女の言葉はまだ続いていて・・・
「でも・・・それをやったらあなたは、あなたの人生は・・・捻じ曲がる。私のような狂った化物しかいない、最悪の人生・・・違う、もう人生ともいえない道を進むことになる・・・それでも、いいの?」
さっきとは裏腹、少女の声には寂しさが宿っていた。それは自分に対する言葉でもあったかのように、少女は寂しそうに顔をゆがめる。
少年はそんな少女の顔を見るのが嫌いだった。少女とあって二ヶ月の間にこの表情を何度みたことだろうか、見るたびに、少年の頭の中にはひとつの言葉が浮かび上がる。————守りたい————と。
それは小さい子供の我が侭な感情なのかもしれない。でも少年は、自分のことなんかどうでもいいから、少女を守りたい・・・と、そう思うのだ。好きな人を———守りたいと、思うのだ。
だから少年は、すぐ近くにいる少女の腰に手を回し、思い切り抱き寄せてから、言うのだ。
「・・・僕は君を、———を守りたいんだ」
その言葉に少女は目を見開き、驚きの表情を見せる。今までに無かった反応に少年は笑いながら、もっと強く少女を抱き寄せる。その細くてしなやかな体を、抱き寄せる。
少女は少年の抱擁をうけいれながら、うれしさに笑顔を見せる。今までに自分に近づいてくる奴は大抵汚いやつばかりだった。『これ』を使おうと自分を利用したりする、汚いやつらだったり、この力を恐れた連中による、自分を殺そうとするものばかりだった。だけど、この少年からはそんな汚いものは見えない。あるのは、自分を守りたいという純粋な・・・気持ちだけ———
「じゃぁ・・・力をいれるよ?」
そう小さく少女が呟く。うれしさを押し殺したかのような声で、そうつぶやく少年はその少女の言葉に返す。
「どうやって?」
少女はやはり、愛しそうに少年の言葉を聞く。だけど、ちゃんと答えてあげないとだめだと思った少女は、少年の胸から少しだけはなれて、目をみて言う。
「簡単だよ〜。ただあなたの手にわたしの力を込めた手を重ねるの」
よくわからない、といった表情をみせた少年だが、一応少女から離れて、両手を前に突き出す。少女は少年の行動の速さに納得して、両手に力を込める。その瞬間、その小さく滑らかな手に黒い幾千の文字が生まれていく。その手を少年の手に重ねるようにして差し出した少女は、こう呟く。
「はい、これで私の力があなたのなかに入った。でも、最後の言葉を交わさないと、契約は完成しないの」
「契約?」
「そ、力を分け与えるための契約の儀式。その段階が今ので、言葉がこれから言わなければならないもの」
「えと・・・なにをいえばいいの?」
「ただ私のことを愛しているといえばいいの」
「え・・・」
「もしも愛していないもの同士が力を共有すると・・・その力は互いを拒絶して、暴走してしまうの・・・あ、あの・・・それで、あなたは私のこと、嫌い?」
「き、嫌いじゃ、ないよ」
「じゃぁ言ってよ、好きだって」
少年の顔が真っ赤に染まっていく。夕日に照らされている今でもわかるほどに、紅く染まっていく。それに少女は笑い、言葉を発する。
「私は、裕介のことが好きだよ」
おそらくその少女の顔は、真っ赤に染まっていたのだろう。わからないのは、影にかくれているからだ。
そして———、少年は言葉を発する。少女を愛しているといおうと、言葉を発しようとする。
そこで———————すべての物語は始まったのだ。ゆっくりと、着実に・・・鎖牙裕介の物語は、始まったのだ。
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- Re: 【紅蓮の契約者】※オリキャラ募集 ( No.51 )
- 日時: 2011/01/31 21:49
- 名前: だいこん大魔法 (ID: AEu.ecsA)
速・採・用!!私が望んでいたようなキャラクターをどうもありがとうございます!!
- Re: 【紅蓮の契約者】※オリキャラ募集 ( No.52 )
- 日時: 2011/03/28 04:54
- 名前: だいこん大魔法 (ID: IZus4UZf)
その声が聞こえた瞬間、俺がさきほどまでいた場所に、紫色の炎が巨大な鳥———大きさで考えたら小型ジェット機ほどの———の形をとりながら、その場所に顕現していた。形でいうと、それは鷹のような形をしていて、だがその全体が紫色の歪な炎でできている。いつのまにか、この場所は月の光、星の瞬きの加護を受けていない。何ものかが【魔法】によって結界でも張ったのだろう。むしろ今だとそちらのほうがありがたい。こんな歪な形の化物が人にでも見られたりしたら、それこそただじゃすまなくなってしまうからだ。
だが・・・それを考えると、敵は二人だけではない。ほかに結界を張ったやつをあわせて最低でも三人はいるはずだ。そいつがどのくらいの強さかなんてこのさいどうでもいい・・・なぜなら、なぜなら———この俺の目の前に入る二人は、俺の力では到底敵わないほどの強さを持っているからだ。
金髪の少女が地面にクルッと一回転して着地する。俺はその優雅な動きをみつつも、その隣で護衛のようにつきそう鳥の姿を確認していた。
こちらが隙を見せれば間違いなく一撃で殺されてしまいかねないほどの【魔力】が宿っていることは、まだまだ未熟な俺でもすぐにわかった。
結界の中は薄暗い。そもそも結界というのは、その使う奴の得意とする【魔法】の属性かなにかで色がわかれる。今は灰色・・・いや、灰色をグッと黒に近づけたような色をしていることから、この結界を張った奴はおそらく、【闇】だ。それと、金髪の少女もおそらく【闇】だ。まだ魔力の流れだとかなんだとかいうしくみがよくわかんない俺だけど、なんとなく、ただなんとなくだけど、そういったものがわかる。だが・・・、魔法人の描かれた分厚い本をもっている少女だけは、なにもわからない。
俺は後ずさりながら、敵の隙をうかがう。まだ俺の魔法のレパートリーは一つしかなく、その一撃だけで敵をぶちのめさなければならない。その魔法を何度も何度も使っていると、俺にはその魔法だけしか仕えないのかということが敵にバレてしまう。自分の弱点だけは見抜かれるわけにはいかなかった。
金髪の少女は、幼くも美しい、だがどこか狂気じみているその顔で・・・、美しく、ただ美しく笑って見せた。
「こんにちはっ、『同じ力』をもつ『契約者』さん。今日はあなたを———」
そしてその紅く美しい、だがどこか不気味な———エルと同じ瞳に、狂気が色濃くうかびあがった。
「お友達にしにきたの」
その言葉を発した瞬間、まるでその言葉が合図だったといわんばかりに巨大な炎の鳥が翼をはためかせながら真上にあがり、そのまま斜め下・・・、つまり俺のところに、急降下してくる。
それが見えたときには俺の体はもう動いていた。本能的な危険を感じたから脳よりも体が勝手に動いたのだろう。俺は横に転がりながらよける。そこから俺は攻撃をしかけるために起き上がり、手に力を込める。
だが———
「くふっ、Njerezit dorezimin deshiren e tyre te embel, e embel Ai『人は甘いあまぁい欲望にその身を委ねる』」
「っ!?」
少女が笑いを漏らしながら唱えたその【魔法】によって、俺の体は動かなくなってしまう。俺の目は真っ直ぐに少女の手の中にある・・・チョコレートに注がれていた。
そのチョコレートが食べたい、食べたい。自分のものにしたい。あれは俺のものだ、俺のものだオレのもノだオレのモのダオレノモのだおれのオレのオれのオレの俺の———狂ったように頭の中で声が暴れる。俺の意思は関係なく、その言葉が流れ続ける。するとふいに俺の体は動き出し、少女のほうに歩き出していく。———誘導、誘惑、洗脳。おそらくはそういった類の【魔法】なのだろう。そんな【魔法】が、自分のおもいのままに人を動かすことの出来る【魔法】があるとすれば、それは・・・やはり【闇】だ。
俺の体はそれがわかった今でも少女のほうにむかって歩き続ける。視界はボンヤリとしてきて、だんだんと目にはチョコレートしかうつらなくなる。そこで俺は本能的に恐怖を感じた。後ろからなにかが———きている。
そう思ったときには俺の体は動いていた。洗脳をぶち壊し、体は脳を無視して動く。その体についていくかのように脳の中の言葉はなくなっていき、洗脳が消える。俺は後ろを塗り向き、目の前までせまっていた鳥に、一か八かで、振り向きざまに、魔法の加護もなにもない、普通の一般人となんら変わらない拳を・・・叩き込む。
「ぐあぁっ!」
そのときに、俺の拳は相手の炎によって黒こげになってしまう。だがそれだけではない、俺の体の中に、皮膚を通して、毛穴を通して炎が入り込んでこようとする。だがしかし、俺に殴られた鳥は悲鳴をあげながらその炎を霧散させて、姿を消していく。それによって黒こげになったと思われた俺の拳はすぐに再生し、ただヒリヒリ痛むだけとなった。その突然の出来事に俺は驚きながらも———この鳥、物理攻撃に弱かったのか?と冷静な判断を下す。
- Re: 【紅蓮の契約者】※オリキャラ募集 ( No.53 )
- 日時: 2011/02/08 22:02
- 名前: だいこん大魔法 (ID: AEu.ecsA)
だが、驚いているのは金髪の少女のほうだった、大きくて綺麗で、狂気の混じるその瞳を見開いて、驚きの表情をしている。全体的に身長も小さいし体の腺も細い。そのことからおそらくは俺より年下だということがわかるが、相手の年齢確認なんてどうでもいい。い、いや、違うぞ?相手が可愛いからってまじまじとみていたりなんかしないぞ?・・・と、ピンチなわりには結構余裕な俺である。
「う、うそ、【誘惑の籠】がやぶられた・・・?しかも【絶炎の怪鳥】をたった一発の攻撃で打ち消した・・・?あなた、なにものなの?」
驚いた表情でそんなことを聞いてくる。俺はヒリヒリと痛む———実際ならこんな程度のダメージですむはずなかったのだが、相手が炎だったためあまりダメージをうけずにすんだ———手を見ながら、少女を睨みつける。そんな俺に少女は少し怯えたような表情をみせる。
だが、そんな様子をみていたピンク色の髪の毛の少女が突然口を開いた。
「・・・まさか、ルミの【主能力】そのものを簡単に打ち消す、なんて、思ってなかった。ルミ、ちょっと下がってて」
そう言葉を発しながら、ルミと呼ばれた・・・おそらく金髪の少女のことなのだろう、そこまで歩いていく。ルミと呼ばれた少女はやはり俺に怯えた視線を送りながら、後ろにさがっていく。
バタン、とその音が少しはなれている俺のところまで聞こえるほどの大きさでなる。それは少女のもっているゴツイ本が閉じたからだろう。少女は本を左わきにかかえ、あらためて俺のほうを見る。
・・・美しい少女だ、と俺は思った。一目見ただけで分かる美しさが、この少女にはある。だがそれはエルの妖艶な美しさとは違い、どこか幼さの残るものの、儚げな美しさというべきなのだろうか、どこか頼りなさげにみえた。もしも俺以外、敵対している男以外がこの少女を見た場合、『守りたい』と思ってしまうだろう。俺がエルに抱いた感情と同じように、そう思ってしまうだろう。
だが今はそういう時ではない。俺は拳を構えて頭の中で【魔法】を思い浮かべる。なにかこの少女の裏をつく新しい魔法を、作り出さなければならない。なぜなら、この少女は最初、俺の【フレイヤバースト】を一瞬にして消し去った。どんな関係の、どんな属性の【魔法】を使ったかなんて分からないけど、【フレイヤバースト】はこの少女にはきかない。
「・・・私の名前はローラ。ローラ・ティンクルバード。あなたは?」
どんな攻撃がくるのか身構えつつも新しい【魔法】を生み出そうとしていた俺に、抑揚のない、淡々とした声がかけられる。それは一瞬、誰が言っているのか分からなかったが、すぐにピンク色の髪の少女・・・、ローラ・ティンクルバードと名乗った少女だと気づいた。
敵に名前を名乗るのも尺だが、礼儀、という言葉がある。日常からはなれたってそういったものは守らなければならない。
「・・・鎖牙裕介だ。それで、お前らは一体なんで俺を襲ってきた?」
名乗ると同時に、俺はなぜこの少女たちが俺に襲ってきたのかを聞く。だいたいの予想では≪結社≫だと考えているのだが、本人達から聞かなければ正解にはならない。もしもこの少女が俺に教える意味はないとかそんな感じのことをいったら、大方そっち方面の関係になるが、それでもいい。
ていうか・・・俺の生きている間にこんなバトル漫画みたいな出来事が本当に起こるとは本当に思ってなかったよ・・・。たしかに俺はエルを守りたいという意思で人生の道を踏み外した。だけど、こんないきなり、心の整理もできていない間にくるとは思っていなかった。それはただ俺の決意が浅かっただけなのかもしれない。でも・・・もう起こってしまった事実は変えられない。
「ここに『紅の魔術師』の『力』の反応が、あった。私達はそれを、探しにきただけ。そしたら、『紅の魔術師』じゃない、あなたがいた」
「つまり・・・お前らは俺に用はないってことか」
「そう、あなたにはたしかに用はない。だけど、私達は『紅の魔術師』を探さなければならない」
そういって少女は本をいきなり開く。バラバラと適当にめくられていくページ、その途中に少女は手を挟んで、一つのページを開く。
「Kapitulli XII mit i katert, djalli do te prodhoje mallkimi i Zotit per te vrare te ndalimit『神話第四十二章、悪魔は神を殺すための禁呪を作り出す』」
その本がその言葉に反応して、紫色に輝き始める。そのページの表面だけが、紫色に輝き始める。するとその『ページ』の中から黒い・・・、漆黒の炎があふれ出す。それは突然燃え上がったかと思うと———空中に浮かび上がり、『髑髏』の顔の形に揺らめき始める。
・・・警告が鳴り響く。このゲームじみた【魔法】をみて、俺のなかに警告が鳴り響く。禍々しい炎の髑髏は、見るだけで嫌悪感を覚え、鳥肌が立つ。吐き気がする。俺の顔が恐怖に歪んだことに、無表情だったローラの口元が、すこしだけもちあがる。
- Re: 【紅蓮の契約者】※オリキャラ募集 ( No.54 )
- 日時: 2011/02/02 17:51
- 名前: だいこん大魔法 (ID: AEu.ecsA)
「さあ・・・喰らい潰せ、【悪魔の食卓】」
その声が放たれた瞬間、その髑髏が笑い、俺のほうに飛んでくる。大きさは大体・・・、大型の車なみの大きさで、近づくにつれさらに俺の恐怖と嫌悪感と不快感は大きくなっていった。それと同時に———エルに誓った約束、『お前を絶対に守る』という約束を思い出していた———
そうだ・・・、俺はこんな炎なんかにやられてはいけない。ガンガンと大きな音でひびく警告を無視しながら、俺は飛んでくる髑髏を睨みつける。拳に力をこめて、この炎を打ち砕く力を俺にくれ・・・と頭の中で何度も何度も反芻する。髑髏が俺の目の前まで迫る。不快感を思わせる気持ち悪い口を開き、漆黒の炎を撒き散らしながら俺のことを一気に飲み込もうとしたそのとき———ひとつの言葉が俺の頭の中に響いた。
そして俺はその言葉を口にする。新しくできた【魔法】を、発動する。それに髑髏を打ち砕くほどの力がなければ俺は死ぬ。確実に死ぬ。
そうわかっているからこそ・・・、俺は今思い浮かんだ、二つ目の魔法にすべてを託したのだ。
「———この『髑髏』を打ち砕く!!World shkaterrimin zjarr i madh ne dore, ne zjarr dore, ne te gjithe e hani!!『劫火を手に、業火を手に、我は全てを喰らう』」
俺の右手に深い紅蓮の炎がまとう。俺の左手に静かな深紅の炎が宿る。それは俺の腕全体を覆いつくし、まるでガントレットのようになった。俺はそれを確認せずに右腕を振るう。それはあまりにも速く、俺が自分でも驚くほどに早くふられ、炎の軌跡を残しながら髑髏の漆黒の炎にふれる。ふれた瞬間それは爆発し、髑髏の炎の半分が消える。俺は煙が目にはいるのをお構い無しに、左手も振るう。左手は残像を残しながら、残り半分になった髑髏を食いつぶす。爆発することなく消えた半分の髑髏は左手の炎に吸い取られ、俺の左腕の炎はさらに量をました。
『イフリートティア』それがこの【魔法】だった。右手には触れたものすべてを爆発させる炎が宿り、左腕には全てを食いつぶす炎が宿る。
それが腕に宿れば俺の身体能力は極限まで上がる上に、左腕で何かを喰らえばさらに身体能力を高めることが出来る。・・・はっきりいって、二つ目の技にしては強すぎるな、と思う。
ローラの顔が驚きに歪む。といっても、無表情だからちゃんと確認となければその変化はわからない。俺は両腕に宿る炎を一度しまい、次の技がきたらすぐに出せるようにする。どうやら、『イフリートティア』はおおよそ十分間の間なら唱えることなく出したりしまったりすることができるようだった。
「・・・【悪魔の食卓】が破れるほどの力の持ち主だったとは、やはり私の、計算違い。ここは本気を———」
だす、とローラが言おうとした瞬間、不気味な空間を作り上げていた結界が倒壊していく。それを俺とローラとルミが驚いた表情で見る。
それはガラガラと上のほうからガラスが割れるかのようにして崩れ去り、すっかり暗くなった空と月と星が見え始める。一体誰が、と一瞬俺は思ったが、ここの学校に用事があって、その上さらに結界を破れるほどの力の持ち主といったら・・・今だ俺は一人しかしらない。
「裕介!!大丈夫!?」
と、突然屋上の入り口のドアが開かれる。そこにはセーラー服をきた本物の天使のような・・・、美しく可憐で、妖艶な雰囲気をまとう、小柄で深紅の髪の毛をもつ———エルがいた。
そしてまた、ローラとルミの目が驚愕にひらかれる。それは傍目から見てもわかるほどら、おおきな変化だった。
「エル!」
俺はそう叫びながら、『イフリートティア』の継続効果である身体能力上昇を利用して一気に跳躍して、エルのところまでいく。だが、エルはドアをあけて俺の名前を叫んだ後、ローラたちをみて・・・固まったままだった。
俺はエルの隣にたつと、どうした?と聞く。だがエルは、どこか懐かしそうに・・・、久しぶりに会った『友人』を見るかのような目で、ローラとルミのことを見たままだった。
それに疑問を抱いた瞬間に・・・ローラが突然、恭しい態度に変わり、エルに『頭をさげた』
「『紅の魔術師エルシャロンさま』・・・お久しぶりです」
「うん・・・本当に久しぶり『ローラ・ティンクルバート』」
そして、そう名前を呼び合った。
- Re: 【紅蓮の契約者】※オリキャラ募集 ( No.55 )
- 日時: 2011/02/03 16:00
- 名前: だいこん大魔法 (ID: AEu.ecsA)
「・・・どういうことだ」
俺は一人、閉まっている屋上のドアに寄りかかりながら、目の前の光景を冷めた目で見ていた。
場所は変わらない、ただ人数が増えている。さきほど戦っていたローラ・ティンクルバードという未だにどんな属性を使っているのか分からない本物の『魔術師』と、ルミという『契約者』と、エルと、あと誰かわからないやつが二人ほど。
おそらくそのうちの一人が、さきほどの結界をはっていただろうことはわかる。結界の中に流れていた力の流れが感じるからだ。そう思った瞬間に俺は再び、日常からかけ離れてしまっているのだと諭される。
・・・にしても、だ。屋上の真ん中でなにかを話している五人を見ていると、女子に仲間はずれにされた男子の気分になってくる。まぁたしかに俺はこれまでの人生で女子と仲良くなる機会なんてあまりなかったが、だからこそ、そういうのがどれほど憂鬱な気分になるかを知らない。だから俺が今感じているこの寂しいようでなんともいえない感情は恋ではなく・・・憂鬱なのだ。
ああ・・・てかなんだよ、俺がさっきまで必死こいて戦っていたのは何なんだよ。まぁたしかに新しい【魔法】は思い浮かんだからいいんだけどさ、いいんだけどさ・・・なんか、精神的に辛いわ。一人でがんばって戦って一人でなんかかっこいいセリフてきなことを頭のなかで思い出したりして———だあぁっ!?もう思い返すだけで恥ずかしくなってくる!!
頭の中で恥ずかしさとそれを抑えるものが熾烈な争いを繰り広げている中、女子どもは俺を無視してなにかひそひそと話している。さきほどなにを話しているのか聞きにいこうとしたらエルに女の子だけの話だよ、とあしらわれて以来、俺はずっと動かないままドアにもたれかかっている。
イフリートティアの効果はとっくのとうになくなってしまっている。あれはフレイヤバーストと違って自分で制御できるから、消すことが簡単だ。だから俺は戦闘が終わったと見るやすぐに消してしまっている。
「・・・ていうかあいつらは何者なんだ?」
そういえばと思い出す。エルは教室で懐かしい気配がどうのこうのと言っていた。戦っている最中に俺はこいつらのことをそれではないと勝手に判断してしまったのだが、どうやらこいつらはその懐かしい気配の連中なのだろう。エルの知り合い———全員女でしかも全員可愛かったのか———
なんとなく観察してみた結果なのだが、俺の結論は、全員おどろくほどに可愛い、だ。まずエルは言わなくても分かると思う、ルミという少女も言わなくていいだろう。ローラのことも戦闘中に観察してたから「べつにやましい意味ではない」いわなくてもいいだろうが、後からきた二人もその三人の例に漏れず可愛らしかった。いや、可愛いというよりも、全員美しいという言葉が似合うだろう。まさしく美少女。
特徴をあれこれいったところで俺の語彙とか説明力とかがなさすぎるから逆にわからなくなってしまう可能性があるからしないが、俺がいえるのはこの全員が可愛くて美しくて・・・そして危ない存在だ、ということだけだ。
———間違いなく、全員俺よりも強い。
そりゃぁ俺はまだ【魔法】を使えるようになってから半日しかたっていない。だから今まで【魔術師】をやってきたやつらに勝とうとなんて思わない。ローラの技・・・なんていったっけ?『悪魔の食卓』だったっけ?あれでローラはまだ本気ではないのだという。イフリートティアを使った俺は間違いなくそのとき本気で、死を覚悟していただろう。なのに相手はまだ、本気さえもだしていなかったのだという。
悔しいが・・・ここは認めなければならない。俺では絶対にこいつらの一人にも勝てないんだ、ということを。
「裕介ー!こっちきてー!」
若干落ち込んだ気分になった俺を呼んだのはエルだった。エルは顔だけこちらにむけて、こいこいと手を振っている。俺はドアから背中を離し、思い足取りで屋上を歩いていく。コンクリートでできているそれは・・・、俺たちの【魔法】の力に耐えられるほどの力があるのだろうか?と考えながら、俺はエルのところにいく。
俺が近くまでよると、エルはうれしそうに俺の腕をとる。腕をとった後俺にぴったりとくっつきながら、ローラたちのほうを見る。ローラたちは別段驚いた様子もなく、俺たちのほうを見ていた。・・・いやね、俺はものすごく恥ずかしいんですよ?
「この人が、私の『契約者』です」
頬を染めながらモジモジというエルのことを、俺は不覚にもなにをいまさらモジモジしてんねんと思ってしまった。それを聞いたローラとルミはかなり申し訳なさそうな顔をして、俺のほうを向き直った。
「・・・ごめんなさい、私はてっきり、あなたのことを≪結社≫の人間かと」
実を言うと、ローラの確認した地図にはエルと裕介のことがのっていた。しかしそのときローラは判断を見誤ったようだった。エルと裕介が戦っている・・・そう判断してしまったのだ。だから実際は裕介がいることをここに知っていたのだ。
「ご、ごめんね?」
ルミが申し訳なさそうにしながら上目遣いで俺の事を見てくる。俺はその・・・なんだ、圧倒的な破壊力「可愛さ」から逃れるために視線を彷徨わせながら、適当にうんうんうなずいておいた。
「とはいえ、この方が『契約者』・・・ですか。男女の間で『契約』を行って成功したということは———」
一度誤ったらもう許してもらえると思っているのだろうか、まぁ俺は許すんだけど・・・。ローラは当然そんなことを言ってくる。だがその発言の最後は一度強く吹いた風によってさえぎられ、俺たちの耳に届くことはなかった。だが・・・、エルだけは違ったようだ。顔を真っ赤にさせて、顔を伏せてしまっている。え?なに?どゆこと?
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