コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 二話解禁
日時: 2011/09/01 02:20
名前: だいこん大魔法 (ID: qd1P8yNT)
参照: http://loda.jp/kakiko/?id=758.jpg

初めての投稿です!!そして初めての小説です。まだ途中ですががんばって書いていきたいと思います!!内容の細々とした設定は後々追加していく予定ですのでどうかよろしくおねがいします!!そして、初めて書くので全然下手で文章力もないですが、荒しとか、下手だからやめとけとか言わないでください。そう思うならとっとと帰っちまえ!!とおもう所存ですゆえ・・・。^^;
タイトル変更のお知らせ 【紅蓮の契約者】からErret Crimson〜紅蓮の契約者〜になりました^^;オリキャラ募集は引き続き行っています^^;おねがいします〜

参照200突破したので主人公から一言—————「え?は?おまえなにいっちゃってんの?そういうのは作者がするもんだろ?」———いいからいいから———「いいからじゃねーよ!恥ずかしいだろ!?」———いいからやれよ馬鹿!!———「逆切れされた!?」———・・・いつまでもこのヘタレが私に逆らってくるので今回はこの辺で———『一言終了』

参照300突破したのでヒロインから一言—————「こんにちは、エルシャロン・ユアハーツです♪この度は私と裕介のイチャイチャラブストーリーを読んでくださり」———ちょ、エルさん?違う、違うからね?———「・・・はぁ?人間風情が気軽に私の名前を呼ぶんじゃないわよ」———おーい・・・本性でちゃってますよ〜———「ていうかそもそもこれを裕介が見るわけじゃないんだし、一言とか必要ないじゃない」———・・・あー、エルさんが帰っちゃったので今回はこの辺で———『一言終了』

参照400突破したので先生から一言—————「こんにちは(キラッ)髪の毛がワイルドなほどに生えている雉田信之助デスッ(キラッ)」———うそはよくないと思います、先生———「う、うそじゃないもん!!ほんとだもん!!」———きもいんでやめてもらえますか?———「フン・・・キサマはどうやらこの私を怒らせてしまったようだな・・・喰らえ!!ハゲビーム!!」———えー、この先生相手にするのがめんどくさいので———『一言終了』

参照500突破したので西野から一言—————「始めてまして、西野です。鎖牙裕介の友達やってます。好きなことはゲームで趣味はゲームで将来結婚したいのはゲームで」———おいオタク。お前は自己紹介でなにいってやがんだよ———「今発言してきた人は無視してください。ゲームの中の登場人物の声ですので」———おいお前、作者にむかってそんなこといってっと登場させないぞ?———「では、ここらで俺がオススメするゲームを紹介し」———・・・どいつもこいつもまじめな挨拶ができないと私が失望したのでここらへんで———『一言終了』

参照600突破したので昌子から一言もらおうと思ったけどもうなんか前のやつらがとてもめんどくさい反応をしていたのでこの企画はなかったことに———「ちょ、ちょっと作者さん!!私にもやらせてくださいよぉ!!」———えー・・・だってどうせふざけるんでしょ?———「ふ、ふざけないです!!だからお願いします!!」———まぁそこまでいうならやらせてあげないでもないけど———「そうですか?ならもうあなたには用はないのでとっとと帰・・・」———はいはい、強制終了します—————『一言終了』

参照700突破したのでサブキャラクターみたいな感じになっている佐々木さんから一言—————「う、うぇ?わ・・・わたしですか?」———うん、おねがいね———「う・・・うう・・・あ、あの・・・こ、この物語は・・・ええと・・・あの・・・そのぅ」———緊張しなくていいよ〜、一言いってくれればそれでいいから———「え、あ・・・はい。え・・・と、この作品は、んと・・・」———む、無理しなくてもいいよ?———「ふぇ・・・お、お役に立てなくて申し訳ありません」—————というわけで、一番まともな挨拶をしてくれようとした佐々木さんに盛大な拍手を!!『一言終了』

もうすぐ一話終了だっていうことで、ここでひとつ、主人公に一言もらおうと思います、どうでしょう?こんどこそやってもらえますね?—————「よ・・・よし、今度こそはいけそうだ。ちゃんとやってやる」———そうこなくっちゃな、主人公さんよ———「うーん・・・若干作者がうざいけどまぁしょうがねぇ・・・やってやらんこともないぜ」———いいから黙って始めなさいこのヘタレ主人公———「あーあー!!わかったよくそっ・・・えーと・・・なになに?」———プッ・・・セリフも覚えられてなかったのかよこの子———「うぐっ・・・う・・・うるせぇこの駄作者!!ちょっとだまっとけ!!」———といわれて黙る私だとお思いですかな?———「・・・もしかして、最初のやつ根に持ってんのか?」———・・・———「ぷっ・・・器のちっちぇやろうだなぁ」———・・・えーと、では、次回から主人公はこのヘタレ男ではなく雉田先生に———「え?まじ?よっしゃああぁぁ!!この髪の毛がワイルドなほどに生えている雉田信之助様にすべておまかせあれええぇぇぇ!?」———「先生はだまってろ・・・!!」———「なんだと?このワイルドなほどに髪の毛・・・もといワイルドなほどに髪の毛が生えているこの雉田信之助様にただのヘタレのお前が勝てるとでも?ハーッハッハッハ!!」———「・・・ハゲ、育毛剤、つるつる、カツラ、テカテカ、抜け落ちる髪の毛、ワイルドほどになにもなかツルツル頭」———「うわああぁぁ!!ヘタレ男がいじめるううぅぅ!!」———「きしょいんだよこのくそやろう!!くっつくんじゃねぇ!!」———
・・・と、いうわけで、一話終了まじかの一言でしたー、また次回〜———「「っておいなにかってに終わらせてんだこのくそ作者!!」」———そういうところだけはそろうんですね、そしてきしょくが悪いですね、先生———「うわあああぁぁん!!」———というわけで、まぁ・・・最後ぐらいはお前に閉めさせてやるよ、ほら、最後に挨拶ぐらいしときなさい———「ぐっ・・・まぁいい、ていうか一言とかなにもいってないような気がするけど・・・ま・・・いいか。んじゃ、Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜の一話を読んでくださりありがとうございました。引き続き、二話もこの駄作者が書いてくださるということなので、期待せず、むしろ作者を罵倒しながら待っていてください、んじゃ・・・というわけで」———一言終了。そして作者から一言
—————————まだエピローグが終わってないんだぜ——————————


最近かいてて思ったこと『別の小説に熱が入ってしまってなかなか進まない・・・』

山下愁様による、この作品の宣伝文です!!なんというかもう神ですね^^小説本編が宣伝文に劣っているという真実が———^^;


————————

「僕は君を——守りたいんだ」


夕日が赤く染める空き地で、少年は少女に『力』を入れられた。
それは、彼女を守る為の能力——。

その日を境に、主人公・裕介の物語は始まった。


それから高校生になった裕介の日常は、至って普通だった。
幼なじみと登校し、
友達と馬鹿騒ぎを起こし、
普通に授業を受けると言うありふれた人生を送っていた。

人生の脇役を演じる裕介の前に現れたのは、


1人の転入生だった————。


そして、その転入生は、裕介が昔好きだったと言う女の子だった。


予測不能なファンタジー小説が、コメディライトにて活躍中!

裕介の未来はどうなってしまうのだろうか?!


    Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜


「この世界に空気が存在するように、光が存在するように、太陽が存在するように月が存在するように、『これ』も存在するの」

————————




>>6 登場人物紹介&オリキャラ素材

第一話 サブタイトル【邂逅】
プロローグ>>0
一章、始まりを運ぶ者 >>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>7 >>8
二章、再会の意味を知る者 >>8 >>9 >>10 >>11 >>13 >>18 >>23 >>25 >>26
三章、紅蓮の契約者 >>29 >>32 >>33 >>34 >>39 >>43 >>44
四章、幽霊屋敷の能力者 >>47 >>48 >>49 >>52 >>53 >>54 >>55 >>57
五章、孤高の翼をもつ者 >>58 >>59 >>60 >>61 >>62 >>63 >>64 >>71 >>74
六章、孤独の愛する者 >>75 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80 >>83 >>84 >>85 >>86 >>87 >>88
七章、結社最初の襲撃者 >>89 >>92 >>94 >>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>103 >>104 >>105 >>106 >>107 >>109 >>115 >>116 >>120 >>121 >>122 >>123 >>124 >>125 >>126 >>127 >>132 >>172 >>176 >>177 >>180 >>182 >>183 >>184
エピローグ>>186 >>187 >>188



第二話  サブタイトル【解禁】
プロローグ>>199



参照800突破初企画始動 裕介、中学時代のバレンタイン >>133 >>134 >>135 >>136 >>137 >>138 >>140 >>147 >>148 >>149 >>155 >>158 >>162
>>165 >>166 >>167 企画END

魔法の詳細てきなもの>>142
秋原かざや様による小説紹介文>>185

作者自作イラスト(裕介) >>56 >>110 (エル) >>67 >>93 >>189 (リーナ) >>91   扉絵>>0
凡さまの神イラスト>>170

スペシャルサンクス(コメントをくれたお客様) >>67

では、そんなこんなで本編スタートです!!↓ 

 

   プロローグ、涙とともに消える記憶

「この世界に空気が存在するように、光が存在するように、太陽が存在するように月が存在するように・・・『これ』も存在しているのよ」

なにもない。ただの空き地となってしまったこの場所で、一人の幼くも美しい、それでいて不気味な雰囲気をまとっている少女の声が響く。

夕日に照らされた少女の髪はオレンジ色に染まり・・・顔は、影にかくれて見えない。草が適当なサイズに切られているこの空き地には、もう一人の少年らしき人物がたっていた。
その少年らしき人物は少女の声に聞き入り、うんうんとうなずきながら、少女のほうをみつめている。その少年のほうは影になっておらず、六、七歳の男の子だということがわかる。とくにといった特徴の無い顔、少しだけ長い漆黒の髪、身長はその少女よりも少しだけ大きい。

少女は子供が無邪気に笑っているのとは程遠い、美しい笑みを浮かべながら、その少年のことを見ている。その少女の雰囲気には、まるで愛しい人をみているかのような空気がまとっているようにも思えた。

少年は早く続きが聞きたいのか、早く早く、と少女のことを急かす。少女はニッコリは笑った後、再び声をだす。

「『これ』は使える人には使える。たとえば、それが得意な人にとってはそれが簡単にできて、それが得意じゃない人はそれは簡単にできない。つまりそういうことなの。『これ』は、私のように使える人にとっては簡単に使えて、あなたのように、使えない人にはできないの。わかった?」

首をかしげながら少女は少年に聞く。少年はそんな少女の言葉にガッカリした雰囲気をだしていた。それを察した少女は、慌てて言葉をつけたした。

「あ、あ、でもね、あなたも使えるようになれる方法が一つだけあるよ」

それに少年は顔を上げる。その少女の顔を見ながら少年が感じたのは、疑問だけだった。まだ幼い少年の頭では、理解ができなかったのだ。
だが少女は、やはり愛しそうにその少年を見つめる。見つめながら顔をよせてきて、理解できていない少年の耳元でそっと・・・ささやく。

「そう・・・ひとつだけ。私の力をあなたに入れる。そうすれば、あなたは『これ』を使えるようになる」

「ほ、本当!?」

そのときはじめて少年は歓喜の声をあげた。だけど少女の言葉はまだ続いていて・・・

「でも・・・それをやったらあなたは、あなたの人生は・・・捻じ曲がる。私のような狂った化物しかいない、最悪の人生・・・違う、もう人生ともいえない道を進むことになる・・・それでも、いいの?」

さっきとは裏腹、少女の声には寂しさが宿っていた。それは自分に対する言葉でもあったかのように、少女は寂しそうに顔をゆがめる。
少年はそんな少女の顔を見るのが嫌いだった。少女とあって二ヶ月の間にこの表情を何度みたことだろうか、見るたびに、少年の頭の中にはひとつの言葉が浮かび上がる。————守りたい————と。

それは小さい子供の我が侭な感情なのかもしれない。でも少年は、自分のことなんかどうでもいいから、少女を守りたい・・・と、そう思うのだ。好きな人を———守りたいと、思うのだ。
だから少年は、すぐ近くにいる少女の腰に手を回し、思い切り抱き寄せてから、言うのだ。

「・・・僕は君を、———を守りたいんだ」

その言葉に少女は目を見開き、驚きの表情を見せる。今までに無かった反応に少年は笑いながら、もっと強く少女を抱き寄せる。その細くてしなやかな体を、抱き寄せる。

少女は少年の抱擁をうけいれながら、うれしさに笑顔を見せる。今までに自分に近づいてくる奴は大抵汚いやつばかりだった。『これ』を使おうと自分を利用したりする、汚いやつらだったり、この力を恐れた連中による、自分を殺そうとするものばかりだった。だけど、この少年からはそんな汚いものは見えない。あるのは、自分を守りたいという純粋な・・・気持ちだけ———

「じゃぁ・・・力をいれるよ?」

そう小さく少女が呟く。うれしさを押し殺したかのような声で、そうつぶやく少年はその少女の言葉に返す。

「どうやって?」

少女はやはり、愛しそうに少年の言葉を聞く。だけど、ちゃんと答えてあげないとだめだと思った少女は、少年の胸から少しだけはなれて、目をみて言う。

「簡単だよ〜。ただあなたの手にわたしの力を込めた手を重ねるの」

よくわからない、といった表情をみせた少年だが、一応少女から離れて、両手を前に突き出す。少女は少年の行動の速さに納得して、両手に力を込める。その瞬間、その小さく滑らかな手に黒い幾千の文字が生まれていく。その手を少年の手に重ねるようにして差し出した少女は、こう呟く。

「はい、これで私の力があなたのなかに入った。でも、最後の言葉を交わさないと、契約は完成しないの」

「契約?」

「そ、力を分け与えるための契約の儀式。その段階が今ので、言葉がこれから言わなければならないもの」

「えと・・・なにをいえばいいの?」

「ただ私のことを愛しているといえばいいの」

「え・・・」

「もしも愛していないもの同士が力を共有すると・・・その力は互いを拒絶して、暴走してしまうの・・・あ、あの・・・それで、あなたは私のこと、嫌い?」

「き、嫌いじゃ、ないよ」

「じゃぁ言ってよ、好きだって」

少年の顔が真っ赤に染まっていく。夕日に照らされている今でもわかるほどに、紅く染まっていく。それに少女は笑い、言葉を発する。

「私は、裕介のことが好きだよ」

おそらくその少女の顔は、真っ赤に染まっていたのだろう。わからないのは、影にかくれているからだ。
そして———、少年は言葉を発する。少女を愛しているといおうと、言葉を発しようとする。
そこで———————すべての物語は始まったのだ。ゆっくりと、着実に・・・鎖牙裕介の物語は、始まったのだ。

        

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Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 ( No.81 )
日時: 2011/02/12 14:09
名前: 野宮詩織 ◆oH8gdY1dAY (ID: F5XSuO4B)

野宮詩織です!!
また来てしまいました!!

ヤバいです……!!
このお話の今の展開がヤバいです……!!
もうワクワクドキドキしっぱなしです!!

だいこん大魔法さんは紅魔郷のキャラが好きなんですね。
私は小傘、妹紅、慧音が特に好きです!!
正しく言うとどのキャラも大好きなんですけどね。

歌詞から名前をつけたキャラは、私が書いている「おいでませ、助太刀部!!」という小説に出ています。
お暇があればのぞいてみてください。
(↑なんか番宣みたいになっちゃってスミマセン……)

これからも、頑張ってください!!
燃え尽きそうな勢いで応援してます!!

Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 ( No.82 )
日時: 2011/02/12 14:37
名前: だいこん大魔法 (ID: TtH9.zpr)

おおお!!再び同志よ(自重w
コメントありがとうございます^^ 

そう、私は紅魔郷キャラが大好きなんです!!実際はどのキャラも好きなんですが、特に、確定したら、なにが一番すきか、と聞かれたらまず紅魔郷キャラと答える!!より具体的に答えてくださいといわれたならばもちろんレミフラと即答しますけどね^^;
では・・・その小説をのぞかせていただくとしましょう(何様w
コメントありがとうございましたー^^そして応援にこたえられるようになんとかがんばってみせるとします^^;

Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 ( No.83 )
日時: 2011/02/12 22:00
名前: だいこん大魔法 (ID: TtH9.zpr)

「ふむふむ、契約を成功させたのが昨日だって聞いたけど、もしかしてそれは≪企業≫がボクたちに流した嘘だったっていう可能性が高くなったね。一日でこんなに強力な【魔法】を所持することなんて不可能だと思うし・・・いや、もしかしたら【紅の魔術師】と契約したから?」

少女は考えるようなしぐさをしながら俺のことを眺め回す。俺はその感情のこもらない目・・・感情のこもらない声に・・・なにかを感じ始めていた。だけど、なにかがひっかかってくるだけで、わからない。この少女のことが・・・わかりそうで、わからない、どこかに忘れてきた記憶の中に————

「まぁいいか、対魔法コーティングしたあの子をだせば、そんなん関係ないよね」

「・・・対魔法コーティング?・・・っておいおいうそだろ?」

俺はその少女の言葉、正確には対魔法コーティングという言葉に反応する。それはたしか、ローラがいっていた。ローラは俺に、『私の本には対魔法コーティングがされています、たとえば、鎖牙さまの炎に燃やされないようにするためのコーティング魔法です。でもまぁ、力が強すぎればそれはアッサリやぶられてしまうわけで、私がエルシャロンさまに絶対に勝てない理由でもあります』といっていた。エルほどの力をもっていない俺は、ローラよりも強いと思われる、いや、確実に強いこの少女の対魔法コーティングは、やぶることはできないだろう。

「っておいおい、さっそくピンチですか?ヘタレ根性全壊ですかぁ?」

俺は自虐のようにそういう。左手に宿る炎ははたして、その対魔法コーティングのかかっている【魔法】に打ち勝つことは出来るのか?・・・まてよ?俺はどうしてこの少女が魔法を唱えるまで律儀にまってんだ?攻撃するなら今だろうが!!
体にムチをうって俺は走り出す。その速度はもはや人間がたせるほどの速さではなかった。滑り台近くまで来ていた俺は、結構はなれている入り口のところまで一瞬にして距離をつめる。だがしかし、俺の行動はすこしばかりおそかった———

「—————Hukkamoistu need nukud 丑 Ki—————『醜きものに人形達の裁きを』」

闇空を一閃する銀色の刃が俺におそいかかった。

「ぬお!?」

俺はすんでのところで中で後ろに一回転する。ちっという音がしたかと思うと、俺の今着ていた制服の端が・・・少しだけ切れていた。

「・・・へぇ、なかなかいい反射神経してるね」

そういう少女の近くには、さきほどまでいなかった、天使のような・・・いや、デフォルトされた天使、キューピーちゃんみたいな天使の人形が、禍々しく光日本刀をもってたっていた。さきほどの攻撃は、それによるものだと俺は悟った。

「ほら、さっきのように『イフリートティア』でサリエルを喰らってみなよ」

その言葉を合図に天使が動き出す。それは図体から考えられるスピードを軽く凌駕していた。小さな羽根を羽ばたかせながら、風を切り裂きながら俺にむかって文字通りすっとんでくる。まずいと感じたときにはもうおそい、俺は右手にまだ残していた『イフリートブレイド』をとりだして天使の、サリエルという名の天使の日本刀をうけとめる。普通なら触れたものを一瞬にして爆発させてしまう『イフリートブレイド』は、その対魔法コーティングに反応して、やはり爆発しなかった。
それどころかこの天使・・・力が強すぎ———
———ニヤアアアァァァ———
そう思ったとき、天使の顔が醜く歪む。半分は可愛らしい天使の顔、もう半分は・・・黒い、悪魔のようなも醜い笑みに、変わる。
そして俺は、本能的な恐怖を感じて『イフリートブレイド』を手放す。手放した方の手は後ろにひっこめる。
ザン!!
そしてそのすぐ後に、漫画やアニメなどでしか聞かないような効果音みたいなものが俺の手があったところを通り抜ける。上から下に振り下ろした日本刀は獲物をしとめられなかったといわんばかりに怒り狂っているように見えた。だが・・・今が好機、そう思った俺は左手の炎に意識を集中させて、自身の半分ほどの大きさしかないこの天使の人形に向かって振り下ろす。

「サリエル」

その俺の動きに少女は気がついていた。今までは自身の意思をもって動いているようだった天使の人形は、少女が遠く離れた場所で腕を後ろに、パントマイムのようにひっぱったことによって、俺が振り下ろしたときにはもうそこに天使はいなくて、少女の傍らに戻っていた。

「・・・ちっ」

そんな少女の動きを見て、また俺の頭のなかになにかが浮かび上がる、だけど、それを俺は無視して舌打ちする。

「ほんとにいい反射神経・・・。確実に右手はしとめたと思ったのにまさか反応するなんてね、驚いたよ」

淡々と少女はそういう。そんな中、俺は少女がなにかをしゃべるたびに、なにかを行動するたびに頭のなかに思い浮かぶ何かを必死に無視し続ける。・・・くそっ、なんなんだよ、俺にはもう隠された記憶なんてねぇだろうが!!ない・・・だろうが?

「ここはもうちょっと本気をださないとボクが殺されるかもしれないね。・・・あの人にもう一度会うまでは、死ぬわけには行かないし、うん、本気をだそう」

そのとき、『あの人』と少女がいったとき、一瞬だけ顔が曇ったことが分かった。感情がないこの少女は、その『あの人』という言葉に、顔を曇らせた。

「さあ・・・踊ろう、一緒に踊ろう、Te filloje nje top te nje populli te vetmuar i vetmuar i vetmuar?『寂しい寂しい一人と独りの舞踏会を始めよう?』」

それは【魔法】だった。言葉の途中に【詠唱】をいれていたからすこし気がつくのが遅かったが、少女の周りに大小さまざまな大きさの人形、大小さまざまの武器をもった人形が現れたことによって強制的に気がつかされた。

Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 ( No.84 )
日時: 2011/02/13 11:39
名前: だいこん大魔法 (ID: TtH9.zpr)

「・・・各一体一体に対魔法コーティングがされていないなら・・・意味ねぇだろうが!!」

そういいはなち、俺は左手の炎を振るう。
炎は巨大な竜のような頭の形をとり、すさまじい咆哮をあげ、俺の手からはなれて少女のあたりにちらばる人形たちを一つ一つ喰らっていく。そのたびに俺の中に次々と力があふれていくのがわかる、どんどんどんどん、体がはじけてしまいそうなほどに力がふえ———

「っ!!それ以上喰らうな!!」

「おっ・・・と、気づかれたかな?やっぱりすごいなぁ、ボクの考えがまるで筒抜けのようだね」

一体一体に強力な魔力を宿らせ喰らうにつれて俺の体の魔力の計容量を超えさせようといった狙い———最初の『解析』によってそこまで計算をつくされていたようだった。こいつは・・・まじもんだな、本当に簡単に人を殺せる———そんな感じを思わされる。魔力の計容量を完全に超えてたしまった人間は、自身の体にたまる魔力の暴走に負け、死んでしまうとわかっていて———今の魔法をつかったのだろう。
なるほど、さきほどの詠唱はフェイクだったってわけか。今のは魔法ではない。【魔法をもとから宿した人形】だ。
ま、相手の計算違いによって俺の体の中には相当量の魔力が宿ってしまったわけだが———それでも少女は、まだまだ平気そうな顔だった。

「うーん、困ったなぁ、今ので殺すはずだったのに逆にパワーアップさせちゃったみたいだねぇ。『イフリートティア』の使用時間は十分だし、もう五分ぐらいたってるから後五分くらいかな?それでもその五分の間は君はボクと同じぐらいの力になっているってわけだね・・・これはちょっとまずいなぁ」

そういいながら少女が指をかざす、すると再び少女の傍らに控えていた気味の悪い天使の人形が俺にむかって飛び掛ってくる。それに俺は目をむけて、おもいきり左手をふるう、すると、完全に竜の姿を形どっている業火は、あっさりとその対魔法コーティングをうちやぶり、その天使の人形を喰らう前に焼き尽くしてしまう。一時的なパワーアップとはいえ・・・『イフリートティア』にこんな力があるとは、俺は思っていなかった。・・・うん、本当に二つ目の魔法としては強すぎると思うわ。

「さーてさてさて、形勢逆転か?どうする?いまここでもう二度とエルのことを襲わないって誓うなら俺だってお前のことを殺さな———」

俺がそうやって挑発する。感情のこもっていない少女はこの程度のことで挑発されないとわかっていてやったのに———その計算は簡単にやぶられた、少女はその挑発にのせられ、睨みつけるようにしてこちらを見て、白すぎる肌を真っ赤に染めて、地団太を踏む。

「た、たった五分で君がボクをどうにかできると思っているのか!?挙句の果てには殺すだって?むちゃくちゃいうんじゃない!!ボクが君に殺されることなんて———ありえない!!ボクがあの人に合うまで死ぬことなんて———ありえないんだ!!」

その挑発に少女がのっかかったことによって、さらに俺は挑発を続けることにする。この少女、見た目が俺より年下だから、ついつい妹をあいてにするような態度になってしまったのは自然といえる。やり、俺はピンチなときでも少しだけ余裕なのである。

「ああ・・・ああ、実際君なんてただのおまけなんだ、ボクが【紅の魔術師】を殺す前に、邪魔者である君を先に殺しとこうっていうだけなんだ、だら君なんかがボクにむかってたてつくんじゃない、いけんするんじゃない!!トモダチでもなんでもないくせに、ボクを怒らせるんじゃない!!Gjithe jeten e te katandiset ne asgje te gjitha drite te erret te erret te erret gjithcka gjithcka gjithcka per te shkaterruar te gjithe te lire. Per te gjitha vetmuar, i vetmuar, te gjithe sepse per mua, si ai nuk u zhduken nga kjo bote per mua duke thene se ata Tomodachi, asgje nuk do te mund te shkaterronte time. Maken te dale i fundit, Durandal!!『すべてを破壊してすべてを無にしてすべてを闇にしてすべてを暗黒にしてすべての光を闇にしてすべての生命を無に帰す。すべては孤独のために、すべては孤独のボクのために、ボクのことをトモダチだといってくれたあの人以外がこの世から無くなる様に、ボクはなにもかもを破壊する。いでよ・・・究極の魔剣、デュランダル』」

少女が言葉が終わったと思ったら詠唱を始めだす。やばい、やりすぎたと思ったときにはもう遅い、少女はなるべく早く早く唱えようと、その長い魔法を詠唱し始める。あまりにも長い、長すぎる、俺たちが使っている魔法なんかよりもはるかに詠唱が長いそれは———

「『イフリートティア』!!詠唱を止めろ!!」

俺は焦って左手をふるう、しかし、そのときにはもう遅い、少女は長い長い詠唱を終えていて、俺にむかって不敵な笑みをみせてきた。

Re: Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 ( No.85 )
日時: 2011/02/13 12:33
名前: だいこん大魔法 (ID: TtH9.zpr)

「・・・もう終わりだよ、もとから君なんて相手にする価値もないやつなんだ、ボクの【禁呪】を喰らってもし生きていられるようならちゃんと相手にしてあげてもいいけど、君にはその程度の、ボクの【禁呪】程度の力を止められる力はもってないだろう?」

そう、少女の手には、圧倒的なまでの魔力を宿す、紫色の巨大な剣、少女の体躯よりも、俺の体躯よりも、あげくのはてにはこの公園の周りに生えている木なんかよりも巨大な紫色の炎の剣が、少女の右手ににぎられていた。さきほどまで胸にかかえていたつぎはぎだらけのうさぎの人形がまるで———その剣に変化したようでもあった。
【禁呪】・・・それは世界消滅の五大元素と呼ばれるものもあれば世界封印二大元素と呼ばれものもある、その他にもいろいろあるらしいのだが、とにかくそれは、その力をもつものが全員そろってその【禁呪】を使えば、どこぞの核兵器なんかよりもおそろしい威力が地球に大して振るわれるほど、やばいものなのだ。

「・・・はっ、その【禁呪】を俺に使ってるって時点で、まともに相手してるってもんじゃないのか?」

俺は平静を・・・装いきれなくとも、なんとかその言葉を口にする。【禁呪】は、【大魔法】ともいわれ、それを使うときは相当ピンチな時だけとか、相手を蹂躙して倒したいときだけに使われるのだという、なのにこの少女は、まともに相手をしたくないといいながらもそれを俺に使ってきたのだ———それはどういうことだ?
案の定、少女は笑う、ニッコリと強く、強く、感情のこもらない顔で、空白の笑みを浮かべる。黒いフリフリのミニスカートが炎の魔力の流れにはためいていて、髪もそれにはためく。圧倒的なまでの魔力をほこるそれをだしてまで、少女はいったいなにがしたいのだろうか?

「・・・クス。これ、なんの炎だと思う?」

突然少女がそんなことを聞いてくる。俺はその質問の意味がよくわからず、だまりこむ、俺は腕の炎を消費しないために一度しまいながら、少女の顔を見る、それは、あまりにも孤独がゆえに狂ってしまった・・・狂気の顔だった。
それが———【孤独の人形師】の、名前の由来だったの、か。

「わからないよねぇ?君なんかにはわからないよねぇ?クスクス・・・、なら、そのわからない君に教えてあげるよ。これは———」

「っ!!『イフリートティア』!!『イフリートブレイド』!!【禁呪】を———喰らえ———!!」

「喰らえないよぉ?逆に喰らったところで君の魔力の計容量はオーバーしちゃうからねぇ。それでもいいのかなぁ?」

「・・・問題ねぇ!!」

「アハハハハハ!!この【禁呪】をみて気でもおかしくしたのかなぁ?でもいいよ別に、君が死のうがボクには関係ないし、じゃ、教えてあげる、この炎がなんなのか、それはね———ボクの孤独を癒す者以外、触れた物体全てを飲み込む炎」

少女が狂ったかのように笑う、それに俺は、顔をしかめながら両腕に炎をだし、それを同時に前方に振るう。『イフリートブレイド』の炎は爆発しながら少女のほうにむかっていく、『イフリートティア』の完全に竜の形をとった炎は、咆哮を上げながら少女を早く喰らいたいといわんばかりにすさまじい勢いせまっていく、しかし、少女はそれでも笑う、笑い、笑い笑い笑い———紫色の、私怨の炎を、孤独の炎を、振るう。
それに、まず竜が喰いかかった、だがしかし、それは今まで吸い込んだ魔力をもってしてでも、一瞬にして打ち消され、俺の左手から炎が消える。爆発しながら少女にむかっていた『イフリートブレイド』もあっさりとその剣に飲み込まれ、消されてしまう。その間にも、その剣がふられたことによって、炎の衝撃波に俺は狙われて———ああ、死んだな、実にあっさり死んだな。無理に意地はって・・・ローラたちに助けを求めなかったのが間違いだったのかもしれないな・・・、そんななによりも———会ったばかりのエルと分かれるのが寂しくて———そしてそれ以上に大きく俺の頭に広がったのは・・・昌子と、もう会えなくなるのは悲しいなぁ、というものだった。
俺はニヤリと、せまりくる炎にむかって笑う。歯をむき出しにして、笑う。前のローラ達との戦いのように、ピンチだからこそ覚える【魔法】を覚える気にはならない、なにせ、今ここでその魔法を使っても絶対にこの【禁呪】をやぶることができないのだ。孤独を癒す者・・・つまり、この少女よりも強かったら、深手を負いはするが死にはしない、後他には・・・この少女の捜し求めている、『あの人』だけは、絶対に無傷で助かるはずだ。だけど俺はそのとちらでもない、だから俺はここで———死ぬ。魔力の計容量とかの問題じゃなかったなとか頭の中で笑いながら———俺は情けない悲鳴をあげないように歯を食いしばり、その炎に飲み込まれていった。
そして———その炎に触れた瞬間、走馬灯のように俺の頭の中に・・・エルとの出会いの記憶よりもさらに奥に封印されていた記憶が———よみがえった。それは完全に、存在さえも忘れてしまっていた記憶、俺が中学時代、コンビニで出会った———一人の幻想的な少女との出会いの記憶———。


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