コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜 二話解禁
日時: 2011/09/01 02:20
名前: だいこん大魔法 (ID: qd1P8yNT)
参照: http://loda.jp/kakiko/?id=758.jpg

初めての投稿です!!そして初めての小説です。まだ途中ですががんばって書いていきたいと思います!!内容の細々とした設定は後々追加していく予定ですのでどうかよろしくおねがいします!!そして、初めて書くので全然下手で文章力もないですが、荒しとか、下手だからやめとけとか言わないでください。そう思うならとっとと帰っちまえ!!とおもう所存ですゆえ・・・。^^;
タイトル変更のお知らせ 【紅蓮の契約者】からErret Crimson〜紅蓮の契約者〜になりました^^;オリキャラ募集は引き続き行っています^^;おねがいします〜

参照200突破したので主人公から一言—————「え?は?おまえなにいっちゃってんの?そういうのは作者がするもんだろ?」———いいからいいから———「いいからじゃねーよ!恥ずかしいだろ!?」———いいからやれよ馬鹿!!———「逆切れされた!?」———・・・いつまでもこのヘタレが私に逆らってくるので今回はこの辺で———『一言終了』

参照300突破したのでヒロインから一言—————「こんにちは、エルシャロン・ユアハーツです♪この度は私と裕介のイチャイチャラブストーリーを読んでくださり」———ちょ、エルさん?違う、違うからね?———「・・・はぁ?人間風情が気軽に私の名前を呼ぶんじゃないわよ」———おーい・・・本性でちゃってますよ〜———「ていうかそもそもこれを裕介が見るわけじゃないんだし、一言とか必要ないじゃない」———・・・あー、エルさんが帰っちゃったので今回はこの辺で———『一言終了』

参照400突破したので先生から一言—————「こんにちは(キラッ)髪の毛がワイルドなほどに生えている雉田信之助デスッ(キラッ)」———うそはよくないと思います、先生———「う、うそじゃないもん!!ほんとだもん!!」———きもいんでやめてもらえますか?———「フン・・・キサマはどうやらこの私を怒らせてしまったようだな・・・喰らえ!!ハゲビーム!!」———えー、この先生相手にするのがめんどくさいので———『一言終了』

参照500突破したので西野から一言—————「始めてまして、西野です。鎖牙裕介の友達やってます。好きなことはゲームで趣味はゲームで将来結婚したいのはゲームで」———おいオタク。お前は自己紹介でなにいってやがんだよ———「今発言してきた人は無視してください。ゲームの中の登場人物の声ですので」———おいお前、作者にむかってそんなこといってっと登場させないぞ?———「では、ここらで俺がオススメするゲームを紹介し」———・・・どいつもこいつもまじめな挨拶ができないと私が失望したのでここらへんで———『一言終了』

参照600突破したので昌子から一言もらおうと思ったけどもうなんか前のやつらがとてもめんどくさい反応をしていたのでこの企画はなかったことに———「ちょ、ちょっと作者さん!!私にもやらせてくださいよぉ!!」———えー・・・だってどうせふざけるんでしょ?———「ふ、ふざけないです!!だからお願いします!!」———まぁそこまでいうならやらせてあげないでもないけど———「そうですか?ならもうあなたには用はないのでとっとと帰・・・」———はいはい、強制終了します—————『一言終了』

参照700突破したのでサブキャラクターみたいな感じになっている佐々木さんから一言—————「う、うぇ?わ・・・わたしですか?」———うん、おねがいね———「う・・・うう・・・あ、あの・・・こ、この物語は・・・ええと・・・あの・・・そのぅ」———緊張しなくていいよ〜、一言いってくれればそれでいいから———「え、あ・・・はい。え・・・と、この作品は、んと・・・」———む、無理しなくてもいいよ?———「ふぇ・・・お、お役に立てなくて申し訳ありません」—————というわけで、一番まともな挨拶をしてくれようとした佐々木さんに盛大な拍手を!!『一言終了』

もうすぐ一話終了だっていうことで、ここでひとつ、主人公に一言もらおうと思います、どうでしょう?こんどこそやってもらえますね?—————「よ・・・よし、今度こそはいけそうだ。ちゃんとやってやる」———そうこなくっちゃな、主人公さんよ———「うーん・・・若干作者がうざいけどまぁしょうがねぇ・・・やってやらんこともないぜ」———いいから黙って始めなさいこのヘタレ主人公———「あーあー!!わかったよくそっ・・・えーと・・・なになに?」———プッ・・・セリフも覚えられてなかったのかよこの子———「うぐっ・・・う・・・うるせぇこの駄作者!!ちょっとだまっとけ!!」———といわれて黙る私だとお思いですかな?———「・・・もしかして、最初のやつ根に持ってんのか?」———・・・———「ぷっ・・・器のちっちぇやろうだなぁ」———・・・えーと、では、次回から主人公はこのヘタレ男ではなく雉田先生に———「え?まじ?よっしゃああぁぁ!!この髪の毛がワイルドなほどに生えている雉田信之助様にすべておまかせあれええぇぇぇ!?」———「先生はだまってろ・・・!!」———「なんだと?このワイルドなほどに髪の毛・・・もといワイルドなほどに髪の毛が生えているこの雉田信之助様にただのヘタレのお前が勝てるとでも?ハーッハッハッハ!!」———「・・・ハゲ、育毛剤、つるつる、カツラ、テカテカ、抜け落ちる髪の毛、ワイルドほどになにもなかツルツル頭」———「うわああぁぁ!!ヘタレ男がいじめるううぅぅ!!」———「きしょいんだよこのくそやろう!!くっつくんじゃねぇ!!」———
・・・と、いうわけで、一話終了まじかの一言でしたー、また次回〜———「「っておいなにかってに終わらせてんだこのくそ作者!!」」———そういうところだけはそろうんですね、そしてきしょくが悪いですね、先生———「うわあああぁぁん!!」———というわけで、まぁ・・・最後ぐらいはお前に閉めさせてやるよ、ほら、最後に挨拶ぐらいしときなさい———「ぐっ・・・まぁいい、ていうか一言とかなにもいってないような気がするけど・・・ま・・・いいか。んじゃ、Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜の一話を読んでくださりありがとうございました。引き続き、二話もこの駄作者が書いてくださるということなので、期待せず、むしろ作者を罵倒しながら待っていてください、んじゃ・・・というわけで」———一言終了。そして作者から一言
—————————まだエピローグが終わってないんだぜ——————————


最近かいてて思ったこと『別の小説に熱が入ってしまってなかなか進まない・・・』

山下愁様による、この作品の宣伝文です!!なんというかもう神ですね^^小説本編が宣伝文に劣っているという真実が———^^;


————————

「僕は君を——守りたいんだ」


夕日が赤く染める空き地で、少年は少女に『力』を入れられた。
それは、彼女を守る為の能力——。

その日を境に、主人公・裕介の物語は始まった。


それから高校生になった裕介の日常は、至って普通だった。
幼なじみと登校し、
友達と馬鹿騒ぎを起こし、
普通に授業を受けると言うありふれた人生を送っていた。

人生の脇役を演じる裕介の前に現れたのは、


1人の転入生だった————。


そして、その転入生は、裕介が昔好きだったと言う女の子だった。


予測不能なファンタジー小説が、コメディライトにて活躍中!

裕介の未来はどうなってしまうのだろうか?!


    Erret Crimson〜紅蓮の契約者〜


「この世界に空気が存在するように、光が存在するように、太陽が存在するように月が存在するように、『これ』も存在するの」

————————




>>6 登場人物紹介&オリキャラ素材

第一話 サブタイトル【邂逅】
プロローグ>>0
一章、始まりを運ぶ者 >>1 >>2 >>3 >>4 >>5 >>7 >>8
二章、再会の意味を知る者 >>8 >>9 >>10 >>11 >>13 >>18 >>23 >>25 >>26
三章、紅蓮の契約者 >>29 >>32 >>33 >>34 >>39 >>43 >>44
四章、幽霊屋敷の能力者 >>47 >>48 >>49 >>52 >>53 >>54 >>55 >>57
五章、孤高の翼をもつ者 >>58 >>59 >>60 >>61 >>62 >>63 >>64 >>71 >>74
六章、孤独の愛する者 >>75 >>76 >>77 >>78 >>79 >>80 >>83 >>84 >>85 >>86 >>87 >>88
七章、結社最初の襲撃者 >>89 >>92 >>94 >>95 >>96 >>97 >>98 >>99 >>100 >>103 >>104 >>105 >>106 >>107 >>109 >>115 >>116 >>120 >>121 >>122 >>123 >>124 >>125 >>126 >>127 >>132 >>172 >>176 >>177 >>180 >>182 >>183 >>184
エピローグ>>186 >>187 >>188



第二話  サブタイトル【解禁】
プロローグ>>199



参照800突破初企画始動 裕介、中学時代のバレンタイン >>133 >>134 >>135 >>136 >>137 >>138 >>140 >>147 >>148 >>149 >>155 >>158 >>162
>>165 >>166 >>167 企画END

魔法の詳細てきなもの>>142
秋原かざや様による小説紹介文>>185

作者自作イラスト(裕介) >>56 >>110 (エル) >>67 >>93 >>189 (リーナ) >>91   扉絵>>0
凡さまの神イラスト>>170

スペシャルサンクス(コメントをくれたお客様) >>67

では、そんなこんなで本編スタートです!!↓ 

 

   プロローグ、涙とともに消える記憶

「この世界に空気が存在するように、光が存在するように、太陽が存在するように月が存在するように・・・『これ』も存在しているのよ」

なにもない。ただの空き地となってしまったこの場所で、一人の幼くも美しい、それでいて不気味な雰囲気をまとっている少女の声が響く。

夕日に照らされた少女の髪はオレンジ色に染まり・・・顔は、影にかくれて見えない。草が適当なサイズに切られているこの空き地には、もう一人の少年らしき人物がたっていた。
その少年らしき人物は少女の声に聞き入り、うんうんとうなずきながら、少女のほうをみつめている。その少年のほうは影になっておらず、六、七歳の男の子だということがわかる。とくにといった特徴の無い顔、少しだけ長い漆黒の髪、身長はその少女よりも少しだけ大きい。

少女は子供が無邪気に笑っているのとは程遠い、美しい笑みを浮かべながら、その少年のことを見ている。その少女の雰囲気には、まるで愛しい人をみているかのような空気がまとっているようにも思えた。

少年は早く続きが聞きたいのか、早く早く、と少女のことを急かす。少女はニッコリは笑った後、再び声をだす。

「『これ』は使える人には使える。たとえば、それが得意な人にとってはそれが簡単にできて、それが得意じゃない人はそれは簡単にできない。つまりそういうことなの。『これ』は、私のように使える人にとっては簡単に使えて、あなたのように、使えない人にはできないの。わかった?」

首をかしげながら少女は少年に聞く。少年はそんな少女の言葉にガッカリした雰囲気をだしていた。それを察した少女は、慌てて言葉をつけたした。

「あ、あ、でもね、あなたも使えるようになれる方法が一つだけあるよ」

それに少年は顔を上げる。その少女の顔を見ながら少年が感じたのは、疑問だけだった。まだ幼い少年の頭では、理解ができなかったのだ。
だが少女は、やはり愛しそうにその少年を見つめる。見つめながら顔をよせてきて、理解できていない少年の耳元でそっと・・・ささやく。

「そう・・・ひとつだけ。私の力をあなたに入れる。そうすれば、あなたは『これ』を使えるようになる」

「ほ、本当!?」

そのときはじめて少年は歓喜の声をあげた。だけど少女の言葉はまだ続いていて・・・

「でも・・・それをやったらあなたは、あなたの人生は・・・捻じ曲がる。私のような狂った化物しかいない、最悪の人生・・・違う、もう人生ともいえない道を進むことになる・・・それでも、いいの?」

さっきとは裏腹、少女の声には寂しさが宿っていた。それは自分に対する言葉でもあったかのように、少女は寂しそうに顔をゆがめる。
少年はそんな少女の顔を見るのが嫌いだった。少女とあって二ヶ月の間にこの表情を何度みたことだろうか、見るたびに、少年の頭の中にはひとつの言葉が浮かび上がる。————守りたい————と。

それは小さい子供の我が侭な感情なのかもしれない。でも少年は、自分のことなんかどうでもいいから、少女を守りたい・・・と、そう思うのだ。好きな人を———守りたいと、思うのだ。
だから少年は、すぐ近くにいる少女の腰に手を回し、思い切り抱き寄せてから、言うのだ。

「・・・僕は君を、———を守りたいんだ」

その言葉に少女は目を見開き、驚きの表情を見せる。今までに無かった反応に少年は笑いながら、もっと強く少女を抱き寄せる。その細くてしなやかな体を、抱き寄せる。

少女は少年の抱擁をうけいれながら、うれしさに笑顔を見せる。今までに自分に近づいてくる奴は大抵汚いやつばかりだった。『これ』を使おうと自分を利用したりする、汚いやつらだったり、この力を恐れた連中による、自分を殺そうとするものばかりだった。だけど、この少年からはそんな汚いものは見えない。あるのは、自分を守りたいという純粋な・・・気持ちだけ———

「じゃぁ・・・力をいれるよ?」

そう小さく少女が呟く。うれしさを押し殺したかのような声で、そうつぶやく少年はその少女の言葉に返す。

「どうやって?」

少女はやはり、愛しそうに少年の言葉を聞く。だけど、ちゃんと答えてあげないとだめだと思った少女は、少年の胸から少しだけはなれて、目をみて言う。

「簡単だよ〜。ただあなたの手にわたしの力を込めた手を重ねるの」

よくわからない、といった表情をみせた少年だが、一応少女から離れて、両手を前に突き出す。少女は少年の行動の速さに納得して、両手に力を込める。その瞬間、その小さく滑らかな手に黒い幾千の文字が生まれていく。その手を少年の手に重ねるようにして差し出した少女は、こう呟く。

「はい、これで私の力があなたのなかに入った。でも、最後の言葉を交わさないと、契約は完成しないの」

「契約?」

「そ、力を分け与えるための契約の儀式。その段階が今ので、言葉がこれから言わなければならないもの」

「えと・・・なにをいえばいいの?」

「ただ私のことを愛しているといえばいいの」

「え・・・」

「もしも愛していないもの同士が力を共有すると・・・その力は互いを拒絶して、暴走してしまうの・・・あ、あの・・・それで、あなたは私のこと、嫌い?」

「き、嫌いじゃ、ないよ」

「じゃぁ言ってよ、好きだって」

少年の顔が真っ赤に染まっていく。夕日に照らされている今でもわかるほどに、紅く染まっていく。それに少女は笑い、言葉を発する。

「私は、裕介のことが好きだよ」

おそらくその少女の顔は、真っ赤に染まっていたのだろう。わからないのは、影にかくれているからだ。
そして———、少年は言葉を発する。少女を愛しているといおうと、言葉を発しようとする。
そこで———————すべての物語は始まったのだ。ゆっくりと、着実に・・・鎖牙裕介の物語は、始まったのだ。

        

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Re: 【紅蓮の契約者】※オリキャラ募集 ( No.41 )
日時: 2011/01/29 11:55
名前: だいこん大魔法 (ID: AEu.ecsA)

ふおおおおお!!葉月「省略」さま!!オリキャラありがとうございます!!14歳のぶりっ子で甘えん坊・・・想像しただけでよだれが(自重ww
即行で考えた設定なのですが、主人公の従姉妹的な感じにしたいと思います^^

Re: 【紅蓮の契約者】※オリキャラ募集 ( No.42 )
日時: 2011/01/29 12:08
名前: 咲乃上 葉月 (ID: W.DpIDg9)

了解です^^

なんかうれしいです!

Re: 【紅蓮の契約者】※オリキャラ募集 ( No.43 )
日時: 2011/01/30 22:04
名前: だいこん大魔法 (ID: AEu.ecsA)

「えー・・・以上を持って帰りのHRは終了だ。部活がんばる奴はがんばって帰宅する奴はそのまま帰れ。とっとと帰らないとだめだぞ。そうしないと先生のような頭になっちまうぜ〜」

不気味な笑いを残しながら消えていった雉田のことを冷めた目で見つめていた俺は、気が抜けたかのようにして机に突っ伏する。今日一日、おきてから色々あったなぁとつくづく思う、というか、一日でどんだけ俺を取り巻く空気が変化してんだよっていう話だ。
えーと・・・最初の異変は昌子が俺と一緒に学校に言い出したところからだ。いや、それ以前の夢なのだろうか?いや・・・でも夢は毎日のように見ていたから、それはまぁ関係ないとして、やはり昌子が俺と一緒に学校に行こうとしたところからだろう。いつもは一人でいってしまうくせに、昌子は何を思ってか、俺と一緒に行こうと言い出した。その後の俺の質問で昌子は、口をつぐんだ。次に転校生でやってきた。それはいつも俺の夢の中にでてくる少女・・・エルシャロン・ユアハーツだった。
俺はエルと再会し、忘れていた記憶を取り戻した。それは俺がエルとであったことによって、『頭の奥底に無理矢理封印させられていた』記憶が、封印をこじ開けてきたかのように、唐突に起きた。
記憶が元に戻った俺達は、九年前に、完成しなかった、不完成で終わってしまった契約を、完成させた。九年前、エルは俺のことを好きだといった。だが俺は、そのとき言っていなかった。いや、自分から言わなかったのではない。そのとき俺は・・・『なにかの攻撃』によって死んでしまったからだ。その攻撃は【魔法】といわれている非日常、非科学的な力によってのものだったと、今ならわかる。まぁそんなこんなで俺は死に、エルの【魔法】によってよみがえったが、九年間エルとの契約を保留にしていた。
だが、俺はエルのことを・・・いや、自分でいうのも恥ずかしいのだが、好きだといった。それによって第一段階の契約は完成し、俺は【魔法】を使えるようになった。正式に使えるようになった魔法は【フレイヤバースト】の一つだが、それは俺がエルを守りたいという意思にしたがって生まれた魔法で、自分でもなんとなく気に入っている。
エルの力を解放し、【魔法】を使えるようになった俺は、エルと第二の契約、つまり、覚悟の確認を行った。それは、人生の道、日常の道、平凡だが命をかけなくてもすむ平和な道に残るか・・・それか、エルとともに、化物しかいない、いつ命を落とすか分からない最悪な道に進むかの・・・確認。
そして俺は・・・エルとともに、化物しかいない。最悪な、人生でもなんでもない道に進むことを決めた。九年間もエルを一人ぼっちにして、俺は忘れていたのに、ずっと一人で俺を探してくれていたエルのことを、これ以上悲しませないために・・・寂しい思いをさせないために、俺はその道を選んだ。後悔しても遅いかもしれない。だけど俺は・・・記憶の中にいた俺は・・・エルのことが、好きだったから。好きな女の子を、守りたいと思っていたから・・・いいんだ。
今の俺の気持ちがそこにはないのかもしれない、だけど、それでもいいと思っている。だってなぁ・・・そんな些細なこと気にしてたって何にも始まんないだろ?
一日で・・・たった一日で人生の道から化物しかいない道に進むことになった俺は、それでも回っている日常の風景・・・、これから部活にいこうとしているクラスメイト、廊下で友達としゃべっているクラスメイト、家に帰ろうともしないで友達と話しているクラスメイト、入学一ヶ月でさっそくできた彼氏や彼女と一緒に帰り始めるクラスメイト・・・。それはいつもと同じ光景だった。当たり前だろう。こいつらは、なにも変わっていない。いつもと同じ日常を生きているだけだ。人生の道からはずれたりなんかしていない。変わったのは俺だけ。
日常を懐かしそうに見るのは、俺とエルだけ。

「そういや・・・今日はこれ以上昌子とかかわりたくないから・・・家に帰るのは遅めでいいか。それまで屋上で寝てようっと」

俺はそう呟きながら立ち上がる。まだ温かくはないとはいえ、それほど寒いともいえない。だからだいたい七時ぐらいまでは屋上で寝ていられそうだ。帰りが遅くなったらそれは友達の家で遊んできたと言い訳すればいい話だし、なんも問題はない。
うーん・・・よく考えたら、化物しかいない道に進んだだとかいっている俺も、まだ日常にいるじゃねぇか。とくにといって異常がおこるわけでもないし、突然エルがいなくなったりもしない。でもま・・・、それでも警戒は怠らないようにしないとな。
屋上での契約完了後、エルは俺にこう話していた。世界中には、俺と同じような『契約者』と、エルと同じような『魔術師』がそれなりにいるらしい。だがそれのほとんどは『契約者』が『魔術師』を裏切り、殺し、その力を奪ってしまうのだという。だからこの世界にいるほとんどの【魔法】を使うものは、『魔術師』ではなく、『契約者』なのだという。それを聞いた瞬間に俺はなんかとてつもなく恥ずかしい発言をしていたような気がするが、それはもう頭の中から排除しておこう。
西野はHRが終わった瞬間にとっとと帰ってしまっているため、俺に話しかけてくる奴は誰もいない。今日俺につっかかってきた中西ももういないし、教室にはほとんど人がいなくなってしまった。さっきまでは十人以上はいたのに一分でいなくなりすぎだろ・・・と思いながら、俺はエルの席を見る。
エルは窓の外を真剣な眼差しで見ていた。内側からだとどのような表情で窓の外を見ているか分からないが、雰囲気からして真剣だということがわかる。俺は出口にむかっていた足をとめ、回れ右してエルのほうにむかって歩き出す。
その気配がわかったのか、エルは俺のほうをむく。真剣な表情は消え、デレっとした情けない笑顔を俺にむける。・・・ああ、その表情、俺のいとこと似ているな。緊張の欠片もなく、信頼しきっている相手にむける笑顔だ。それをエルがやると、その・・・なんだ、破壊力抜群だ。

Re: 【紅蓮の契約者】※オリキャラ募集 ( No.44 )
日時: 2011/01/31 01:13
名前: だいこん大魔法 (ID: AEu.ecsA)

「なに見てたんだ?」

単刀直入に俺は聞いてみる。するとエルは、なんでもないよ〜といいながら、口を開く。

「少し懐かしい『力』を感じただけだよ〜」

そう、エルは笑って言う。だが、その『力』というのがどういうものなのか知ってしまった俺にとっては、笑い事ではすまされなかった。

「そ・・・それってエルを狙う≪企業≫とか≪機関≫とかの連中ってことじゃないのか!?」

世界中にいる【魔法】を使う奴のほとんどが『契約者』だと教えてくれた後、エルはその『契約者』が集まって出来た組織、≪結社≫があることを教えてくれた。なんでも≪結社≫という組織は、自分達から動くことは一切なく、その≪結社≫が動いているときは裏に≪企業≫か≪機関≫が絡んでいるのだという。あとたしか、三年ぐらい前に≪結社≫本体が正式に≪企業≫に雇われたのだという。そうするのに≪企業≫がでれだけ莫大な金をつぎ込んだかは知らないが、おそらく俺達の敵は、≪企業≫という組織だけだろう。
つまり、そのエルの感じた『力』は、その組織の連中によるものなのではないのだろうか?と俺は心配しているのだ。
小声で叫ぶというすこし難易度の高い技をやってのけた俺に対してエルは、やはり笑う。大丈夫だよ〜と、笑う。

「心配しなくても大丈夫。さっき感じた『力』はたぶん、私達の味方だから」

「はへ?」

そのエルの言葉に、まぬけな声をだしてしまう俺。そんな俺をやはりエルは愛しそうに見つめる。その視線は・・・嫌いではないのだが、どうも恥ずかしくなってしまう。
そういえば、朝の出来事のせいで俺達がどんな関係かと一度問いただされたな。それは例によって知り合いだったんだ、ですませてあるが、そんな小説とか漫画とかアニメとかでよく使われている手でだませたとも思えない。まぁそれは今のところ誰も聞いてこないからいいんだけども。それよりも・・・だ。

「・・・味方?」

俺はそれが気になった。『力』つまり『魔術師』か『契約者』の場合、そのほとんどが≪結社≫に入っていて、今はしかもエルを狙う≪企業≫に雇われている。だから、その≪結社≫にいる【魔法】を使う奴は、敵なのだ。ということはつまり———

「それはつまり・・・≪結社≫の連中じゃないってことか?」

「あたり〜。今≪結社≫に所属していない『力』の持ち主はほとんどいないんだけど、さっき感じた『力』はその少数の中でも私と一度面識がある者ね」

ふーむ・・・昔馴染みというやつか?
ま・・・心配いらないってことはたしかだな。あとはエルの判断次第ってことで俺は屋上で寝てくるか・・・。

「んじゃね俺はちょっくら昼寝してくるわ、なんかあったら・・・なにもできないだろうけど、呼びにきてくれ」

「え〜、私も一緒に行く〜」

「いや・・・寝るだけだぞ?」

「ん〜、だって帰ったら明日まで裕介と会えないじゃん」

・・・ああ、そうだったな。今日久しぶりに会ったとは思えないエルの態度のせいで、再会したのが今日だということを俺は忘れかけていた。エルはここに来る前、俺がこの学校に通っているのを知った後に、住人募集をしていたマンションの一室を借りている。本当のことをいえば、エルは俺が見つかったら一緒に住もうと考えていたらしい。だが、俺には家族がいることを伝えると、寂しい顔をしながら、しょうがないなぁ・・・と言ってあきらめてくれた。・・・本当のところ、俺だってエルと一緒に住みたいとは思う。これからどんなことがおこるかわからないし、いつどこでエルが襲われても守れるように、一緒に住みたいとは思う。だがしかし、まだ日常のどこかに残っている俺の心が、それを拒絶している。エルが転校してきたときに俺の頭の中に響いていた警告・・・、それはおそらく、俺の中にある日常を、人生の道を捨てたくないと思う心が具現化したものなのだろう。俺はそれを無視して、エルと共に化物の道に進んだ。だから、その俺の日常に残りたいという心の、最後の抵抗なのだろう。エルと一緒に住んではいけないという・・・、最後の抵抗なのだろう。
でもまぁ、実際にエルと一緒に暮らすことになったら俺の心と体がもたない。なんといったってエルは美しいし、俺にはもったいなさすぎる女の子だ。その上、女子の家、昌子の家をのぞいて入った事のない俺にとっては、そう堪えられるものではない。・・・なによりもでかいのが、ヘタレだからな。

「うーん・・・、そうだなぁ、今日は友達の家に泊まるって適当にごまかしておけば一日中一緒にいられるんだけど———」

「本当!?」

誰もいなくなってしまった教室の中に、エルの声がコダマする。廊下に残っていた生徒がなんだなんだ?とかいう声をあげるが、結局教室をのぞいてくるやつは誰もいない。だが俺は少し焦っていた。今の内容はほかのやつら、とくに転校早々エルの美しさに魅入られてファンクラブとか作っちまいやがった男どもには聞かれたくない内容だからだ。

「今日は一緒にいられるの!?」

再びエルが大きな声で叫ぼうとしたところで、俺が静かに、と小声でいう。するとエルはさっき俺がやった、小声で叫ぶという難易度が高い技を普通にやってのけた。

「たぶん・・・な。いくら俺がヘタレでも、九年ぶりに再会して、好きだといった女の子を初日から一人ぼっちにさせるわけにはいかないからな」

うわ・・・俺の今のセリフ、恥ずかしいぞ。今の今まででこんなセリフを吐いた事ないのに、なにキザなこといっちまってんだよ。いや・・・違うか。ヘタレとか言っている時点でキザっていう部分は消滅しているか、うん。
電話するのは別に後でもかまわない。もとより俺が帰ってこようが帰ってきまいがあまり気にしない親だ。妹は俺が帰ってこないと心配してくれるが、それもまぁいいだろう。空はまだ青く、窓の外からは、校庭で部活の前の自主練をしている生徒の声がする。今までと同じ、何一つ変わらない光景だ。
俺はそれを頭の隅に追いやって、歩き出す。エルは椅子から立ち上がり、後ろからついてくる。ほかの生徒から、廊下に残っている生徒からあらぬ誤解をうけたくないため、俺は早歩きで歩くが、エルはまるで俺のスピードに合わせているかのようにしてついてくる。それがなぜだかおもしろくなってきて、俺は走り出した。

「あっ、裕介ぇ、まってよぉ〜!!」

そして・・・エルの言葉を聞きながら、けして戻るはずのない記憶を呼び戻してくれた少女の声を聞きながら、俺は笑うのだった。

Re: 【紅蓮の契約者】※オリキャラ募集 ( No.45 )
日時: 2011/04/04 10:01
名前: メデューサ ◆ORk3N42VgM (ID: rBpxuBxx)

名前:中原 薺(ナカハラ ナズナ)

性別:女

年齢:15歳

誕生日:4月16日

身長:135cm

体重:29kg

クラスメイト

性格:チーズ大好きでネコが嫌い

口調:幼い

その他:名前の由来は東方星蓮船1面ボスナズーリン 通称「ナズ」



名前:砂村 深菜藻(スナムラ ミナモ)

性別:女

年齢:15歳

誕生日:8月15日

身長:158cm

体重:37kg

クラスメイト

性格:スポーツと遊覧船が好き(特に水泳)

口調:活発

その他:名前の由来は東方星蓮船4面ボス村紗水蜜




名前:ドレンチェリー・フィロソフィ

性別:女

年齢:13歳

誕生日:6月10日

身長:159cm

体重:41kg

能力者:水と草と火を操る能力

性格:内気

口調:無口

その他:名前の由来は東方紅魔郷4面ボスパチュリー・ノーレッジ 通称「ドレン」 二つ名は「炎・水・草の無口な魔術師」


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