コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 二話解禁
- 日時: 2011/09/01 02:20
- 名前: だいこん大魔法 (ID: qd1P8yNT)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id=758.jpg
初めての投稿です!!そして初めての小説です。まだ途中ですががんばって書いていきたいと思います!!内容の細々とした設定は後々追加していく予定ですのでどうかよろしくおねがいします!!そして、初めて書くので全然下手で文章力もないですが、荒しとか、下手だからやめとけとか言わないでください。そう思うならとっとと帰っちまえ!!とおもう所存ですゆえ・・・。^^;
タイトル変更のお知らせ 【紅蓮の契約者】からErret Crimson〜紅蓮の契約者〜になりました^^;オリキャラ募集は引き続き行っています^^;おねがいします〜
参照200突破したので主人公から一言—————「え?は?おまえなにいっちゃってんの?そういうのは作者がするもんだろ?」———いいからいいから———「いいからじゃねーよ!恥ずかしいだろ!?」———いいからやれよ馬鹿!!———「逆切れされた!?」———・・・いつまでもこのヘタレが私に逆らってくるので今回はこの辺で———『一言終了』
参照300突破したのでヒロインから一言—————「こんにちは、エルシャロン・ユアハーツです♪この度は私と裕介のイチャイチャラブストーリーを読んでくださり」———ちょ、エルさん?違う、違うからね?———「・・・はぁ?人間風情が気軽に私の名前を呼ぶんじゃないわよ」———おーい・・・本性でちゃってますよ〜———「ていうかそもそもこれを裕介が見るわけじゃないんだし、一言とか必要ないじゃない」———・・・あー、エルさんが帰っちゃったので今回はこの辺で———『一言終了』
参照400突破したので先生から一言—————「こんにちは(キラッ)髪の毛がワイルドなほどに生えている雉田信之助デスッ(キラッ)」———うそはよくないと思います、先生———「う、うそじゃないもん!!ほんとだもん!!」———きもいんでやめてもらえますか?———「フン・・・キサマはどうやらこの私を怒らせてしまったようだな・・・喰らえ!!ハゲビーム!!」———えー、この先生相手にするのがめんどくさいので———『一言終了』
参照500突破したので西野から一言—————「始めてまして、西野です。鎖牙裕介の友達やってます。好きなことはゲームで趣味はゲームで将来結婚したいのはゲームで」———おいオタク。お前は自己紹介でなにいってやがんだよ———「今発言してきた人は無視してください。ゲームの中の登場人物の声ですので」———おいお前、作者にむかってそんなこといってっと登場させないぞ?———「では、ここらで俺がオススメするゲームを紹介し」———・・・どいつもこいつもまじめな挨拶ができないと私が失望したのでここらへんで———『一言終了』
参照600突破したので昌子から一言もらおうと思ったけどもうなんか前のやつらがとてもめんどくさい反応をしていたのでこの企画はなかったことに———「ちょ、ちょっと作者さん!!私にもやらせてくださいよぉ!!」———えー・・・だってどうせふざけるんでしょ?———「ふ、ふざけないです!!だからお願いします!!」———まぁそこまでいうならやらせてあげないでもないけど———「そうですか?ならもうあなたには用はないのでとっとと帰・・・」———はいはい、強制終了します—————『一言終了』
参照700突破したのでサブキャラクターみたいな感じになっている佐々木さんから一言—————「う、うぇ?わ・・・わたしですか?」———うん、おねがいね———「う・・・うう・・・あ、あの・・・こ、この物語は・・・ええと・・・あの・・・そのぅ」———緊張しなくていいよ〜、一言いってくれればそれでいいから———「え、あ・・・はい。え・・・と、この作品は、んと・・・」———む、無理しなくてもいいよ?———「ふぇ・・・お、お役に立てなくて申し訳ありません」—————というわけで、一番まともな挨拶をしてくれようとした佐々木さんに盛大な拍手を!!『一言終了』
もうすぐ一話終了だっていうことで、ここでひとつ、主人公に一言もらおうと思います、どうでしょう?こんどこそやってもらえますね?—————「よ・・・よし、今度こそはいけそうだ。ちゃんとやってやる」———そうこなくっちゃな、主人公さんよ———「うーん・・・若干作者がうざいけどまぁしょうがねぇ・・・やってやらんこともないぜ」———いいから黙って始めなさいこのヘタレ主人公———「あーあー!!わかったよくそっ・・・えーと・・・なになに?」———プッ・・・セリフも覚えられてなかったのかよこの子———「うぐっ・・・う・・・うるせぇこの駄作者!!ちょっとだまっとけ!!」———といわれて黙る私だとお思いですかな?———「・・・もしかして、最初のやつ根に持ってんのか?」———・・・———「ぷっ・・・器のちっちぇやろうだなぁ」———・・・えーと、では、次回から主人公はこのヘタレ男ではなく雉田先生に———「え?まじ?よっしゃああぁぁ!!この髪の毛がワイルドなほどに生えている雉田信之助様にすべておまかせあれええぇぇぇ!?」———「先生はだまってろ・・・!!」———「なんだと?このワイルドなほどに髪の毛・・・もといワイルドなほどに髪の毛が生えているこの雉田信之助様にただのヘタレのお前が勝てるとでも?ハーッハッハッハ!!」———「・・・ハゲ、育毛剤、つるつる、カツラ、テカテカ、抜け落ちる髪の毛、ワイルドほどになにもなかツルツル頭」———「うわああぁぁ!!ヘタレ男がいじめるううぅぅ!!」———「きしょいんだよこのくそやろう!!くっつくんじゃねぇ!!」———
・・・と、いうわけで、一話終了まじかの一言でしたー、また次回〜———「「っておいなにかってに終わらせてんだこのくそ作者!!」」———そういうところだけはそろうんですね、そしてきしょくが悪いですね、先生———「うわあああぁぁん!!」———というわけで、まぁ・・・最後ぐらいはお前に閉めさせてやるよ、ほら、最後に挨拶ぐらいしときなさい———「ぐっ・・・まぁいい、ていうか一言とかなにもいってないような気がするけど・・・ま・・・いいか。んじゃ、Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜の一話を読んでくださりありがとうございました。引き続き、二話もこの駄作者が書いてくださるということなので、期待せず、むしろ作者を罵倒しながら待っていてください、んじゃ・・・というわけで」———一言終了。そして作者から一言
—————————まだエピローグが終わってないんだぜ——————————
最近かいてて思ったこと『別の小説に熱が入ってしまってなかなか進まない・・・』
山下愁様による、この作品の宣伝文です!!なんというかもう神ですね^^小説本編が宣伝文に劣っているという真実が———^^;
↓
————————
「僕は君を——守りたいんだ」
夕日が赤く染める空き地で、少年は少女に『力』を入れられた。
それは、彼女を守る為の能力——。
その日を境に、主人公・裕介の物語は始まった。
それから高校生になった裕介の日常は、至って普通だった。
幼なじみと登校し、
友達と馬鹿騒ぎを起こし、
普通に授業を受けると言うありふれた人生を送っていた。
人生の脇役を演じる裕介の前に現れたのは、
1人の転入生だった————。
そして、その転入生は、裕介が昔好きだったと言う女の子だった。
予測不能なファンタジー小説が、コメディライトにて活躍中!
裕介の未来はどうなってしまうのだろうか?!
Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜
「この世界に空気が存在するように、光が存在するように、太陽が存在するように月が存在するように、『これ』も存在するの」
————————
>>6 登場人物紹介&オリキャラ素材
第一話 サブタイトル【邂逅】
プロローグ>>0
一章、始まりを運ぶ者 >>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>7 >>8
二章、再会の意味を知る者 >>8 >>9 >>10 >>11 >>13 >>18 >>23 >>25 >>26
三章、紅蓮の契約者 >>29 >>32 >>33 >>34 >>39 >>43 >>44
四章、幽霊屋敷の能力者 >>47 >>48 >>49 >>52 >>53 >>54 >>55 >>57
五章、孤高の翼をもつ者 >>58 >>59 >>60 >>61 >>62 >>63 >>64 >>71 >>74
六章、孤独の愛する者 >>75 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80 >>83 >>84 >>85 >>86 >>87 >>88
七章、結社最初の襲撃者 >>89 >>92 >>94 >>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>103 >>104 >>105 >>106 >>107 >>109 >>115 >>116 >>120 >>121 >>122 >>123 >>124 >>125 >>126 >>127 >>132 >>172 >>176 >>177 >>180 >>182 >>183 >>184
エピローグ>>186 >>187 >>188
第二話 サブタイトル【解禁】
プロローグ>>199
参照800突破初企画始動 裕介、中学時代のバレンタイン >>133 >>134 >>135 >>136 >>137 >>138 >>140 >>147 >>148 >>149 >>155 >>158 >>162
>>165 >>166 >>167 企画END
魔法の詳細てきなもの>>142
秋原かざや様による小説紹介文>>185
作者自作イラスト(裕介) >>56 >>110 (エル) >>67 >>93 >>189 (リーナ) >>91 扉絵>>0
凡さまの神イラスト>>170
スペシャルサンクス(コメントをくれたお客様) >>67
では、そんなこんなで本編スタートです!!↓
プロローグ、涙とともに消える記憶
「この世界に空気が存在するように、光が存在するように、太陽が存在するように月が存在するように・・・『これ』も存在しているのよ」
なにもない。ただの空き地となってしまったこの場所で、一人の幼くも美しい、それでいて不気味な雰囲気をまとっている少女の声が響く。
夕日に照らされた少女の髪はオレンジ色に染まり・・・顔は、影にかくれて見えない。草が適当なサイズに切られているこの空き地には、もう一人の少年らしき人物がたっていた。
その少年らしき人物は少女の声に聞き入り、うんうんとうなずきながら、少女のほうをみつめている。その少年のほうは影になっておらず、六、七歳の男の子だということがわかる。とくにといった特徴の無い顔、少しだけ長い漆黒の髪、身長はその少女よりも少しだけ大きい。
少女は子供が無邪気に笑っているのとは程遠い、美しい笑みを浮かべながら、その少年のことを見ている。その少女の雰囲気には、まるで愛しい人をみているかのような空気がまとっているようにも思えた。
少年は早く続きが聞きたいのか、早く早く、と少女のことを急かす。少女はニッコリは笑った後、再び声をだす。
「『これ』は使える人には使える。たとえば、それが得意な人にとってはそれが簡単にできて、それが得意じゃない人はそれは簡単にできない。つまりそういうことなの。『これ』は、私のように使える人にとっては簡単に使えて、あなたのように、使えない人にはできないの。わかった?」
首をかしげながら少女は少年に聞く。少年はそんな少女の言葉にガッカリした雰囲気をだしていた。それを察した少女は、慌てて言葉をつけたした。
「あ、あ、でもね、あなたも使えるようになれる方法が一つだけあるよ」
それに少年は顔を上げる。その少女の顔を見ながら少年が感じたのは、疑問だけだった。まだ幼い少年の頭では、理解ができなかったのだ。
だが少女は、やはり愛しそうにその少年を見つめる。見つめながら顔をよせてきて、理解できていない少年の耳元でそっと・・・ささやく。
「そう・・・ひとつだけ。私の力をあなたに入れる。そうすれば、あなたは『これ』を使えるようになる」
「ほ、本当!?」
そのときはじめて少年は歓喜の声をあげた。だけど少女の言葉はまだ続いていて・・・
「でも・・・それをやったらあなたは、あなたの人生は・・・捻じ曲がる。私のような狂った化物しかいない、最悪の人生・・・違う、もう人生ともいえない道を進むことになる・・・それでも、いいの?」
さっきとは裏腹、少女の声には寂しさが宿っていた。それは自分に対する言葉でもあったかのように、少女は寂しそうに顔をゆがめる。
少年はそんな少女の顔を見るのが嫌いだった。少女とあって二ヶ月の間にこの表情を何度みたことだろうか、見るたびに、少年の頭の中にはひとつの言葉が浮かび上がる。————守りたい————と。
それは小さい子供の我が侭な感情なのかもしれない。でも少年は、自分のことなんかどうでもいいから、少女を守りたい・・・と、そう思うのだ。好きな人を———守りたいと、思うのだ。
だから少年は、すぐ近くにいる少女の腰に手を回し、思い切り抱き寄せてから、言うのだ。
「・・・僕は君を、———を守りたいんだ」
その言葉に少女は目を見開き、驚きの表情を見せる。今までに無かった反応に少年は笑いながら、もっと強く少女を抱き寄せる。その細くてしなやかな体を、抱き寄せる。
少女は少年の抱擁をうけいれながら、うれしさに笑顔を見せる。今までに自分に近づいてくる奴は大抵汚いやつばかりだった。『これ』を使おうと自分を利用したりする、汚いやつらだったり、この力を恐れた連中による、自分を殺そうとするものばかりだった。だけど、この少年からはそんな汚いものは見えない。あるのは、自分を守りたいという純粋な・・・気持ちだけ———
「じゃぁ・・・力をいれるよ?」
そう小さく少女が呟く。うれしさを押し殺したかのような声で、そうつぶやく少年はその少女の言葉に返す。
「どうやって?」
少女はやはり、愛しそうに少年の言葉を聞く。だけど、ちゃんと答えてあげないとだめだと思った少女は、少年の胸から少しだけはなれて、目をみて言う。
「簡単だよ〜。ただあなたの手にわたしの力を込めた手を重ねるの」
よくわからない、といった表情をみせた少年だが、一応少女から離れて、両手を前に突き出す。少女は少年の行動の速さに納得して、両手に力を込める。その瞬間、その小さく滑らかな手に黒い幾千の文字が生まれていく。その手を少年の手に重ねるようにして差し出した少女は、こう呟く。
「はい、これで私の力があなたのなかに入った。でも、最後の言葉を交わさないと、契約は完成しないの」
「契約?」
「そ、力を分け与えるための契約の儀式。その段階が今ので、言葉がこれから言わなければならないもの」
「えと・・・なにをいえばいいの?」
「ただ私のことを愛しているといえばいいの」
「え・・・」
「もしも愛していないもの同士が力を共有すると・・・その力は互いを拒絶して、暴走してしまうの・・・あ、あの・・・それで、あなたは私のこと、嫌い?」
「き、嫌いじゃ、ないよ」
「じゃぁ言ってよ、好きだって」
少年の顔が真っ赤に染まっていく。夕日に照らされている今でもわかるほどに、紅く染まっていく。それに少女は笑い、言葉を発する。
「私は、裕介のことが好きだよ」
おそらくその少女の顔は、真っ赤に染まっていたのだろう。わからないのは、影にかくれているからだ。
そして———、少年は言葉を発する。少女を愛しているといおうと、言葉を発しようとする。
そこで———————すべての物語は始まったのだ。ゆっくりと、着実に・・・鎖牙裕介の物語は、始まったのだ。
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
- Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 【七章終 】 ( No.186 )
- 日時: 2011/06/10 22:20
- 名前: だいこん大魔法 (ID: OkVLMN/u)
エピローグ、勝利を喜ぶ者
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・
「終わった・・・んだよな?」
結界が完全に崩れ去り、グレンの体が、エルの【禁呪】に焼かれ、消滅した屋上で、俺はそうつぶやく。
空は快晴だった。雲ひとつない、澄み渡った空だった。さきほどまで、その空との間に、水色の、氷の結界がはられていたはずなのに、そこにはもう、なにもない。屋上の、いろいろと壊れていたはずのフェンスだのなんだのは、結界が無くなった瞬間になぜか修復されていて、俺の体に残る傷以外、何事もなかったかのように、戻ってしまっていた。
・・・さっきまでの出来事は———夢、だったのか?
「・・・ちがう、夢じゃ、ねぇ、な」
夢、と思ってから、自身に残る傷を見直し、夢ではないと実感する。
・・・体はもう、ボロボロだった。体のあちこちが悲鳴をあげ、折れた左手にかぎってはもう、今にでも俺のことを喰らい尽くさんばかりの痛みと悲鳴を発している。だけども、俺にとってそれは・・・勝利の証で、自分達が生き残ったんだ———ということを示しているように思えて———むしろ逆に、心地のよいものになっていたりもしていた。
・・・恐怖から、俺は一度逃げた。なにもないけれど、平穏でいられる、普通の人生に戻ろうとした。だけども、俺は戻って・・・戦った。
あのまま逃げていれば、俺はもう二度とエルたちと会うこともなく、普通の人生を遅れていたはずだ。だけど・・・俺はその選択権を、断ち切ってまでも、戻ってきた。それは・・・なんでだったのだろうか?いまになっては、そんなことすらどうでもよくなってきてしまっている。なぜなら———なぜなら———
エルが・・・生きているから、な。
・・・エルは、こっちを見て、強大な【禁呪】を突発的に使ったからなのだろうか、少々息切れをしながら、俺にむかって・・・ピースをしていた。エルだけではない。俺が逃げている間に、グレンと戦ったことによって傷ついた仲間・・・ローラたちも、それぞれが俺のことを見て・・・笑顔と、ピースを、むけてきた。
・・・それに俺は、右腕をあげるだけのしぐさで答える。グッと強く握った拳は震えていて、今にでも力が抜けて倒れてしまいそうだけども・・・俺は全力で笑顔を作り、戦いの勝利を喜んだ。———グレンを倒すことによって、一時的な危機はだっした。だけどすぐに、魔術師たちは、≪企業≫と≪機関≫と・・・≪結社≫は、エルを狙ってくるだろう。世界的に有名な魔術師であり、魔術犯罪者であるエルをねらって———そいつらは、俺たちの前に立ちふさがるだろう。だけども———今はそんなことは関係ない。今は・・・目の前から消えた、俺たちが仲間になって、初めて倒した敵———グレンの死と、自分たちの勝利を、讃えるだけだ。
・・・グレンには、グレンの人生があったことは、たしかだ。それを俺は忘れてはいない。人が死ぬことによって、必ず誰かが悲しむ。だけども・・・、俺は、そんなことで弱音を吐いて入られない。さきほど人生といったが・・・まぁそれは間違っていたな。グレンでも、人生とはいえない、俺が今生きるこの場所・・・化物の道で築き上げた絆があったはずだ。だけど、俺たちはそれをぶち壊した。それがどういう意味をさしていて、どんな恨みを買うか分からない。だけども・・・そんなのは、関係ない。関係ないといってしまえばそれで終わりなのだが、俺はそれを気にして入られない。エルは、今までに何人の人を殺めた?魔術犯罪者であるエルは、なにをして、何人人を殺した?
それわ比べようとは思わない。だけども・・・この世界では、命のやり取りは———日常茶飯事だっていうことだ。
———だから、早く慣れるんだな、俺
——————そう思った瞬間——————
俺は、涙を流して、叫んだ。
大声を上げて、自身の体に宿る痛みと人を殺したという絶望、グレンにたいして感じていた恐怖を今ここですべてぶちまけるようにして———叫んだ。
そう・・・俺だった死ぬのは怖い。なのに、そんな自分を棚にあげて、俺たちは人を殺した。それが許されるわけもなく、それは、永遠と俺の心に付きまとうだろう。人を殺めたという真実は絶対に覆せない。覆してはならない。覆すことによって自分は———本物の、化物になってしまうから———
だから俺は、悲しむ、人を殺めたことを、グレンがこの世界から消えたことを悲しむ。自分が本当にこの世界にはいってきてしまったんだなと、人間の心で泣く、単純に痛みで泣く。・・・色々な思いが俺の脳をえぐり、痛めつけ、その痛みにも俺は反応して、赤ん坊のように、ただただ大声をあげて———泣き叫ぶ。
エルを護ると誓った。たとえそれがどんな道でも、人を殺めようがなんどろうが、俺はエルを護ると誓った。自身の力が足りなければ、自身の命を捨ててまでもエルのことを守り抜くと誓った。そう誓ったからこそ・・・俺はここまでこれた。グレンから一度逃げ出した俺は、そう誓うことによって、道を見つけ出した。だけども・・・人の命を奪うということは———ひどく、つらく、悲しく・・・絶望しきってしまうぐらいに・・・苦しかった。
グレンと戦っていたときに燃え盛っていたはずの俺の心の中の炎はもう、完全にその灯火を失っていた。さきほどまでもっていた劫剣ももうない。左手から暴れ狂っていた業火もない。ただの人間となってしまった俺は———もう、泣くことしか、頭になかった。
ただ情けなく、ただただ泣き叫ぶ。そんな俺を見てエルは、どう思うだろうか?こんな俺を見て、ローラたちはどう思うか?そんなことはもう、今はどうでもいい。とりあえず、悲しめるときに悲しんでおくのだ。泣きたいときに、泣いておくのだ———そうしないと・・・この先延々と———俺は人を殺したことを後悔する。だからこそ・・・泣くのだ。
ふとした瞬間、俺の頬に、滑らかな感触が伝わる。それは仄かな熱を宿していて・・・とても・・・とても安らぐような心地のものだった。
涙で視界がなくなってしまっている俺だが、それが・・・エルの手だということはわかる。自分の大切な・・・大事な・・・愛する少女のものだということが、わかる。だから俺は、エルの手をぐいって引き寄せて———その勢いで迫ってきたエルの体を思いっきり———覆いかぶさるようにして、抱きしめて・・・泣いた。
そうだ・・・俺は・・・護りきったんだ・・・自身の命よりも大切で・・・愛しいこの少女のことを。それだけでも・・・誇っても・・・
いいじゃないか。
そうして・・・俺の本当の最初の戦いは・・・エルに頭を撫でられながら、やさしく・・・やさしくなでられながら———終わったのだった。
- Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜一話エピローグ ( No.187 )
- 日時: 2011/06/17 22:06
- 名前: だいこん大魔法 (ID: OkVLMN/u)
「ねぇー!!ゆーうーすーけぇー!!今日も一緒に学校いこうよぉ!!」
「だから窓に石をなげんじゃねええぇぇ!!」
そういいながら、さっきからゴツンゴツンいっていて、ちょっともうこのガラスやばいぞ?的状態になりそうだった窓を思い切りあけて、さらにまだ弱いが、日光の光に一瞬クラッとなった頭を抑えると、その瞬間に石が俺の額にぶつかり、頭痛を覚える。
・・・なんかこのやりとり、前にもやったような気がしないでもないが・・・まぁいいさ。
朝、かわいい幼馴染に起こされるっていうのは、どんな男子でも一度は憧れるシチュエーションだろうな。いや、かわいい幼馴染にかぎっての話ではない。かわいい女の子に起こされるって言うのは、どんな男子でも一度は妄想したことのあるシチュエーションだと思う。だけども、それは別にうらやましいものでもなんでもない。前にもなんかこんなことをいって自分で墓穴をほったような気がしないでもないが、まぁ大切なことなのでもう一度いってやる。朝、かわいい幼馴染が自分を起こしたりするシチュエーション・・・それは、別にうらやましかったりするものでもなんでもない。逆に、かわいい幼馴染がいなくて、親に普通におこされるっていう、普通過ぎるシチュエーションのほうに、憧れを抱いたりもするほどだ。なぜかというとだな・・・
「あっ・・・ご、ごめんなさい!!」
そのかわいい幼馴染のほうは、ちっとも俺のことを考えていないから。そのかわいい幼馴染は俺のことをまったく考えていない、つまり、男として見ていないという事実があるからだ。まぁ?俺もあいつのことを女としては見ていないが、そんなこというなら俺とその立場を変れよとかいわれそうだから、よしておくとするよ、うん。
前に、昌子はなんか変な争いをしていらい、昌子のほうから俺をさけている雰囲気ではあったのだが、なぜか昌子は・・・あの事件、【氷翼の魔術師】がエルのことを襲いに来てから一週間たった今日、一緒に学校に行こうと言い出してきやがった。
・・・ま、あの一週間は、彼氏と別れたことによるショックで立ち直れなかっただけ、というふうに解釈できるが・・・如何せん、俺のほうはあまりのり気ではなかった。
べつに、エルがいるから昌子とは学校にいけない、というわけではない。エルはエルで、別に彼女なわけじゃないし、俺と結婚しているわけでもない。学校生活を送るに置いて、魔術師のほうの常識である、【契約】はこのさいおいておくとして、エルと俺は、ただの知り合いでしかないわけだ。だから、それを断る理由にもできないし、でも、エルはいつまた魔術師に襲われるか分からない。だからこそ、俺は———朝早くからおきて、エルが住んでいるマンションの前にいってから、学校に向かおうと思っていたんだけどな・・・。
当然の如く、ヘタレである以前に魔術師とかそういったたぐいのものを表には出せないため、いえないからそれまたもう・・・もどかしいかぎりなんだがな。
ま・・・そんなこんなで断る理由をいえないわけだ。グレンと戦うことによってうけた傷だって、エルとリーの必死の処置ですっかり治ってしまっているし、むしろ、グレンと戦う以前よりも体が元気になっているわけだし、学校を休もうとも思えない。だから俺は・・・しょうがなく、本当にしょうがなく
「あーあー・・・わかったよ、いってやるからちょっとまっとけ」
と、適当にいってやる。別に昌子と学校にいきたいわけではない。それはまぁ長年の付き合いだし、これくらいのことは普通だけども・・・ま、こっちの事情ってものを考えて欲しいね。グレンとの戦いの余響だろうか、昌子のことをまったく気にしていなかった俺だけど、実をいえば俺は・・・まだ昌子と、顔をあわせたいとは思っていなかった。
だってよ・・・あんなヒーロー気取りしちゃってさ・・・ああ恥ずかしい・・・!!
それをいったら、エルにたいしても言える言葉なんだろうけど・・・まぁ、この際そんなことはどうでもいい。エルには昔助けてもらっていた恩があるし、これでチャラになったとも思えないけど、まぁあの事件のおかげで少しは俺がエルに対して抱いていた感情の一つである、申し訳ない、という気持ちが薄らいだような気がするからな。
・・・ま、そんなことをいってしまえば?俺はリーに対してなんの償いもしていないし、なんというか、あの事件以来リーが若干不機嫌っぽいのだ。ていうか、俺とエルがなんか話しをしていると必ず俺に抱きついてきてエルのことを睨んだりとか・・・ま、どういった理由でエルと喧嘩しているかなんてしらないけど、早くリーと一緒に遊んだりなんだりしてやらないとな。・・・俺のせいで、深い孤独を味あわせてしまったようなものだしな。
- Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜一話エピローグ ( No.188 )
- 日時: 2011/07/10 11:48
- 名前: だいこん大魔法 (ID: OkVLMN/u)
あの戦い以来、とくにといって≪結社≫などの組織の動きは見ていない。別に、その組織に動いて欲しいとかそういうわけではないのだが、なんというか・・・その、あれだ、せっかく平凡な人生にお別れを告げて、魔術師たちの世界に入る決意をしたっていうのに、これではなんというかね、俺の決意がちょっと無駄だったようなきがしてならないわけなのよ。
ま・・・問題なのは、その俺の決意がどこまで通用するかで、今すぐにその決意を試さないといけないとか、そういうものではないはずだから・・・このいやだと思っていた、この当たり前だと思っていた——平凡で、普通の男子高校生・・・そして・・・脇役としての時間をすごすのも・・・悪くないのかもしれないな。
俺は今の軽装を脱ぎ捨てて、制服を手に取る。朝飯は・・・別に腹が減っていないからどうでもいいし、昌子を待たせるのも悪い。だから俺は制服を着終えてすぐに鞄を手に持ち、部屋のドアを明ける。階段をおりて、リビングにでても、そこにはやはりいつもの光景、誰もおきていず、暗く・・・なにも明るさが感じられない、朝の孤独の空間が成立していた。それに俺はフッと笑って、通り抜ける。そのまま洗面台のほうまで歩いていった俺は、鞄を床におき、蛇口から水をだす。それを手に救った俺はそのまま顔にめがけてバシャンッ・・・とかける。それを二、三回繰り返した後、すぐに洗面台横におかれているタオル置き場から一枚タオルを手に取り、顔をぬぐう。これで朝の眠気は一撃で吹き飛び・・・今日も、平凡で、脇役である俺の一日が始まるっていうわけだ。
あまり自分のことを貶すのはあれかもしけないけど、所詮脇役は脇役だ。いくらいったって主人公になれはしないんだし、かまわないだろ?
そのまま洗面台をあとにした俺は、誰もいないリビングをもう一度通り抜けて———玄関にでる。
普通なら、ここでいってきます、とか、親に見送られたりするのが普通ってもんなんだろうけど・・・まぁそんなことはどうでもいい。もうなれてしまっていることだし、いまさら俺がいってきますとかどうとかいっても気持ち悪いだけだ。
だから俺は———靴を履き終え・・・ドアを少し開けたところで———ちょっとだけ後ろを振り返り、家をあとにした。
さぁ・・・普通の、人間として———今日一日を過ごそうじゃないか?魔術師としてではなく・・・普通の脇役として———目立つこともなく、ただただ普通に・・・一日を過ごそうじゃないか。俺が魔術師になったっていっても・・・それはまだ完璧なものではない。どこぞの組織に属しているわけでもなければ、ただただエルを守りたくてなったようなものだし———魔術師の世界の動きなんてしったこっちゃない。だから・・・せめて、このひと時を楽しもうじゃないか?なにもない、なにもおこらない・・・普通の人間としての生活を・・・最低限でいいから———楽しんでやろうぜ?
一話、終
- Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜一話・終 ( No.189 )
- 日時: 2011/07/11 01:12
- 名前: だいこん大魔法 (ID: OkVLMN/u)
- 参照: http://loda.jp/kakiko/?id=672.jpg
えー・・・自作絵でございます^^
今回は、一話を無事終了させることができたので、ちょっと本気で描いてみた結果なんかもうエルが別人みたいになってしまった・・・くそう・・・
- Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜一話・終【自作絵】 ( No.190 )
- 日時: 2011/07/28 00:22
- 名前: だいこん大魔法 (ID: qd1P8yNT)
さてさて、最近どうにも小説の案がでてこないだいこん大魔法でございます。自分の小説のなかで自分のことを紹介するのもどうかと思われるのですが・・・ここでひとつ、新しい企画を創り上げたいと思われます・・・そう、それこそが!!
・・・前回と同じ、アンケートなんですよ^^;
そうなのです、ここ最近、自分でやることをまったく決められず、途方にくれたまま一話を終わらせ、その結果まったく二話に手をつけられていない状況にあるなか、なにか企画をたててしまえばそのノリでどんどん案が思い浮かんでくるのではないかと思ってこの企画をたてさせていただきました。そう・・・それこそが!!
一話終わったからちょうどいいしアンケートとってどれか企画をたてよう!!というものなのです。
ではさっそくアンケートをとりたいと思います。時間はいくらでもとる・・・なに、かまわんよ(なにキャラww
——————アンケート——————
このなかからこれがいいな、と思ったものに○をつけてください「複数回答可」
1、一話終わったし人気投票でもやろうか(一話に登場したキャラのみ)「」
2、主人公たちで適当にラジオをつくってみた「」
3、作者が本気で主人公たちを描く「」
4、人格入れ替わりエピソード「」
5、作者の別の小説のキャラクターと裕介たちが戦ったら「」
ありがとうございました
—————————————————
えー・・・このアンケート、答えが返ってこなかった場合は、寂しがりやな作者が勝手に企画を進行させてしまうのでご注意を♪(なにに注意しろとwww
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40
この掲示板は過去ログ化されています。